勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    韓国最大部数の『朝鮮日報』が、日本の歴史を100%知らないで旭日旗を批判する記事を掲載した。日本の外務省が、ウエブで旭日旗の由来を説明していることに、「国際社会で広く受容されていると歪曲説明」とまでヤリ玉に上げている。

     

    昨年7月、フランスのパリ祭に陸上自衛隊が招待された。旭日旗を掲げて行進しパレードに参加したが、この時は『中央日報』が口を極めて非難した。旭日旗は、ナチスの「ハーケンクロイツ」と同じ「虐殺旗」とまでこき下ろした。

     

    「ハーケンクロイツ」は、ユダヤ民族抹消という人類への犯罪に使われた旗である。旭日旗は、太平洋戦争でアジア諸国に塗炭の苦しみを陥れる結果になったが、欧米植民地からの解放という名義の戦争である。むろん、だからと言って日本の戦争行為が許されるものではない。それは重々承知の上だが、「ハーケンクロイツ」と旭日旗を同列に扱い論じる韓国メディアは無知というほかない。無知よりも悪意がある。

     

    一方では、日韓関係悪化を懸念する社説が、『朝鮮日報』に掲載されている。同一新聞紙上で、こういうチグハグナ紙面構成だ。編集局整理部は、読者に混乱を与えないか考慮しないとすれば、社内で記者と論説委員がバラバラで意思統一されていないことを示している。

     


    『朝鮮日報』(5月27日付け)は、「日本の外務省が旭日旗を歪曲説明、国際社会で広く受容」と題する記事を掲載した。

     

    日本政府が、日本の軍国主義の象徴である「旭日旗」について、「使用には問題がない」との内容を盛り込んだ広報物を掲載し、論議を呼びそうだ。25日の時点で日本外務省のホームページには、旭日旗についての日本語の説明と英語の説明が掲載されている。

     

    (1)「この掲示物には『日本文化の一部としての旭日旗』という小見出しが付いている。内容は「旭日旗のデザインは日章旗(日本の国旗)と同様に太陽をかたどっている」「このデザインは日本で長い間広く使われてきた」と主張するものだ。続けて「今日でも旭日旗のデザインは大漁旗、出産、節句の祝いなど日本の多くの日常生活で使われている」と現代の日本社会で幅広く使われていることを強調している。また「旭日旗が海上自衛隊の自衛隊艦旗と陸上自衛隊の自衛隊旗として不可欠な役割を果たしており、国際社会でも広く受け入れられている」と事実を歪曲して主張している

     

    旭日旗で騒ぎ立てるのは、世界で韓国だけだ。先の中国政府による国際観艦式でも、旭日旗を掲揚している。昨年のパリ祭でも旭日旗を掲げて行進している。この事実こそ「国際社会で広く受け入れられている証拠だ。歪曲でなく事実である。朝鮮日報という韓国を代表するメディアが、こういう事実を知らずに「旭日旗批判」とは、大変な恥であろう。編集局整理部ないし校閲部のミスでもある。

     

    (2)「日本はこのところ、旭日旗の使用を正当化するための動きを強化している。日本の防衛省も最近、ホームページに旭日旗に関連する内容を掲載し、旭日旗が日本の国籍を示すと共に組織の団結と士気高揚に貢献していると説明した。日本は旭日旗のデザインを江戸時代から使ってきたと主張している。現在も日本では帝国主義称賛とは関係のない場面で頻繁に使われているという」

     

    日本政府が、法律で決めた旭日旗の由来を海外広報して、どこが悪いのか。韓国のような無理難題を吹きかけてくる国があるから説明しているものだろう。「旭日」は、江戸時代から庶民の間に広く使われてきた馴染みのマークである。朝日新聞、アサヒビール、アサヒ靴(最近は見ないが)、旭日がデザインされている。

     

    日本のどこに、「帝国主義賛美」とか「軍国主義賛美」という主張があるのか。そういう元説をすれば、時代錯誤として一笑に付されるだけだ。韓国は、日本のあら探しをすることを止めるべきだ。旭日旗が嫌いなら見なければ良いのだ。

     

    韓国が、そこまで日本批判するならば、私も言わせて貰おう。「太極旗」のデザインが野暮ったく見えるのだ。それを口外したならば、韓国は怒るはずだ。お互い様で、相手国のことにむやみやたらと口を挟むことは、ブーメランを浴びる原因となる。止めたほうがいい。

