勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    米国とフィリピンは軍事同盟の関係にあるが、これまで米比関係は円滑とは言いがたい状態であった。フィリピン大統領のドゥテルテ氏が、米国前大統領のオバマ氏を誹謗するなど、ぎくしゃくしてきたからだ。そのフィリピンが、トランプ大統領の出現で態度を一変させている。米比の自由貿易協定(FTA)の交渉入りが報道されるようになっている。

     

    『日本経済新聞』(10月12日付)は、「フィリピン 米とFTA交渉へ」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「フィリピンのラモン・ロペス貿易産業相は日本経済新聞のインタビューに応じ、米国との自由貿易協定(FTA)交渉入りに向け、両国が『11月に共同声明を出す予定だ』と明らかにした。フィリピンは衣料品などの輸出を拡大し、米国は農産物の輸出増を狙う。米国の対フィリピン貿易の赤字額は小さく、強く削減を求めないとの見方を示した」

     

    11月に米比の両国はFTA交渉入りに関する共同声明を発表する予定である。

     

    (2)「ロペス氏は『米通商代表部(USTR)と協議し、FTA交渉入りの意向を示す共同声明を11月に出す予定だ』と述べた。交渉入りには米国議会の承認が必要だ。同氏は『共同声明が議会に承認手続きを始めるよう促す』との期待を示した。対米輸出の拡大により『縫製産業を再興したい』とした。バナナやマンゴーなど加工食品の輸出増にもつなげる意向だ。米国勢調査局によると、2017年の米国の対フィリピン貿易の収支は32億ドル(約3600億円)の赤字。米国は小麦や大豆、肉などの輸出増を狙っている。インフレが加速するなか「国民が安く食品を買えるようになる」(同氏)とみている」

     

    フィリピンは、縫製品や加工食品の対米輸出を増やしたとしている。米中貿易戦争で中国が不利な状態になっているので、その間隙を縫って対米輸出の基盤固めを狙っているのであろう。だが、米国には異なる思惑がある。

     

    それは、新NAFTA(現在は、USMCAと改称)の項目で、「加盟国が非市場経済国と貿易協定を締結した場合、USMCAから脱退する」という規定がある。米国は今後、締結する自由貿易協定にこれを取り入れる意向が強い。となると、米国がフィリピンとのFTA交渉でこの項目を挿入するように主張する可能性を残している。フィリピンは中国とFTAを結べば、米比FTAが効力を失うというもの。この項目をめぐって、米比はどのような結論になるか。フィリピンが認めなければ、米比FTAが成立しない可能性があろう。


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    中国政府は、「中国製造2025」に代表されるように、補助金をたっぷり付けて中国企業を育成する計画に大童である。米国が批判して止まない点だ。この補助金政策は、EV(電気自動車)用バッテリーでも壮大な無駄をつくり出している。

     

    中国では、中小型バッテリー会社の破産・廃業が相次いでいる。中国自動車技術研究センターによると、今年、中国電気自動車バッテリー企業の約30%が廃業したという。中国政府が2月、電気自動車補助金政策を変更した結果だ。1回の充電で、走行距離150キロ未満の電気自動車には補助金を支給せず、走行距離400キロ以上の高性能電気自動車への補助金(5万元、約82万円)は拡大するという政策変更がもたらした混乱である。

     

    中国では、「補助金狙い」の起業や特許申請などがもたらす話題がゴマンとある。補助金という「密」を求めて殺到するから中味が薄い。EV用バッテリーの起業熱も補助金引上げという新たに高いバーが設定されると脱落するほかない。特許申請も同じだ。補助金欲しさに申請するが、それで終わりというお粗末さである。

     

    『中央日報』(10月12日付)は、「中国の電気自動車バッテリー企業が急減 」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「中国政府の補助金を背に市場シェアを大幅に増やしてきた中国電気自動車バッテリー企業が『ブーメラン』を受けている。売掛債権などを担保で資金を借りて生産設備を増やしたが、今は製品が余るほどになったからだ。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)中国地域本部南京貿易館のキム・スミ調査分析官は、『中国の100余りの上場バッテリー企業のうち半分(52社)が純損失を出した』とし、『2020年前後に全体の90%が危機を迎えるだろう』と予想した」

     

    低級品のバッテリーしか生産できない企業は、補助金支給の基準引上げで倒産の淵に追いやられているという。最初からこういう結果は分っていたのだから、「補助金経済」がもたらす社会的なロスは極めて大きい。市場経済の中で揉まれてくれば、こういう資源の無駄は起こらないはずだ。中国のEV用バッテリー・メーカーは、「2020年前後に全体の90%が危機を迎えるだろう」という厳しい見通しである。
     
