勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。


    韓国経済を取り巻く環境は、確実に悪化している。海外企業の直接投資額(FDI)が、昨年で2年連続の減少になった。すべて、文政権による企業締め付けが原因だ。各国ともに、海外企業の誘致を目指しているが、韓国にはそういう配慮がない。全国経済人連合会(全経連)は、海外企業に対する法人税減免措置の廃止、労働時間短縮、最低賃金引き上げなど投資環境の悪化を主因に上げている。

     

    さらに、海外企業の撤退も目立って増えている。産業通商資源部によると、海外企業の登録抹消件数は、17年が1028件、18年が791件、19年が738件を数えている。撤退増は、雇用悪化を招く。昨年の失業率は4.0%。2001年以来の高水準になった。

     

    韓国経済は、明らかに「エンジン不調」を感じさせる。コロナ禍が、不調を加速させているものの、文政権による「社会主義的政策」が韓国経済の活力を奪っていることは疑いない。この政権は、善政が一つもない不思議な存在である。

     


    『朝鮮日報』(1月13日付)は、「外国企業の韓国離れ、直接投資が2年連続減少」と題する記事を掲載した。

     

    産業通商資源部が12日発表した「2020年外国人直接投資動向」によると、韓国への外国人直接投資が2年連続で減少したことが分かった。特に最悪の韓日関係による影響が避けられない日本からの直接投資は前年の半分にまで減少した」

     

    (1)「20年の外国人直接投資(FDI)は届け出ベースで前年比11.1%減の207億5000万ドル、実行ベースで17%減の110億9000万ドルだった。新型コロナウイルスの影響で世界的に投資が減少する中、韓国も例外ではなかった。国別では韓国との関係が悪化を続けている日本からの投資が急減し、前年(14億ドル)の半分の7億ドルにまで落ち込んだ」

     

    外国人直接投資(FDI)が、はっきりと減少傾向を強めている。日本企業の投資は、前年の半分へ落込んでいる。このまま推移すれば、いずれゼロになろう。日韓関係の危機は、日本の対韓国投資減少となってはね返る。

     


    (2)「韓国に対するFDI総額は、18年の269億ドルから19年が233億ドル、20年が207億ドルと2年連続で減少した。特に昨年はサービス業に比べ、製造業分野で外国人投資の減少幅が大きかった。製造業への投資は19年に82億ドルだったが、昨年は60億ドルに減少し、サービス業は148億ドルから144億ドルに減少した。産業安全保険法、労働時間週52時間上限制の導入などさまざまな規制が重なったことが影響したとみられている」

     

    FDI総額は、18年の269億ドルが20年に207億ドルへと、2年間で23%も減っている。韓国にとっては由々しき事態だが、文政権の「社会主義的政策」のもたらしたものである。企業虐めが正義の印と錯覚しており、「生産性向上=賃金上昇」という方程式は頭にないのだ。

     

    製造業への投資は、19年に82億ドル。昨年は60億ドルへと27%も減少している。製造業は、安定した質の高い雇用を保証する。それだけに、この減少は韓国の雇用には手痛い打撃である。

     


    (3)「外国人直接投資の減少について、全国経済人連合会(全経連)は外国人投資企業に対する法人税減免措置の廃止、労働時間短縮、最低賃金引き上げなど投資環境の悪化を主因に挙げた。延世大の成太胤(ソン・テユン)教授は「コロナ以前から最低賃金引き上げなどコスト上昇、さまざまな規制強化による経営陣の負担増加、法人税引き上げなどが企業の投資を制約する条件として作用してきた。結局、雇用減少と所得低下につながる」と指摘した」

     

    韓国政府による企業への規制強化が、雇用減少と所得低下を招くという指摘は正しい。韓国大統領府の秘書官の多くは、学生運動や市民運動の「猛者」であって、自ら経済活動した経験がない。現実の経済循環に対する認識がゼロゆえに、こうした無謀な政策を何のためらいもなく行えるのであろう。韓国進歩派の空理空論がもたらすものだ。

     

    韓国統計庁が13日に発表した「2020年12月および年間雇用動向」によると、昨年の年間就業者数は2690万4000人だった。前年と比べて21万8000人減少したが、これは国際通貨基金(IMF)通貨危機当時の1998年(127万6000人減少)以来、22年ぶり最大の減少幅である。

     

