勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    テイカカズラ
       


    けさ、発行しました。よろしくお願い申し上げます。

     

    左派長期政権を企む文在寅

    司法独裁とポピュリズムで

    検察人事に介入し事件隠蔽

    仲間内論理で国家分裂危機

     

     

    文在寅政権が発足したのは、2017年5月である。発足と同時に始めたのが「積弊一掃」である。10年間にわたる保守党政権の「積弊」を一掃するというものだった。民放テレビの経営者も進歩派に変えてメディア掌握を終えた。検察が、大統領府の絡む事件を捜査する否や、検察人事の入替えを断行して、捜査継続を困難にさせた。裁判所では、昨年から「積弊一掃」に動いて保守派判事に嫌がらせをして、自主退職に追い込んでいる。

     

    左派長期政権を企む文在寅

    ここまで記せば文政権が、左派長期政権に向けた準備を始めていることは間違いない。最終的には北朝鮮と統一し米国との同盟を解除する。その暁には、中国の庇護を受けて日本と対抗することを夢見ている。韓国が、こういう危険なシナリオを持っていることは、「共に民主党」の幹部がときおり漏らす発言の中に読み取れる。

     

    今回、日韓で繰り広げられた騒動の中で明らかになったことは、大統領府の高官が見せた「反日米」の動きである。米国には「三拝九拝」しながら、昂然と「同盟の前に国益が存在する」と言って、GSOMIA(日韓軍事情報総括的管理協定)を破棄したことだ。後に破棄を一時的中止という形で「棚上げ」したが、安全保障面で米韓同盟に縛られない「自由」を持っていると言い放ったのだ。

     

    軍事同盟は、安全保障の根幹である。韓国だけの軍事力では、北朝鮮に対抗できないという前提で米韓軍事同盟が結ばれている。そういう面から言えば、GSOMIA破棄はあり得ない選択である。GSOMIAが、日米韓三ヶ国の軍事情報協力で大きな威力を発揮しているからだ。こういう常識から外れた行動を取る韓国は、文政権の本質を表わしている。

     

    それは、機が熟せば中朝と誼(よしみ)を復活させたい。日米と疎遠になりたいという願望を示している。文政権の支持基盤である労組と市民団体は、民族主義グループである。「親中朝:反日米」路線なのだ。

     

    民族主義が、左派長期政権を確立する原動力になっている。文大統領が、前記の二大支持基盤の意向を無視した政策を絶対に行なわないのは、長期の支持を得たいからだ。文政権は、最低賃金の大幅引上げが、韓国経済の成長軌道を外していることを知らないはずがない。文氏は一時、最賃大幅引上げを中止しようとしたときがある。その時、労組が大きな圧力をかけて思い止まらせた。

     

    文氏が、チョ・ゴク氏について数々の疑惑が報じられている中で、あえて法務部長官に指名した理由は何であったのか。支持基盤の意向を無視できなかったからである。疑惑の張本人が、司法のトップに座るという人事は考えられないもの。それを、あえて断行するところに左派長期政権のレールを走っている証拠と見るべきだ。

     

    司法独裁とポピュリズムで

    どうしても、左派長期政権を実現したい。それによって、南北統一を実現したい。こういう目標を実現するには最低限、二つの前提を満たさなければ不可能である。文政権による司法の独裁と、ポピュリズム(大衆の人気取り)実現である。

     

    司法の独裁は、政治腐敗が摘発されないことを意味する。政権は、司法を支配していれば安心して政治の不法工作が自由に行える。悪を冒しても法に問われないとなれば、政権は天下無敵になる。すでに、政治から中立であるべき検察と裁判所に対して、人事を敢然掌握している。

     

    ポピュリズムは、すべてを財政負担で賄うことだ。韓国は、文政権以前は健全財政を維持してきた。国債格付けで日本よりも2ランク上にある理由は、財政赤字が少ない点にある。韓国では、補正予算を組むことが政権の政策運営能力の低い証明と見られている。各政権は、できるだけ補正予算を組まない努力をしてきた。文政権は、経済政策の失敗(最賃大幅引上げ)を隠すために、すでに3年間で4回もの補正予算を組んできた。財政を湯水のようにまき散らしているのだ。(つづく)

     

