勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    あじさいのたまご
       

    韓国政府は、これまでクアッド(日米豪印)への参加を求められたことはない、と言い張ってきた。客観的に見て、そんな筈はなかった。米韓外交・防衛「2+2会議」が、昨年春に韓国で開催され、米国から直々に懇請されたのだ。

     

    韓国は、中国の存在が怖くて回答を保留し、「聞かなかった話」にしてきた。米国の外交安保専門家が、この事実を明かしたので韓国政府は大慌てで否定している。とんだ赤っ恥をかかされた形である。韓国のクアッド参加は、韓国の煮え切らない態度から米国が断念。代わって、英国が参加する意向などと報じられたが、英国は、「AUKUS」(米英豪)の軍事同盟で中国へ対抗する。

     


    『中央日報』(1月28日付)は、「米国外交安保専門家『韓国、昨年のクアッド首脳会議招待を断った』 韓国外交部『事実無根』」と題する記事を掲載した。

     

    「韓国が昨年3月の日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)首脳会議の招待を断った」という米国外交安保専門家の主張に、韓国政府が「事実無根」と反論した。これまで韓国政府はクアッドに関連して「加入を要請されたことはない」という立場を維持してきた。

     

    (1)「米戦略国際問題研究所(CSIS)韓国碩座のビクター・チャ氏は、今月26日(現地時間)、米外交専門紙『フォーリン・ポリシー(FP)』に寄稿した「なぜ韓国大統領選挙が米国にとって重要なのか」と題する記事で、「信頼できる消息筋から2021年3月クアッド首脳会議を控えて韓国が出席の提案を受けたが断ったと聞いた」と明らかにした。当時の会議はクアッド構成後に初めて開かれた最高級協議だった」

     


    韓国は、米韓外交・安保「2+2会議」後の共同声明で、米韓同盟の関心領域が朝鮮半島からインド太平洋へ拡大された、と明記している。これは、クアッドへの参加問題を議論した証拠である。韓国は、ギリギリの線でクアッド参加を見合わせたのだ。

     

    (2)「チャ氏はまた、「今年3月の韓国大統領選挙の結果によってクアッド参加推進など韓国の対外政策に大きな変化があるだろう」と展望した。具体的に「韓国の与党大統領候補はクアッド参加への可能性に対して沈黙していて、野党指導部は政権を取った場合、クアッド参加を直ちに推進すると公開的に明らかにしたと聞いた」という」

     

    韓国の次期政権が野党に渡れば、クアッド参加を推進するであろうと指摘している。これは、最大野党「国民の力」のユン候補が示唆していることを指している。現実に、その方向へ進む可能性は大きい。韓国は、このクアッド入りをきっかけにして日韓関係修復を目指す狙いもある。すぐに歴史問題を俎上に上げても無理である。安保問題から協調して、歴史問題への接近を目指す「迂回作戦」である。

     

    (3)「あわせて、「韓国はメモリーチップ、電気バッテリーなど高需要商品関連の主要供給国」としながら、「これほど重要な米国の同盟を(クアッド)連帯の外に置くなら、これは新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン、次世代無線ネットワーク関連のサプライチェーン(供給網)、気候変化への努力に影響を与えるだろう」と付け加えた」

     

    米国は、韓国の戦略物資製造能力をフルに活用したいところだ。また、「現代版ココム」で中国への禁輸を行なう際に、韓国へ同時行動を求めたいのであろう。

     

    (4)「実際、与党「共に民主党」大統領選候補の李在明(イ・ジェミョン)氏は、今月4日の記者会見で「公式的にはクアッド加入を要求されたことはなく議論したこともないため、前もって何らかの決定をする必要はない」として留保の立場を示した。反面、野党「国民の力」大統領選候補の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏は24日に外交安保分野の公約を発表しながら「クアッド傘下のワクチン・気候変動・新技術ワーキンググループに参加して機能的協力をしながら今後正式加入を模索する」と明らかにした」

     

    下線部分は、野党大統領候補のユン氏の発言である。クアッド参加を模索するとしている。感情的に中国を恐れることでなく、同盟の力で中国による脅威を防ぐという知的戦略である。