    構造的な韓国経済の衰退過程に加えて、コロナ禍という突発的事態も加わって、昨年の就業者数は22年ぶりの大幅減少である。文政権は、追詰められている。


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    来年5月までが、文大統領の任期である。今年4月以降は、次期大統領候補の選出とその後の選挙運動で、国政は大統領選一本に絞られる。もはや、文大統領の威令も届かなくなる。この段階で、旧慰安婦問題で日本政府に賠償を命じる判決が出た。

     

    日本政府は、「国家(主権)免除」という国際司法裁判所の判例に背くものとして、絶対に受入れないと明言している。日本政府の韓国にある資産は、大使館だけである。これは国際法で差押えできぬので、空振り終わる。つまり、日本政府に賠償命令が出ても、韓国はいかなる手も打てないという「どん詰まり」状態に陥る。

     


    一方、日本政府はこうした不法判決を受入れない立場であるから、最終的に困難な立場に立たされるのが文政権である。日本政府は、韓国が旧徴用工賠償問題を解決しない限り、日韓首脳会談に応じないと言明している。さらに、今回の旧慰安婦賠償問題が加わって、もはや菅・文の首脳会談は実現できない事態を迎えた。

     

    文大統領は、反日を御旗に政権をスタートさせたが、反日で日韓首脳会談も開けないという皮肉な結果になった。

     


    『朝鮮日報』(1月9日付)は、「韓日関係改善を試みていた文政権に、慰安婦判決が予期しない変数に」と題する記事を掲載した。

     

    日本政府に対して慰安婦被害者に賠償するよう命じたソウル中央地裁の8日の判決について、政府関係者は同日、「率直に言って韓日関係は答えが見えない」と語った。徴用賠償問題も解決の糸口が見つかっていない中、それに劣らない大きな宿題が与えられたということだ。

     

    (1)「外交部は内部的に「訴訟却下」の可能性に重点を置いていたが、予想外の判決に困惑しているという。慰安婦被害者に対する国民の声援とは別に、この判決は韓日関係にとって突出した変数になった。菅義偉首相は「国際法上、主権国家は他国の裁判権には服さない」「断じて判決を受け入れることはできない」と述べた。日本外務省も南官杓(ナム・グァンピョ)駐日大使を呼び出し、「日本政府として断じて受け入れられない」と抗議した」

     

    今回の判決は、韓国外交部も予想外の判決であった。判決後の声明は、数時間も経った後で行われるほど衝撃が大きかった。外交部は、日韓慰安婦合意は破棄されていないとも言っている。これは、微妙な言い回しであり、韓国政府が「今回の賠償問題を処理する」という示唆にも見えるのだ。

     

    (2)「今回の慰安婦判決で、両国関係改善のため最近水面下で進められていた努力が再び振り出しに戻るかもしれないとの懸念が出ている。韓日関係は2018年10月の大法院による強制徴用賠償判決以降、悪化の一途をたどってきた。日本による輸出規制、韓国の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)一時停止など報復措置が続き、破たん寸前まで行った。日本は「徴用問題の解決なしには首脳会談もない」とまで通知してきたという」

     

    米国は、バイデン政権になる。日韓慰安婦合意を影で促進したのは、当時の副大統領バイデン氏であったという事情もあり、文政権は「絶体絶命」のピンチに立たされている。韓国外交部が、「日韓慰安婦合意は破棄されていない」とも言っている内部事情が窺えるのだ。

     

    (3)「しかし、最近は流れが微妙に変わってきていた。文在寅(ムン・ジェイン)政権は東京五輪を利用して2018年の平昌冬季五輪時と同じ平和イベントを構想しており、日本でも五輪を成功させるため韓国の協力を必要としている。目的は異なるが、両国関係をこのまま放置してはならないという共通認識があるということだ。慰安婦判決はこうした微妙な時期に下された。政府は、司法府の判決に介入しないという原則を守りつつも、慰安婦問題を解決する方法がこれといってないため、頭を痛めている

     

    韓国は、日本との関係で日韓慰安婦合意に縛られるはずだ。日本は解決済み問題である以上、韓国が賠償金を払うことだ。

     


    (4)「日本政府は今回の判決について「控訴も拒否する」としている。韓国の裁判所の判決自体を認めないということだ。控訴をしなければ、一審判決がそのまま確定する。この場合、訴訟で勝った慰安婦被害者たちは韓国国内の日本政府の資産に対する差し押さえ申請をすることになる。いわゆる「強制執行」が始まるということだ」

     