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    習近平国家主席にとって、武漢の新型ウイルス事件は政治的にも厳しい問題を突きつけている。年1回の全人代(国会)は、3月5日開催である。あと40日足らずである。この間に、猛威を振るい始めた新型ウイルスが解決せず、全人代が延期されるような局面になると、習氏の権威は大幅な失墜である。

     

    中国は、SARSの経験を生かして対策を取っていると言われてきた。だが、武漢当局は昨年12月、新型ウイルスの発症をSNSで訴えた者を拘束するという「見当違い」のことをしていたことが判明している。すでに、本欄で報じた通りだ。SARSの経験は生かされていなかったのだ。

     

    皮肉な話だが、監視カメラで全国民を監視している。だが、衛生管理は完全に抜け落ちていた。中国は、監視する対象を間違えていた。人間を監視するのでなく、ウイルスなど衛生面の監視が必要なのだ。

     

    『日本経済新聞 電子版』(1月26日付)は、「習政権、危機封じ込めへ非常手段、政治日程に影響も」と題する記事を掲載した。

     

    中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が湖北省武漢市で発生した新型肺炎を封じ込めるため、前例のない非常手段に打って出た。武漢市の「封鎖」に続き、27日からは海外への団体旅行を禁じる。背景には感染の拡大に歯止めがかからず、政治や外交の日程にも影響が及びかねないという強い危機感がある。

     


    春節(旧正月)の25日午後、人影もまばらな北京の中心部は突然、ただならぬ空気に包まれた。「体温を測らせてください」。主な地下鉄駅に白い防護服で身を固めた多くの係員が配置され、簡易体温計で一人ひとりの乗客をチェックし始めたのだ。「2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が猛威を振るったときと雰囲気が似てきている」。当時を知る40代の男性は不安げに語った。

     

    (1)「35日には全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕する。全国から代表が北京に集まる全人代の前後は、中国の政治カレンダーで最も敏感な時期になる。新型肺炎の感染が収まらず、全人代の開催そのものが危ぶまれるような事態に陥れば、習政権が受ける政治的な打撃の大きさは計り知れない。手荒にも思える矢継ぎ早の強硬策は、カレンダーから逆算して打ち出している面が大きい」

     

    全人代が、3月5日に開催されなければ、習近平氏に与えられている「領袖」の称号に傷がつく。ここまで権力を集中させながら、なんら効果が上げられなかった国家主席では意味ない。そういう批判が出てもおかしくはないのだ。言論統制してきた弊害が、新型ウイルス事件で一挙に表面化した。SNSがオープンになっていれば、情報交換も早く行なわれ、ウイルス発生の把握が容易であったであろう。惜しい機会を逸して、被害を中国のみならず世界中に広げてしまった。

     


    (2)「北京の外交筋の間では、「トランプ米大統領の早期訪中が難しくなるのではないか」と、そんな観測も浮上している。米中両国は15日に貿易交渉をめぐる「第1段階の合意」に署名した。トランプ氏が2019年末、第1段階の署名後に「北京を訪問して第2段階の協議を始める」と表明してから、その時期をめぐってさまざまな臆測が飛び交う。北京に駐在する外交官の一人は「2月訪中も十分にあり得る」とみていた。ウクライナ疑惑をめぐる米議会上院の弾劾裁判が本格化するなか、トランプ氏が自ら訪中して第2段階の協議をぶち上げれば、11月の大統領選に向けた大きな得点になるからだ。新型肺炎の拡大で、早期訪中はもはや想定しにくい。4月には、習氏が国賓として日本を訪れる。それまでに事態が沈静化しなければ、訪日の日程にも影響が出かねない

     

    早ければ、2月にも米国トランプ大統領の訪中が見込まれていたという。今回の新型ウイルス発症で、その期待は消えてしまった。4月の訪日計画も予定通り行なわれるか疑問符がつく。すべて新型ウイルスの感染終結が前提になる。ウイルスが、外交日程にまで影響する事態になった。


     

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    中国は、武漢肺炎で大混乱の最中にあるが、多くの中国人が春節旅行で訪日中だ。春節連休中に「60万人」の訪日中国人旅行客が予想されるという。中国の若者は、競って日本旅行中の写真をSNSにアップしている。なぜ、ここまで日本旅行がトレンディーになっているのか。

     

