勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    ムシトリナデシコ
       

    習近平国家主席は、2035年までの経済計画を発表している。習氏が、同年まで国家主席を務める意思と受け取られている。具体的な経済成長目標は、2035年の1人当たり名目GDPを中等先進国並みに引き上げるという。2020年の1人当たり名目GDPは、約1万ドルだ。中等先進国並みのGDPといっても漠然としている。この辺りが、目標があってないようなものとみるべきである。要するに、将来に対して自信がないのであろう。

     

    習氏は、逃げ場をつくっているから具体的な目標数字を上げないのだ。中等先進国といえば、ギリシャが1万7000ドル台、ハンガリーやポーランドは、共に1万5000ドル台である。いずれも2020年時点でのIMF(国際通貨基金)データである。

     

    台湾は、2万8000ドルである。とても台湾レベルの1人当たり名目GDPを達成できないことは疑いない。仮にギリシャ・ハンガリー・ポーランド並みのGDPに止まれば、「発展途上国のワナ」に嵌り込むことになる。

     

    台湾は、「発展途上国のワナ」に落込まずに成長発展してきたが、中国には、極めて高いハードルになっている。最大の要因は、生産年齢人口の減少である。先に発表された2020年の国勢調査によれば、同年の生産年齢人口(15~59歳)は、2010年比マイナス4.82%になった。生産年齢人口がすでに減少過程に入っている結果、潜在成長率は低下必至の状態である。

     


    還暦を過ぎた人間が、フルマラソンを走って落後するような話である。ちなみに、世界銀行と中国国務院発展研究センター2019年9月、共同で中国経済の潜在成長率を試算している。それによると、次のような結果が出た。ここでは、「限られた改革」ケースのデータを紹介する。

     

    2021~2030年 4.0%

    2031~2040年 1.7%

    2041~2050年 2.2%

     

    なぜ、「限られた改革」ケースを採用したかと言えば、米中対立の激化がもたらす最悪事態を想定した。米国が半導体製品や技術の対中輸出を禁じている状態は、「限られた改革」に該当する。また、国有企業中心の産業構造を改めない以上、中国経済に改革効果を期待できないのだ。こうなると、一人当たり名目GDPを大きく押し上げるのは困難になろう。総人口にそれほどの減少がなくても、人口高齢化による扶養人口の増加が、一人当たり名目GDPを押し上げる効果を減殺する。最近の一人当たり名目GDP推移を示したい。

     

    2015年   8085ドル

      16年   8120ドル

      17年   8828ドル

      18年   9920ドル

      19年 1万0243ドル

      20年 1万0484ドル

     

    この金額の推移によれば、ギリシャ、ハンガリー、ポーランドの水準まで押し上げるのも容易でないことが分かる。しかも、今後の潜在成長率は生産年齢人口比率の急低下もあって、剣が峰を迎える。

     

    『ロイター』(5月11日付)は、「所得倍増掲げる中国、人民元安は望まず」と題するコラムを掲載した。筆者は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング研究主幹の鈴木明彦氏である。

     

    「コロナショック」からいち早く立ち直り、2020年に主要国で唯一プラス成長を達成した中国は、2035年までに中等先進国を目指すという目標を掲げている。中等先進国とは、2万ドル程度の1人当たり国内総生産(GDP)を想定しているとされている。今の中国の1人当たりGDPは1万ドル程度であり、新興国から先進国へ移行する時期と言える。中等先進国を目指すということは、所得水準をこれから15年間で2倍にするということを意味する。

     


    (1)「(中国は)10年間で所得を倍増できたのだから、15年間で所得を倍増させる今回の中等先進国への道は達成がより容易なように思えるかもしれないが、そうではない。リーマンショックを経て、中国経済は長期的な成長率低下トレンドに入っているからだ。リーマンショック後も米国など先進国を上回る高い成長を続け、世界経済がコロナショックに見舞われる中でもプラス成長を維持し、世界での存在感をますます高める中国だが、世界の工場として成長率を右肩上がりで高めていた時代はすでに終わっている」

     

    これは、中国が2010年に生産年齢人口比率がピークを迎え、その後に下降に転じている事実に基づく。

     

