韓国文政権は、困惑の極にある。文大統領は昨年8月、「徴用工の請求権は消えていない」と発言。韓国大法院の判決に流れをつくった張本人である。さぞや、本意にそった判決が出て満足であろう。それだけに、日本がこれだけ反発することへの対策がゼロであった。

 

安倍首相は、文大統領と会談する際、必ず徴用工裁判を取り上げ、日本は絶対に請求権要求に応じない旨を申入れてきたという。こういう日本側の強い姿勢から、請求権容認の判決が出た場合、日本がいかなる対応を取るか予想していたはずだ。それが、実際は準備ゼロである。恐るべき程、文政権の「危機管理能力」が低いことを証明した。

 

『中央日報』(11月9日付)は、「強制徴用判決、『国際世論戦を始めた』日本、韓国は10日以上も『対策準備中』」と題する記事を掲載した。

 

(1)「日本政府が強制徴用をめぐる韓国最高裁の判決に対し、本格的な国際世論戦を始めた。『韓国は国際法違反国家』として世界の在外公館を中心に全面戦争に乗り出したのだ。9日の産経新聞によると、日本政府は韓国最高裁の強制徴用判決が不当だという点を各国の在外公館を通じて発信するよう指示したと報じた」

 

韓国は、日本から「国際法違反国家」というレッテルを貼られることを最も恐れている。国際法では、海外公館近くで相手国を不快にさせる物を置くことを禁じている。「慰安婦少女像」は、「第1号違反」を冒した。今回の徴用工判決は、「第2号違反」に当る。日本がこの実態を広く世界に訴えることは当然だ。

 

ここでは、産経新聞記事を引用している。韓国メディアは産経新聞を目の敵にしている。「日本の代表的は右翼新聞」などと報じてきた。反対に、朝日新聞は神格化されている。こういう極端な韓国メディアが、産経新聞について悪意ある形容詞を控えている。よほど、韓国に対する「国際法違反」の形容詞が痛手なのだろう。

 

(2)「すでに米国、英国、フランスなど一部の大使館は韓国最高裁の判決が出た直後、河野太外相の名義で発表した談話を英文版に翻訳し、ホームページと大使のSNSに掲載している。さらに領事館を含む在外公館などに対し、現地メディアを積極的に活用すべきという指示も出した。産経新聞は外務省幹部の言葉を引用し、「韓国最高裁の判断は明確な国際法違反に当たる」という内容で大使が現地メディアに寄稿するのが対外発信の中心になると伝えた。別の外務省幹部は「日韓間の問題をひとごとだと考えている諸外国にも正しく理解してもらうには、今のタイミングで発信していくべきだ」と述べた。日本政府が今回の韓国最高裁の判決を控え、他国への対応まで準備するなど緻密に戦略を立ててきたことが分かる」

 

日本は、慰安婦騒動で韓国の日本を貶める戦術を学んでいる。それだけに今回は、先手を打って韓国の不法性を世界に訴える国際広報戦を準備してきた。韓国大法院の判決が出た直後、日本は米国、英国、フランスなど一部の大使館が、河野太郎外相の名義の談話を翻訳して掲載した。

 

(3)「一方、韓国政府は最高裁の判決から10日ほど経っても政府の基本的立場さえも示せない状況だ。韓国政府は判決当日の10月30日、李洛淵(イ・ナギョン)首相の名義で『司法府の判断を尊重し、関連事項を綿密に検討する。関係部処、民間専門家と共に政府の対応を用意していく』という声明を発表した後、事実上、沈黙を維持している」

韓国は、日本に甘えている。声高にいつも日本を批判するが、朝鮮戦争で多大の人命と物的の大損害を受けた、中国と北朝鮮には「従者」のように振る舞っている。この差は何か。日本は何でも韓国の要求を受入いれる甘さがあるのだろう。韓国でも保守派の人々は、一連の反日騒動を苦々しく見ているのだ。日本は、韓国を一括りで「反日国家」と見るのでなく、頑迷な「革新派」と峻別すべきだろう。