     

    (3)「日本の外務省はこの掲示物で、旭日旗が帝国主義・日本軍の使用していた戦犯旗だったという事実には言及していない。旭日旗は日本が太平洋戦争を起こした当時、日本軍の象徴として使われた。このため国際社会では旭日旗を日本の帝国主義あるいは軍国主義の象徴と見なされている。ドイツは帝国主義の象徴であるナチスのマークの使用を法で禁じているが、日本は旭日旗を政府の容認の下で自衛隊旗などに使っている」

     

    これが、韓国の言い分である。私の記事ですべて説明し尽くしているので、もはや反論はしない。一つだけ聞きたい。朝鮮戦争で韓国を侵略した中国と北朝鮮の国旗と軍旗に反対したことはあったかどうか。それだけだ。


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    中国のファーウェイで、話題が持ちきりです。私もついついこのテーマに目が向いてしまいます。

     

    昨日の私のブログでは、2月13日に取り上げた「中国、『ファーウェイ』米国のEU切り崩しで5G『大損の懸念』」を検索していただき、7人ほどの方に読んでいただきありがたく思います。EUはあの頃、米国の言い分を聞いていたのですが、その後、米国に反発するようになりました。これは多分、中国側の働きかけがあったと見ています。

     

    米国が、ファーウェイに警戒し始めたのは2010年ころからでした。米議会が中心になって調査を進めていました。それが、切迫感を持ち始めたのは、次世代通信網「5G」の実用化が迫ってきた昨年です。

     

    2018年初頭、豪州の首都キャンベラで、政府のハッカーたちが、破壊的なデジタル戦争ゲームを行なっていて青ざめる結果が出ました。以下は、『ロイター』(5月24日付け)から引用します。

     

    それによると、5Gの攻撃ポテンシャルはあまりにも大きく、豪州が攻撃対象となった場合、完全な無防備状態になるというのです。5Gは、スパイ行為や重要インフラに対する妨害工作に悪用されるリスクがきわめて大きく、悪意ある国家に「乗っ取られる」という、破壊的なデータが出たそうです。これは5Gが、電力から水の供給、下水に至るすべての必須インフラの中枢に必要不可欠なインフラになるためです。

     


    これに驚いた前記の豪州の政府ハッカーは、米国へ飛んで事態の容易ならざることを告げました。ファーウェイの「5G」には、背後に中国政府が控えています。それだけに大至急、ファーウェイを排除しないと、民主主義国は破壊の危機に直面するのです。米豪は、こういう危機感を共有して同盟国への説得を始めました。

     

    豪州は対中輸出が最大ですが、安全保障を優先で行動しました。これは立派なことだと思います。これに引き替え、韓国は例によってぐずぐずしています。中国のご機嫌取りに夢中です。いつになったら、自由主義陣営の一員という自覚が出てくるのでしょうか。これでは本当に、困りますね。


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    中国ファーウェイの経営に対して、にわかに暗雲が垂れ込めてきた。スマホも「5G」もお先真っ暗になっているからだ。ファーウェイ・スマホはいずれ市場から消えるとも言われ始めてきた。これを受けて、同社のドル建て債は3カ月ぶりの安値に下落している。アジアで最高の成績を上げている債券運用担当者の1人は、ファーウェイ債を売却したと明らかにしたという。

     

    『ブルームバーグ』(5月24日付け)は、「ファーウェイが10億ドル調達模索、米禁輸措置以降で初の試み-関係者」と題する記事を掲載した。

     

    中国の華為技術(ファーウェイ)は少数の金融機関から約10億ドル(約1100億円)の調達を模索している。トランプ政権が米市場とサプライヤーへのアクセスを遮断する動きに出てから、ファーウェイにとって初めての調達となり、同社の資金力が問われる。

     

    (1)「情報が公表されていないことから匿名を希望した関係者によると、ファーウェイは米ドルか香港ドル建てのオフショアローンを目指している。期限は5年と7年が念頭にあるという。トランプ政権が、米国企業の部品やソフトウエアをファーウェイが調達することを禁止する措置を打ち出し、ファーウェイは米中対立の中心として注目を集めるようになった。これを受けて同社のドル建て債は3カ月ぶりの安値に下落。アジアで最高の成績を上げている債券運用担当者の1人は、ファーウェイ債を売却したと明らかにした

     

