下記の目次で今朝、発行しましたので、お知らせします。よろしくお願い申し上げます。

 

米の関税第3弾で経済ぐらつく

金融面に現れた衝撃度の大きさ

日本も同じ苦難の道辿ってきた

習近平氏の責任問題に発展?!

 

中国は、米中貿易戦争による影響で、国内経済が極度の混乱状態に陥っています。米国による関税引き上げ第3弾の2000億ドルが、9月24日から適用されました。これによって、国内景況感は一気に冷え込んでいます。中国政府は、暗い経済ニュースの報道を禁じているほどで、国内が動揺する生々しい情報は遮断されています。

 

中国の貿易状況を見ますと、今年に入って純輸出(輸出-輸入)がGDP成長率にマイナス寄与、つまりGDPの足を引っ張っています。昨年は、この純輸出がGDPを0.6%ポイント押し上げました。今年は1~9月まで-0.7%ポイントで、逆にGDPを押し下げています。

 

理由は、輸出の付加価値率が低いことです。加工型貿易の限界を見せつけています。そこで、「中国製造2025」によって産業構造を高度化したいという事情は分ります。だが、先進国の技術窃取や政府の補助金で高度化を実現したい。これは、WTO(世界貿易機関)のルール違反に当たります。許されないことです。

 

中国の純輸出はマイナスでGDPの成長率を押し下げている。こういう現状で、米中貿易戦争が起ったのです。これが、さらに中国の純輸出のマイナス幅を拡大することは間違いありません。中国が、ここまで追い込まれている中で、11月末に米中首脳会談が開催(約3時間程度)されます。中国側による会談に当っての提案は、次第に真剣味が加わって来たようです。それは、次のような事情を抱えているからです。

 

米の関税第3弾で経済ぐらつく

10月の景況は、米国の関税時引き上げ第3弾が、フルに圧力をかけてきました。ただ、この第3弾の関税引上げは、今年いっぱい10%上乗せに過ぎません。来年1月1日から25%へ引き上げると予告されています。10%の上乗せだけで、すでに大きな影響が出ています。これが来年以降25%に引き上げられたらどうなるか。大きな影響の出ることは確実です(つづく)。