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「不景気の株高」という言葉がある。現在の上海株価の急騰は、「不景気の株高」の分類には入らない。ただのバカ騒ぎである。1月の預金準備率引き下げが、株式投機に火を付けた「博打相場」という色彩が濃いのだ。

 

年初来の株式上昇で一番潤ったのが上場企業のオーナーである。相次いで持ち株を売却している。オーナーが自社株を売却するとは、経営に自信がない証拠である。庶民は、そういう舞台裏を知らないで「割安」とか理屈をつけて買っているのだろう。

 

官営メディアは、舞台裏を知っているだけに、ついに株価下落警戒記事を掲載するほど。2015年では、人民日報が「提灯記事」を掲載して株価を煽り、後で多方面から批判された。今回の上昇局面では、やはり「提灯記事」を書いていた。だが、全人代も15日に終了する。株価高騰の役割は終わったので、「上昇相場」に区切りを付けようという狙いに見える。


「大紀元」(3月12日付け)は、「中国、官製メディア、7本の評論記事で強気相場を警告、暴落を警戒か」と題する記事を掲載した。

 

(1)「中国株式市場は38日大幅に下落した。主要株価指数の上海総合は8日の取引で、前日比4.4%安と大幅に下落し、節目の3000大台を割った。しかし、311日中国株式市場は反発し、上海総合の終値が前営業日比で1.92%高の3026.99ポイントを付けた。同日、上海と深セン両市場は、約200銘柄がストップ高となった。株式市場の強気相場が続くなか、中国政府系メディア「証券日報」(3月11日、付け)は、2面に7つの評論記事を掲載。個人投資家に対して、中国A株式市場の暴騰に「リスクがあり」「熱狂的な投機活動」を控えるよう警告した」

 

3月13日の終値は、3026、前日比1.09%安で終えた。3月8日に3000を割り込み、その後リバンドしたが当局の警告が効いて11日の終値と同じレベルに戻ってきた。中国政府系メディア「証券日報」(3月11日、付け)が、2面に7つの評論記事を掲載して、個人投資家へ警告したからだ。

 

(2)「中国政府系メディアは2月以降、株を買い煽っていた。当局の突然の警戒論について、専門家は新たな株急落の兆候だとの見解を示した。証券日報は記事で、「東方通信」など最近、数倍も急騰した銘柄を名指して批判した。「大躍進政策のような熱狂的な暴騰」をもたらした主因は、「ホットマネー」による投機活動だとした。また、中国国有金融会社である中国中信集団公司の傘下子会社で、中国証券最大手の中信証券は8日、中国人民保険集団の株価について「著しく割高」で、今後1年で50%以上下落する恐れがあるとして、「売り」と判断した。この判断が8日の急落の一因だとみられる」。

 

国営メディアが、株価下落の警告を出す狙いは何か。不動産価格の暴落へ波及しないように、予防措置を取ったものであろう。ここで株価調整をせずに値上がり状態にさせておくと、暴落の際の傷が深くなる。その際、住宅価格へ飛び火して暴落すると、一挙に金融機構はメルトダウンする。国有銀行の最大の貸出先は、不動産デベロッパーであるからだ。間一髪、これを避けるには、株価上昇に水を差すことである。

 


(3)「中国株式市場の強気相場は、中国経済のファンダメンタルズと企業の業績実態に一致していない。中国メディア・第一財経網(226日付)などによれば、「業績が不振である」にも関わらず、中国移動通信会社の「東方通信股份有限公司」の株価は昨年下半期から約11倍に急上昇した。中国メディアは、中国造園会社「*ST毅達」の株価急騰にも注目した。新京報(8日付)によれば、*ST毅達は昨年1115日、同社が巨額な赤字に陥り、「主要業務が停止し、経営活動が正常に行えない状況にある」との声明を発表した。この状況下で、今年21日から37日まで、*ST毅達の株価が約148%急上昇し、18回のストップ高となった」

 

ここで取り上げられている中国造園会社「*ST毅達」の株価急騰は、常軌を逸している。これが、中国人の「投機狂」と言われるゆえんである。経済合理性を忘れて、ただ強欲な一面を見せているのは、習近平氏に通じるもがあり恐怖を感じるのだ。

 

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