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韓国では、すぐに反日=不買へ結びつく。それで日本製品が大きなダメージを受けたかと言えば、そうではないらしいのだ。笑うに笑えぬ話も残っている。

 

光復(解放=日本敗戦)50周年を迎えた1995年、韓国では日本製品不買運動が全国的に広がった。ソウル鍾路区(チョンノグ)や釜山龍頭山(ヨンドゥサン)公園などで、日本のたばこ「マイルドセブン」の火刑式などが行われたほど。しかし、年末まで集計されたマイルドセブンの販売は逆に増えていたのである。

 

日本品不買運動が、逆効果になって売上を増やすことになった理由は、テレビで「マイルドセブン」が大々的に取り上げられ、宣伝効果をもたらしたのであろう。

 

先にソウルで行われた「日本品踏みつけ」パフォーマンスは、逆効果で売上増加につながっていくこともあり得るのだ。

 

世論調査専門会社リアルメーターが10日、全国19歳以上の501人を対象に日本製品の不買運動実態を調査した結果、「現在参加している」という回答が48%となった。「現在参加していない」という回答は45.6%だった。「今後参加する」と答えたのは66.8%であり、「今後参加しない」と答えた人は26.8%だった。以上は、『中央日報』(711日付)が報じた。

 

「今後参加しない」という硬派が、3割弱もいる点に注目したい。多分、文政権への批判派であろう。今回の輸出規制の原因をつくったのは、文政権という認識が保守派を中心に広がっている。事実、文大統領への支持率が10日現在、.7%落ち47.6%となった。韓国国民は、意外と真相がどこにあるのか、見極めようとしているようだ。

 


『中央日報』(7月8日付)は、「日本製品不買運動が見落としているもの」と題する記事を掲載した。

 

(1)「日本製品を使わないという実践は果たしてどこまで可能だろうか。これは思っているより難しい。まるで外来語を使わない会話に挑戦することと似ている。何より長く続けることが難しい。それだけ韓国と日本は経済・産業的に密接に関連している。製品名が日本語になっている製品を国産に変えるだけでは不買運動が期待した効果を得にくい。日本メーカーが独占している半導体核心材料を日本政府が政治的道具で活用しようとしたのが今回の葛藤の実体だ。言葉を変えると、日本が供給する材料なくして韓国の代表商品である半導体を作ることができないのが現実だということだ。使用中のスマートフォンとノートブックを今すぐ取り出して捨てることなどできないではないか」

サムスン製のスマホにも沢山の日本製の部品が使われている。100%韓国製でない以上、厳密な意味での不買運動の線引きはきわめて難しくなる。グローバル経済下では、不買運動が思わぬところへ飛び火し、被害を与えかねない時代である。それを認識すべきなのだ。


(2)「ユニクロ不買運動は日本ユニクロに向かう刃になるかもしれない。しかしこの過程で韓国もけがをする。ユニクロが韓国で昨年上げた売り上げ約1兆3000億ウォン(約1200億円)の相当部分は韓国約180カ所の店舗運営費と雇用職員の給与などへの支出だ。すぐにそうなるとは思えないが、もし韓国ユニクロの売り上げが急減して韓国で潰れていけば、一緒に被害をかぶることになる」
 

ユニクロは確かに日本企業である。だが、韓国ユニクロは韓国資本が入っているかもしれないし、従業員は韓国人である。仮に韓国ユニクロが不買によって従業員解雇が起こるような事態になれば、韓国人の「同士討ち」という悲劇になる。

 

(3)「残念なことに、感情だけが先走りする不買運動は退行的だ。政治と外交が異常作動する時、企業と消費者の被害は予想できなかったところに拡散するという点だけは確かだ。淑明(スンミョン)女子大学経営学科のソ・ヨング教授は「韓日経済関係は切り離すことができない状況にある」とし「政治論理によって経済論理を無視すれば、双方に打撃を与えることになる」と話した


韓国人の日本への国民感情は良くない。だが、経済関係では日本への依存性が高まっている。韓国側にして見れば、日本製品の品質が良いゆえに購入しているはずだ。感情的に日本が嫌いでも、日本製品を買わざるを得ないとすれば、不買運動は長続きしまい。冒頭に挙げた「マイルドセブン」が、韓国不買運動の典型的な例となる。日本人は嫌いだから、簡単に不買運動を引き起こす。だが、日本製品の優秀さが不買運動の火を消すのであろう。