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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、いかに美辞麗句を並べても、就職を諦めた若者が197万人(4月現在)もいることが分った。余りの就職難で求職活動すら止めているから、失業者範疇にすら入っていないのだ。

 

不思議なことに、文氏が大統領に就任した2017年5月から、前年比で増加に転じて以来、一貫して増え続けている。自ら「雇用大統領」と称する文氏だが、実態は失業者と無職の人々を大量につくり出す「不幸製造機」に成り下がった。この間違いはどこから起こったのか。それは、空理空論を好み、政策が地についていない結果だ。

 

文氏の経済構想とは、南北交流を軌道に乗せ、韓国経済の牽引役にする。こういう大学生レベルの発想に止まり、具体策を持たないのだ。南北交流事業が、韓国経済を潤すには、北朝鮮経済がそれなりに発展していなければ不可能である。

 

北朝鮮の1人当たり名目GDPは、推測で1200ドル程度と見られる。オーストリアの民間調査機関「ワールド・データ・ラボ」が衛星写真の光で北朝鮮のGDPを分析した結果がこれだ。この手法は、経済統計が不詳な国では、有力なツールとされている。ともかく、世界最貧国10ヶ国の一つである北朝鮮と交流しても、韓国の経済的な利益は期待できないことは疑いない。

 

こういう効果の期待できない経済政策が、文氏の目玉になっている。韓国の若者が、就職を諦める最悪な状況に落込んだのは当然なのだ。

 


『朝鮮日報』(5月16日付け)は、「特別な理由がない無職197万人、就職をあきらめる韓国の若者たち」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国では文在寅政権発足後、失業者だけでなく、就職を断念する人が増えている。特に初めて就職するはずの20代で就職活動をあきらめる人が最も増えている。若者の就職を取り巻く状況の厳しさを示している。就職も就職活動もしない人を指す非経済活動人口は4月現在で1616万人。無職でいる人は197万100人で、12.7も増えた。関連統計を取り始めた2003年以降で4月としては最多だ。うち20代が最も増えている」

 

文政権発足とともに、就職断念者が増えているというのは、なんとも皮肉なこと。企業側が、文政権の経済政策に見切りを付け、求人を絞り始めたこともあろう。大統領選中から、企業敵視的発言を繰り広げてきた文氏である。企業が、敏感に反応したことは十分にあり得る。文政権は、若者の職場を奪う「貧乏神」の登場になった。

 

過去にない深刻な就職難に見舞われて、韓国の若者は外国企業への就職をあっせんする制度に登録するようになっている。アジア第4の経済規模を誇る韓国で、就職できない大卒者の急増に対応するため、政府が主導するプログラムとは皮肉な話だ。国が運営するこうしたプログラムが、韓国の若者を70カ国の「質の高い仕事」に結びつけようと展開されており、昨年は5783人の大卒者が海外で就職した。

 

「このうち約3分の1が、日本に就職。失業率が26年ぶりの低水準に落ち込む日本では、歴史的な水準の人手不足が進行している。また、ほぼ半世紀ぶりとなる低失業率を4月に記録した米国での就職も、全体の4分の1に達した」(『ロイター』5月15日付け)

 

韓国政府の斡旋機関による日本への就職は、昨年で1700人程度である。200万人弱もいる就職を諦めた人たちの数に比べれば、ほんのわずかだ。「雇用大統領」の看板を掲げる文氏にとって、はなはだ遺憾な結果に終わっている。