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トランプ米大統領は中国からの輸入品2000億ドル(約222200億円)相当への関税を、来週に公聴会が終了し次第発動したい考えだと、『ブルームバーグ』(8月31日付)が伝えた。

 

公聴会では、関税引き上げ反対が圧倒的であったが、不公正貿易慣行是正目的で予定通り実行するもの。米国の国内景気は絶好調であるから、マクロ的な影響はほとんどない見込みだ。逆に、中国経済の打撃が大きく、輸出産業では解雇問題が発生し、財政省は予算措置を講じると発表。株価や人民元への影響は避けられない。

 

『ブルームバーグ』(8月31日付)は、「2000億ドルの対中関税、トランプ大統領が来週発動を支持」と題する記事を掲載した。

 

(1)「トランプ大統領は30日に大統領執務室でブルームバーグ・ニュースとのインタビューに応じ、関税発動計画を確認する質問に対し、「間違いとは言えない」と笑みを浮かべて答えた。半導体製品から自撮り棒まで幅広い品目を対象とした関税計画について、米政府は9月6日まで企業など公の意見を募っている。協議が非公開であるために匿名を条件に話した関係者によれば、大統領はこの期限が過ぎ次第、関税を発動する計画だ。報道を受けて米株式相場は下落し、S&P500種株価指数が節目の2900を試す展開となった。オフショア人民元はこの日の安値を付けた一方、質への逃避の動きが広がりドルと円は上昇した」

 

8月30日、S&P500種は前日比0.4%下げて2901.13。ダウ工業株30種平均は137.65ドル0.5%)安の25986.92ドル、ナスダック総合指数は0.3%安の8088.36で終わった。上海総合指数は31日、前日比7.6235ポイント(0.27%)安の2730.1132で始まった。米国が中国への追加制裁関税の早期発動を検討していると伝わり、米中貿易摩擦の深刻化を警戒した売りが出ているという。

 

(2)「関係者の中には、トランプ大統領はまだ最終決定を下しておらず、米政府としては段階的な関税発動を選択する可能性もあるとの見方もある。米国はこれまでのところ、500億ドル相当の中国産品に関税を賦課。中国も同様の報復に出ている。大統領が来週に関税を発表して後日発動する可能性もある。トランプ政権は6月半ばに中国製品340億ドル相当への関税賦課を発表してから実施までに約3週間待っており、その後さらに160億ドル相当に対する関税を8月に発動した」

 

米国は、2000億ドル相当の関税引き上げを発表しても即日、実行するかどうかは不明である。時間を置いて実施の可能性もあるという。

 

(3)「中国製品2000億ドル相当に対する関税発動の場合、これまでで最大級となり、米中両国の通商対立が大きくエスカレートすることになる。米中関係の緊張の高まりを懸念してきた金融市場を一段と動揺させる恐れがある。中国は米国製品600億ドル相当への関税賦課で報復する構えを示している。トランプ政権は対象とする中国製品と関税率のリストを取りまとめており、関税率は1025%のレンジとなる見込み」

 

関税率は10~25%の範囲で決められる模様。