    日本は、控訴も拒否する以上、この件で韓国と関わらないことを明確にしている。

     

    (5)「日本側が裁判所の「強制執行」推進に抗告などの方法で異議を唱えれば、実際に賠償金を受け取るまで何年もかかることもある。また、今回の慰安婦訴訟の差し押さえ対象は日本企業ではなく、日本政府の資産なので、差し押さえがいっそう困難だとの見方も出ている」

     

    韓国には、日本政府資産は大使館以外に存在しない。

     


    (6)「ある国際法の専門家は、「外交関係に関するウイーン条約第22条第2項には『各国政府は外国公館の安寧の妨害を防止するための責務を有する』という内容が書かれている。日本の資産差し押さえのうち、相当数が『日本公館の安寧の妨害』と解釈される余地もある」と言った。共同通信は「(韓国が)日本政府の資産の差し押さえに出れば、日本の報復措置は避けられないだろう」と報道している」

     

    国際法で、大使館の差押えは不可能である。韓国が、それでもなにか始めれば「断交もの」という急変事態へ突入する。日韓慰安婦合意が生きている以上、韓国は手出しできないのだ。

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    米国は近年まれな政治的な緊張感が漲っている。大統領選を巡る保守派の反発が、鎮まらないいからだ。1月6日の米議会の占拠事件は、世界中へ大きな衝撃を与えた。数日前からSNS上では、不穏情報が飛び交っていたにもかかわらず、警備陣の油断もあって5人もの犠牲者を出す惨事になった。

     

    米ソーシャルメディアは、トランプ大統領が国会占拠事件でツイッターやフェイスブックを使って発信したことが、事件の引き金になったとの判断を下した。その結果、トランプ氏のアカウントについて、ツイッターは永久停止。フェイスブックも当面、凍結する対応を取ることになった。これについて、ドイツとフランスの両政府は、トランプ米大統領のアカウント削除を強く批判している。

     


    ドイツのメルケル首相は11日、両社の決定に異を唱え、言論の自由を規定するルールは、民間テクノロジー企業ではなく、立法府の議員が決めるべきだと主張した。フランスのボーヌ欧州問題担当相は11日、民間企業がこのような重要な決定を下すことに「衝撃を受けた」と発言。「これは最高経営責任者(CEO)ではなく市民が決めるべきだ。大手オンラインプラットフォームの公的規制が必要だ」と語った。

     

    民間企業が、言論の自由を規定することは間違いである。だが、トランプ氏には約8700万人ものフォロワーがついている。この人たちが、2月20日に騒ぎを起こすとなれば、収拾がつかなくなることも確かであろう。こうなると、安全な道を選ぶという、選択もあるだろう。

     


    『ブルンバーグ』(1月12日付け)は、「米50州の州都全てで武装した抗議活動計画の恐れ、FBIが警告」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「米連邦捜査局(FBI)は全米50州の州都全てに対する脅威を警告した。次期大統領就任式の安全確保の取り組みは1週間前倒しされる。就任式の間は連邦議会議事堂で最大1万5000人の州兵が警備に当たる。FBIは、武装した抗議活動の計画が1月16日から50州の州都全てで、17日から連邦議会議事堂であると警告した。法執行当局者によれば、抗議活動は20日の就任式まで続く可能性がある。国土安全保障省は就任式の安全確保の取り組みを当初予定の19日から1週間前倒しし、13日に開始すると発表した」

     

    FBIが、全米50州の州都全てに対する脅威を警告したのは異常なことである。先に、米議会が大混乱に陥った例から見ても、油断は絶対に許されないからだ。

     


    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(1月12日付け)は、「トランプ派がデモ呼びかけ、一部で武装計画も」と題する記事を掲載した。

     

    ドナルド・トランプ米大統領の支持者らがネット上で再び選挙結果に抗議する行進を計画しており、先の連邦議事堂占拠で不意を突かれた法執行当局は警戒を強めている。トランプ氏支持者らのネットフォーラムでは、さらなるデモ集会の計画が浮上しており、主催者の一部は銃器を持ち込むよう促している。

     

    (2)「ネット上で過激派の脅威を分析する「サイト・インテリジェンス・グループ」は9日、武装した右派による抗議デモが1月17日に予定されているとの報告書を公表した。トランプ氏の支持派や反政府活動家らが首都ワシントンや各州の州議会周辺での結集を呼びかけているという。ネット上で出回っているあるイベントの告知では、「個人の判断で武装して」参加するよう求めている」

