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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、韓国が三権分立の国家だと力んでみても信ずる者はいないだろう。昨年の韓国大法院による旧徴用工裁判の判決は、昨年8月の文氏の演説で方向付けられていたからだ。韓国司法は大統領の顔色を窺う性癖がある。

 

朴槿惠(パク・クネ)・前大統領は、椎間板ヘルニアが悪化して睡眠も十分にとれない状態と言われる。病院への入院を申請したが検察に却下された。この裏に文大統領の影はないだろうか。2012年の大統領選で、文氏は朴氏に敗れている。その恨みを晴らしているに違いない。日本に対しても「積弊」扱いで恨みを晴らしているからだ。

 

『朝鮮日報』(4月26日付け)は、「朴前大統領への刑執行停止認めず、韓国検察のあまりに過酷な決定」と題する記事を掲載した。

 

韓国検察が朴槿恵前大統領に対する刑の執行停止を認めない決定を下した。刑の執行停止は人道的観点から過酷と見なせる十分な理由があった場合に検察が下す一時的な措置で、減刑や無罪放免とするのではなく、受刑者が適切な治療を受け、健康を回復できるよう一時的に休養を与えるものだ。毎年250人近い受刑者が健康上の理由や高齢などを理由に刑の執行が停止されている。住居地は病院などに制限され、事件関係者との接触も認められない。

 

(1)「朴前大統領は、外部の病院で複数回にわたりヘルニアの診断と治療を受けてきたが、今なお症状は改善せず、朴前大統領も『ナイフで刺され火に焼かれたような痛みで夜も寝られない』として苦痛を訴えているという。朴前大統領はこれまで保釈を申請したこともなく、逃亡や証拠隠滅の恐れもない。ところが与党・共に民主党の関係者らは朴前大統領が刑の執行停止を申請すると『許しを求めることも謝罪もしていない』として逆に批判している。

 

次期政権が保守政権になれば、ぜひ解明しなければならない点がある。

    朴前大統の病気治療を認めず、収監し続けたこと

    最低賃金の大幅引上げを強引に行なった裏に労組との密約

    原発の強引な廃止の裏に市民団体との密約

    北朝鮮への物品提供の有無

    強引に反日政策に転じた裏に交わされた密約

 

文政権には、不可解な行動が多すぎるのだ。朴前大統領への「報復」の裏には、個人的な恨みだけか。朴氏をターゲットにして保守政権復活を妨害する政治意図が働いてはいないのか。究明すべきである。

 


(2)「朴前大統領は『崔順実(チェ・スンシル)事件』や『国家情報院からの特別活動費」などで今も裁判を受けている。検察は裁判の際には別件の容疑で再び令状を請求し、拘束期間を延長してきた。推定無罪ではなく事実上の有罪と推定した状態で2年以上にわたり実質的な処罰を行っているのだ。ところがその拘束期間が過ぎると、今度は『すでに確定した刑があるので釈放できない』としている。これでは『あまりにも過酷』との批判も出て当然だろう」

 

(3)「朴前大統領の収監期間は今日で757日となる。全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の751日をすでに上回り、近く盧泰愚(ノ・テウ)元大統領の768日よりも長くなるのは確実だ。朴前大統領は弾劾によって政治家として死刑宣告にも等しい処罰を受けた。裁判では直接金銭を受け取ったとか、極悪な犯罪をしたわけでもないのに懲役33年が宣告された。朴前大統領に対する司法の判断を巡っては国民間の対立や国論分裂を引き起こしている。検察の決定はこのような点が全く考慮されていない」

 

朴氏の裁判では直接金銭を受け取ったとか、極悪な犯罪をしたわけでもないのに懲役33年が宣告された。別の贈収賄罪裁判では証拠がなく、大法院で無罪判決になった例がある。朴氏の事件では、証拠は一つもなく検察がでっち上げて事件にした。その裏には、文在寅大統領一派の影がありそうだ。だからこそ、病気が理由でも外部へ出すことを恐れているに違いない。

 

与党「共に民主党」が、長期政権を画策している裏には、保守党政権による「積弊排除」を最も恐れていると伝えられている。相当に悪事を働いて政権を握ったのでなかろうか。これが真実とすれば、文政権は国民を裏切ることになる。