    (2)「2035年までの15年間で所得を倍増する今回の目標は、5%弱の成長率を15年間続けるというよりも、足元で6%台半ばの成長率が、15年後には3%近くに低下することを想定していると考えた方がよい。経済成長率の低下を想定しているといっても、2010年代の所得倍増計画が10%から5%まで10年間で5%ポイントの経済成長率の低下余地があったのに対し、ここからの15年間では6%から3%へとほとんど下げ余地がない。背水の陣で臨まなければならず、目標達成のハードルは着実に高まっている。さらに、少子高齢化の進展による人口増加率の低下が、中国経済の重石になり、ハードルを一段と高める」

     

    ここでも指摘されているように、人口問題が中国経済の基本的発展方向を規定する。この事実を忘れていると、大きな見誤りを冒すであろう。中国経済は、もはや最盛期を過ぎたという認識を強めるべきだ。

     

    次の記事もご参考に。

    2021-05-17

    メルマガ258号 中国危機の本質、労働人口減で現実化する「未富先老」の恐怖

     

     

     

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    クアッド(日米豪印)4ヶ国は、英語の頭文字を取るとJAAIである。このJAAIは、海洋進出を急ぐ中国への対抗軸である。戦前のアジアでは、中国満州へ軍事進出した日本への経済制裁としてABCDラインが構築された。A=米国、B=英国、C=中国、D=オランダである。このCが、今回は皮肉にもJAAIラインによって警戒対象になった。ただ、このクアッドは、これから参加国を増やして強化する方針だ。英国やフランスが、参加すると言われ始めている。

     

    『大紀元』(5月17日付)は、「ABCD包囲網に類似の状況、中共の脅威に直面し 結束するクアッド、日本の専門家」と題する記事を掲載した。

     

    日本や米国を含むインド太平洋地域における中国共産党の覇権主義の影響力が拡大する中、自由と民主を支持する国々の連帯が強まっている。日本の専門家は大紀元英語版の取材に対して、地域の経済と安全保障の協力枠組み「日米豪印戦略対話(クアッド)は、平和と安全を確保する既存ルールの維持のために、結束は強化されていくだろうと語った。 

     


    (1)「日米関係・外交史を専門とする神戸大学の蓑原俊洋教授は、クアッドのあり方は、ワクチンパートナーシップと気候変動についてのみならず、地域における自由民主主義と法の支配をいかに維持できるのかをテーマにすべきだ、と大紀元に対して語った。蓑原氏は、フィリピンと韓国などの国は来年の選挙で、対中姿勢についてもっと厳しい政権が誕生する可能性があるとみている。これによってクアッドの機能はさらに進化すると考えている」

     

    韓国やフィリピンにおいて、対中姿勢の厳しい政権が誕生すれば、クアッドの機能は強化されると見ている。これは、中国がより強硬姿勢を強めれば、自然にその方向へ進むであろう。

     

    (2)「歴史学者である蓑原氏は、1930年代と現在の状況は似ていると指摘する。当時、日本は既存規則への挑戦者だった。世界は米国、英国、中国、オランダによる日本包囲戦略「ABCD包囲網」が敷かれ、日本の積極的な拡張を制限した。英国やフランス、ドイツ、EUが、相次いでインド太平洋地域の戦略的政策を発表するなか、蓑原氏は地域安全保障について、ヨーロッパとは「良い友人」であることが大事だが、米国と地域周辺国による「当事者」としてのあり方が最も肝心だと述べた」

     

    日本が、戦前のABCDラインに敗れたように、中国もまたクアッドのJAAIラインと対抗して勝ち目はないだろう。こちらは、さらに参加国が増える見通しであることや、NATO(北大西洋条約機構)との連携も考えられるからだ。

     


    (3)「同氏の見解によれば、習近平氏は思惑通り、戦争や軍事衝突を避けて台湾を2030年前に占領することを狙っているという。台湾統一は共産党の悲願であり、これを実現することで、党の象徴的存在である毛沢東氏を超えようとしているとみている。同氏は、ナチス・ドイツに侵略されたポーランドと台湾の類似点を指摘する。ヒトラーは1939年にポーランドを侵攻したが、最初は戦争への発展を予想しておらず、誤算から始まった戦争の例だと述べた。習近平氏が台湾を奪おうとした時、結果として地域紛争に発展することもあり得ると指摘した

     

    下線部は、確実に軍事紛争へ発展する。中国は、本格的戦争への覚悟なしに「手出し」すれば、小火で済まず大火になるリスクを抱えている。米国とその同盟国が、むざむざと「座視」しないからだ。

