世界経済は、年初から陰鬱な空気が流れ始めた。中国経済の急減速が、大きな影を投げかけているからだ。この影響を、最初に受けるのが韓国ウォン相場と見なされてきた。ウォンを「炭鉱のカナリヤ」にたとえられる理由でもある。韓国経済激動の第一波と見られる。

 

その「カナリヤ」のウォンが昨日、急落して世界経済の異変を伝える前兆かと注目され始めている。一方、世界の「逃避先通貨」とされる安全資産の日本円が買われて円高に転じた。昨年12月、世界経済が動揺する気配を見せても、「円高」に動かなかった。米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、「円はどうした」と半ば、円高期待の記事が登場したほど。ようやく、「ウォン安・円高」の定石相場の展開を思わせるような動きだ。

 

『中央日報』(1月4日付)は、「株価2000割れ、韓国ウォン急落」と題する記事を掲載した。

 

(1)「3日、韓国株式市場と韓国ウォンが一斉に値下がりした。KOSPI(韓国総合株価指数)は25カ月ぶりの安値をつけた。一方、安全資産と見なされている日本円は急騰し、25カ月ぶりのウォン安円高水準となった。世界景気の沈滞が懸念される中、米アップルの昨年10~12月期の実績不振による『ハイテク株ショック』が市場を揺るがした」

韓国は輸出で保っている経済である。米中の二ヶ国が最大の輸出先である。中国経済が米中貿易戦争でぐらつけば、その余波が韓国に及ぶのは当然だ。ついに、その影響が出始めたと見るべきだろう。


(2)「この日、KOSPIは16.30ポイント(0.81%)下落した1993.70で取引を終え、2000を割り込んだ。これは2016年12月7日(1991.89)以来およそ25カ月ぶりの安値水準。機関投資家が1684億ウォン(約160億円)の売り越しとなった。チェ・ソクウォンSK証券リサーチセンター長は、『前日発表された中国の経済指標が予想を下回り、世界的な景気沈滞の懸念が強まった中、アップルが実績推定値を引き下げて失望売りが出た』と分析した」

KOSPI(韓国総合株価指数)は、25ヶ月ぶりの安値に落込んだ。中国の製造業PMI(購買担当者指数)が、好不況ラインの50を割って不況局面に転落したことが嫌気されたもの。


(3)「韓国ウォンは前日比8.70ウォン値下がりした1ドル=1127.70ウォンで取引を終えた。値下がり幅は昨年12月5日以来最も大きかった。日本円に対してはさらに大幅に値下がりした。この日だけ29.61ウォンも『ウォン安円高』が進み、100円=1055.60ウォンとなった。終値基準では2016年11月23日(100円=1059.88ウォン)以来のウォン安円高水準

 

ウォン安円高はほぼ25ヶ月ぶりの現象である。この「ウォン安円高」が、韓国経済の危機の象徴とされるところに、韓国経済の脆弱性が表れている。韓国がいかに、反日をやろうとも、日本経済の壁の前に立ちすくむ運命である。韓国の反日は、日韓経済の差が縮まってきたことで、韓国が自信を持ち始め「言いたいことを言っている証拠」という韓国評論家がいる。それは、大間違いである。量ではギャップが少し埋まったとしても、質では何らの変化もないのだ。「ウォン安円高」が、依然として韓国経済危機のシグナルになっている。これが、その証拠である。

 

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まぐまぐの『マネーボイス』で抜粋が紹介されています。どうぞお読みくださるようお願い申し上げます。

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