勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    a1690_000004_m




    鉄の団結を誇る中国共産党の内部がざわついている。習近平国家主席への個人崇拝に反対する動きが表面化しているからだ。毛沢東に対する個人崇拝が、10年にわたる文化大革命という騒乱をもたらした。この反省に立って、個人崇拝を止めたはずである。だが、習氏の無期限「国家主席」への道が開かれた途端に、再び習氏への個人崇拝の動きが出始めたもの。

     

    党内で、個人崇拝を阻止しようという動きがあることは、習氏の統治が万全でないことを物語っている。この背景には、米中対立問題が蔭を落としていることは言うまでもない。「中国製造2025」は習氏が音頭を取って始めた事業だ。米国がここへ狙いを付けて、貿易戦争を仕掛けてきた。中国は有効な対応ができず、右往左往している。

     

    習氏は当初、「米国に殴られたら殴り返す」と威勢いのいい啖呵を切っていたが、7月に入って方向転換した。「米国と争うな」と言う始末である。米国への報復関税を科す前に、党内では闘わずに妥協の道を選べという意見が公然と出ていたほど。それを一蹴しておきなら、トランプ氏が「5000億ドルの製品に10%の追加関税」と発言した途端、方向転換を言い出したことへの批判だろう。

     

    米中対立の始まりは、習氏の演説である。昨年秋の党大会で、2050年ごろに米国の覇権に対抗する経済力と軍事力を保持すると言い放った。これが、米国トランプ大統領の怒りに火を付けた可能性がある。「米国第一」は「世界第一」の宣言であったとも読める。習氏は、米国を甘く見て「放言」したのだ。

     

    以上の習氏を取り巻く事態の変化を頭に入れて、次の記事を見て頂きたい。

     

    『共同』(7月15日付)は、「習主席統治に不満噴出か、党内に異変相次ぐ」と題する記事を掲載した。

     

    中国共産党内で、権力集中を進める習近平国家主席の統治手法に不満が噴出しているとの見方が出ている。国営メディアが習氏への個人崇拝批判を示唆、習氏の名前を冠した思想教育も突然中止されるなどの異変が相次いでいるためだ。米国の対中攻勢に手を焼く習氏の求心力に陰りが出ている可能性も指摘される。『習近平同志の写真やポスターを全て撤去せよ』。12日、習氏の宣伝用物品を職場などに飾ることを禁じる公安当局の緊急通知の写真が出回った。通知の真偽は不明だが、写真は会員制交流サイト(SNS)などで一気に拡散された。同時期に国営通信の新華社(電子版)は、毛沢東の後継者として党主席に就任した故華国鋒氏が個人崇拝を進めたとして党内で批判を受けた経緯を詳述する記事を伝えた。党が80年に『今後20~30年、現職指導者の肖像は飾らない』と決定したことにも触れた。記事はすぐ削除されたが、習氏を暗に非難したと受け止められた」

     

    習近平氏は、どんなに力んでみても毛沢東にはなれない。そういう限界を教えているのかも知れない。毛沢東が率いた中国社会と、習近平が率いる中国社会では質的に異なっている。それに、毛沢東は共産党「創業者」である。習近平は雇われ社長に過ぎない。習氏は、この違いを自覚して行動しないと、永久政権は空手形に終わる可能性が強い。党員と国民を畏れる。そういう謙虚な姿勢が求められているように見える。

     

     

     


    a0027_001827_m

    中国政府のシンクタンク、社会科学院などが12年後の30年に週休3日制になったら、どうするか、という提案をした。お堅い政府のシンクタンクがこういう夢物語をする意図は何か。むしろ興味はそちらに向く。若者の不満を逸らす高等戦術に見える。

     

    週休3日制を実現させるには、労働生産性上昇が前提である。中国の生産性は低下しており、週休3日は先ずここが壁になる。事実、提案では、「労働生産性が一定のレベルに達したならば」という前提がついている。その具体的なレベルは明示されていない。

     