     

    (4)「米国が台湾を守らなければ、世界のリーダーシップを失うことになるので、台湾防衛に関与するだろうと同氏はみている。「2025年、私たちは新しい米国の新政権が中国に対してより強硬になるだろう。中国の脅威は、米国を団結させるものだ」と述べた。「インド太平洋は米国の将来にとって一番重要な地域だ。米国の最大の安全保障上の課題であり、米国にとって最優先の戦域であることは変わらない」。

     

    アジアが、世界経済の新たな発展地域になる。欧州主要国のアジアに関心を向ける理由である。それも、中国の発展性でなく中国の攪乱性に警戒心を向けている。中国経済は没落に向かい始めている。市場としての魅力は減殺してきたので、「脱中国」を図って中国の膨張主義を食止める側に回るのだ。まさに、クアッド結成とその発展が求められている。

     


    (5)
    「蓑原氏は、「日本では、中国研究者の多くが『もう(米中戦は)ゲームオーバーだ』という見方をしており、米国が何をしようとしても、次のパワーは中国だという意見が日本では多々みられる。しかし、このような意見は米国を過小評価している」と述べた。また、多くの日本人は太平洋地域の状況についての危機認識は強くないため、台湾に突きつけられた状況を「個別の問題のように扱っている」と指摘した」

     

    ここでの見方は、100%間違っている。中国を表面でしか理解していない結果である。中国の人口動態の悪化が、中国没落の前兆なのだ。

    (6)「マラヤ大学の上級講師であるラウール・ミシュラ氏は、「クアッドの将来はかなり明るい。4か国はクアッドを強化し、組織化することに熱心だ」と述べている。クアッドについて、インド太平洋地域の戦略的関与を表明している英国とフランスを含めて、ヨーロッパ諸国も関心を高めている。同氏は、バイデン政権が中国に対して十分な措置をとっていないため、ヨーロッパからの支持が、バイデン政権のより具体的な行動を促すかもしれないと分析した」

     

    バイデン政権は、同盟国の協力を得て中国の外濠を埋めているところだ。米国が、すぐに強硬策を取れば、協力を得られる国を非協力にさせかねない。ここは慎重に動き出すべきである。欧州が、クアッドに関心を示していることで、滑り出しは順調と見るべきだろう。

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    21日の米韓首脳会談を目前にして、米韓で綱引きが行われている。韓国は、ワクチン入手を目標に掲げている。米国は、クアッド(日米豪印)への参加を重視している。こうして、ワクチンとクアッドが日韓のテーブルに載せられている。

     

    韓国が避けて通れないのは、クアッド参加問題である。「正規会員」か、分科会に参加するだけの「準会員」に止まるかの瀬戸際である。韓国は、中国の脅迫を恐れてせいぜい「準会員」程度でお茶を濁す戦術だが、どうなるか。

     

    『日本経済新聞 電子版』(5月17日付)は、「日米豪印と韓国の連携協議へ、21日に米韓首脳会談」と題する記事を掲載した。

     

    米国と韓国は21日にワシントンで開く米韓首脳会談に向け、議題などを巡る水面下の協議を続けている。日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」を巡っては、韓国との連携が協議される可能性が高まっている。米国は対中政策で韓国側に連携強化を求めているが、韓国側は中国の猛反発を呼ばない程度の協力にとどめたい考えだ。

     

    (1)「クアッドは、自由や民主主義の価値観を基盤とする枠組みで、軍事や経済で台頭する中国への対抗が念頭にある。3月に開いた4カ国首脳によるオンライン協議では、ワクチンと先端技術、気候変動に関する3つの作業部会を設置すると決めた。文在寅(ムン・ジェイン)政権内ではクアッドへの参加は見送る一方で、この作業部会に加わる案が浮上している。外交関係者によるとすでに米国は韓国などの関係国に参加を促している」

     

    韓国は、クアッドの正規会員でなく分科会員になって、技術的メリットだけを得たいという、欲の深い考えである。これによって、ワクチンも手に入れるという「ダブルメリット」を狙っている。米国が、これをどう評価するかである。

     


