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2016年の米大統領選に対するロシア介入疑惑を捜査したモラー特別検察官は、トランプ陣営とロシアとの共謀の証拠はないとする一方、トランプ大統領による司法妨害の可能性に関しては潔白であるかどうか結論を出さなかった。これで、トランプ氏は疑惑のワナから抜け出た感じだが、このニュースに困っているのは中国政府であろう。

 

米中通商協議の最終合意を引き延ばしてきた理由は、このロシア疑惑で「黒」でなくても「灰色」を期待していた節が窺える。そうなれば、強気のトランプ氏が米中通商協議を急いで合意すると踏んでいたからだ。この「期待」が崩れるとなれば、トランプ氏は一段と強気になって、中国を追い込むという「恐怖」にさらされることになろう。

 

次期大統領選は、トランプ氏が有利な戦いになると見られる。これまで、「ロシア疑惑」がはっきりせず、ここ2~3月間、トランプ氏は苦しい時期を過ごすと見られてきた。これを乗切れば、大統領選は勝利を飾れるという楽観論も聞かれた。現状は、この楽観論が優勢な情勢になっている。

 

トランプ氏に関する醜聞は、嫌悪する派と業績第一とする派の二派に分かれている。保守派は、業績第一とする割り切った考えが強く、支持率はこれから増えるという期待感が強い。逆に、民主党は、醜聞だけを取り上げて個人攻撃に終始すれば「大敗」するとの予測もあり、政策論争で勝負すべきとの指摘が聞かれる。

 

 

『ブルームバーグ』(3月25日付け)は、「モラー特別検察官、トランプ陣営とロシアとの共謀の証拠なし」と題する記事を掲載した。

 

2016年の米大統領選に対するロシア介入疑惑を捜査したモラー特別検察官は、トランプ陣営とロシアとの共謀の証拠はないとする一方、トランプ大統領による司法妨害の可能性に関しては潔白であるかどうか結論を出さなかった。特別検察官が先に司法省に提出した報告書の内容として、バー司法長官が24日に明らかにした。バー長官自身は、捜査で得られた証拠では司法妨害を立証できないとの判断を示した。

 

(1)「バー長官は議会への4ページの書簡でモラー氏の報告書について、司法妨害の「問題の双方の側面について証拠を見つけ」ており、「特別検察官が法律上の難題とした部分は未解決となっている」と説明。同報告書でモラー氏が「この報告書はトランプ大統領が罪を犯したと結論付けていないが、大統領の潔白を証明するものでもない」と判断したことを明らかにした。しかしバー長官は、自分とローゼンスタイン司法副長官は「特別検察官の捜査で得られた証拠は、大統領が司法妨害を行ったと立証するには不十分との結論に達した」と同書簡に記した」

 


(2)「トランプ大統領は同報告書によって共謀と司法妨害という自らの地位を脅かしかねない2つの疑いが晴れたと受け止めた。ただ、議会民主党はこれらの問題に関して有罪か無罪かを決定する権限を主張している。トランプ大統領はバー長官の書簡公表の約1時間後、「共謀はなく、司法妨害もなかった、完全かつ全面的な潔白が証明された」とツイートした。またフロリダ州パームビーチで記者団に、「違法テイクダウン(タックル)は失敗した」と語った」

 

民主党が、どのような態度で出てくるか。これは、一つの焦点であることは事実だ。

 

(3)「バー長官は16年のロシアとの共謀の疑いについて、「ロシアに関係した個人がトランプ陣営に複数回、支援を申し出たことはあったものの、特別検察官はトランプ陣営ないし陣営に関係する者がこれらの企てでロシア政府と共謀ないし連携したとの判断に至ることはなかった」と説明した。司法省当局者によると、ホワイトハウスはモラー氏の報告書の検討ないし議論に関与せず、事前にバー長官の書簡を閲覧することもなかった」

  

(4)「ホワイトハウスのサンダース報道官は発表資料で、「特別検察官は共謀も司法妨害も見つけなかった」とし、司法妨害を巡る特別検察官の判断部分は事実と異なる形で論評。その上で「バー長官とローゼンスタイン副長官はさらに、司法妨害がなかったとの判断を下した。司法省の結論は大統領の完全かつ全面的な潔白さの証明だ」と論じた」

 

メルマガ37号 「文在寅の大誤算、日本企業『資産差し押え』は韓国衰退の引き金」が、下記の『マネー・ボイス』で紹介されました。ご覧下さい。

https://www.mag2.com/p/money/652352