    (2)「これは中国政府が自ら招いた側面がある。生産過剰に陥った企業はほとんど中国政府の補助金を受けて無理に生産施設を拡張してきた。中国政府は昨年3月、2020年まで電気自動車バッテリー生産能力を拡張するという内容の『バッテリー産業促進案』を発表した。中国政府は2月、電気自動車補助金政策を変更した。1回の充電で走行距離150キロ未満の電気自動車は補助金を支給せず、走行距離400キロ以上の高性能電気自動車への補助金(5万元、約82万円)は拡大する。これは技術力が不足する中堅・中小バッテリー企業が市場で淘汰されるきっかけになった。実際、金融危機を迎えている企業は、相対的にエネルギー密度が低い製品(リン酸鉄リチウムバッテリー)の出荷量が多かった。中国政府は2020年に電気自動車に対する補助金を廃止する。この時期になれば、世界最大の電気自動車バッテリー市場の中国は、韓国企業も中国企業と公正な競争が可能になる」

    中国政府は、2020年に電気自動車に対する補助金を廃止する予定である。その時、生き残っている中国のバッテリー・メーカーは数えるほどしかない。あとは全て「討ち死」になる。その間に投入した補助金総額はどのくらいになるのか。改めて、中国の補助金誘導経済の非効率性が問われる。

     

    電気自動車もこの例に漏れない。中国の地方政府はどこでも、EV育成で補助金をばらまいている。新規のEV企業が、既存の大手自動車メーカーと対抗することは、技術的にも困難を極めるはずだ。技術基盤のない国では、EV企業でも倒産を増やすだけとなろう。「ローマは一日にして成らず」だ。


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    EU(欧州連合)脱退をめぐった最後の交渉に忙しい英国のメイ首相が、アジア各国が核となるTPP(環太平洋経済連携協定)に参加する意思を英議会で表明した。TPPには、豪州やニュージーランドという英同盟国が参加するので、全くの「無関係」とも言えない。

     

    英国は、日本と「準同盟国」という立場にある。軍事面でも協力関係を築いている。南シナ海の自由航行作戦に参加するなど、米英の同盟関係をバックにして日本との関係を深めているもの。

     

    『ロイター』(10月11日付)は、「メイ英首相、TPP参加の用意表明」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「英国のメイ首相は、英政府として環太平洋連携協定(TPP)に参加する用意があると表明した。英国のTPP参加を巡っては、安倍晋三首相が英紙『フィナンシャル・タイムズ』とのインタビューで、両手を広げて歓迎すると語っていた。メイ氏は議会で『両手を広げて歓迎してもらえることを非常に喜ばしく思う。英国は参加する用意がある』と述べた」

     

    この記事は、かつての「大英帝国」がEU脱退という歴史的な決断を下した。それだけに、すっきりと離脱できない困惑した気持ちもあるに違いない。だから、EUを離れる英国が、TPPに参加してもEUで得ていたほどのメリットを得られそうにもない、という冷めた見方が出ている。次の社説がそれだ。

     

    『フィナンシャル・タイムズ』(10月11日付)は、「英国にとってTPP参加はささやかな慰め」と題する社説を掲げた。

     

    (2)「11カ国が参加する『環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)』に英国が加わることに日本の安倍晋三首相が示した熱意は、間違いなく大歓迎されるだろう。しかし実際問題としては、英国のCPTPP参加はEU単一市場・関税同盟からの離脱の穴を補うには到底及ばない。英国にとって圧倒的に大きな貿易相手であり続けるEUにモノやサービスを売る企業にしてみると、CPTPPには実際面でほとんど恩恵がなく、摩擦の種となるうえに、無視されることさえあるだろう」

     

    英国のCPTPP参加は、EU単一市場・関税同盟からの離脱の穴を補うには到底及ばない。としている。その通りであろう。国民投票で、こういう結果になってしまった。時の勢いとは、恐ろしいものだ。

     

    (3)「最初の異議は、地球儀を持っている人には一目瞭然だ。英国はアジア太平洋から遠く離れている。国というものは、遠くの親戚よりも近くの隣人とはるかに多くの貿易を行うのだ。実のところ、英国がCPTPP参加国への市場アクセスを得たいのであれば、一番簡単な方法はEUにとどまることだ。参加国11カ国のうち、EUは日本、カナダ、メキシコ、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、シンガポール、ペルーとの間で、すでに貿易協定が締結されているか交渉を進めている」

     

    英国がCPTPP参加国への市場アクセスを得たいのであれば、一番簡単な方法はEUにとどまること。その通りだが、EU離脱を決めた以上は、その穴をいかに埋めるかという善後策に頭を痛めている。それが、TPP加盟であろう。英国メディアからは、EU脱退がいかに残念なことか、その気持ちがひしひしと伝わるのだ。

     

