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韓国では、文政権が「国民請願掲示板」なる制度を設けた。国民の声を直接、大統領に届ける趣旨である。1件当たり20万人以上の賛成があれば、政府が何らかの対応をするというもの。これまで、「こんな話が」と訝るような非常識な投書もあった。

 

今回の請願掲示板では、「犬を家畜の領域から外せ」が投書された。20万人以上の賛成がある。大統領府は、前向きに取り上げる意向を見せている。犬が家畜でなくなると、「食用禁止」だ。韓国伝統の「犬を食べる」習慣が禁止される。これで、韓国の「ワンちゃん」は命拾いする。先ずは、犬の大好きな人々には朗報となろう。

 

『中央日報』(8月10日付)は、「青瓦台、家畜から犬が除外されるように規定を整備食用禁止も議論」と題する記事を掲載した。

 

(1)「チェ・ジェグァン青瓦台農漁業秘書官はこの日、青瓦台のSNS放送である『11時50分青瓦台です』に出演して、『(今の家畜法は)政府が食用犬の飼育を認めるもので、誤解されかねない』として」動物保護と動物福祉に対する関心が高まっている中で動物を家畜だけに定義している既存の制度が時代に合わない側面があり、畜産法関連規定の整備を検討する』と明らかにした」

 

犬を家畜から除外すべく、「畜産法関連規定の整備を検討する」という。

 

(2)「チェ秘書官は「2004年には国民10人中9人(89.5%)がポシンタンの販売を禁止する必要がないと答えたが、2018年実施した調査では18.5%だけが食用に賛成することが分かった」とし、犬の食用に対する社会的認識が変化していると強調した。しかし、チェ秘書官は、『依然として犬を飼育する農場が多数存在する』として、『このような点などを考えて利害当事者に対する意見聴取の過程を経て議論がより必要な部分がある』と直ちに解決は難しいと説明した」

犬を飼育している業者もいるから、すぐに解決は難しい、とする発言だ。しかし、動物愛護という基本精神に立ち返れば、韓国中で「犬愛護募金」を集めて、業者に生業転換の助成資金に使うなど、アイデアはいくらでも出てくるはずだ。「言い訳は要らない」。私も犬が好きだから、韓国での「犬食用」に眉をひそめていた一人である。