    (5)「韓国政府はこの寄稿文の内容に強く反論した。外交部の崔英森(チェ・ヨンサム)報道官は27日の定例記者会見で「事実と異なる」とし、「我が国はクアッド4カ国のどこの国からも直接的に参加要請を受けたことはない」と明らかにした」

     

    韓国外交部は、これまで「ウソ発言」を繰返してきたので、否定せざるを得ない立場だ。

     

    (6)「これに関連し、バイデン政府はこれまで公式的にはクアッド拡大に線を引いてきた。ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官のカート・キャンベル氏は昨年5月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領とバイデン大統領間の初めての首脳会談を控え、国内メディアのインタビューで「現時点でクアッドを拡大する計画はない」と明らかにした。ただし「我々は韓国、東南アジア諸国連合と領域内の他のパートナーとの協力を継続して拡大する方法があるだろうと考える」と述べた」

     

    クアッドを「4ヶ国限定にする」という発言の裏には、英国の存在がある。英国は、今年中にTPP(環太平洋経済連携協定)への正式参加が認められる予定だ。英国がアジアへ経済的に「移住」するとなれば、安保面でも存在感を発揮するであろう。これまで韓国へ期待された役割を、英国が果たす可能性も出て来た。韓国は、頭を下げて「参加させてください」という羽目になっているのだ。

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    韓国で現在、繰り広げられている大統領選は、政治「お笑い番組」である。候補者が土下座をしたり、不法取材による候補者夫人の「生の声」を放送したりと大混戦である。そこまで泥仕合を行なってもなりたい。それが、韓国大統領ポストである。「おいしい」職業なのだ。大統領独裁が保証されているのである。

     

    文大統領は、口を開けば「三権分立論」を唱えている。三権分立論政治の元祖は、米国大統領制にある。司法・立法・行政が完全に独立しており、「チェック・アンド・バランス」が制度的に保障されている。ところが、韓国の三権分立論は米国に似ているが、中身は「大統領独裁」が可能というまやかし制度である。

     


    韓国では、「大統領独裁」が実現できる。大統領本人にとって、これほど居心地のいい制度はないのだ。文氏も大統領制の改革を口にしたが、それは一度だけのポーズであった。天国にいるような「快適」なポストゆえに、文氏が本心から変えようと思うはずもなく立ち消えになった。

     

    『中央日報』(1月27日付)は、「『誰になっても非好感』、大統領権限の縮小を」と題するコラムを掲載した。筆者は、オ・ビョンサン/コラムニストである。

     

    (韓国政治の)問題は「帝王的大統領制」である。大統領が王朝時代の王君のように絶対権力を行使する現行憲法上権力構造が非正常的だ。大統領制の元祖であり教科書は米国である。米国と比較すると韓国大統領制は民主主義の基本原則を超越した権力だ。

    (1)「(米国では)強力なリーダーシップを持ちながらも王政のような暴政になってはいけないというジレンマだ。これを解決した妙手は「牽制(けんせい)と均衡」原則であり、これを実現した権力システムが「3権分立」だ。大統領(行政府)・議会(立法府)・大法院(司法府)が権力を共有して互いに牽制し合うという精神が制度に正確に反映されている。例えば議会は、大統領を牽制するために行政府の人事・予算・立法をすべて左右する権限を有している

     

    バイデン政権は、目玉政策である「教育・医療・気候変動への対策」が成立の瀬戸際にある。約2兆ドル(約228兆円)の歳出法案だ。一人の民主党上院議員の反対で、バイデン政権「ビルド・バック・ベター(より良い再建)3B法案」が宙に浮きそうである。この例が示すように、与党議員の反対で目玉政策の実現が危ぶまれるほど、「三権分立」が見事に成立している

     

    (2)「三権分立論を裏付ける具体論を見ておきたい。第一は人事。長官はもちろん高位公職者に対する任命同意権を有している。公聴会で脱落すれば任命されない。第二、予算。議会が政府予算を事前審議・事後監査する。行政府は主な事業と政策を事前に議会に説明して承認を受けてこそ予算を受けることができる。第三、立法。行政府は法案提出権がなく、議会はすべて法で決めることができる。立法のために行政府は立法府にロビーしなければならない」