    (4)「確かに日本としては、英国との貿易協定が一切ないよりは、英国がCPTPPに参加する方がいいだろう。しかし日本側は、英国に拠点を構える日本の自動車メーカーが単一市場で自由に活動することを可能にしている英国のEU加盟継続が最善の結果だと考えていることも明確にしている。CPTTPはフォックス氏にとって政治的な得点となるかもしれない。だが、経済的には、おおむね象徴的なものになる。英国としては、EUを向いた通商政策の方がはるかにいい。CPTPP加盟は協定が何一つないよりはましだが、英国が今置かれている立場よりずっと悪いものになる」

     

    英国としては、EUを向いた通商政策の方がはるかにいい。CPTPP加盟は協定が何一つないよりはましだが、英国が今置かれている立場よりずっと悪いものになる。ここまで主張するならば、英国で国民投票をやり直すことは難しいのだろうか。再考の余地がある。


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    中国は2012年、日本が尖閣諸島を国有化した後、聞くに耐えない悪口雑言を浴びせてきた。今は、それをすっかり忘れた顔をして、「日中友好の新段階」と言っている。もし日本が、「一帯一路」に参加しなかったらこの世紀の大事業はどうなったのか。立ち枯れは確実であったであろう。間一髪で日本の援助で救われた。詳細は、10月末に安倍首相が訪中した際に発表されるはずだ。中国は、この恩義を忘れてはならない。

     

    『日本経済新聞』(9月26日付)は、「日中、第三国協力へ初会合」と題する記事を掲載した。

     

    タイトルにある「第三国協力」とは、聞き慣れない言葉だ。「一帯一路」のイメージが、中国の「債務漬け」と同意語になってしまった関係で、あえて忌避したようだ。世界中で、「一帯一路」の持つ中国の「新植民地主義」イメージが定着している結果だ。

     

    日本が、あえて「火中の栗を拾う」必要もないわけで、「一帯一路」とは一線を引いて、日本の清新なイメージで「一帯一路」の再構築に取り組む。中国にとっては、これ以上はないありがたい話なのだ。

     

    (6)「日中両政府は9月25日、北京で第三国での経済協力を推進する官民合同委員会の初会合を開いた。10月下旬に予定する安倍晋三首相の訪中時に具体的な協力プロジェクトを打ち出すための準備の一環。日本側は中国の経済支援に対す『新植民地主義』批判を踏まえ、相手国の財政健全性への配慮や透明性の確保など4条件を念押しした」

     

    後のパラグラフに出てくる4条件は、これまでの「一帯一路」にはない明確な融資基準である。返済能力やプロジェクトの採算性という基本が重視されている。

     

    (7)「中国には習近平(シー・ジンピン)国家主席が主導する広域経済圏構想『一帯一路』に関わるインフラ整備で日本と協力したい思惑がある。一方で、国際社会には『一帯一路』は中国の勢力拡大の手段との警戒がある。特に相手国に過剰債務を負わせ、影響力を強める手法には批判が多い。このため日本側は『一帯一路』には言及せず、『第三国での協力』との表現を使用」

     

    「一帯一路」には悪いイメージが付いてしまった。これから離れるために、「第三国での協力」という言葉を使うことになった。中国にとっては、耳の痛い話であろうが、この際、覇権意識を捨てるべきだ。孫文は、『三民主義』(1905年)で中国が「覇道」(争い)を選ばず、「王道」(協調)を歩むと強調した。現在の中国にとって必要なことは、孫文思想の実現である。中国は有史以来、「覇道」を求めて版図を拡大させてきた。これでは、多くの国から反発を受ける。「一帯一路」が無残な結果になったのは、この「覇道」が災いしている。「第三国での協力」とは、「王道」を歩めというシグナルなのだ。

     

    (8)「会合では政府として後押しする案件として、

        相手国の財政の健全性

        開放性

        透明性

        経済合理性

    以上の4条件を満たすことが必要としている。首相訪中時に協力案を成果として打ち出すにあたり、対中強硬姿勢を強める米国など国際社会からの懸念に配慮した形だ。出席者によると中国側は『相手国とのウィンウィンの関係が重要だ』との表現で応じた」

     

    前記の4条件を揃った場合、日中が融資するという。これによって、中国による相手国への政治的な影響力はゼロ同然となる。「一帯一路」を中止するより、中国のメンツが立つので「まだまし」ということであろう。

     

     

     


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    「一帯一路」計画は、無残な結末を迎えた。中国から融資を受けた国が、返済も滞り「反旗」を翻す結果になっているからだ。中国が、こういう返済もままならないような国へ、なぜ融資したのか。最初から、過剰融資であった点に問題がある。中国は、それを無視して強行した。その報いを、一斉に受けているところである。

     