    (2)「米国は韓国にとって唯一の同盟国だが、文政権は対立を深める米中のいずれにもくみしない外交を模索している。クアッドは対中包囲網の性格が強いとみて「参加要請を受けたことはない」と距離を置いてきた。ただ、米国が協力を重ねて求めたことで、何らかの関与が必要だとの考えに傾いているようだ。文氏はクアッドに一定程度協力する見返りに、バイデン大統領から米朝交渉の早期再開に前向きな言質を引き出す戦略を描く。まず「朝鮮半島の非核化」を目標に掲げた2018年のシンガポール共同声明をバイデン政権が継承していることを確認したい考え。北朝鮮が非核化に向けた措置をとれば、経済制裁の緩和を含む見返りを与える「段階的非核化」で一致したい思惑もある」

     

    韓国は、クアッドの準会員になって、北朝鮮政策で北への制裁緩和を狙っている。こういう韓国の姿勢をみると、外交原則である「ギブ・アンド・テイク」を離れて、「テイク・アンド・テイク」を狙っているとしか思えない。日韓関係と同じで、韓国の貪欲さが目立つのだ。

     

    (3)「米国から韓国へのワクチンの供給支援も首脳会談の議題の一つになる。文氏はワクチン確保の遅れを巡って批判されており、9月末までに対象者全員への1回目接種を終える計画は実行が危ぶまれている。米国はクアッドの参加国へのワクチン供給を優先する姿勢を示す。韓国のクアッドへの姿勢を見極めた上で、ワクチン支援の規模を判断する方針だ。協力を受けられるかは来春の韓国大統領選の行方も左右するだけに、文氏は結果としてクアッドへの協力を強いられるとの見方も出ている」

     

    米国は、韓国のクアッドへの姿勢を見極める。つまり、「正会員」になるかに注目している。

     

    (4)「韓国側は、米国が求める半導体の供給網(サプライチェーン)でも協調姿勢を示す。文氏にはサムスン電子やSKハイニックスの経営幹部が同行する。首脳会談前日の20日に米商務省の会合に出席し、安定供給策や投資計画を説明する見通しだ」

     

    韓国政府は、自ら腹の痛まない企業の設備投資を煙幕に使う戦術である。米国は、この目眩ましにどう反応するか。

     

    (5)「韓国がクアッドに接近した場合は、中国の反応が焦点になる。王毅(ワン・イー)国務委員兼外相はクアッドを「インド太平洋版の新『北大西洋条約機構(NATO)』」と呼び、警戒している。朴槿恵(パク・クネ)前政権が16年に米国の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の配備を決めた際には、中国は韓国への団体旅行を制限するなど厳しい報復措置を繰り出した経緯がある」

     

    韓国は、クアッドの正規会員になって中国から報復を受けたら、米国が即刻「代理戦争」を買って出るぐらいの対応しなければ安心できないのだろう。そういう腹を割った話合いができるか。ここが、分岐点である。

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    韓国与党議員は、民族主義集団である。日本が憎いという一念から、旭日旗を使用することや、日韓併合時代を賞賛する行為に対して、懲役刑10年を科すという法案を準備している。本欄は、すでにその不当性を指摘し、言論弾圧行為として糾弾した。韓国与党の強権体質は、かつての軍事政権と全く同じである。

     

    こういう危険な法案に対して、韓国野党と学会から反対の声が上がっている。「民主党式国家保安法」という形容詞まで付けられているのだ。「国家保安法」とは、軍事政権が言論弾圧をした法律である。

     

    『中央日報』(5月17日付)は、「韓国与党『旭日旗を使用すれば懲役10年』…学界『民主党式国家保安法』批判」と題する記事を掲載した。

     

    旭日旗を使用すれば最大10年懲役刑という法案に対する批判が強まっている。学界では「民主党式国家保安法」という指摘だ。

    (1)「韓国与党「共に民主党」最高委員の金容民(キム・ヨンミン)議員は14日、「歴史歪曲防止法」制定案を発議した。該当法案は▼3・1運動と4・19民主化運動、日本帝国主義の暴力、虐殺、人権蹂躪およびこれに抵抗した独立運動に関する事実を歪曲したり、これに同調したりする行為▼日本帝国主義を称揚・鼓舞する行為▼この目的で日本帝国主義を象徴する軍事旗(旭日旗など)または造形物を使用する行為--などを禁止する内容を盛り込んでいる。これを違反する場合、最大10年以下の懲役または2億ウォン(約1940万円)以下の罰金刑を科す」

     