     

    米国民主主義は、専制主義と異なり時間を掛けて納得しあう政治を目指していることが分る。敢えて、説明するまでもないであろう。

     


    (3)「韓国は全く異なる。米国議会が大統領を牽制するために保有している主要権限を韓国大統領は本人がすべて持っている。第一、人事。首相の場合には任命の同意が必要だが、長官は国会が聴聞会で拒否しても大統領が任命を強行すればそれで終わりだ。文在寅(ムン・ジェイン)政府で野党の同意なく任命された長官級は30人を超える。第二、予算。国会の審議を受けるが事実上要式行為にすぎない。国会に実質的な予算決算審議能力がないためだ。予算を十分に監査するためには大統領直属の監査院が国会に移ってこなければならない。第三、立法。行政府に法律提出権があって、必要なら与党議員の名前を借りて提出する「請負立法」も多い。ひとたび提出されれば与党が無条件に通過させる場合が多く、事実上、行政府が立法を主導しているのも同然だ」

     

    文大統領は、人事でも強引であった。野党の同意なく任命された長官級(大臣クラス)は30人を超えた。「人権派弁護士」を売にしてきたが、人権無視の「デタラメ政治」を行なった。下線のように、米国議会が大統領を牽制するために保有している主要権限は、韓国大統領本人がすべて持っているという驚くべき仕組みになっている。これなら、「三日大統領をやれば辞められない」筈である。文氏は、外遊も思いのまま実現した。夫人が無類の海外旅行好きであると報じられている。「国費」でその夢も実現した。



    (4)「韓国で議論されている改憲の方向性は大きく3つある。1つ目は内閣制。大統領制の問題を根本的に解決できる代案だが容易ではない。内閣制になるにはまだ政権を担当する政党の水準が相変らず低いためだ。
    2つ目は分権型大統領制。大統領制を維持しつつ、首相に実質的な権限を大幅に譲り渡すやり方だ。例えば大統領は外治、首相は内政を引き受ける方式だ。この場合、首相は国会で選挙してこそ力を発揮する。事実上、多数党の代表が首相になるが、内閣制的な性格が強い。こちらも政党政治の水準が問題になる。最後に、最も現実的な代案は大統領制を維持して権限を分散する部分修正案だ。例えば人事権制限のために長官まで「国会任命同意」を義務化する。実質的な予算監査のために監査院を国会に移す。政府の法律提出権をなくすなどだ」

     

    改憲の方向性は3つある。

    1)内閣制(実現困難)

    2)分権型大統領制(大統領は外交・防衛の権限。議院内閣制で首相は議会が選ぶ)

    3)大統領制の下で権限分散の部分修正(大臣は国会任命制・政府の法案提出権をなくす)

     

    朴前大統領は、2)を提案していた。この案は、大統領の権限を大幅に制限する。

     


    (5)「改憲が難しい最も現実的な理由は、大統領が率先しなければいけないためだ。朴炳錫国会議長は新年会見で「国会議員の93%が改憲には同意しながらも議論しようというと尻込みする。政権初期は改憲がブラックホールになり、政策路線が薄まるからといってせず、政権末期は大統領選挙に影響を与えるからといってやらない。そのようにして35年間、ずっと先送りしてきた」とし「この大統領選挙が終わったら本格的な改憲議論をしよう」と訴えた。帝王的大統領の権力を縮小する改憲の主導権が大統領本人にあるという点は致命的な欠陥だ

     

    文大統領は、退任に当って「レガシー・ゼロ」である。憲法改正案について準備する程度のことを行なうべきだろう。帝王的大統領ポストを最大限に楽しんだのから、「自戒」を込めて書き残しておくべきだ。

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    ウクライナは、ロシアの大軍10万の圧力を受け、NATO(北大西洋条約機構)へ必死の支援要請をしている。米英仏は、対ロシア政策で歩調を合せ軍備の増強を急いでいるところだ。その中でドイツが、ロシアへ気配りして中立を装うという予想外の行動を見せ、顰蹙(ひんしゅく)を買っている。