    週休3日制実現の前提が、このようにあやふやだから「真夏の怪談話」になりそうだ。ただ、実現した場合、中国の経常収支は赤字スレスレに落ち込む危険性が高い。その理由は、次のようなものだ。

     

    中国人が、週休3日制を利用して海外旅行を楽しむことは必至である。国内に留まって政府からITとAI(人工知能)で監視される鬱陶しさから逃れるべく、海外へ旅行するに違いない。その場合、命の洗濯を日本で行なう公算が大きい。日本で別荘を持つ人も増えるだろう。こうなると、今でも大赤字のサービス収支は赤字幅を拡大する。経常収支の黒字幅は減るので人民元相場が下落する。経常収支構造と週休3日制は絡み合うと思われる。週休3日制を実現するほどの経常収支黒字を稼げなければ、「真夏の夢」に終わるだろう。

     

    『人民網』(7月16日付)は、次のように報じた。

     

    中国社会科学院などの共同主催による、『余暇と美しい生活:アンバランスで不十分な問題を解決する』をテーマとした発表会・シンポジウムが北京で13日に開催された。同報告では、『中国における労働生産性が一定のレベルに達したという前提のもとで、19時間労働、週休3日(週36時間労働)制度の実施が可能となる』の提案が出された。また、報告では、導入開始時期(2030年)についても言及された。報告が発表されると、たちまち多くの人々の物議をかもした。大々的に支持する人がいる一方で、反対の声もかなりあった。華西都市報が伝えた」

     

    農民工(出稼ぎ労働者)に大卒者が混じっている時代だ。大卒の就職難が厳しくなっている証拠である。毛沢東によると、社会主義に失業者は存在しないと胸を叩いていた。それが、裏切られて久しい。社会主義に幻想を持てないように、週休3日制もその類いと思われる。


    a0007_002297_m

    文在寅政権は、経済音痴であることを世界に告知した。

     

    来年の最低賃金上げ率が10.9%に決めたことだ。今年の引上げ率16.4%を加えるとなんと2年間で29.1%にもなる。超インフレ時ならともかく、デフレが懸念される韓国経済にとって重圧であることは間違いない。こういう経済の合理性を無視した最低賃金引き上げが、韓国経済の落勢を強めることになろう。

     

    韓国の最賃制度は、日本と異なり週休1日分を含んでいる。文氏は、2020年に日本並の最賃(1万ウォン=1000円)を目標にして、最賃引上計画を発表した。ところが、日韓の最賃制度の違いを理解しておらず、今年の最賃引上で実質的に日本並となっていることが分った。なんとも、杜撰な話である。これでは、韓国小企業は経営的に耐えられずはずもない。

     

    『朝鮮日報』(7月17日付)は、「韓国中小企業、日本より高い人件費」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「2年間で最低賃金29%引き上げというショックは、自営業だけでなく、中小製造業にも広がっている。中小企業経営者は週休手当を含む最低賃金が日本を超えたのに続き、来年には日本との差が1000ウォン(約99円)以上開くと懸念している。製造業経営者『人件費ですら日本企業に押されることになった。さらに労働時間まで短縮され、これまで強みだった納期対応能力まで失えば、世界市場で競争力が完全に低下してしまう』と話した。こうした雰囲気の中、16日に開かれた中小ベンチャー企業部の洪鍾学(ホン・ジョンハク)長官と中小企業経営者の懇談会では、政府に対する不満が爆発した」

     

    韓国企業は、街のクリーニング屋でも納期を守ることで有名である。それだけ競争の激しいことを裏付けている。だが、最賃の大幅引上げと労働時間の大幅短縮で、韓国小企業は国際競争力を失うと指摘している。これまでの週労働時間上限の68時間が、52時間に引き下げる。このこと自体は歓迎すべきである。ただ、法案成立が今年の2月末。実施は7月1日という性急さだ。その後、6ヶ月の猶予がつくことになった。日本の場合、こういう大きな改革では1~2年の準備期間をおくのが普通である。

     