     

    トランプ支持派が1月17日に、首都ワシントンや各州の州議会周辺での結集を呼びかけている。「個人の判断で武装して」参加するよう求めているともいう。

     

    (3)「アメリカン大学のリサーチアソシエート(過激派専門)、メイリ・クリージス氏が提供したスクリーンショットによると、ジョー・バイデン次期大統領の就任式が開かれる1月20日に首都ワシントンで「百万人の武装派による行進」を呼びかけるものもある。ネット上でのデモを呼びかけは通常、公開のサイトで行われるが、多くはソーシャルメディア上の非公開のグループや暗号化されたアプリが舞台となっており、法執行当局による監視を難しくしている」

     

    トランプ支持派は、ソーシャルメディア上の非公開のグループや暗号化されたアプリを使って、結集を呼びかけている。

     

    (4)「ツイッターは8日、「さらなる暴動の扇動リスク」を理由に、トランプ氏のアカウントを永久停止とした。同社はその一例として、トランプ氏がバイデン氏の就任式に欠席すると明らかにしたツイートについて、支持者の間で2020年の大統領選の結果は正当ではないと受け止められていることに言及。また就任式はトランプ氏が欠席することで、「狙いやすい」標的だとの見方も出ているとしている

     

    大統領就任式はトランプ氏が欠席することで、「狙いやすい」標的だとの見方も出ているという。こうなると、騒ぎが一段と大きくなる懸念も強まる。警備陣も頭の痛いところだ。

     

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    かつてない早いスピードで開発されたコロナワクチンだけに、SNSでは偽情報も氾濫している。人間は弱い者で、そういう否定的情報にはすぐ飛びつくものだ。米国では、上級職員や牧師が必死になって説得しているという

     

    『ブルンバーグ』(1月12日付)は、「『なぜ私が先に?』 進まぬワクチン接種、景品のiPadやピザで誘う米国」と題する記事を掲載した。

     

    「米ノースカロライナ州とオハイオ州では、高齢者福祉施設の大半の職員が新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチン接種を拒否している。取材したフロリダ州の医師も、ニューヨーク市の救急医療隊員も接種を受ける気はないと話す。こうした前線のスタッフにワクチンを積極的に受け入れてもらえるよう、米連邦政府はくじ引きでの景品提供やピザパーティー開催などを提案している」

     

    「パンデミック(世界的大流行)を終息させる可能性を持つワクチンに拒否反応を示しているのは、ソーシャルメディア上で根拠のない理論を口にする反ワクチン活動家だけではない。看護師や消防士なども、過去最速で使用が認められたワクチンの安全性に疑問を投げ掛けている」

     


    「一部の医療従事者は、短期的な副反応あるいは長期的な未知の危険性を挙げて新型コロナワクチンに反対している。感染症の専門家が指摘するほど自分たちは危険な状態に置かれていない、既に免疫を獲得している、従来の治療法を信頼しているといった理由を挙げる人もいる。日々の業務に科学を取り入れている人々の間でさえ、虚偽情報や陰謀論的な疑いがまかり通っている」

     

    以上の引用記事を見ると、一部の医療従事者ですら根深い不信感を持っていることが分かる。医療従事者といえども、人間共通の恐怖感からは逃れられないようだ。時間をかけて納得してもらうしかない。

     

    韓国の駐韓米軍基地では、米国兵は全員接種しているが、韓国人の基地勤務者も任意で接種している。その経験談が報じられた。SNSでの偽情報と異なり信憑度は大きいであろう。

     


    『中央日報』(1月12日付)は、「ワクチン接種した米軍部隊の韓国人『左腕に触れただけでも痛み』」と題する記事を掲載した。

    「2日間、私は左腕に痛みが、同僚は微熱がありました」。慶尚北道地域に住む50代の米軍部隊職員Aさんが12日に伝えた新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン接種後の身体反応だ。Aさんは今月4日、漆谷郡倭館(チルゴクグン・ウェグァン)にある米軍部隊内の病院で新型コロナワクチン「モデルナ」を接種した。韓国人だが米国から先に韓国に空輸された米軍接種用新型コロナワクチンを勤務地で接種した。Aさんは「韓国人の同僚7~8人が当日一緒にワクチンを接種した」とし「みんなインフルエンザの注射とは違い、きつい注射のようだと口々に話していた」と雰囲気を伝えた。

     

