韓国経済の二枚看板の一つ、自動車業界は混乱の真っ只中にある。一部メーカーでは、今年の生産計画が出せないほど、事情が混沌としている。この状態で、韓国経済は保つだろうか。他国のことながら、「刀折れ矢尽きる」事態となれば、日本へ泣きついてくるのでないか。

 

例の「レーダー照射」では反日で燃え上がっている。冷静な分析をしない感情論で沸騰しているのだ。経済問題も同様で、コストダウンという合理的な手法はとらず、ただ騒いでいるだけという印象が強い。

 

『韓国経済新聞』(12月31日付)は、「韓国自動車業界、来年は危機がピークに達するだろう」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国の自動車業界がまだ来年に何台の車を生産し、内外の市場で何台を売れるか計画を立てられていないことが30日までに確認された。通貨危機以降初めての出来事だ。業界をめぐる環境が過去最悪水準に悪化し、来年の見通しすら容易にはできない結果と分析される。ある自動車メーカー関係者は『18年本格的に始まった自動車産業の危機は19年がピークだろう。19年をうまく乗り越えられないメーカーは今後抜け出すことのできないどん底に陥りかねない』と予想する」

 

韓国の自動車メーカーが加盟する韓国自動車産業協会は毎年11~12月に翌年の自動車生産を予想する報告書を出す。2000年から1年も欠かさなかった。だが、2019年の見通し報告書を出せずにいる。一部自動車メーカーが、19年の生産・販売計画をまとめていないためだという。この状態では、19年中に脱落するメーカーも出そうだという危機感がただよっている。

(2)「自動車産業協会は19年の生産見通しを400万台水準と発表する可能性が高い。400万台は韓国の自動車業界で『マジノ線』同然の数字だ。韓国は2007年に初めて400万台以上の車を生産し、金融危機の衝撃波を受けた2008年と2009年を除けば毎年400万台レベルを守った。年間生産台数が400万台以下に落ちるということは金融危機ほどの大きな危機が迫っているという意味と解釈できる」

現場の感覚によると、19年に400万台の生産は容易でないという観測が多く出ている。18年の生産台数も400万台を下回るところだった。18年1~11月の累積生産台数は366万台。11月と12月にメーカーが生産量を多少増やし400万台をかろうじて超えたほど。韓国政府関係者らは、11月までも各種自動車関連行事に参加するたびに、「18年400万台を守るのが最大目標」と話すなど、圧力をかけたのではないかとの疑惑も指摘されている。韓国の自動車業界にとって年間400万台の生産は、「自動車生産国」としてのメンツがかかっているのだ。

トヨタは、日本国内生産台数を最低300万台維持が目標になっている。これは、国内での生産維持が研究開発にとって不可避という考え方によるもの。2019年3月期の国内生産は330万台を達成可能のようだ。このように、トヨタ1社の国内生産台数は300万台を超えているのに、韓国では全体で400万台の達成が困難視されている。日本に比べての脆弱性が明白である。それでも、労働者賃金は日本を上回る「労働貴族」ぶりである。

(3)「問題は、19年がさらに厳しいという事実だ。世界の自動車需要は18年より減るという観測が支配的だ。現代・起亜自動車をはじめとする主要自動車メーカーが海外市場での不振を19年は挽回するとは期待しにくい。中国メーカーや電気自動車専門メーカーなど新たな競争者は着実に市場を奪っている。米国政府が脅し文句の通りに輸入自動車に20~25%ほどの高率の関税を課すことに決めれば年間85万台の輸出の道が閉ざされる」

 

 韓国自動車業界は、今年が最大の危機と見られている。世界的に自動車需要が縮小しているからだ。中国では、昨年後半から前年比マイナスに落込んでいる。米国への輸出も、トランプ氏の自動車関税引き上げ問題がくすぶっている。仮に、20~25%の引上げになれば、確実に倒産する自動車会社が出てくると予想されている。今や、その瀬戸際に立たされているのだ。

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