ムシトリナデシコ
   

韓国は、なぜこれほど感情的な発言をするのか。先の韓国国防省報道官は、「日本が無礼な発言をした」と公式の席で使うことが憚れる言葉を使った。そして、今度は韓国国会の国防委員長が出した声明では、「安倍首相を秀吉に喩える」という激情ぶりである。

 

韓国の国民性を伝える言葉に、「感情8割、理性2割」がある。韓国社会は、物事の判断の基準において8割が感情で決めつけ、残り2割が理性に基づくというものだ。韓国の「対日関係の世論調査」では、強硬論が60~70%と高く出る傾向がある。これは、「感情8割説」を裏付けるものであろう。『日本経済新聞 電子版』(1月14日付)は、「文政権の対日外交より強硬に46%、韓国世論調査」と題する記事では、次のような結果が出た。

 

①「より強硬に対応すべきだ」45.%

②「対応は適切」37.%

③「自制すべきだ」12.%

 

上記の①と②を加えると83.2%である。③のは12.5%である。この比率を見ると、「感情8割、理性2割」が、あながち間違えているとは言えず、妥当な線であろう。

 

『日本経済新聞 電子版』(1月18日付)は、「安倍首相を秀吉に例え批判、レーダー問題で韓国委員長」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国軍艦艇が海上自衛隊哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題で、韓国国会の安圭伯(アン・ギュベク)国防委員長は18日声明を出し、安倍晋三首相が『前面に出て日韓両国の対立を助長させている』と主張した。その上で、安倍首相を戦国時代の豊臣秀吉に例えて批判した。複数の韓国メディアが伝えた」

 

国会の国防委員長たる者の声明において、豊臣秀吉の名前が出てくるとは驚きである。もともと朝鮮における日本への恨みの原点は、秀吉まで遡る。毎度のパターンとはいえ、約300年以上も昔にまで辿るのだ。二度の元寇の役(13世紀)では、高麗(朝鮮)が主導的働きをしたと記録されている。朝鮮も日本へ侵略行為を働いているのだ。このように、歴史書をひもとかず、自らの被害だけを言い募るのは公平でない。

 

(2)「安氏は声明で、安倍首相について『内部の対立を外部に向けるため壬辰倭乱(朝鮮出兵)を起こした豊臣秀吉と重なって見えると言っても過度な飛躍ではない』と表現。日本政府に対し『外交面の葛藤を国内政治に利用する意図を捨てて、真実と正義に立った前向きな姿勢をみせるべきだ』と要求した」

 

朝鮮出兵は、豊臣政権の内部対立を解消するために行なわれたものではない。秀吉が中国(明)を攻略するという無謀な計画を立て、その前哨戦で朝鮮出兵になった。側近は、この無謀は戦を止めるべくいろいろと工作をしたが、秀吉の野望がこれを退けたものだ。朝鮮撤兵後は、家臣団が武断派と文治派に分かれたものの戦役後である。

 

韓国は、このように今回のレーダー照射と無関係な豊臣秀吉を持出し、安倍首相と関連づけるなど噴飯物の声明文を出したことになる。論理を超えた感情の政治だ。金大中事件(1973年)でも捜査をめぐって、激しい日韓対立が起った。今回のような感情的な発言が、飛び出して事件の本質を隠蔽した。韓国人は、自己の不利を隠すため、感情的に行動するのが一つのパターンである。