    韓国には、世界中に目を光らせ「旭日旗模様」を告発している名物教授がいる。多分、この反日教授が、背中を押しているのであろう。旭日旗は、ドイツのヒトラーが使った「ハーケンクロイツ」と同じ「殺人旗」と騒いでいるのだ。日本が、法律で定めた旭日旗を、このような言葉で罵っている教授である。

     

    (2)「該当法案は新設される「真実の歴史のための審理委員会」が歴史歪曲かどうかを判断する。歴史学者らで構成された該当委員会は歴史歪曲行為、日帝称賛行為について是正命令権限を持つ。金議員は「抗日独立運動という崇高な価値を偽りで毀損して侮辱する行為が頻繁にあり、国民的な公憤が強まっている」という理由を挙げた」

     

    歴史歪曲かどうかを判断するために、「真実の歴史のための審理委員会」を設置すると言う。先に上げた反日「名物教授」が、旗を振って「日本弾圧」を指揮するのだろう。

     

    (3)「最大野党「国民の力」は反発した。国民の力の金起ヒョン(キム・ギヒョン)代表権限代行は16日、国会で開かれた記者懇談会で「大韓民国の(憲法価値の)表現の自由を侵害する」と述べた。国会法制司法委員会所属の国民の力の趙修真(チョ・スジン)議員は中央日報との電話で「民主党の『真文(真の文在寅派)』の態度をみると、感情的に向かわせて国民を分裂させるポピュリズムではないかと憂慮される。過去の権威主義政権時代の『マッコリ保安法』を思い出す」と話した」

     

    与党は、日韓併合時代の冷静な学問研究すら違法として弾圧する積もりである。日本が、こういう動き見てどう思うかという配慮はゼロである。ただ、「日本が憎い」で凝り固まった集団である。

     


    (4)「学界も加勢した。西江大の林志弦(イム・ジヒョン)史学科教授は「民主党式の国家保安法を作るということ」と規定した。そして「もし反対に野党が『6・25歪曲防止法』を発議して『6・25が南侵でなく北侵』という主張を処罰するといえばどうだろうか。誰が政権を握るかによって歴史的真実が変わる」とし「歴史歪曲を防ぐためには国会で歴史を議論しないのが正しい」と強調した。憲法学者の張永洙(チャン・ヨンス)高麗大ロースクール教授も「特定の法益に対する侵害を裁判所で確認する前に特定の事実を不法視すること自体が問題」とし「似た形でずっと特別法を作れば過度な処罰で悪影響が強まる」と述べた」

     

    下線部の「歴史歪曲を防ぐためには国会で歴史を議論しないのが正しい」という指摘はその通りだ。歴史歪曲では、日韓併合時代を全否定することこそ、これに該当する。あの末期的な朝鮮社会をGDP世界10位まで押し上げた原動力は、日韓併合の36年間と戦後日本の資本・技術の支援が大きく役立っている。こういう厳然たる事実を冷静に評価すべきだ。

     


    (5)「民主党の歴史歪曲法案は「ネロナムブル」(私がすればロマンス、他人がすれば不倫=ダブルスタンダード)という指摘も出ている。2015年の朴槿恵(パク・クネ)政権が韓国史の国定教科書を推進した当時、文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表は記者会見を開いて「歴史に正答はないが正答を要求する」 「国史国定教科書を主張する者は自由民主主義者ではなく独裁主義者・全体主義者・国家主義者」と批判した」

    民主党は、自己を絶対的に正しいとする立場である。民族主義者特有の性癖を持っている。


    (6)「特に金容民議員が発議した法案には「称揚・鼓舞」条項が含まれているが、2017年の大統領選挙当時に文在寅候補は「反国家団体の活動を称揚・鼓舞・宣伝する行為」を処罰することにした国家保安法について「悪法の要素があり、改正すべき」と主張した。張永洙教授は「北に対する称揚・鼓舞はよく、日本帝国主義を処罰するのは二重基準」と述べた

     

    下線部の「北に対する称揚・鼓舞はよく、日本帝国主義を処罰するのは二重基準」という指摘は、私の見方を全く同じである。韓国進歩派は、民族主義集団である。北朝鮮を絶賛し日本を拒絶する。偏った見方に毒されているのだ。

     

