勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    旭日旗問題が、日韓の新たなトゲになってきた。韓国側によって、勝手に旭日旗を「戦犯旗」と呼び、排斥するという諸外国に見られない行動を見せている。「感情8割、理性2割」の韓国ゆえに、致し方ない一面もある。だが、日本としてはいつまでもこういう振る舞いを容認する訳にも行かない。どこかで、ケリをつけなければならないものの、日本が強く出ればかえって騒ぎ立てる。どうにもならない相手ではある。

     

    『日本経済新聞 電子版』(10月20日付)は、「旭日旗拒否、非常に残念、岩屋防衛相、韓国側に抗議」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「岩屋毅防衛相は20日、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相と約30分会談した。韓国の国際観艦式で海上自衛隊が自衛艦旗である旭日旗の掲揚を拒否された問題を巡り「わが国の防衛上受け入れられない通知で、参加を見送らざるを得なかったのは非常に残念だ」と抗議した。岩屋氏は「今後このようなことが起こらないように協力してほしい」と再発防止も求めた。鄭氏は海自の不参加について「遺憾だ」と強調。そのうえで「今後も未来志向の両国の友好関係を推進したい」と応じた。両氏は部隊同士や人的交流などの協力を進展させることで一致した」

     

    韓国紙の報道では、韓国の記事のなかに必ず、日本のことに触れる一行が入っている。これだけ、日本のことが気になってどうにもならないのであろう。時に、韓国が日本よりも上回ったことがあれば大満悦である。逆になれば、「臥薪嘗胆」(がしんしょうたん)という趣である。要するに、日本なしでは生きて行けないような雰囲気である。ここまで、日本の動向に気を使っていると疲れるはずだが、それはなさそうである。

     

    韓国は、旭日旗を「戦犯旗」とか「帝国主義の象徴」と揶揄するが、韓国の安全保障面に日本は深い関わりを持っている。その日本をあしざまに批判する。そう言えば、米国の存在すら疎ましく思っている節が見られる。最近の南北接近で、韓国は米韓同盟が邪魔になっているような雰囲気さえ見せているからだ。余りにも変わり身の早さに驚く。これが、韓国の本質と思えば納得も行くが、それにしても恥ずかしい行為と思わないのだろうか。


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    中国では現在、消費者が値段の安い商品を選択する傾向が目立つようになっているという。これは、不景気のシグナルのはずだが、中国共産党機関紙『人民日報』の電子版『人民網』は、この報道を真っ向から否定している。なんと、「経済学的にあり得ない」とまで言い切っているのだ。

     

    こういう議論の立て方は、詭弁というもので現実を直視したくない。そういう意識が先に立っている。きょうのテーマは、先に発表された7~9月期のGDP伸び率が、前年比6.5%と減速(0.2ポイント)している中で、消費者物価の上昇という「古くて新しい問題」が起っていることを取り上げる。これは、「スタッグフレーション」(経済減速化の物価上昇)という現象に当てはまるもので、中国経済が新たな課題を背負い込んでいると見られる。

     

    『人民網』(10月19日付)は、「安価な商品が人気、中国の消費ダウングレードは本当か」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「ザーサイ、インスタントラーメン、白酒『二鍋頭』など安価な商品が人気を集め、最近は『消費ダウングレード』の声があちこちから聞こえ、消費が経済発展で果たす基本的役割に外部から疑いの目が向けられている。消費は本当にダウングレードしたのだろうか」

     

    ここでは、まず経済発展は右肩上がりであるという前提に立っている。だから、「消費が経済発展で果たす基本的役割に外部から疑いの目が向けられている」としている。そもそも、この前提が間違っている。長期的な傾向値を求めれば、確かに所得の上昇とともに消費は安物から高級品へ移行していく。だが、経済には景気循環が不可避である。景気は上昇と下降を繰り返しながら下降時の最低ラインを切り上げ傾向的に上昇していくものだ。この基本的な面から見て、前記の議論は現実から著しく逸脱している。安物商品が売れる中国経済の現状は、不況期特有の傾向を見せていると考えるべきである。

     

    (2)「中国国際貿易促進委員会研究院国際貿易研究部の趙萍(ジャオ・ピン)部長は、『人々の生活水準が絶えず向上するにつれ、消費が全体としてバージョンアップしている。これは大きな流れであるだけでなく、長期的な流れでもある。特に経済が安定成長を維持する発展段階、1人当たり平均可処分所得が持続的に増加する段階では、消費にダウングレードの動きが出る可能性はない。ダウングレードするという見方は実際には経済学の基本的法則に背いている。よって『消費ダウングレード』という説には理論的根拠も現実的な基盤もないため、こうした見方は成立しないだろう』と述べた」