    一番大きな理由は、日中関係が平穏であることだろう。4月には、習近平国家主席が国賓として日本を訪問する。こういうニュースは、日本への関心を一層高める。その意味では、日中関係がベストの状況にある点が重要だ。

     

    『サーチナ』(1月26日付)は、「休暇のたびに『友人の誰かが日本旅行の写真をアップする』なぜここまで」と題する記事を掲載した。

     

    中国は春節(旧正月)の長期休暇に入り、訪日中国人も増加する時期となった。近年では中国からの観光客は増加の一途をたどっているが、中国メディア『騰訊』はこのほど、「なぜみんな休みになると日本へ行くのか」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「記事の中国人筆者は、SNS上で毎回長期休暇のたびに、友人の誰かが日本旅行の写真をアップしているのを目にするそうだ。温泉で浴衣を着ている人、東京の寺で並んでお守りを買っている人、奈良の鹿、北海道の雪、それに秋葉原などが定番の投稿写真になっていると伝えている。ではなぜ中国人に、それも主に若者に日本旅行が人気なのだろうか」

     

    日中は漢字文化である。言葉は通じなくても、意味が分かるという安心感は大きいであろう。距離的にも近いから、気軽に日本へ旅行できる。中国の「80年代」「90年代」生まれは、一人っ子政策で大事に育てられた環境ゆえに、趣味を重視する世代だ。日本旅行が、それにうってつけという好条件を備えているのだろう。

     

    (2)「記事は3つの理由があるとしている。第一は、日本が「おしゃれ」なことで、60年代には日本人に似合わない「西洋かぶれ」の時代もあったが、90年代以降からは西洋の影響を受けながら日本風に発展した、精錬されたおしゃれが見られるとした

     

    新国立競技場は、伝統的な和風建築のメインである「木材」を大量に使用している。環境重視という世界的な流れの先端を走っているイメージであろうか。下線のような印象を持つのであろう。

     

    (3)「第二は、日本の「音楽やアニメ、ドラマ」の影響だ。これらは80年代、90年代生まれの人の青春時代に強い影響を与えたため、日本が身近な存在になっているとした」

     

    日本のアニメは、世界を席巻してきた。中国の若者には、空気のようにして育ってきたとすれば、日本文化への憧れは自然なものであろう。

     

    (4)「第三は、「クールジャパン」だ。昔は中国がアジア文化の中心地だったのに、と残念そうだが、日本の文化が中国人に影響を与えているのは事実である。日本にはアニメやドラマの舞台となった「聖地」が多く、聖地巡礼も観光業に一役買っている」

     

    過去に見られた外国人の訪日旅行では、東京→京都→大阪がメインであった。現在では、これに加えて、日本全国が観光地になっている。日本人の生活ぶりに関心があるというのだ。これには、日本人特有の「オモテナシ精神」が目に見えない形で、外国人観光を促進している。外国人観光客増加が、地域経済振興という考えが定着しているのだ。


    (5)「それで記事は、「日本は文化輸出に長けている」と分析。中国にも独自の文化があり、世界に向けて発信していく点で日本から学び、見習う点が多くあると結んだ。日本が中国人の若者を夢中にさているのは、それだけ文化輸出に努力してきた成果とも言えるだろう。中国人の日本旅行の熱はまだまだ収まりそうもなさそうだ」

     

    日本には、「お遍路文化」がある。地域を挙げて、見知らぬ人々を温かくもてなす風習である。これは、島国という地理特性が影響しているのであろうか。江戸時代末期、日本を訪れたドイツ商人が書き残した書物がある。『シュリーマン旅行記 清国・日本』(講談社学術文庫)では、日本人の礼儀正しさと清潔な街など好印象を綴っている。この伝統は、いまも日本全土に息づいている。中国の人々が、日本へ興味を持ってくれることは、日本にとって永遠の観光財産になる。

     

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    昨年の7月以降、「反日不買」運動が盛り上がった。NOJAPAN」の幟がソウルや釜山の街に掲げられた。この「NOJAPAN」が人種差別に当る。現在、韓国国内でこういう問題が議論になっているほど、反日で沸騰していた。年が改まって、「風」はアゲインストからフォローに変ってきたようである、日本旅行が復活の兆しを見せているからだ。

     