     

    ドイツは、ウクライナに対してヘルメット5000個を送ること。万一に備えて野戦病院を建設するというのだ。NATO主力メンバー国のドイツが、ロシア軍を前にして「逃亡姿勢」である。これでは、NATO存立の意味が問われる事態だ。ドイツの理由は、ウクライナへの武器供与がロシアとの対立を煽るとして拒否しているもの。ウクライナは、軽武装でロシアへ立ち向かえと言っているに等しい。

     

    ウクライナの首都キエフのビタリー・クリチコ市長は、独日刊紙『ビルト』に対し「言葉を失った」と失望を示した。クリチコ氏は、「われわれが対峙(たいじ)しているのが装備の整ったロシア軍で、いつ侵攻が始まってもおかしくないことを理解していない」とドイツを批判。「ヘルメット5000個なんて冗談もいいところだ」「次は何を送るつもりだ? 枕か?」と皮肉った。以上は、『AFP=時事』(1月27日付)が伝えた。

     


    米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』(1月24日付)は、「ドイツは信頼できる米同盟国ではない」と題する寄稿を掲載した。筆者のトム・ローガン氏は、米ニュースサイト・週刊誌『ワシントン・エグザミナー』の国家安全保障担当ライターである。

     

    ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻に乗り出す気配が濃厚となる中、米同盟諸国の大半はウクライナ政府を支持し、北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国の中で脆弱(ぜいじゃく)な国々を安心させる行動を見せている。しかしドイツは、ロシアの利益を欧米側の利益よりも優先するという、異なった対応を示している。

     

    (1)「ドイツ政府の対応からは、厳しい現実が分かる。それは、米国と第2次大戦後の民主的国際秩序が、中国・ロシアという2つの最も重大な安全保障上の脅威に直面する中で、ドイツはもはや信頼できる同盟国ではなくなったということだ。ドイツにとっては、安価なガス、中国向け自動車輸出、そしてプーチン氏を怒らせないことが、民主主義に支えられた同盟諸国の結束よりも重要なように見える。ウクライナの運命は、ドイツが担うべき責任の重さを伝えることになるだろう」

     

    ドイツには、米軍が駐留している。トランプ大統領時代、米独が対立してトランプ氏は、米軍をポーランドへ移転させると発表したことがある。これに困惑したドイツは、米軍の移転撤回を求めた経緯がある。このようにドイツは、米軍駐留の恩恵を受けながら、ウクライナへは軍事支援しないという、身勝手な行動を取っている。何か、韓国と似た面がありそうだ。

     

    (2)「独政府はウクライナへの武器供与を拒否し、さらにエストニアによるウクライナへの武器供与を阻止しようと活発な動きを見せている。英国はここ何日かの間に対戦車用兵器をウクライナに空輸し、ウクライナ情勢に関連した情報収集のため航空機の飛行を行っている。情報収集の飛行は、英国とウクライナを結ぶ最も直線的ルートであるドイツの領空を通過するルートで行われたが、兵器の空輸はドイツを迂回するルートを利用した」

     

    英国防省が、ドイツに領空通過の許可を求めなかったのは、ドイツがそれに応じるか拒否するかの選択を強いられるからだった。オラフ・ショルツ首相が率いるドイツ新政権は、対ロシア紛争から身を退いて、中立を装っている。それは、ロシア産の天然ガスと深い関係がある。ドイツを右顧左眄させている理由は、天然ガス供給である。

     

    (3)「ロシアから欧州に天然ガスを輸送するパイプライン「ノルドストリーム2」に関する独政府の対応も、ドイツの姿勢を明確に示す一例だ。ドイツの規制当局は、同パイプラインについて、関連企業による法令順守基準の達成が確認されるまで、運転開始は認められないと主張している。これは、パイプラインの即時運転開始を望むプーチン氏をいら立たせている。その見返りとして、プーチン氏に操られたロシア国営ガス会社ガスプロムは、既存の「ヤマル・ヨーロッパ」パイプラインでのガス輸送を、4週間超の期間にわたって通常と逆方向の流れに変えている。ロシアはまた、ウクライナ向けの一般炭の供給を3カ月以上にわたって停止している」