    このパラグラフでは、極めて硬直的な主張をしている。「1人当たり平均可処分所得が持続的に増加する段階では、消費にダウングレードの動きが出る可能性はない。ダウングレードするという見方は実際には経済学の基本的法則に背いている」。この見解のどこが間違えているのか。それは、現実の中国経済の動きを全く無視した空論を唱えているからだ。

     

    可処分所得は、直接税や社会保険料を控除した後の所得である。だが、昨今の住宅高騰によって多額のローンを抱えている。市民は、このローン支払後の所得を消費などに振り向けている。中国では家計債務が急増しており、これが自動車販売の減速を招いている。こういう現実から見ると、先の「消費にダウングレード」する可能性は存在するのだ。現在、中国経済に起っていることは、これまでの想定から外れた現象である。この事実を正確に認識するべきである。

     

    消費者が、安物商品を選択している背景には、家計債務の増加と消費者物価上昇率の増加が控えている。

     

    今年に入ってからの消費者物価上昇率は下記のような推移である。

    1月 1.5%

    2月 2.9%

    3月 2.1%

    4月 1.8%

    5月 1.8%

    6月 1.9%

    7月 2.1%

    8月 2.3%

    9月 2.5%

     

    政府による今年の消費者物価上昇率は約3%の予想である。今後の値上がり要因を考えると、果たして3%で収まるかという懸念が強まっている。景気面では、物価上昇がもたらす景気停滞(個人消費の落ち込み)も考慮に入れなければならない。こうなると、事態は深刻化する。

     

    第一は、米中貿易戦争である。米国輸入品に関税率を引き上げている。これが、中国の物価押上げ要因となる恐れが強い。

     

    第二は、豚コレラの発生が豚肉価格を押上げる懸念である。中国人にとって豚肉は、最大の好物である。これが、値上がりすると食卓を直撃する。

     

    第三は、所得上昇にブレーキがかかることだ。これは、不動産バブル崩壊と米中貿易戦争がもたらす経済活動停滞により引き起こされる。景気停滞下で起る消費物価上昇は、スタッグフレーションと呼ばれる。この裏には、米中貿易戦争が深く絡んでいることを知るべきだろう。中国は、米中貿易戦争で詭弁を使い、「白を黒と言いくるめる」コストを払う段階に来た。そのコストが、スタッグフレーションという形で表面化してきた。自業自得という側面もあるのだ。

     

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    中国の7~9月期のGDP成長率は、前年比6.5%増にとどまった。これは、リーマンショック後の世界的な混乱期である、09年1~3月期のGDP成長率6.4%増以来の低成長率である。問題は、今後のGDPがさらに減速することである。米中貿易戦争の本格化に伴い、来年のGDPは劇的な低下も予想されている。6%割れである。

     

    一方、消費者物価上昇率はさらに上がる要因を抱えている。現在ですら、実態を十分に反映していないと批判されている。3%を上回る消費者物価上昇率になると、不動産バブルの崩壊も加わり、中国経済は危機的な局面に遭遇するリスクを抱える。

     

    『ロイター』(10月19日付)は、「中国成長率、09年以来の水準に鈍化、内需が減退」と題する記事を掲載した。

     

    (3)「第3・四半期の中国の国内総生産(GDP)伸び率は、当局による債務圧縮の取り組みや米国との貿易摩擦が響き、世界的な金融危機下にあった2009年第1・四半期以来の低水準となった。発表を受け、当局者らは一段の政策支援を表明した。ただ、中国の株式市場では貿易戦争への不安から見切り売りが強まり、為替市場では人民元が対ドルで急落して成長見通しへの懸念を裏付ける中、当局は数々の難題に直面している」

     

    7~9月期のGDPは、前年比6.5%増で、前期比では0.2ポイントの低下となった。デレバレッジ(債務削減)と米中貿易戦争が重なる不利な環境下では、やむを得ない成長率であろう。だが、いずれも中国が招いた災難である。デレバレッジ着手は、習政権が意図的に放置してきたもの。米中貿易戦争も非は中国にある。米国の技術窃取を行いながら、「徹底抗戦」とは厚かましい限りだ。要するに、中国政府が招いた問題ばかりである。習独裁政権ゆえに招いた問題であるから、習氏が政権の座にいる限り、問題解決は困難であろう。

     

    (4)「オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行(香港)の中国担当上級エコノミスト、ベティ・ワン氏は『6.5%という数字はわれわれのコンセンサス予想を間違いなく下回っている。製造業を中心とする2次産業が弱さの源泉だ。第4・四半期の見通しを引き下げるかもしれない』と述べた。華宝信託(上海)のアナリスト、ニー・ウェン氏は『米国の追加関税発動や新興国の需要減退など、輸出への逆風が強まるため、先行きの経済見通しは明るくない。来年のGDP伸び率は6.0─6.2%に減速する可能性が高い』との見方を示した」