    韓国の年間労働時間は2069時間(2016年)で、OECD加盟国ではメキシコに次ぐ2位という不名誉な事態である。これを改善することは当然としても、最賃の大幅引き上げが重なるショックを考えるべきであろう。そういう考慮がなしで、最賃だけをドカーンと引上げるという、政策の整合性が全く見られことが驚きだ。

     

    (2)「全羅北道群山市の自動車部品メーカーD社の経営者は、来年も最低賃金が2桁台で引き上げられることについて、『虚脱感を覚える』と述べた。今年から最低賃金が16.4%上昇したことを受けて実施した構造調整が、来年もさらに10.9%引き上られ、1年足らずで役に立たなくなったからだ。D社は年初来、従業員数を100人から80人に減らし、利益率が低い製品群の生産を取りやめ、コスト構造を改善した。売り上げは10%ほど減少したが、黒字が出るように体質を改善したのだ。経営者は「来年最低賃金が10%以上上昇すれば、人件費が8%増え、再び赤字を心配しなくてはならない。座して赤字を出すか、従業員を解雇しろというもので、製造業はもうやめろと言っているに等しい」と訴えた」

     

    ここで取り上げられている自動車部品メーカーの例では、大幅最賃引上が雇用減になっていることだ。こうなると、最賃引上目的が労働者の利益にならず、逆に解雇要因になっている現実を知るべきだろう。文政権は、こういう失政によって韓国経済を衰退に導いていくに違いない。そのことを知らないのだ。


    a0022_000238_m

     

    古代から中国と朝鮮半島は、切っても切れない関係にある。宗主国としての中国は、無条件で韓国に影響力を与えられるものと過信している。習近平政権になって、韓国への姿勢はますます露骨になった。だが、米朝の直接交渉が始まるとともに、中韓関係は微妙になりつつある。韓国はこれまで中国へご機嫌伺いの外交をしてきた。理由は、中国の影響力に期待した、北朝鮮の軍事的な暴走の抑制にあった。

     

    この中国への期待は、もはや消えている。南北会談によって直接の意思疎通が可能になったことである。米朝会談が破談にならない限り、安保面における対北朝鮮問題の比重は、ぐっと下がってきたことは疑いない。

     

    こうなると、韓国特有の「恨み」が頭を持ち上がってきた。「中国はけしからん」という思いが強くなっているのだ。

     

    第一は、韓国がTHAAD(超高高度ミサイル網)設置によって、中国から受けた経済的な報復である。中国へ進出していたロッテのスーパー(100店余)が、消防器具の設置不備というでっち上げによって閉店を余儀なくされたこと。同じく、中国へ進出していた現代自動車が不買対象にされたこと。韓流ドラマや映画の上映禁止措置を受けたこと。中国からの訪韓旅行が止められたことなど、嫌がらせのオンパレードであった。

     

    第二は、昨年の文政権が中国へ国賓として招かれながら、待遇面で酷い仕打ちを受けた。中国指導部との会食は訪中3日間で一度だけ。後は、文氏が随行団と食事をするという、国賓待遇ではあり得ないことであった。共同発表も共同記者会見もない、気の毒なほどの粗略な扱いを受けた。また、随行記者団が韓国側の雇ったガードマンに殴打され入院する騒ぎまで起こした。中国からは、謝罪もなく「韓国の雇ったガードマンゆえ中国に責任はない」という屁理屈で逃げられた。

     

    第三は、韓国に冷たい仕打ちをしながら、長いこと没交渉だった北朝鮮へは、短期間に3回も首脳会談を開くなど、韓朝に対して、全く異なる対応していることである。

     

    文在寅大統領就任(昨年5月)以来、文政権の「親中」姿勢はことごとく打ち砕かれた。こうして、「かわいさ余って憎さ百倍」にも近い心情が韓国に起こっているのだ。中国は、この変化を見落としている。従来、韓国は米中間にあって「コウモリ」のようなどっちつかずの姿勢だったが、中国へ背を向ける可能性も出てきた。北朝鮮も米国へ接近する事態となると、朝鮮半島は一度に中国から離れることになりかねない。その責任は習近平氏が負うことになろう。