    次の記事もご参考に。
    韓国、「嫌がらせ」与党議員、旭日旗を使用すれば最大10年の懲役刑「法案準備」

    2021-05-16


    テイカカズラ
       

    韓国の文大統領は、何が何でも菅首相と面会し国内のメンツを保ちたいという心情だ。日本側は、徴用工賠償と慰安婦賠償の両問題について、韓国側の解決案を要請しているが「なしのつぶて」である。それでも、6月に英国で開催される「G7」の席で、日韓首脳会談を熱望しているというから不思議である。

     

    日米韓3カ国の情報機関トップによる会合が、日本で開催された。この会合に出席するため訪日したパク・チウォン韓国国家情報院長が、菅義偉首相と面会し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「口頭親書」を伝えたことが13日、明らかになった。韓国与党関係者は同日、「パク院長が文大統領から事前に受け取った『口頭親書』の形のメッセージを伝えた」と述べた。口頭親書は、両国の協力と関係改善を希望する内容だという。同関係者は、「菅首相は文大統領のメッセージに対し、『うまくやっていこう』という前向きな反応を示したという。以上は、『ハンギョレ新聞』(5月14日付)が伝えた。

     

    (1)「パク院長と菅首相の面会は、昨年11月以降2回目で、和気あいあいとした雰囲気の中で行われたという。韓国与党関係者は、「米国のジョー・バイデン米政権発足後、北朝鮮政策の過程などで韓日米の協力を強調する動きが強くなったため、日本側ももう少し友好的な態度を取っているようだ」と述べたという」

     

    昨年の菅首相就任後の面会では、韓国側が日本側へ過大な期待を寄せていた。パク院長は、菅首相が会談中2回も笑い声を出したから、日韓会談が開かれるだろうといった「超甘」観測をしていた。結局、日本側の重い扉は開かずじまいであった。

     

    今回は、前回に懲りて慎重な見方をしている。「バイデン政権の手前、少し友好的な姿勢を見せている」と淡い期待を寄せている。問題は、韓国側が解決案を出さないことである。これでは、いくら韓国側から入れ替わり立ち替わり、人が来ても無駄足になろう。

     

    文大統領は、すでにレームダック化している。与党を説得して日本へ妥協案を出せる力を失っているのだ。次期大統領候補が、これから選ばれるという段階である。反日韓国で、日本へ妥協するような法案を成立させられるはずがない。立候補を目指す人たちには、「反日」演説の方が「票集め」になるはずだ。文氏在任中の解決は絶望的である。

     


    『ハンギョレ新聞』(5月16日付)は、「来月『英国でのG7サミットに合わせ韓米日首脳会談を推進』」と題する記事を掲載した。

     

    来月英国で開催が予定されている主要7カ国(G7)会議を機に、韓米日首脳会談が推進されるものと報じられた。韓日首脳間の会合も検討されている。

     

    (2)「共同通信は15日、複数の関係筋の話を引用し、韓国、米国、日本が、来月11~13日にG7サミットが予定されている英国南西部のコーンウォールで別途3カ国首脳会議を開く方向で調整に入ったと報道した。今年の議長国である英国は、G7のほか韓国、インド、オーストラリアの首脳を招待した。韓米日首脳会談が実現すれば、2017年9月以来4年ぶりとなる」

     

    2017年9月、日米韓首脳がホワイトハウスで顔を合せた。その際、トランプ氏が文氏に対して「日米韓は同盟国」と発言したところ、文氏が日韓は同盟でないと否定したという。私が、この話を読んで驚いたのは、文氏に社交性ゼロということだ。笑って済ませば良いのである。この文氏が今、血眼になって「菅首相と会いたい」と言っている。

     


    (3)「6月、英国で韓日首脳会談が実現するかにも関心が集まっている。共同通信は「日韓トップ対話の実施も検討する」と報じた。しかし「正式に首脳会談を行うかどうかについては、歴史問題をめぐる対立により日本国内では慎重論が強い」と伝えた。日本政府は、日本軍「慰安婦」問題と強制動員被害者問題に対して韓国側の解決策がなければ正式な首脳会談は難しいという雰囲気だ。このため、文大統領と菅首相が「短時間の非公式接触」をする案が浮上しているという

     

    文大統領は、本当に困っているのであろう。隣国の日本の首相が面会拒否しているのだから格好がつかないのだ。あれだけ、反日演説を行なった文氏が、「短時間の非公式接触」を望んでいるという。「日本に二度と負けない」と威勢のいい啖呵を切った頃が懐かしいであろう。

     

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