    今年のソル(旧正月)連休(1月24日~27日)は、韓国旅行客の日本旅行に対する人気が復活しつつあることが分かってきた。20日、旅行予約プラットホーム「アゴダ(Agoda)」は、アジア圏旅行客の2020年旧正月連休期間の宿泊予約データを分析した結果を発表した。今年の旧正月連休にアジア地域旅行客に最も人気がある旅行先は東京だった。

     

    昨年7月以来の日韓騒動で、韓国の日本旅行客は急減した。昨年12月に日本を訪れた韓国人旅行者数は、前年同月より63.%減の24万8000人。減少幅は11月の65.%よりわずかに縮まったが、日韓の対立を背景にした「日本旅行離れ」が顕著であった。昨年1年間の韓国人旅行者数は、前年より25.%も減って558万4600人だった。

     

    この減少基調が、1月の旧正月で逆転して再び、「日本旅行」が浮上してきたのだ。ちょっと信じがたい感じもする。航空会社の乗客が今回の旧正月連休に韓国全土で220万人を上回ると予想される中、一部の日本路線の予約率が80%を超えるなど、日本不買運動が下火の気配を見せていることは間違いない

     

    『朝鮮日報』(1月24日付)は、「NOジャパン終了? 日本の一部路線で予約率80%超」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「韓国空港公社釜山地域本部は旧正月連休特別交通対策期間の23日から27日までで国内線91576人、国際線141043人の計約23万人が金海国際空港を利用するものと予想されることを23日、明らかにした。一日平均利用客数は約46000人で、昨年の5万人より低い数値だ」。

     

    釜山の金海国際空港を利用する搭乗客は、旧正月中で昨年よりも8%ほど減っている。これは、韓国経済の落込みと休日の関係を反映したものだ。

     

    (2)「国際線では旧正月連休期間の一日平均利用客数が28208人で、昨年の3万人より約5.8%減少する見通しだ。しかし、同期間中の日本路線の平均搭乗率は60.8%で、搭乗率が50%まで下がった昨年下半期に比べると上昇傾向にあることが分かった。一部の格安航空会社では、旧正月連休の日本路線の平均予約率が84%に達するという。業界関係者は「昨年の旧正月連休期間の日本路線平均搭乗率が80%を上回っていたのと比較するとまだ低いが、今回の連休を基点に日本旅客需要が回復傾向に転じる可能性もある」と語った」

     

    国際線は全体で、昨年比5.8%減という。同期間中の日本路線の平均搭乗率は60.8%だ。昨年は80%を上回っていたことから見れば、約20%ポイントも開いている。ただ、一部の格安航空会社では平均予約率84%にも達している。これから見ると、日本観光が底入れして、再び回復軌道に乗ってきたと見える。本格的な「GOジャパン」とまでは言えないにしても、「日本人気」が戻り始めたとは言えそうだ。

     

    韓国航空業界は、今回の旧正月連休期間を基点に、日本旅客の需要が顕著な回復傾向を示すだろうと展望している。韓国国内の対日ムードが、緩和してきたことが理由であろう。韓国指導部から、厳しい批判発言が消えていることが支えになっている。

     

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    WHO(世界保健機関)は、中国政府の発表データだけを信じているが、武漢肺炎の現場である武漢市の現場は、大混乱状態に陥っている様子だ。SNSで飛び交う医療関係者の声は悲痛そのもの。「10万人以上の患者がいる」と医師が訴えている。こういう現場発言が、「処罰されるならしょうがない」と腹を括っている。それだけに深刻さが窺える。

     

    「大紀元」(1月25日付)は、「『政府の発表を信じないで』ネットに医療関係者の告発相次ぐ」と題する記事を掲載した。

     

    中国政府は25日10時30分まで、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が1330人、死者41人と発表した。しかし、現場の医療関係者は相次ぎ、SNSに投稿し、実際の感染者数は政府の発表よりはるかに超えていると訴えている。

     

    (1)「武漢漢口にいる看護師の女性はSNSに投稿した動画で、9万人の感染者がいる」と発言した。「感染者は隔離されなければ、14人に感染させてしまう。スピードは非常に早い」。もう一人の女性医療関係者はSNS微信で泣きながら「(現状は)テレビの報道よりずっと恐ろしい」と訴えた。「医師らの推定では10万人が感染した」「多くの患者はすでに手遅れ状態です」「(医療)物資が足りない。入院させることができない」「患者に懇願されても、何もしてあげられない。患者が徐々に弱まっていくのを目の当たりにしている」。最後に女性は「くれぐれも政府を信じないで。自分で自分の身を守ってください」と呼びかけた。この動画は5万回再生された」