     

    今後の中国経済の見通しに、明るいものはない。製造業が米中貿易戦争の直撃を受けるからだ。中国の製造業が不振に陥れば、新興国からの輸入が減るので、中国からの輸出が落込むというスパイラル的な輸出減になる懸念が出てきた。米国の存在を甘く見た、中国民族主義者の失敗であろう。

     

    来年のGDP成長率は、6.0~6.2%へ落込む懸念も出てきた。ここまで落込む場合、住宅バブルの完全崩壊が前提になる。住宅販売(床面積)は、1~9月で前年同期比2.9%増に過ぎない。1~8月の同4.0%増から見て急減速である。可処分所得から見た家計債務負担が限界に達している結果だ。来年、住宅バブルの行き詰まりによって住宅在庫が急増すれば、GDPにはね返って行くであろう。

     

    『大紀元』(10月17日付)は、「中国、9CPIが2.5%上昇、実態を正確に反映せず」と題する記事を掲載した。

     

    (5)「中国国家統計局は16日、9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.5%上昇と発表した。CPI上げ幅は4か月連続で上昇した。だが、この上昇率は市民の実感と大きくかけ離れている。中国側の発表によると、9月のCPIを押し上げた主因は食料品価格の上昇だ。食料品価格の上昇率は同3.6%で、今年2月以来の高水準となった。9月生鮮野菜の価格は約15%、生鮮果物は約10%、卵は7.1%とそれぞれ上昇した」

     

    市民生活に直結する物品の値上がり率が大きい。これは、CPI値上がり率以上の「切迫感」を消費者に与えて当然だ。だいたい、あの広大な面積の中国のCPIを、一つの数字にまとめることが、実態からの乖離感を大きくしている。地域ごとに算出して、それをまとめて一本に表わす。そういう工夫があってしかるべきだろう。

     

    (6)「中国当局は今年のCPI目標を3%前後と設定している。『ウォール・ストリート・ジャーナル』(10月16日付)の報道によれば、一部のエコノミストと中国人消費者は、当局のCPI統計は実際の市民生活コスト上昇を正確に反映していないと指摘した。また、今年夏の中国大都市の家賃が上昇しているほか、中国市民の教育費、医療費や他のサービス関連支出の負担も拡大している。専門家は今後、中国のCPIの上昇は加速するとの見通しを示した」

     

    今年夏から大都市の家賃が上昇している。ほかに、教育費、医療費や他のサービス関連支出の負担も拡大している。これは、中国財政の悪化を国民生活にしわ寄せしている結果であろう。季節商品の値上がりよりも、政府関連の価格値上がりが深刻だ。専門家は今後、中国のCPIの上昇は加速するとの見通しを示したのは、中国財政悪化のシグナルに違いない。

     

    (7)「中国人民銀行(中央銀行)が914日、今年79月期都市部住民意識調査の結果を発表した。同調査は人民銀行が全国50の都市の2万世帯を対象に実施したもの。これによると、約6割以上の回答者が1012月期において、物価上昇圧力が強まると予測。WSJは、米中貿易戦が激化するなか、中国市民の収入の伸びが減速し、価格上昇による生活費が増加することで、中国経済を支える個人消費に大きな打撃を与えると指摘した」

     

    中国人民銀行による消費者意識調査では、約6割以上の回答者が1012月期において、物価上昇圧力が強まると予測している。一方で、米中貿易戦争によって収入増が鈍化する中で消費者物価は上昇する。中国の個人消費が落込むのは必至の情勢になってきた。習政権にとって頭の痛い問題である。

     

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    米中貿易戦争で米中の対立が鮮明になっている。10月4日には、米副大統領による中国への「宣戦布告」同様の厳しい対中批判が飛び出している。こうした政治的な変化は、米軍兵士に嫌な予感を与えている。

     

    『レコードチャイナ』(10月20日付)は、「『来年に大規模な衝突』と答えた米軍人、昨年の5%から46%に激増米華字メディア」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「米華字メディア『多維新聞』(10月18日付)は、米軍事メディアが米軍関係者に実施したアンケートで、半数近くが『来年米軍は大きな軍事衝突に陥る可能性がある』と認識していることが明らかになったと報じた。米軍事紙『ミリタリー・タイムズ』の報道によると、同紙が920日から102日にかけて実施したオンラインの匿名調査で、現役兵士の約46%が『米国は来年、新しい大規模な衝突に陥る』と回答したことが分かった。昨年9月に実施した同様の調査の5%から急激に増加しており、同紙は『震撼するほどの増加』と表現している」

     