     

    ドイツが、ロシアに揺さぶられているのは、ロシア産天然ガス供給が大きな理由だ。ドイツは、脱原発でエネルギー事情が不安定である。原発を止めて天然ガスへ切り変えたので、ロシアの思う壺に落込んでしまった。脱原発という理想論へ走ってしまい、ロシアにまんまと裏をかかれる事態になっている。EUは、原子力をクリーンエネルギーに指定したほど。ドイツにおける脱原発の根拠が失われたのである。すでに、ドイツのエネルギーコストが高騰しており、競争力に陰りが出ている。

     


    (4)「プーチン氏のメッセージは明白だ。そのメッセージとは、ウクライナはロシア支持へと寝返るのが賢明であり、ドイツはノルドストリーム2の運転開始を承認するのが賢明だというものだ」

     

    ロシアは、ドイツとウクライナへ石炭と天然ガスで独占的な供給状態である。これを利用して、意のままに操縦しようとしている。ドイツは、この策略に乗せられている。表面的には、「紛争を好まない」と綺麗事を言っている以上、ドイツ駐留の米軍をウクライナ近辺へ移駐させて、ドイツの目を覚まさせることだ。

     

    (5)「ドイツはまた、国防費を国内総生産(GDP)の2%にするというNATO目標の達成を断念し、1.5%しか支出していないほか、国内でロシアの化学兵器に関する研究が行われることを容認している。そうした研究は、ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏や元英国のスパイを標的にした事件のような暗殺計画を下支えする。ショルツ氏はまた、核兵器禁止条約でオブザーバーの立場を追求することを約束しており、NATOの核抑止力を漠然としか支持していない。こうした譲歩は、プーチン氏が長年求めていたものだ」

     

    ドイツが、NATO精神に沿わない動きをしているならばこの際、思い切って駐独米軍の完全撤退をして、NATOに貢献する国々の防衛を優先させるべきであろう。ドイツは、NATOに防衛して貰いながら、義務を果たさないのでは、ますます韓国に似てきた感じがする。

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    韓国与党支持者は、根っからの反日主義者と見て間違いない。与党「共に民主党」は、強烈な民族主義の色彩が強いのだ。「反日」をビジネス化している市民団体は、国民の反日感情を煽って寄付金を集め、それをピンハネして横領する。こういうあくどい手口を使って、摘発されている。

     

    2015年の日韓慰安婦合意に最も反対したのは、反日で寄付金を集め儲けてきた市民団体である。日韓慰安婦合意が完全に定着すると、反日募金が集まらず「ビジネス」にならないというのが隠れた理由だ。文大統領は、こういう不純な動機の市民団体に動かされて、日韓慰安婦合意の骨抜きに取りかかり、今や悔悟の極地に立たされている。米国から日韓融和を求められてもどうにもならないからだ。

     


    『朝鮮日報』(1月26日付)は、「尹錫悦候補『与党は選挙が迫るや尹美香を除名、徹底謝罪すべき』」と題する記事を掲載した。

     

    韓国の保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補は25日、与党「共に民主党」の宋永吉(ソン・ヨンギル)代表が、尹美香(ユン・ミヒャン)議員を除名したいとしたことについて、「民主党は選挙が迫るや、今ごろになって尹議員を除名したいと言っている」と批判した。

     

    (1)「尹候補はこの日、フェイスブックで「これまでの態度について徹底して謝罪し、『尹美香防止法』に積極的な、真剣さのある姿を見せてくれることを望む」としてこのようにコメントした。尹候補はこの書き込みで「民主党政権で多くのことがあったが、韓国国民に最も衝撃を与えた事件の一つは、慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)ハルモニが提起した正義記憶連帯(正義連)の後援金流用疑惑」と指摘し「生涯を根こそぎ奪われた慰安婦ハルモニたちに国民が贈った後援金を私的に横取りするのは、一般人の常識では想像すらできない」「それでも民主党と一部の市民団体は尹美香議員を擁護した」とつづった」

     


