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文政権による最低賃金の大幅引上げと週労働52時間制は、契約自由の原則に反するなどの理由で憲法裁判所へ訴願される準備が進んでいる。原告の人々は、名もない一般庶民であり、文政権の労働政策によって生活権が奪われたとしている。

 

「雇用政権」という名前で登場したが、現実には「雇用崩壊」という真逆の事態を招いている。失業者は毎月100万人を超えており、朴槿惠政権時とは全く様相が変っている。若者の「体感失業率」は25%を超えているほか、30~40代の就業者が減るという深刻な事態を迎えている。進歩派政権の看板を掲げているが、実態は「退歩」派政権という皮肉な事態を招いている。

 

『中央日報』(4月15日付け)は、「誰が『ダイナミックコリア』の活力を殺すか」というコラムを掲載した。

 

週52時間勤労制は、迅速な災難対応にもマイナスの影響を及ぼした。江原道(カンウォンド)山火事で災難主管放送局のKBS(韓国放送公社)は政権広報性放送に重点を置き、さらに週52時間制の導入までが重なり、災難放送を十分にしなかったという批判を受けている。 


(1)「文在寅(ムン・ジェイン)政権に入って急激な最低賃金引き上げと画一的な週52時間勤務制導入など無理のある経済・労働政策が、韓国社会の活力を増進させるどころか、むしろ殺すという批判が絶えず提起されている。自営業者や会社員は最低賃金引き上げと週52時間制に反発して憲法訴願を準備している。『韓半島の人権と統一のための弁護士会』(韓弁、会長キム・テフン弁護士)は、最低賃金法および同法施行令、そして勤労基準法が憲法上の財産権、職業の自由、契約の自由、企業活動の自由、身体の自由、勤労の権利を侵害し、過剰禁止原則に背くとして、憲法裁判所に違憲審判を請求することにした」
 
最低賃金の引上や週労働時間の短縮は本来、労働者の権利を守るはずである。現実には、それが逆に不利益を及ぼしているとなれば、国民の権利が侵されるという論法であろう。こういう事態を招いたのは政府の理念先行で、現実無視の結果である。この侵害された権利の回復には憲法裁判所の判断を仰ぐほかないのかもしれない。文政権が、現実と向き合い柔軟な政策であれば、憲法訴願にいたる前に解決可能な問題である。
 



(2)「 憲法訴願実務を担当するチョン・ソンミ弁護士は、『自営業者や会社員など13人が現在まで参加の意思を明らかにした』とし、『請求人を追加で募集し、早ければ4月中に憲法訴願をする予定』と紹介した。  請求人をみると、我々の周辺で見かけるような平凡な人たちだ。7年間経営した食堂を閉めたキムさん、最低賃金引き上げで工場が存廃の危機に直面している製造業者社長のリュさんなどの事情を知ると、気の毒に感じるほどだ」

憲法訴願に参加する人々は、ごく普通の人々であるという。そういう庶民の生活が、文政権の実態無視の政策で破壊されたとなれば、憲法裁判所に訴えざるを得まい。

 

(3)「ウ・インシク弁護士は、『週52時間制を画一的に導入し、残業や特別勤務を望んでも勤労基準法規制のために働けないため、月の所得が急減して不満を提起する人が多い』とし、『過去には法定勤労時間が遵守されないとして労働搾取を訴えたとすれば、最近の勤労者はもっと働かせてほしいと訴えている』と伝えた。こうした憲法訴願は前例がないという」

 

アルバイトで生活してきた人々にとって、労働時間の短縮で収入が急減した例も報じられている。文政権の欠陥は、現実無視の理念先行である。これが結局、理念そのものを否定する矛楯した事態を招くのだ。