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トランプ米政権は7月10日、中国からの輸入品2000億ドル(約222000億円)相当を対象とする新たな関税リストを発表した。これを受け中国株が急落している。日本時間15時05分現在、2761ポイント(前日比)マイナス65ポイント、2.3%の下落)になっている。人民元相場も下げた。

 

米国が、さらに強い姿勢を見せているのは、中国が米国に対して技術窃取への反省姿勢を全く見せないことだ。それだけでなく、米国へ制裁関税をかけるという真っ向勝負に出ている点がトランプ氏をさらに刺激している。

 

米国は景気が絶好調であり、対中貿易戦争を行なうにはまたとないチャンスと判断していることも疑いない。この「好機」を生かして、中国経済の基盤を揺さぶる戦略であろう。ただ、この「荒業」はいつまでも継続できないことも事実だ。米国の受ける傷が大きくなることを考えれば、来年一杯が限度という指摘が出ている。

 

『ブルームバーグ』(7月11日付)は、「米政府、22兆円相当対象の対中関税リストを発表」と題する記事を掲載した。

 

「米通商代表部(USTR)の10日の発表資料によれば、10%の追加関税は一般からの意見公募や公聴会が終わる8月30日以降に発効する可能性がある。同リストの対象品目は衣料品、テレビ部品、冷蔵庫、その他のテクノロジー製品。ただ、携帯電話など注目度が高い品目の一部は除外された。今回の関税が実施されれば、中国からの輸入品の約半分に追加関税が課されることになる。貿易戦争は共和党に加え、米実業界も愚かなことだと批判、エコノミストらは久しぶりに好調となった世界経済に打撃となり得ると警告している。しかしこうした中でもトランプ大統領に姿勢後退の様子は見られない」

 

米国経済は、絶好調であるので当面、米国が受ける被害は少ない。ただ、世界貿易への悪影響が懸念されることは事実だ。トランプ氏が、中国と「ディール」をするためにあえて強烈な制裁案を発表したとも見られる。中国は、これにどのような反応を見せるのか。その点も注目される。