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文在寅政権が登場して以来、韓国社会は従来の秩序が崩壊した。半分、革命が起こったようなもので、文政権の支持基盤になった労組と市民団体が暴れ回っている。違法行為でも、文政権が大目に見てくれるだろうと甘く見ている結果だ。警察も、文政権の目を気にして見て見ぬふりである。乱れた社会に落込んだものだ。

 

人権団体が、勝手に韓国軍の内部調査をして問題になっている。何の法的な根拠もあるわけでない。人権団体が部隊の調査をすると言えば、部隊は後ろに文政権が控えているのだと解釈、御難を恐れて調査に応じるという漫画が起こっている。文政権が、「革命政権」の雰囲気をもっており、前記2団体の横暴を許しているのだ。

 

『朝鮮日報』(5月16日付け)は、「韓国軍、人権団体が部隊内で面談調査、法的根拠なし」と題する記事を掲載した。

 

韓国の民間団体「軍人権センター」が人権侵害の申告があったことを理由に、警察に所属する義務警察の部隊を訪問し隊員と面談するなどさまざまな調査を行ってきたことが分かった。国家機関として法律に基づいて調査を行う国家人権委員会とは違い、民間団体の軍人権センターが部隊内で隊員と面談できる法的根拠は存在しない。

 

(1)「警察庁が保守系野党・自由韓国党議員の事務所に提出した『軍人権センターによる義務警察部隊調査の現状』と題された報告書によると、軍人権センターは2017年に5回、18年3回、今年1回とここ3年間で計9回にわたり義務警察部隊を訪問した。訪問を受けた部隊はソウルの義務警察教育訓練センター、仁川の仁川空港1機動隊、大邱の機動1中隊など計7カ所だった」。

 

軍隊という機密事項の多い場所へ、我が物顔で出入りする市民団体の意識は、韓国の実権を握ったような錯覚をしているのだろう。市民団体は、自らの関与している太陽光発電を有利にするため、原発を廃止させるなど利益誘導を平気で行なう集団だ。こういうグループが、「反日運動」をリードしている。その理不尽さがどれだけ大きいかは、軍隊へ自由に出入りする意識を想像すれば分るだろう。

 


(2)「9回の訪問のうち7回は『警察指揮官などによる人権侵害の届けがあった』ことが理由だった。2017年11月、軍人権センターの実務担当者2人が京畿道議政府警察署防犯パトロール隊を訪問し、隊員らと面談した。『宿舎での石綿除去工事の際、隊員たちの宿舎を他の場所に移さなかった』という届けがあったことが理由だった。昨年6月には軍人権センターの担当者2人がソウル市瑞草区の方背警察署にやって来た。『風呂のシャワーが小さい』『換気が良くない』など施設に対する不満が理由だった

 

下線を引いたようなことを投書する隊員もいるのだ。部隊がそういう不規則投書は公的機関に行なわせる指導をすれば済む話だ。部隊の内部も統制が取れていないのだろう。これで、有事の際に戦力になるだろうか。そんな心配をするほどだ。

 

(3)「自由韓国党議員は、『調査の権限がない軍人権センターによる義務警察部隊への立ち入りを警察庁は認めている。これは、市民団体の顔色をうかがっているからだ』と指摘した。軍人権センターがどのような手続きを経て義務警察部隊に入ったか明確でなく、面談とは言っても実際は調査と何ら変わらないからだ」

 

警察も市民団体の顔色を窺っている。これでは、市民団体が横暴になるはずだ。市民団体は、本来、ボランティアであろう。それが、政治権力の一端を担っている。韓国社会には、専制的残滓がここまで残っていることに驚かざるを得ない。日本に対して、無礼な振る舞いをする背景は、こういう所にもあろう。