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中国経済は、「メルトダウン」という言葉が当てはまる状況になってきた。販売業者から、中小銀行12行が発行する「銀行引受手形」を受け取らないように「お触書」がまわった。

 

銀行引受手形とは何か。

 

販売先と掛売り取引する際に、販売先の取引銀行が支払いを保証する「銀行引受為替手形」である。与信リスクを低下させる決済手段として、有効な手段になってきた。その肝心の「銀行引受手形」で、現金を支払われないリスクが高まっているのだ。世も末である。

 

こうなると、現金決済だけが唯一の安全な取引になる。中国ビジネスの末端では、ついに信用崩壊の末期症状を見せ始めてきた。

 

『大紀元』(6月15日付)は、「中国中小銀の金融リスク増、12行が経営難か」と題する記事を掲載した。

 

中国国内12の地方商業銀行が信用リスク拡大のため、「銀行引受為替手形」の受取りを拒否されたことが分かった。中国当局が5月末、内モンゴル自治区の包商銀行を公的に管理下に置いたと発表したばかりである。

 

(1)「中国経済学者の夏業良氏は12日、YouTubeに投稿した経済評論動画で明らかにした。夏氏が国内から入手した情報では、安徽省のある電機企業が社内に送った通達で、支払いに問題が起こらないように、今後12の銀行の「銀行引受為替手形」を受け付けないようにと指示した」

 

(2)「12の銀行には、中国東北部にあるハルビン銀行、錦州銀行、盛京銀行、西北部にある甘粛銀行、蘭州銀行と、山東省と天津市の一部の銀行がリストされた。ほとんどが上場金融機関だ。中には香港市場に上場している盛京銀行は、遼寧省瀋陽市に本部を置き、地元の有力都市商業銀行として業務を拡大してきたものもある」

 

香港市場に上場している銀行までが、危険銀行扱いされる状況になっている。不動産バブルで背負い込んだ不良債権が経営を圧迫しているにちがいない。

 


(3)「夏業良氏は、中小銀行の金融システムが崩壊する前兆であると強い危機感を表した。同氏は、与信リスクが一段と拡大することで、今後数年間に中小銀行が連鎖的に破たんする恐れがあるとの認識を示した。夏業良氏は、中国の金融機関は上場しているが、実質上、国有資産だと指摘した。「中国当局は銀行の連鎖破たんを回避するため、最終的に国有資産管理会社(AMC)が問題の中小銀行を買収し、財政部(財務省)が不良債権を全部抹消する可能性が高い

 

中国人民銀行は、5月に地方の商業銀行の預金準備率を段階的に引き下げる計画の詳細を発表していた。地方の商業銀行を対象に預金準備率を5月15日、6月17日、7月15日の3段階に分けて引き下げるもの。中小銀行の経営危機救済目的も含まれている。6月17日、預金準備率引き下げ第2弾で約1000億元(144億4000万ドル)相当の長期資金が供給された。

 

預金準備率引き下げで貸出能力の拡大を図るが、すでに焼け石に水の状況であろう。破綻銀行は、政府が買収し財政資金で穴埋めするという。不動産バブルでひとときは税収も増えたが 、最後は財政資金で尻ぬぐいである。中国経済の末路を示している。