    ファーウェイは事実上、無借金経営の状態だが、先々の経営環境悪化を想定して、早めの資金調達策に出たのであろう。今後、時間が経てば経つほど、不利な状況に追い込まれると見ているのであろう。期限が5~7年で調達総額は約10億ドルという。

     


    (2)「ファーウェイと金融機関の協議はまだ初期段階にあり、資金調達が成立する保証はないという。実現すれば、融資条件や参加銀行の顔ぶれから、ファーウェイの財務体力を市場がどう判断しているのか理解する手がかりになるかもしれない。2018年の年次報告書によると、同社は昨年12月時点で370億元(約5870億円)の無担保銀行借入残高があり、そのうち28億元が1年以内に期限を迎える。借入総額の約2.6倍に相当する現金および現金同等物を有していた」

     

    昨年12月時点で、借入れ総額の約2.6倍の現金や有価証券を保有しているという。超優良企業である。それでも、経営環境は「厳冬期」入りした。数千人の従業員解雇が噂され始めている。そういう最悪事態を想定すれば、資金調達のタイミングは早いほど良いことになろう。実際の発行条件がどう落ち着くかも、今後のファーウェイを占う上で、貴重なデータになろう。


    テイカカズラ
       


    けさ、発行しました、よろしくお願い申し上げます。

    暗転した運命の行方?

    米国は冷戦意識で対応

    合従連衡スパイの原型

    具体的な損失の中身は

     

    米商務省は5月16日、中国通信機会社ファーウェイ(華為技術)と関連会社68社について、米政府の許可なく米企業から部品などを購入することを禁止する「エンティティ―リスト」へ正式追加を発表しました。これは、米国が放った中国戦略の「核爆弾」に匹敵するものです。

     

    前記の記述は、「メルマガ57号」(5月20日発行)からの引用です。その後の情報は、これを裏付けるものが多く、「ファーウェイは存続できても気息奄々(きそくえんえん)」という悲観論が目立ちます。これは、ファーウェイが「エンティティ―リスト」に追加されたことで、米国からの技術やソフトの輸入杜絶を意味するのです。

     

    具体的には、スマホのOSでグーグルの「アンドロイド」が使用不可能になります。「アンドロイド」は、事実上の世界標準です。世界中のスマホのOSの87%を占めています。残りのほぼすべてが、アップルの「iOS」です。OS市場は、実質的に複占状況にあります。

     

    ファーウェイが、新たに商標登録したOSの入り込む余地は、ほぼゼロの状態です。さらに難関は、300万と言われるグーグルの「アプリ」が使えなくなります。「アプリ」こそ、スマホの生命線です。ここから切り離されれば、ファーウェイ・スマホの魅力が消えるのです。グーグルのOSとアプリが使えない、スマホの商品価値は極端に下がります。

     

    ファーウェイの次世代通信網「5G」の基礎技術でも、米国企業に依存しています。IBM、アクセンチュアといった米国を拠点とする大手企業の名前が出ています。今回の「エンティティ―リスト」によって、これら企業からの技術輸出も止まるので、「5G」製品に多大の影響が出てきます。

     


    暗転した運命の行方?

    以上のように、ファーウェイの運命は急転せざるを得なくなりました。この影響は、ファーウェイだけに関わらず、中国経済そのものを直撃します。その点で、米中関係が根本的に変わる事件となりました。中国政府は、米中通商協議中にファーウェイ問題が起こったことで、米国の真意が掴めないとする報道が見られるほどです。

     

    私は、米国が明白にその意図を示していると思います。その理由を、次に説明します。

     

    (1)米国は、中国の産業高度化計画である「中国製造2025」に補助金を使うことがWTO(世界貿易機関)の規則違反であるとし、撤回を求めてきました。しかし、中国はこれに応じる意向を見せませんでした。

     

    (2)「中国製造2025」の担い手になる中核企業は、ファーウェイです。ファーウェイは「5G」の先導企業として、世界の通信機市場で絶対的な地位を築かせるようにする狙いでした。

     

    (3)「5G」が、「4G」に比べて約100倍もの通信速度を持つことから、安全保障上で米国の地位を脅かす危険性が特段に高まります。それは、軍事機密情報がファーウェイを通して、中国人民解放軍の手にわたる危険性が高まるからです。

     

    (4)ファーウェイは、形式的に見れば社員株主制で民営企業です。米国法学者の研究によれば、実態は国営企業でした。ファーウェイは「民営企業」のお面を被り、世界中から先端技術を集めて人民解放軍に渡していたと見られます。

