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6月10日発表された中国の5月の貿易統計は、ホワイトハウスが510日に中国製品に対して新たに発動した関税引き上げを受け、貿易が持ちこたえているかを知る最初の手掛かりとなった。

 

輸出は前年同月比1.1%増と、4月の2.7%減から持ち直したものの、恐らくその一部は、関税引き上げを前にした5月上旬の駆け込み需要を反映している。一段と気掛かりなのは、輸入が2016年半ば以来の大幅な落ち込みとなったことだ。5月の輸入は前年同月比8.5%減となった。4月は4.0%増だった。これまでにも、内需が予想以上に弱まっている兆候が見られる。以上は、『ウォール・ストリート・ジャーナル』(6月11日付)が報じたもの。

 

米国は、中国経済の衰弱過程が始まるとの見方に立っておおり、米中貿易協定への圧力を強める方向だ。

 

『日本経済新聞 電子版』(6月11付)は、「トランプ氏、首脳会談なければ対中関税 第4弾」と題する記事を掲載した。

 

トランプ米大統領は10日、月内の米中首脳会談が実現しなければ全輸入品に関税を課す「第4弾」を直ちに実施すると語った。首脳間で一定の合意に達することは可能だとも指摘し、中国に譲歩を促した。米中交渉が難航するなか、硬軟織り交ぜて中国を揺さぶる狙いがあるとみられる。

 

(1)「米CNBCテレビのインタビューで答えた。下旬に開かれる20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)にあわせた首脳会談について中国政府は明言を避けているが、トランプ氏は「会談があると思う」と意欲を示した。両国の対立点は「簡単に解決できるだろう」と話した。一方、第4弾を課せば「中国には一大事だが、米国は他国から製品を買えるので問題ではない」とも強調した。制裁拡大が「最良の取引」だと言及し、強硬措置を辞さない構えも崩していない」

 

トランプ氏は、中国の5月の貿易統計を踏まえ、輸入減少が内需の弱さを裏付けていると確信した上で、発言したと思われる。もはや、中国に有無を言わせないという強い響きが感じられる。習氏は、ロシアで「トランプ氏は友人」とまで発言した手前、G20で米中首脳会談に応じない訳に行くまい。

 

米国が、中国に対して第4弾3000億ドル関税を発動すれば、これで中国からの輸入量全額が特別関税という異常事態になる。中国経済の息の音を止めて株価は急落し、世界経済全体に少なからずの影響を及ぼす。米国が、そこまで賭けて米中貿易協定を迫っていることに中国は真面目に反応すべきだろう。