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韓国統計庁は、文政権に最も神経を使っている官庁である。前任トップは、何の落ち度もないのに政府の気に入らないデータが出たことで任期半ばに更迭された。後任は、文氏のお気に入りだ。

 

その韓国統計庁が、21年に発表予定の5年に1度、見直す人口推計統計を、昨日繰り上げ発表するほどの慌てぶりである。昨年の合計特殊出生率が、歴史上最低の「0.98」に落込んだ結果である。一国の人口を横ばいに保つために必要な合計特殊出生率は「2.08」である。韓国は、この半分にも満たない水準に落込んだ。これが、人口推計を早めて発表した理由であろう。

 

ここで、最近の合計特殊出生率の推移を見ておきたい。

 

2014年 1.21

  15年 1.24

  16年 1.17

  17年 1.05

  18年 0.98

 


この推移を見ると、韓国の政治状況を反映している。16年秋から始まった朴大統領弾劾で国中が騒然となり毎週、週末にはソウルで「100万人ロウソク・デモ」が行なわれた。これでは、国の将来に希望が持てなくなって当然。出産に慎重になったであろう。それが、17年の合計特殊出生率の低下に表れた。さらに、文政権の経済政策が非現実的なものである。妄念に酔った政策で一段と悲観論が高まったのだろう。18年は、ついに0.98と史上最悪の事態になった。

 

文政権が続く限り、合計特殊出生率はさらに低下するだろう。若者は経済的に絶望し、結婚・出産に無関心という危機的な状況だ。高い失業率でも、最低賃金の大幅引上げの手直しに着手する素振りも見せない政治である。

 

『日本経済新聞』(3月29日付け)は、「韓国、来年から人口減に」と題する記事を掲載した。

 

韓国統計庁は28日、将来人口推計を発表した。総人口は早ければ2019年の5165万人をピークに減少に転じる。人口に占める65歳以上の高齢者の割合も65年に46%に達し、高齢化では日本を抜いて経済協力開発機構(OECD)加盟の先進国のなかで首位になる。急速な少子高齢化は韓国経済にも影響を与えそうだ。

 

(1)「出生率と寿命を低く見積もる『低位シナリオ』の場合、16年の発表では23年が人口のピークで、その後減りはじめると予想していた。今回の発表では人口減が4年早く訪れる。総人口は67年に3365万人まで減り、1972年の水準になる。高齢化も急速に進む。2017年時点の65歳以上の人口比は14%。国連の人口推計(15年)と比べると日本のほぼ半分の水準にとどまる。OECD加盟国の中でも低い方だが、65年にはほぼ2人に1人が65歳以上となる見通しだ。生産年齢人口(1564歳)も17年は73%と、OECD加盟国のなかで最高だが、少子高齢化によって65年は46%(中位シナリオ)と、日本(51%)を抜いて最低になる」

 

2019年の総人口5165万人が、67年には3365万人に減るという。一方、北朝鮮の合計特殊出生率は1.8台であるから、北が人口増対策に動き出せば、遠い将来に南北逆転もあり得る。北が、核を持ち続ければ韓国にとっては二重に意味で脅威であろう。

 

韓国に文政権が登場したことは、あらゆる意味で危機の増幅になることは間違ないであろう。韓国の政治・経済の混乱が将来への禍根につながるからだ。合計特殊出生率の急低下は、その象徴である。

 

メルマガ37号 「文在寅の大誤算、日本企業『資産差し押え』は韓国衰退の引き金」が、下記の『マネー・ボイス』で紹介されました。ご覧下さい。

https://www.mag2.com/p/money/652352