     

    『中央日報』(7月16日付)は、「韓国国民が中国を非常に偏狭な大国と見なし始めた

    」と題する記事を掲載した。

     

    この記事では、韓国国民が中国を非常に偏狭な大国と見なし始めたと指摘している。超高高度ミサイル網(THAAD)の韓国配備をめぐる中韓葛藤の最大の害悪は、韓国人の中国に対する認識悪化である。習氏は、韓国を甘く見過ぎたようだ。「一寸の虫にも五分の魂がある」ことを忘れた「大国ボケ」の振る舞いであった。

     

    (1)「鄭在浩(チョン・ジェホ)ソウル大政治外交学部教授は、『THAAD紛争で韓中両国はともに戦略的な失敗をした』とし、『10・31合意』(注:韓国は中国の安保を損ねるような取り組みをしない)で、韓国は中国にTHAADがすべて永久解決するという希望を与えた。だが、THAADは依然として両国関係の障害であり、いつ消えるか分からない」と評価した」

     

    中国は、THAADが中国の安保面で技術的な阻害要因にならぬことを充分に知り抜いていた。それにも関わらず、韓国へ執拗なまでの報復を続けたのは、韓国を属国扱いして、徹底的にいじめ抜いて「骨抜きにする」という朝貢外交路線であった。これが、次のパラグラフで取り上げられる「シャープパワー」である。主導したのが、習近平氏に他ならない。

     

    (2)「鄭教授は、『中国は5年前に朴槿恵(パク・クネ)前大統領が就任すると、外交的ブルーオーシャンを見つけたと考えたが、2年半後に楽観はTHAADで崩れた』とし『朴前大統領と習近平主席の個人的な友情に過度に期待したことと、両国関係の躍動性を過度に政治化したのが誤り』と分析した。西欧は、『THAAD後の韓国に対する中国の経済報復をシャープパワー(Sharp power)と呼ぶなら、韓国人は(中国に対して)小さな大国(小気大国)と呼ぶ』と話す」

    中国外交は、首脳同士の絆が重要であると解釈している。阿吽(あうん)の呼吸で物事を決められると誤解しているのだ。こうして、相手首脳に物的な贈与をして関心を引く。こういう「物量外交」が、中国の得意戦略である。鄭教授は、これが間違いだと示唆している。外交は、腹芸でなくシステマティックに展開すれば安定的な関係が築けるはず。中国は、この面が欠落した国だ。

     

    中国は、腹芸外交ゆえに「シャープパワー」という強引な外交を展開する。韓国への経済報復はその典型だ。ドロドロした中国外交は、スマートな現代外交の基本から大きく離れた存在である。


    a0070_000057_m



    韓国の大学が、日本の原発事故による被害の間違いを訂正すべく、電子ブックを発行するという。普段では考えられないことが起こっている。韓国最高峰のソウル大学が2011年、東日本大震災の津波で被災した原発事故によって、日本中にがん患者が急増した。そういう噂が、韓国中に広まっているからだ。これが、原発に対する一連の「怪談」を生み出すきっかけになっているという。

     

    韓国の文政権は「反原発主議」である。原発を止めてクリーンエネルギーに転換することを政策目標に据えている。日本でも小泉元首相が「反原発運動」の先頭に立っている。クリーンエネルギーは理想だが、コストがべらぼうに高くつくのも事実だ。標語の持つ重みは、日本のように原発事故が起こった国では一層大きいものがある。だが、科学技術発展という日本の立場では、リスクの少ない技術開発も捨てがたいであろう。原発は危険だから止める。これでは、技術の発展があり得ない。

     

    韓国では、「反原発論」の普及を急ぐ市民団体によって、日本の原発事故の被害が針小棒大に伝えられている。韓国が、日本の海産物輸入を禁止してきた背景も、この間違った「原発被害論」が何ら訂正もされずに闊歩してきた結果だ。

     