    尹議員は、元慰安婦たちのお金を着服した罪で裁判にかけられている。尹議員は、慰安婦のハルモニ(おばあちゃん)を支援してきた経歴のおかげで、比例代表候補として公認され国会議員に当選した。だが、ハルモニたちは「尹美香は自分の利益のために私たちを利用した」と暴露した。起訴された罪名だけでも詐欺・横領・背任など8つに上る。民主党内には、大統領選挙を控えて尹議員の進退問題が取り上げられること自体負担である、という考えが支配的になっている。そもそも、反日で募金を集めて、それを横領するという最悪事件である。反日がビジネスモデル化させた醜悪な事件なのだ。文大統領も、こういう部類に入る。反日で当選した後も、反日を煽り続けてきたからだ。

     


    (2)「尹候補は、「正義連問題は、一部市民団体の素顔を見せてくれる象徴的な事件」だとし「多数の正しい市民団体の名誉のためにも、徹底して真実を明らかにすべき」「市民団体の公金流用と会計不正を防止できる『尹美香防止法』国会通過を進めたい」と書き込んだ。これに先立ち、「共に民主党」の宋代表は25日の記者会見で「国会倫理審査諮問委で除名の建議を議決した尹美香、李相稷(イ・サンジク)、朴徳欽(パク・トクフム)議員の除名案を速やかに処理したい」とし、「誤りがあるという判断が下され、諮問委が除名を決定した通りに従うべき」とコメントした」

     

    「共に民主党」自体が、「韓日の戦い」という垂れ幕をつくって、一昨年5月の総選挙で大勝したほど。与党も、「反日ビジネス」で利益を得てきたのである。尹美香議員は、反日募金を流用して、娘を米国の音楽大学へ留学させた。

     


    もう一つ、有力な反日団体に光復会がある。日本からの独立運動に関わった運動家やその子孫や遺族からなる団体だ。例年、8月15日の「光復節」(独立記念日)では大統領と並んで演説するという「特権」を享受している。チャキチャキの反日団体である。その会長が、資金を横領した疑いで強制捜査を受けそうである。

     

    『朝鮮日報』(1月27日付)は、「光復会館内に金元雄会長の家族会社設立、会長印の文書で営業活動も」と題する記事を掲載した。

     

    国家報勲処が金元雄(キム・ウォンウン)光復会長による横領疑惑が報じられた翌日の26日に速やかに監査に着手した。疑惑が、非常に深刻だと判断したためとされる。光復会が国家有功者の子女に奨学金を支給する名分で、国会に開業したカフェの資金4500万ウォン(約431万円)が金会長のマッサージ、理髪など個人的用途に使われたというのが疑惑の内容だ。

     


    (3)「これに関連し、TV朝鮮は同日、金会長の家族会社がソウル・汝矣島の光復会館に設立され、金会長の職印が押された公文を使い、公共機関に対する営業活動が行われていたと報じた。報勲処は新たな疑惑についても監査を実施する可能性が高い。野党国民の力の金起ヒョン(キム・ギヒョン)院内代表は「(疑惑が)事実であれば、親日派よりもひどい。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は立場を表明し、関係者の責任を問うべきだ」と指摘した」

     

    光復会は、2020年5月から人通りの多い国会疎通館前で「ヘリテージ815」というカフェを経営してきた。このカフェの運営を統括していた元光復会企画部長A氏は、TV朝鮮に対し、金会長の指示で過去1年間にカフェの資金4500万ウォン余りを横領し、その資金は金会長の衣装購入、マッサージ、理髪などに使われたと暴露したものだ。

     

    光復会も「反日ビジネスモデル」である。口では日本を批判し「清廉の士」として振る舞い、裏に回って横領するという悪徳を重ねている。こういう事実を見ると、韓国社会の異常性が浮かび上がるのだ。日本は、とても真面目に「付き合えない」というのが実感であろう。

     

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    文大統領は、自分で仕掛けた反日騒動を解決しないで任期を終わろうとしている。日韓慰安婦合意によって、懸案だった慰安婦問題が解決した。それにも関わらず、文氏は国内政治目的で敢えて「破棄」という異例の手段に訴えて振り出しに戻してしまった。