    政治的な意図によって、貸出したケースが多い。ともかく融資によって、国内の過剰生産物を処理する目的が優先されたからだ。国内企業からは、「ともかく仕事がほしい」という強い訴えがあったのだろう。そこまで、中国経済は追い詰められていたと考えられる。最初から無理な受注工事であった。そういう曰く付きの工事が今、各国で取り消され始めている。中国のメンツは、丸つぶれである。

     

    アフリカで最貧国とされるシエラレオネの新政権は、前政権が中国と契約した4億ドルの空港建設案を破棄する事態を迎えている。シエラレオネは、名目GDPは36億7500万ドル(2017年)、1人当たり名目GDPは491ドルという小国である。中国は、このシエラレオネに4億ドルの融資をして、新空港を建設させようとしていた。

     

    中国による、この押しつけ融資から浮かび上がる点は、前述の通り、中国経済の行き詰まりである。名目GDP37億ドルの小国に、4億ドルも貸し付けても返済できるか、疑問に思わなかった点が常軌を逸している。常識的に言えば、最初からこういう無謀な融資話が登場するはずがない。中国は常識とは逆に積極的であった。いくら政治意図(相手国支配意欲)が強烈であっても、このような融資姿勢を取ったことに、国内経済の不調打開への強い目的があったのであろう。

     

    中国の国内経済行き詰まりと、一帯一路の関係について再考させたのは、パキスタンへの猛烈な貸付攻勢への反省である。パキスタンは現在、過剰貸付で一帯一路工事を進めた結果、外貨準備高の急減に直面している。この危機を乗切るべく、IMFへ融資を申請する準備を始めた。この裏に、中国が苦境でパキスタンから融資返済を期待しているのでないか。そういう推測が浮かび上がっている。

     

    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(10月10日付)は、「中国の一帯一路 完成するのはでこぼこ道」と題する記事を掲載した。

     

    パキスタンは、積み上がった債務の返済期限が迫る中で、IMFへ120億ドルの緊急支援を要請すると見られる。IMFからの融資で返済肩代わりをしようというのだ。IMF融資の金利は安いであろうから、高利債務を低利のIMF資金で置き換える目的であろう。

     

    パキスタン経済の行き詰まりは、一帯一路構想に暗い影を落としている。将来、新興国経済が力強い発展をするだろう。中国は、その水先案内人の役割を果たす善良な意図を売り込んできた。現実は、中国の雇用確保と過剰な素材生産のはけ口を求めていたに過ぎなかった。

     

    昨年、パキスタンが受けた融資総額100億ドルのうち、中国資金が40%を占めた。これら資金でインフラ事業関連素材の輸入を増やした結果、外貨準備高が急減している。輸入額の2ヶ月相当分の外貨準備高にまで落ち込み、外貨危機が浮上するまでになった。

     

    パキスタンが、一帯一路構想によって多額の融資を受けた結果、外貨危機に陥る皮肉な事態に陥っている。この裏に、中国がパキスタンへ融資返済を求めていると予想されている。中国が、パキスタンを「債務漬け」にするには貸付金額が多すぎて不可能なのだ。それどころか、中国はパキスタンが返済に応じなければ、「共倒れ」になるリスクを持つにいたった。

     

    パキスタンが返済しなければ、中国が外貨準備高の取り崩しに陥りかねない。中国は是が非でも、3兆ドル台を維持しなければならないところへ追い込まれている。これぞ、まさに中国のマキャベリズムである。パキスタンがIMFから融資を受け、その資金を中国に返済させる。こうやって、中国がドル資金を回収して、外貨準備高を補強するというのだ。この一連の権謀術策が、マキャベリズムと言っている。

     

    私は、中国の経常収支の黒字減少が、外貨準備高の積み増しでマイナス要因になっていると指摘し続けてきた。どうやら、この外貨準備高問題が「一帯一路」に大きなブレーキを掛けている。これが、日本へSOSを打ってきた背景であろう。こうした点から見ても、中国経済のピークは確実に終わって、急坂を転げ落ち始めていると判断する。経常収支の黒字減少とは、外貨準備高にこういう影響を与えるのだ。

     

    (1)「中国の経済外交にまつわる誇大宣伝には気をつけよ――。これが投資家へのメッセージだ。マレーシアなど他の国々も最近、世界第2位の経済大国からあまりに巨額の投資を受け入れることには否定的な考えを表明した。パキスタンのように中国と運命を共にする国が、市場の混乱から無縁ではいられないのは明らかだ」

     

    このパラグラフでは、「パキスタンのように中国と運命を共にする」という表現を使っている。パキスタンやマレーシア規模の経済が、中国から過剰融資を受けると、中国自体が外貨準備取り崩し(3兆ドル台割れ)に巻き込まれるリスクを指摘している。中国が「一帯一路」計画を発表して以来4年で、事態はここまで急変している。この意味で、「一帯一路」プロジェクトは、資金面か行き詰まったと言ってよかろう。

     

     


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