     

    政府発表のデータを信じないで、自分の身は自分で守れと、訴えるSNSが飛び交っている。事態の深刻さが分かるのだ。病院では、患者を収容仕切れない状態に陥っている。野戦病院のような雰囲気である。

     


    (2)「武漢市の看護師と名乗る女性は微博で、「報道は事実と全くかけ離れている」と投稿した。
    「主人は感染した。8日間も発熱し、CT検査ですでに肺炎にかかっているとわかった。しかし、どの病院にも診断、治療、入院を断られた」 「病室が足りず、医師も看護師も休日返上して出勤しているが、人手が足りない。それでも患者は救急車でひっきりなしに運ばれてきた」。在米中国人はFacebookに北京の病院に勤務する大学後輩からの情報を投稿した。それによると、「460床がある地壇病院は全部、埋まった」「地壇病院に行ってきた主任は現状が悲惨だと言っている。」「政府の発表は全くのデタラメで、北京市は情報を封鎖している」と北京も深刻な状態にあると明かした」

     

    武漢市だけでない。北京市も情報を封鎖するなど、深刻な状態に陥っている。病室が足りず、医師も看護師も休日返上して出勤している。人手が足りない。それでも患者は救急車でひっきりなしに運ばれてくる。戦場そのものであろう。

     

    (3)「北京市は24日、新型コロナウイルスによる肺炎の予防・コントロールに関する記者会見で、「突発的な公衆衛生事件に対する第一級(最高レベル)の応急対応メカニズム」を発動したと発表した。このユーザーは確実な情報として、武漢市だけで15万人が感染しており、全国の感染者が20万に上っていると別の投稿で述べた。「全国範囲で戦時状態を宣言する可能性も排除されていない」にも言及した。湖北航天病院の医師は微信で、感染者が10万人を超えていると発言した。「病院が地獄のようだ。"助けて"の叫び声があちこちから聞こえている」という。また、箝口令が敷かれているが、「(この発言で)処分されることもいとわない」と発言した」。在米華字メディア明鏡新聞の何頻氏は武漢の専門家からの話として、感染者が10万〜15万人がいるとツイートした

     

    感染者は爆発的に増えているが、病室が不足して入院させられない状態だ。6日間で病院を開設すると政府は発表している。SARSの時は7日間で病院を開設したという。

     


    『大紀元』(1月22日付)は、「中国新型肺炎、武漢市医師『内部で当初からSARSの指摘あった』」と題する記事を掲載した。

     

    (4)「武漢市のコミュニティ衛生サービスセンターで住民に診療を行う魏医師は、昨年11月と12月には新型コロナウイルスによる肺炎の感染は広がっていた。「われわれのセンターでは、1カ月半前から発熱で診察に来る人が多くなっていた。昨年の11月と12月には深刻化していた。その時は、まだインフルエンザだと言われていたので、小学校は休校などの措置を取っていた」という」

     

    (5)「魏氏によると、その時から医師の間でSARS(重症急性呼吸器症候群)の可能性があるとの見方が広がっていた。「でも医師や医療従事者の家族や友人の間でしか、注意を促すことができなかった」。魏さんは、当初から中国当局が情報統制を敷いており、医師らがその実情を公表したら、拘束される恐れがあったことを示唆した。武漢市江岸区の市民、劉さんによると、昨年12月、市内の病院で勤務する看護師がネット上のグループチャットに、「原因不明の肺炎はSARSの可能性がある」と注意を呼び掛けたところ、警察当局に拘束された」当局はこれ以降、新型肺炎の情報を交換する多くのグループチャットを閉鎖した」

     

    中国当局は、医療現場で生の声を訴えた当事者を拘束した。振り返って見れば、何とも愚かなことをしたものだ。政府の「メンツ」が、事態をここまで悪化させた原因である。専制社会の恐ろしさを感じるのだ。言論自由な民主社会であれば、こういう失態は起こらなかったはず。改めて、専制政治は世界の「敵」と言って間違いない。


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