    その後は、全くの進展なしである。日韓関係は冷え切ったままである。これに業を煮やした米国務省高官が、「文大統領の残り任期で日韓問題を解決せよ」と発言する事態だ。文氏は、外遊をことのほか好み、先頃は「6泊8日」という中東3ヶ国訪問を終えたばかりだ。日韓関係改善よりも「外遊」を優先させている大統領だ。



    『朝鮮日報』(1月27日付)は、「米国務省高官『文大統領は残り任期にやるべきことがある、韓日協力が重要』」と題する記事を掲載した。

    米国務省の官僚が韓国と日本の協力の重要性に言及し「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は残りの任期にこの問題を進展させることは可能」と述べた。米国のバイデン大統領やブリンケン国務長官らは対北朝鮮問題や中国けん制問題など米国が東アジア戦略を展開するに当たっては「韓米日の三角協力」を最優先に進めている。

    (1)「米国務省で韓国と日本を担当するマーク・ランバート次官補は26日(現地時間)、米国のシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の対談に出演し「アジア・太平洋地域でわが国(米国)と最も近い同盟国は韓国と日本だ」とした上で「韓国と日本が協力しないのであれば、米国は安全ではなくなる」と述べた。ランバート氏は「われわれは先日の東京オリンピック前日に多くの希望を持っていた」と述べ、その際に文大統領が訪日する可能性があったことなどに言及した。当時も文大統領が訪日するとの見方はあったが実現はしなかった。ランバート氏は「一連の遺憾な事件により霧散した」「(今も両国)関係の解決策を見いだすために働いている人は多い」とも伝えた」



    このパラグラフで注目すべきは、日韓関係の改善について日本側の責任に触れていない点である。米国は、日韓関係悪化の原因が韓国にあるという前提で発言しているのだ。国際法的に解決している問題を、国内政治の理由でひっくり返した責任は文大統領にある。

    (2)「ランバート氏は、「文大統領に残された時間(任期)は少なくなっているが、あるいは状況を進展させるため少しは支援もできるだろう」とした上で、「サプライチェーンの弾力性、レアアース・半導体需給などの分野で韓国と日本が協力した場合、最善の結果をもたらすことができる」と主張した。ランバート氏は、また「米国の対中戦線では韓国の積極的な役割が必要」という趣旨の発言も行った。ランバート氏は「韓国は中国関連でやっていることに比べ、カンボジアやミャンマー、キューバの過ちを批判する際にはるかによくやっている」との考えも示した。「韓国は中国の人権問題に言及する際には相対的に消極的」という意味に解釈された」

    文氏は、日韓関係改善努力を完全に放棄している。自ら引き起したこの問題解決が、次期政権の手に委ねられる事態となり、「無責任大統領」という負のレガシーは決定的である。



    (3)「ランバート氏は、「昨年5月に行われた韓米首脳会談後の共同声明に『台湾海峡における平和と安定の維持』という文言が入ったのは重要なことだ」と述べた。ランバート氏は中国を念頭に置いたかのように「韓国は非常に強力かつ大きな隣国と協力した1000年の経験がある」「韓国は(対中戦線で)ある意味制約を受けている」などとした上で「韓国は離れている他国とは違い、中国の機嫌をあえて損ねることはできないだろうし、そうするべきではない」と指摘した。一方でランバート氏は韓国が高高度ミサイル防衛(THAAD)配備後、中国からの経済的強圧に対処した事例にも言及し、「韓国は中国の攻撃的行動に対抗し、それが(中国にとって)最善の利益に合わないことを示す意向がある」「これが韓国と米国の考えが交差する地点だ」との考えを示した」

    下線部は、韓国の哀しい中国従属の歴史がもたらす中国への畏怖感に言及している。この反動が、何でも最後には受入れてくれた日本への甘えとなり、「暴言・反日」という逆走を生んでいる。日本へ悪態をつく勇気があれば、中国にもそれを向けてみたらどうか。そうすれば、日本も「骨のある韓国」と見直すきっかけにもなろう。そういう兆候は全くなく、日本に向けてだけ騒ぎを起すから呆れられるのだ。




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