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米中通商協議は大詰めを迎えている。中国は、トランプ氏が「ロシア疑惑」で身動きできなくなることを期待していた。ところが、特別検察官報告が具体的な証拠を挙げなかったこともあり、トランプ氏の「白」説が有力になっている。

 

こうなると、中国はもはや米国による怒濤の攻めを防げなくなってきた。技術窃取が難しくなっているが、ここで諦める中国ではない。なんと、イスラエルに舞台を移し、米国の機密を盗み出す戦略に変ったようである。

 

中国企業は、イスラエルでビジネス交渉や協力関係の強化を名目に、イスラエル企業が開示した企業機密を盗み出していると警告が出ている。イスラエルは、世界第2のシリコンバレーとも例えられている国だ。中国は、ここが穴場を見て照準を合わせているという。

 

『大紀元』(3月25日付け)は、「イスラエルに接近する中国、狙いは米国の機密」と題する記事を掲載した。

 

(1)「イスラエルの国家安全保障会議(NSC)は3月、国内の外国投資に関する提案を内閣に提出する予定だ。同国では港湾やハイテク技術企業への中国投資が増大している。NSCは、米国の対米外国投資委員会(CFIUS)に類似した投資統制の委員会設置を提案している。中国関係と投資への影響を慎重に見ており、提案文書内では中国について言及していない。しかし、政策方針は主に中国を焦点にしている。イスラエルは数十年にもわたり、対外投資の受け入れを規制してこなかった。NSCは、イスラエルに敵対的でなくても、国家および戦略的な資産やインフラが外国政府や企業によって支配されたり、乗っ取られたりすることを防ぐべきだと示した

 

イスラエルは、対外投資を自由に受入れてきた伝統がある。中国企業はこれを悪用してきた。買収する意思が全くないにも関わらず、さもありそうな素振りを見せて、相手企業の技術をすべて開示させ、契約当日に表れないという悪質振りである。いかにも中国人がやりそうなことだと悪評である。ここへ、中国のスパイが乗り込んでくるというのだ。イスラエルでは、中国と聞けば、本能的に警戒するであろう。

 

(2)「過去10年間で、中国共産党政権はイスラエルを含む中東で経済・軍事投資を増大させてきた。イスラエル情報部の統計によると、2012~17年の中国から中東への投資は1700%増加し、全体で7000億ドルとなった。米シンクタンク・ランド(LAND)研究所は、米国とイスラエルは、中東の広範囲に広がる中国の投資や経済活動を共同で監視すべきだと提言する。近年、中国は新たな大使館設置のために、首都テルアビブ中心地の高級住宅地Herzliya Pituach地域で用地を探していたという。そこは、情報部モサド本部と軍事情報機関8200部隊本部の近くに位置している」

 

中国が、2012~17年にわたり中東への投資額は1700%増加し、全体で7000億ドルとなったという。中国が、経常黒字でピーク状態にあった結果だ。だが、今年以降に経常赤字に転落することは確定的である。従来のような投資は不可能になる。そうなると、スパイ活動に力をいれるかも知れない。いずれにしても、警戒すべき相手である。

 


(3)「イスラエルのジャーナリストで安全保障専門のヨッシ・メルマン氏は3月24日に米誌寄稿文で、ロシアと中国は近年、対イスラエル向けの諜報活動を活発化させていると指摘した。狙いは同盟国である米国に武器を供給する軍事企業だという。メルマン氏によれば、中国は、イスラエルの2大武器輸出企業であるイスラエル航空宇宙産業 (Israel Aerospace Industries) 社と武器製造会社のラファエル社、そしてエルビット・システムズ社(Elbit Systems、防衛システム製造)を標的にした」

 

(4)「3社はいずれも米国に子会社を持ち、米ボーイング(Boeing)やロッキード・マーティン(Lockheed Martin)、レイソン(Raytheon)などと協力してF-16F-35戦闘機、弾道ミサイル防衛システムを開発している。こうしたデザインや企業秘密は、世界中の諜報機関や政が欲しがっている。「明らかに中国は、イスラエルを米国の技術を盗み取る裏口として見ている」「サイバー戦争において、もし最先端技術が盗まれれば、米国や他の民主主義国に大混乱を引き起こしかねない」と、メルマン氏は危惧する」

 

米国トランプ氏が、イスラエルに外交的肩入れをしている裏には、米国の安全保障問題が絡んでいることに気付くべきだろう。こういう裏の事情を知らないと、トランプ氏はアラブ諸国への外交的配慮がもっとあってしかるべきと考えるはずだ。ロシアや中国が、スパイ活動を活発化させている現状を見ると、イスラエルを米国に引きつけて置く理由がある。

 

メルマガ37号 「文在寅の大誤算、日本企業『資産差し押え』は韓国衰退の引き金」が、下記の『マネー・ボイス』で紹介されました。ご覧下さい。

https://www.mag2.com/p/money/652352