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文在寅大統領の1年9カ月を振り返ると、経済政策では立派なことを語るが、実行を伴わないというのが定評だ。最低賃金の大幅引上げは、経済活性化の切り札と叫んでいたが、逆に失業者を増やしている。「所得主導経済」というお題目に誘われて始めたことだ。この間違った政策が、韓国経済の基盤を徹底的に破壊することは明白である。この先、韓国経済はどうするのか。反日をやっている時間はないはずだ。

 

『朝鮮日報』(2月14日付)は、「韓国政府の雇用対策、バラマキ頼みを反省して修正せよ」と題する社説を掲載した。

 

今年1月の就業者数が前年同月に比べ1万9000人の増加にとどまった。韓国政府が今年の経済運用計画で「月間雇用15万人増加」を掲げたが、年初から目標値に遠く及ばなかった。失業者数(122万人)は1月としては過去19年で最多だ。失業率は4.5%に上昇し、過去9年で最悪を記録した。この原因は、最賃の大幅引上げにあるが手直し、ないし棚上げするという動きはゼロ。集団自殺のような場面である。

 

(1)「過去には雇用の優等生と評価された韓国は雇用情勢が悪化し、米日に失業率の低さで逆転された。韓国よりもはるかに豊かな先進国よりも雇用を創出できない状況なのだ。そうであるなら、韓国政府は原因が何かを分析し、対策を示さなければならない。しかし、意固地になっている。馬車が馬を引っ張るような所得主導政策、税金を注ぎ込む雇用政策を続けるのだという。1月の厳しい雇用統計が発表され、韓進重工業が債務超過だと発表したその日、経済副首相は『今年は政府系企業が2000人を採用する』というとんでもない場当たり的な対策を表明した」

 

今の韓国に、経済政策というものは存在しない。単なる思い込みによる妄念だけである。貧しい人を豊かにしたい。その動機は正しいが、手段を間違えているのだ。病気の治療でも同じであろう。手順を間違えた治療は健康を損ねて逆効果になる。現在の韓国がその状態である。もはや、この問題を取り上げるのも飽きるほどだが、文氏の頭にはこの惨状が分らないのであろう。妄念とは恐ろしい。

 

雇用対策として、経済副首相は「今年は政府系企業が2000人を採用する」と簡単に言い切る当たりに、経済政策不在という烙印が押されるのだ。雇用の基本は民間にあることを忘れた発想法である。繰り返しになるが、賃金と生産性はバランスを取らなければならない。このポイントが文政権では理解不能である。文政権5年間で、韓国経済はその発展基盤をメチャクチャにして次期政権へバトンを渡す。だが、もはや次期政権でも手の施しようのない末期症状に立ち至るであろう。

 

(2)「文在寅政権発足以降はこんな調子が続いている。悲惨な雇用統計が示されるたびに『状況を厳しく受け止める』としながらも、抜本的な対策を立てるのではなく、税金ばらまきによる対策を打ち出すパターンを繰り返している。大学の講義室の電灯を消す『エネルギー節約ヘルパー』、たばこの吸殻を拾うだけの『伝統市場維持者』を採用し、雇用統計を粉飾するという手まで使った。税金ばらまきではなく、企業と市場にやさしい経済活性化政策に転換しなければ、雇用は決して増えない。雇用対策の予算として54兆ウォン(約5兆3200億円)を注ぎ込んでも、最悪の雇用事情が続いているならば、それを反省し、路線を修正するのが常識のはずだ」

 

政府が、大学の教室の電灯を消すというアルバイトや、たばこの吸殻を拾うというアルバイトをつくって、「雇用増」を水増しするとは前代未聞である。文政権では、この程度のアイデアしか浮かばないのだろう。なぜ、「所得主導経済」というまやかしの理屈に取り憑かれているのか。何の役にも立たない事業に、5兆円以上の貴重な財源をつぎ込む。国民は、怒りを表わさなければならない。