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現在、アメブロで「勝又壽良の経済時評」を2010年5月より、毎日執筆、掲載しています。これをメルマガへ移行させます。

現代自の7~9月の決算が発表になった。売上高営業利益率は、何と1.18%。税金を払ったら後は、ほとんど利益が残らないという危機に直面している。現代自は、サムスン電子と並んで韓国経済の「二枚看板」とされているが、それも昔の話となった。

 

サムスン電子と現代自動車の売上高は、韓国GDP(2017年)に対して約20%に匹敵する。誤解を避けるために若干の説明をすると。GDPは付加価値。売上高と概念が異なるので、両者を比較することはナンセンスだが、話の喩えでこういう話法がよく用いられるので用いたまでだ。

 

日本の場合、上位10社の売上高合計はGDP比24.6%、米国は11.8%にとどまるという。つまり、韓国ではサムスンと現代自動車の2社の規模が、日本ではほぼ上位10社に匹敵していることを表わしている。韓国では、現代自がいかに大きなウエイトを占めているか。その現代自が経営不振に陥ることが、韓国経済に与える負の影響力の大きさが理解できる。

 

『中央日報』(10月25日付)は、「現代車、7~9月期の営業利益が前年比76%急減、衝撃」と題する記事を掲載した。

 

(1)「現代自動車は今年7-9月期の実績を集計した結果、売上24兆4337億ウォン(約2兆4015億円)、営業利益2889億ウォン、当期純益3060億ウォンを記録したと25日、発表した。昨年同期に対して売上は1%小幅上昇したが、営業利益と当期純利益はそれぞれ76%、67.4%も減少した。2010年国際会計基準(IFRS)が導入されて以来、最低となる営業利益だ」

 

売上高営業利益率は、1.18%に急落した。自動車メーカーの売上高営業利益率は、最低5%以上とされている。それが、1%台まで落込めば「ゾンビ企業」並みである。これでは、研究開発費も捻出できないという最悪状態に追い込まれた。

 

(2)「米国で販売しているソナタなどのエアバッグ欠陥でリコール費用が発生し、新興国の通貨安まで重なって収益性が悪化したとみられる。現代車関係者は『7-9月期は米国など主要市場の需要鈍化、貿易葛藤の懸念など厳しい環境が続いた時期だった』とし、『このような中で対ドルのウォン相場が下落し、ブラジル・ロシアなど主要新興国の通貨価値が前年同期比10~20%ほど大幅に下落するなど、外部的要因によって収益性が下落した』と説明した」

米国と中国の両市場で苦戦している。『韓国経済新聞』(10月18日付)は。次のようにその苦衷を伝えている。

 

(3)「米国市場では昨年過剰生産と販売不振で在庫が一時4カ月分も貯まり後遺症が続いた。今年に入ってからも販売強要で新車と中古車価格がともに下落する悪循環が繰り返された。やむを得ず在庫を一掃するために過度なインセンティブを与え収益性が悪化したという説明だ」

(4)「中国市場の状況も容易でない。昨年中国のTHAAD報復以降に続いた販売不振から抜け出せずにいる。現代自動車は今年に入り先月までに中国で56万1152台を売った。前年同期の48万9340台より14.7%増えたが、THAAD報復以前の2016年と比較すると3分の2水準にすぎない。在庫が貯まり中国工場で生産した車両の一部を東南アジアなどに輸出する苦肉の策まで検討している」

米中の主要市場で苦境に立っているのは、品質自体で競争力を失いつつある証拠と見るべきだろう。競争力回復には、労組の協力が不可欠だが、戦闘的な労組ゆえ協調は望むべくもない。これからどこへ向かうのか。そのカギは、労組が握っている。