韓国社会はどうなっているのか。口では反日を唱えながら、食べ物は和食を好む。ひところ、「昼間は反日、夜は親日」と言われたが、彼らの深層心理は複雑である。日本への憧れは強いが、どうしても超えられない。だから、その日本を憎むのか。「愛憎半ばする」ということだろう。

 

『朝鮮日報』(12月13日付)は、「進撃の和食、ソウルの繁華街はまるで日本」と題する記事を掲載した。

 

(1)「2006年に5272店だった『和食専門店』の数は、今年8月に1万7290店と3倍以上に増えた。ソウル市内の弘大入口駅・江南駅・ソウル大入口駅など若者が多く訪れる街には、日本風の建物に日本語の看板をつけた飲食店が並んでいる。20~30代の若者や外国人観光客の間で、弘大入口は『韓国のジャパンタウン』として有名だ。弘大入口、つまり弘益大学前の通りには和食専門店や日本風のスイーツ店が軒を連ねている」

 

ここまで、和食がブームになっているのは、訪日旅行者が増えている影響もあろう。日本語の看板まで出しているというから、本格派である。これで商売になるのだから、「反日」の実態はなんだろうか。「日本」という字を見るのも嫌いではなさそうだ。となると、あの「反日」は、一部の特殊グループの行動だろうか。疑問が深まるばかりだ。

 

(2)「和食専門店の開業は、最近の30~40代脱サラ組が最も希望する起業アイテムだ。11月15日午後、ソウル市江南区にある和食を専門に教える料理学校に行ってみると、受講生25人が日本料理や日本の製菓・製パン技術を教わっていた。情報技術(IT)企業で18年間働き、会社を今年辞めたソン・ウヒョンさん(45)は『手に職もないのに会社を辞めたら、結局は競争が飽和状態のチキン店を出すしかなくなるのではないかと心配になった。日本のドラマ『深夜食堂』のように得意メニューに絞り、職人魂を持ってやれば、少なくともつぶれることはないだろうと思って日本料理を教わっている』と語った」

 

和食の技術を手に付ければ一生食っていける。それだけ和食の魅力が大きいのだろう。この背後には、日本への強い憧れがあるはずだ。和食の普及は、日本への理解が深まりつつある証拠だろうか。即断は危険だ。

 

(3)「受講生のほとんどは大企業・製薬会社・IT企業などを辞めた人々だ。この料理学校の理事長を務める中村哲氏は『受講生の70%以上が開業を準備中の30~40代。9年前に料理学校を始めたころは、韓国の和食店と言えば刺身店やすし屋だけだったが、今では日本の家庭料理からスイーツ専門店まで多種多様だ』と言った」。

 

和食の受講生は、大企業・製薬会社・IT企業などを辞めた人々だという。これも驚きである。一定の知識層が会社勤めを止めて和食店を開きたい。この現象は、興味深いものがある。それほど、和食=日本に関心があるのだろうか。こうなると、「反日」を叫んでいる韓国人は、北朝鮮の「チュチェ思想」に凝り固まった人たちか。

 

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