    (2)「昨年の調査では3分の2が『戦争が起こる可能性は低い』と回答していたのに対し、今回の調査では、『来年重大な衝突に陥ることはない』との回答は50%程度にとどまった。記事によれば、米軍内部では世界の不安定さに対する懸念が広がっており、特にロシアや中国に対する憂慮が高まっていることが調査結果で浮き彫りになったという」

     

    今年の調査では、米軍の現役兵士の46%が、「来年の戦争勃発リスクがある」と見ていることが分った。米中貿易戦争がとげとげしい言葉の応酬であることから判断して、「戦争が間近」という印象を強めているのだろう。

     

    米中の軍事衝突は避けなければならない。それには、双方が冷静に対応することだ。米軍の装備の凄さを中国軍に見せつけ、「開戦」によって中国の経済基盤が吹き飛ぶことを教えておくべきだ。

     

    米国は開戦となれば、次のような対応するであろう。

       米国金融機関利用の全面禁止

       同盟国で対中貿易を抑制

       米国が外交関係停止

     

    これらの手を打てば、中国は「金縛り」にあったような状況に追い込まれる。要するに、中国は、米国と戦争することが自殺行為になる。米国が、世界覇権を握っているのは、市場・金融・政治などの面で世界を支配していることだ。この米国と軍事的な争いを起こすと、世界における中国の生存余地を、自ら狭めることになる。米国は、中国の狭量な民族主義者が考える範囲以上の支配権を握っていることを知らせるべきだ。その意味で、中国は世界の新参者に変わりない。

     

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    中国の株安は、年初から見て約30%にも達する。もはや、「底なし」とも言える「一人負け」だ。世界覇権を狙う。そう豪語した国の株価が迎えた惨状である。この株価暴落は、何を意味しているのか。

     

    「今回の下落が、今後の経済成長や収益トレンドについて、何か良からぬことを告げていると信じる人が十分に多ければ、その不吉な予言が自己実現してしまう可能性はある」(『ロイター』10月17日付「株安は不吉な予言か 金融市場の呪いに要注意」)。これは、中国株の下落について語ったものではない。株価に関する一般論であるが、中国の未来を暗示しているような「箴言」に映る。

     

     『ブルームバーグ』(10月19日付)は、「世界で際立つ中国株安、年初から3兆ドル超消失ー仏株全体上回る規模」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「中国本土株のバブル崩壊から3年。投資家は再び大きな値下がりに動揺している。中国株の下げは世界で最も大きくなっており、時価総額は今年1月から3兆ドル(約336兆円)余り減少。フランス株式市場の時価総額を上回る規模となっている。民間企業が流動性懸念に直面しているほか、対米貿易摩擦の激化で景気の先行きも悪化、人民元の下落が資本流出を促しつつある」

     

    上海総合指数は年初来高値から30%値下がり。水準としては2015年の株高局面から下げに転じ始めた時点からほぼ半分になった。日本の平成バブルの崩壊は、1990年1月4日、大発会からドカーンと暴落に見舞われた。口幅ったいことで恐縮だが当時、勤務していた週刊東洋経済の社説で、私は暴落説を唱えていた。

     

    (2)「運用資産が500億ドル余りに上るCIBCプライベート・ウェルス・マネジメントのシニアバイスプレジデント、ドン・ギンベル氏は『相場反転の時期はかなり近いはずだが、正確な時期は誰にも分からない』と指摘。『私のポートフォリオのパフォーマンスも急落による著しい影響を受けており、落ち着かない状況だ。私は長い間この業界に関わっており、顧客には『良い結果を出すには乗り越えなければならない時期だ』と伝えていると話す」

     

    株式の運用専門家は、毎日が針の筵であろう。

     

    (3)「ブルームバーグがカバー対象とする94の株価指数のうち、ギリシャやアルゼンチンを含めても上海総合指数の直近高値からの下げは最も大きい。香港ハンセン指数も23%安と大きく下げている。オーバーナイトで中国株の先物が下げており、19日も軟調となる可能性を示唆している。プラス材料もある。売買は引き続き低調でパニックには至っていないことを示唆している。CIBCのギンベル氏は、『ウォール街では落ちてくるナイフはつかむなという格言がある。恐らくその通りだ。ヒーローになろうとなぜするのか』と述べた」

     

    冒頭で取り上げた、「今回の下落が、今後の経済成長や収益トレンドについて、何か良からぬことを告げていると信じる人が十分に多ければ、その不吉な予言が自己実現してしまう可能性はある」という指摘は、含蓄に富んでいる。1990年1月4日の大発会で「男気」を出して買った人は、大火傷負ったことになる。「ウォール街では落ちてくるナイフはつかむなという格言がある」と指摘している。中国の株価暴落は、中国経済の未来を告げようとしているかも知れない。

     

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