    次はAさんとの一問一答だ。

    --ワクチン(モデルナ)はどのような方式で接種をするのか。

    「左腕肩真下の部分に接種をした。0.5cc程度の液体を注射するが、1回目の接種を受けて29日後に2回目の接種を受けなければならない。注射はチクっとする痛みのある一般インフルエンザワクチンと同じだと考えればいいと思う」



    --接種後、身体に異常症状が現れなかったか。

    「少し大変だった。注射された左腕に痛みがあった。筋肉痛に似た感じだと思えばいい。何かがその部分(皮膚)を触れても痛みを感じた。発熱はなかったが、一緒にワクチンを接種した同僚のうちに何人かは微熱が出たと話した」

    --発熱があると問題が生じるのでないか。

    「ワクチン接種前に医療スタッフが『微熱が出る場合がある』と教えてくれる。熱が出れば解熱剤を飲むように指示した。そのため発熱してもみんな驚いていない」



    ◆「2回接種…2回目は29日後に」

    --痛みはどれくらい持続したか。

    「2日程度過ぎると左腕の痛みは消えた。同僚の微熱も2日過ぎて消えたと聞いた。2日程度がワクチン後の症状が消える期間のようだ。ワクチンを接種した同僚の中には30代、40代、60代もいた。ワクチン接種後、今まで健康に問題があるという話は聞いていない

    --部隊内に勤務する韓国人は全員ワクチンを接種したか。

    最初はワクチン接種自体が怖くて、だから接種しないという話を多く聞いた。その後、一人二人と接種するようになり、今は80%以上接種したようだ。米軍兵士のように全員がワクチンを接種するのではなく韓国人職員は希望者だけ接種する」

    --特別なワクチン接種過程はあるか。

    「接種全過程が一般インフルエンザ注射とは違い、手間がかかる。時間がかかる。どこか身体に異常はないかアンケート調査を実施し、事前に『微熱が発生するかもしれない』と公示もしてくれる。鋭敏なワクチンなので慎重を期しているようだった。そのためかワクチンだけを接種する別途のチームが米軍側に組まれたようだった」



    ◆専門家「正常な免疫反応」

    専門家は腕の痛みや微熱のようにAさんが伝えたワクチン接種後の経験談について概して「正常な反応」という見解だ。

    慶北(キョンブク)大学感染内科のキム・シヌ教授は「腕の痛みや微熱などは正常な免疫反応のようだ」とし「ヒトの身体に異質物が入ってくれば身体がこれに対抗して反応する。(ワクチンを接種したが)反応が出てこないなら、むしろ効果を疑うべき意見が出るのではないだろうか」と話した

    大邱市(テグシ)医師会のミン・ボッキ・コロナ19対策本部長は「接種初期に現れる一般的な反応である可能性が高い」とし「何より(ワクチンに対する)行き過ぎた心配は避けたほうがいいと思う」と話した。


    専門家による次の指摘は参考になろう。

    1)腕の痛みや微熱などは正常な免疫反応。

    2)ヒトの身体に異質物が入ってくれば、身体がこれに対抗して反応する。

    3)ワクチンに対する行き過ぎた心配は避けたほうがいい。

     

    以上3点のアドバイスをどのように聞かれましたか。

     

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    ベトナム経済が好調である。米中貿易摩擦による好影響を受けている。2019年の輸出総額の23.2%は、米国向けでありむろん1位である。米国の貿易赤字に占めるベトナムのウエイトが高まり、摩擦を懸念される状況になってきた。

     

    こうして、ベトナムが「アジアの工場」として浮上しており、これまでタイが占めていた主役の座をベトナムが奪うまでになってきた。ただ、タイとベトナムの関係は、好循環を描いている。相互依存によって、経済発展している構図が浮かび上がる

     


    『日本経済新聞 電子版』(1月12日付)は、「アジアの工場『主役交代』? タイよりベトナムは本当か」と題する記事を掲載した。

     

    2020年の国内総生産(GDP)は、ベトナムが前年比2.%のプラス成長を維持したのに対し、タイはアジア開発銀行(ADB)の直近予測で7.%の大幅減に陥る見通しだ。勃興するベトナム、頭打ち気味のタイ――。そんな構図は、数年前から顕著になっており、コロナ禍が拍車をかけた形だ。

     