     

    その一例として挙げれば、ファーウェイは住友電工ライトウェーブへ委託開発した光ファイバー技術と同じものが、中国軍のジェット戦闘機の殲10(J―10)、ハイエンド駆逐艦、巡洋艦、開発を続けている空母に使用されているそうです。米国諜報部によって確認されました。これらの技術横流しについては、後で取り上げます。

     

    以上の4点を見ますと、ファーウェイが中国の経済問題の推進役だけでなく、米国の安全保障上のリスクとして浮上しました。ファーウェイは、文字通り中国を牽引する「航空母艦」に当ります。米国は、ここへ「エンティティ―リスト」入りという核爆弾を投下したのです。その「被弾範囲」が、きわめて大きいのです。中国政府が戸惑う原因はここにあります。

     

    米国は冷戦意識で対応

    米国側の意識では、すでに中国と冷戦状態に入っています。一方の中国には、冷戦への準備も覚悟もなく、米国から技術窃取してうまく立ち回る積もりだったのでしょう。その「隠密作戦」が、米国のファーウェイ探索によって暴露されたのです。中国は現在、茫然自失状態に陥っています。習近平氏が、「新長征」と言いだしている背景でもあります。(つづく)

     


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    韓国政府は日常、何を目安に政治をしているのだろうか。日本の動きには猛烈な関心を示すが、自国のことになると無関心とも言えるほど冷淡である。権力だけを握ることが目標なのだろう。

     

    文政権は、行政として機能していないのだ。最低賃金の大幅引上げという天下の「悪法」を履行して、失業者を増やすだけという信じがたい政策を行なっている。最賃の大幅引上げが、当初目的と違う結果をもたらしていることに気付くのが政治の役割のはず。現実には、負の効果を生んでいても政策手直しをしない。財政支出拡大で糊塗するという最悪の政府である。

     

    この悪政の下で、韓国は引き返すことのできない道へはまり込んでいる。現状の合計特殊出生率の「1」割れは、韓国社会の基盤を破壊しているのだ。なぜ、この現実に気付かないのか。労組も市民団体も無言である。自らの主導した最賃大幅引上げが、就職難→結婚難→出生率低下という悪循環を招いている責任を回避したいから「完黙」なのだろう。

     

    韓国社会は、自分の利益だけしか考えない独りよがりの社会である。西欧流の連帯意識の欠片もない社会だ。だから、他人を犠牲にした最賃の大幅引上げを平気で行える冷たい社会なのだ。それが、いよいよ韓国社会を崩壊させるところまできた。



    『朝日新聞』(5月26日付け)は、「1を下回った韓国の出生率 他国と違う形で進んでいる」と題する記事を掲載した。曺永台・ソウル大学人口政策研究センター長へのインタビュー記事である。

     

    ――女性が一生に産む子の数を示す合計特殊出生率が、韓国は2018年に0・98と初めて1を割りました。

     

    (1)「ありえないことが起きている。1を下回る事態は社会の急激な変化、例えば東欧で共産主義政権が崩壊した際に起きた。ただ、1年ほどですぐ回復した」

     

    合計特殊出生率が、「1」を割ることは、天変地異が起こったときにでも見られる現象である。そのあり得ないことが韓国で見られるのは、韓国政治がデタラメな証拠である。ここまで国民生活を追い込んでおいて、「南北交流」だとか「日本の右翼化」だとか、地に足のつかない政策に血道をあげている。

     

    日本から見た韓国政治は無能である。二言目には、日本に対して、戦犯国、戦犯旗、反省が足りないなど言いたい放題である。他国の批判をしたければ、自国の政治をしっかりやること。現状では落第政治である。他国批判をしても笑われるだけなのだ。

     
    ――韓国は違いますね。21年には0・86まで低下すると政府が推計しています。

     

    (2)「他の先進国と全く違う形で進んでいる。人間の基本的な本能に生存と再生産があるが、生存できない状態では再生産も考えられない。韓国では子を産み育てる年齢層の生存が脅かされている」

     

    潤滑な人間「再生産」が行えないのは、それを邪魔する要因が発生しているからだ。屁理屈は取り下げ、何が国民のためになるか、ひたすら考え続ければ回答も見つかるはずである。その目印は、日本の経済政策の中にヒントがあるはず。つまり、労働市場の流動化に着手すること。労組が反対しても、実行する勇気を持つべきだ。

     


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