    『中央日報』(7月16日付)は、「ソウル大学が反論文書、日本原発事故でがん急増? 脱核教材は怪談レベル」と題する記事を掲載した」

     

    ソウル大学は、原発事故に関わるウソ垂れ流しの現状を見逃がさず、「反論」に立ち上がった。ソウル大学原子力政策センターが7月17日、電子ブック『脱核教材を再考してみること』を出版するもの。全羅北道教育庁が2015年に製作した補助教材『脱核で描くエネルギーの未来』(以下、脱核教材)に一つ一つ反論する内容が含まれているという。実態を正しく把握できない「怪談」レベルの教材では、青少年に原子力に関する誤った認識を持たせる可能性があると懸念したという。環境運動家の教師らが執筆したこの脱核教材は、昨年10月、国会国政監査の時にも偏向性問題が取り沙汰された曰く付きの補助教材である。

     

    (1)福島乳児の死亡率が増加?
    「脱核教材には、『2011年の福島原発事故以降、がんと白血病による死亡者が増え、乳児死亡率が急増した』と記述されている。原子力政策センターは、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)および国際原子力機関(IAEA)による調査の結果、日本で原発事故以降に放射線にさらされて死亡したり急性疾患を患ったりした人は一人もいないと強調した」

     

    (2)日本全域がセシウムで汚染?

    「脱核教材は、『原発事故後、東京さえも高濃度汚染地域になった。日本国土のほとんどがセシウムで汚染されたというのが専門家の推定』と主張した。これは事実に反するというのがセンターの説明だ。日本政府が事故当時に避難指示を与えた地域は計1150平方キロメートルで、日本全体の0.3%だった。東京は含まれていなかった。今年3月3日基準の東京の放射線量率は0.066ミリシーベルトで、むしろソウル(0.153)の半分以下だ。現在の危険地域は日本全体の0.09%に過ぎない」

    (3)弱い放射線でもDNA損傷?

    「脱核教材は、『弱い放射線でもDNAを損傷させて不妊や奇形児の出産、がんなどを誘発する』と強調した。センターは、『成人男性の体内には7000ベクレルの放射能があり、年間約0.3ミリシーベルトほど内部被爆する』と説明した。韓国の自然放射線被爆線量も1~3ミリシーベルトに達する。UNSCEARによると、人体に影響を及ぼし始める放射線有効線量は約100ミリシーベルトだ」


    (4)原発周辺の人々に甲状腺がんが急増?

    「脱核教材は、『韓国内でも原発周辺住民の甲状腺がんの発病率がその他地域と比べて2~3倍高いという調査結果が発表された』と紹介した。これも科学的根拠が不足しているというのがセンターの説明だ。2016年がん発生地図によると、甲状腺がん発病はむしろ大都市に集中していた。検査率が高いほど発病率が上がるためだ」


    (5)原発は経済的ではない?

    「脱核教材は、『事故のリスクおよび解体費用を欧州並に反映させると、原発は経済的ではない』と主張している。一方、センターは『韓国は事故1件当たりの損害賠償措置額を4700億ウォン(約468億円)、解体費用を6400億ウォンで計算している』とし、『先進国より高い水準』と明らかにした」

     

    韓国でも、この経済性の問題が議論されている。次の記事は、原発と太陽光発電を比較したケースである。

     

    太陽光はエネルギー効率の低さが問題とされている。原発と比較した場合、同じ電力を生み出すのに太陽光は60倍の敷地が必要になるという。釜山市北部の新古里原発56号機と同じだけの電力を生み出すには、500万以上の世帯が3キロワット容量の太陽光パネルを屋根に設置しなければならないそうだ。そのため今後も太陽光パネルの設置を進めるとなれば、今以上に山を削っていくしか方法はないだろう」(『朝鮮日報』6月24日付コラム「山を削って設置した太陽光パネルの発電効率」)

     

    原発の是非をめぐる問題は、合理的に検討すべきものだ。韓国で行なわれている、ウソに基づく感情的な反対論でなく、冷静な議論を望みたいものだ。


    このページのトップヘ