    (1)「両国の勢いの差を象徴するのが、最近のパナソニックの決断である。タイで昨年9月に洗濯機、10月には冷蔵庫の生産を打ち切り、白物家電の生産をベトナムに集約した。タイは1961年に戦後最初の海外生産拠点を開き、自動車部品や電池などの工場がなお残るが、外資誘致でライバル視するベトナムが移管先だったこともあり、タイ政府にショックを与えた。従来はタイが大容量、ベトナムは中容量の機種ですみ分け、いずれもアジア周辺国や中近東など十数カ国への輸出拠点でもあった。生産移管は昨年初めに決定し、コロナ禍とは関係がないという」

     

    日本のパナソニックは最近、タイからベトナムへ工場を移転した。タイは、パナソニックにとって戦後最初の海外生産拠点であった。その記念碑的な場所からの移転である。

     


    (2)「なぜタイからベトナムか。ひとつは市場の要因だ。英調査会社ユーロモニターインターナショナルによると、19年の冷蔵庫、洗濯機の各市場規模はベトナムが280万台と227万台、タイは192万台と175万台。すでにベトナムの方が上回っているうえ、世帯普及率はタイの92%、70%に対し、ベトナムは74%、40%となお伸び代が大きい。もうひとつは生産要因である。ベトナムは近年、労務費の上昇が著しいが、それでもタイの6割程度の水準にとどまっている」

     

    タイとベトナムについて、市場と生産拠点の2つの面からみると、ベトナムに軍配が上がる。普及率の低さで今後の成長余地があること。人件費はタイの6割である。もう一つの隠れた「魅力」は、米国がTPP(環太平洋経済連携協定)へ復帰すれば、ベトナムが生産拠点として持つ価値は「暴騰」する。こういう読みもあるのだろう。

     

    (3)「タイは1980年代から「アジアの工場」として発展した。ベトナムへの製造業集積は2007年の世界貿易機関(WTO)加盟以降と遅いが、対内直接投資額は14年、輸出額も18年にタイを追い抜いた。米中摩擦やコロナ後の「脱中国」の受け皿として注目は高く、「これからはタイよりベトナム」とみる外資は増えている」

     

    ベトナムは、米国との外交関係が良好である。米海軍艦艇の寄港地になるほどの関係を深めている。米国にとっては、地政学的価値が高まっている国なのだ。

     


    (4)「本当にそうか。両国の経済構造を分析すれば、少し違った構図が浮かんでくる。第1はモノの輸出だ。ベトナムは4割が米欧向けだが、タイは3割を東南アジア域内が占める。特筆すべきは、タイがCLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)と呼ぶ、メコン川流域の周辺後発国との貿易で19年に139億ドル(約1兆4500億円)の黒字を計上したことだ」

     

    タイは、CLMV向けの輸出で19年に139億ドルもの黒字を稼いだ。

     

    (5)「タイの貿易黒字全体が90億ドルだったので、CLMVを除けば実は赤字だったことになる。なかでも対ベトナムの貿易黒字は67億ドルと、対CLMVのほぼ半分に達した。消費財などで「メード・イン・タイランド」の人気は高く、ベトナムを中心に周辺国の成長力を取り込んでいる」

     

    タイは、対ベトナム輸出で67億ドルもの貿易黒字を稼いでいる。多分、素材や中間財の輸出である。ベトナムはこれを組立てて輸出する。日本と韓国のような関係になっているのであろう。

     

    (6)「同様の図式は第2のサービス輸出にも当てはまる。コロナ禍前の19年のタイの黒字は233億ドル。ベトナム(87億ドル)の3倍近くを確保した。モノと違い、国別の収支は分からないが、ここでも原動力は周辺国だ」

     

    タイは、サービス輸出でもベトナムの3倍も稼いでいる。外国人観光客が多い結果であろう。

     

    (7)「第3は投資だ。対内直接投資ではベトナムの後塵を拝するが、いまのタイはむしろ対外投資国としての顔を強める。「対外」は19年まで4年連続で「対内」を上回り、前者は累積投資額でも後者の6割まで積み上がった。対外投資は単年・累積ともマレーシアを上回り、東南アジアではシンガポールに次ぐ存在になった。タイ企業はベトナムへの投資を加速している。投資が向かう先もやはりベトナムだ。外資との提携で力を蓄えたタイ企業が次々と大型投資に踏み切る」

     

    タイは今や、資本輸出国に変ってきた。その向かう先はベトナムである。ベトナムの発展余地に賭け始めている。日本は、1970年代から東南アジアへ工場進出したが、今度はタイで同じ構図が見られるようになった。 

     

     

     

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