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中国メディアが、韓国財閥を批判している。財閥が批判されるべき理由は、市場における競争条件が非財閥の一般企業より有利であるからだ。その点で、米国は平等な競争条件維持が、健全な経済発展にとって不可欠な条件になっている。

 

中国の国有企業は、韓国の財閥企業と同じで、有利な取引条件を握っている。その中国が韓国財閥を批判するのは、自己矛盾と言うほかない。中国は、自国を棚上げして韓国を批判できる立場にないのだ。

 

韓国は、少数の財閥が市場に大きな影響を与える寡占構造を形成している。大企業が、市場での有利な取引条件を生かし、下請け企業製品を買い叩いているのは、韓国産業構造の最大の問題点である。

 

労働組合は、この大企業の「寄生虫」でもある。労組は、戦闘的な賃上げ闘争により、市場賃金より高い賃金を獲得している。大企業はこの結果、賃金コストの穴埋め策として、下請け企業製品を買い叩く悪循環に陥っている。

 

こうした大企業・労組の賃金をめぐる結託が、中小企業の経営を圧迫し、労働者に低賃金を押しつけるメカニズムだ。韓国の大企業労組は事実上、中小企業労働者を食い物にしていると言ってよい。韓国の労働組合組織率は、わずか10%強である。残りは労組も結成できず、厳しい労働条件を余儀なくされている。

 



『レコードチャイナ』(4月9日付け)は、「中国メディアが韓国の経済体質を批判、小国を牛耳る大財閥」と題する記事を掲載した。

 

中国メディア『新浪網』(48日付)は、「数社の大企業が国家を牛耳ることは、どれだけ恐ろしいのか?」と題する記事を掲載し、韓国の経済体質を批判的に紹介した。

 

(1)「韓国の四大財閥であるサムスン、ヒュンダイ、LGSKだけで、韓国の総資産の25%を閉め、売上高は韓国企業の総売上高の20%を占めると紹介。また、2014年には韓国株式市場における時価総額の5割近くを四大財閥だけで占めたという。記事は、天然資源に欠け市場も小さな韓国は、国家の富と資源を財閥に高度に集中することを発展の道に定め、さらに韓国経済の奇跡の成長に財閥が果たした貢献は否定できないとした上で、財閥の影響力が大きくなるにつれ、各種のスキャンダルも発生し、民衆の財閥に対する恨みや争議も増大したと指摘」

韓国が、朝鮮戦争後の荒廃から復興するには、財閥へ資源を集中する方式を取らざるを得なかった。これは、中国の国有企業と似たようなスタイルである。韓国は民営、中国は国営という違いはあるが、短期的にはやむを得ざる手段であった。ただ、韓国の財閥は出資=経営という資本主義本来の姿から逸脱し、出資と経営の分離が行なわれなかった。これが、問題を大きくしてきた。

 

日本の財閥(三菱を除く)とは、この企業統治面で大きく異なっている。韓国財閥は、前近代性のままなのだ。現在、韓国財閥で社会問題が起る土壌は、出資と経営の未分離によって、財閥家族が全面に出ており批判対象になっている。

 

中国の国有企業も、出資と経営は未分離である。出資=共産党、経営=共産党である。韓国の財閥を笑える立場にはない。同じ穴の狢(むじな)である。



(2)「韓国では初代の李承晩(イ・スンマン)大統領から、
朴槿惠(パク・クネ)前大統領までの全員が失脚しての亡命、暗殺、汚職で実刑が確定など、大統領が『世界で最も危険な職業』になってしまった背景も、財閥と政府の『根底部分での曖昧な関係』が解消できていないことと無関係ではないと論じた。また、純粋に経済面に限っても、財閥の存在で社会上の富の配分が不均等で、巨大財閥が中小企業の刷新と発展の可能性を奪っており、普通の庶民の生活を圧迫していると主張。財閥に過度に依存する韓国モデルは経済成長には役立っているものの、雇用の機会は創出していないと指摘した」

 

韓国財閥は、簡単に一般企業を財閥に組み込む「循環出資」という悪法が認められている。つまり、親会社(財閥本社)→子会社→孫会社→ひ孫会社と限りなく連鎖が続くシステムである。これによって、財閥の規模を拡大する便法に使われている。

 

韓国財閥の改革には、出資と経営を分離する。循環出資を完全廃止する(現在は既存財閥に限って認めている)という荒療治をすることが必要だ。

 

(3)「記事は公式統計として、2017年における財閥企業の営業利益の成長率は54.8%で、全国の企業の営業利益の40.8%を占めたと紹介した上で、企業数としては財閥企業の割合は0.2%しかないと指摘。財閥企業の成長の大部分は、半導体製造業などによるもので、財閥の不断の成長を雇用機会の増大に結びつけることはできていないとした」

財閥解体による平等な競争条件確立が必要である。中小企業にも発展できる基盤を与えなければならない。このために、現在のような最低賃金の大幅引上げを強行していては、中小企業は倒産するほかな
い。文政権は、結果として大企業を支援するに等しい政策を行なっているのだ。