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韓国大統領府と与党は、今回の日本による「ホワイト国」除外の理由について種々、検討しているという。ことここに至って、その理由を巡って頭をひねっているのは、余りにも「能天気」である。

 

韓国の日本研究はきわめて杜撰と言われる。ソウル大学日本研究所の専門研究スタッフ6人の給料が、1年前から政府予算で支給されず、ソウル大学予算が使われているという。身分的に不安定な立場であり、韓国政府の日本研究の熱意不足を表している。これでは、緊急事態で対策も出るはずがない。

 

韓国政府は、「反日」に熱心だが「知日」について無頓着である。こういうアンバランスな姿勢が、後述の通り日本から韓国を「見捨てる」理由になっているのであろう。

 

『朝鮮日報』(7月16日付)は、「韓国与党・大統領府が対策議論も具体策出ず」と題する記事を掲載した。

 

韓国の与党「共に民主党」と大統領府(青瓦台)は16日、国会で会合を開き、日本による輸出規制措置に対して政府が一丸となってあらゆる使用可能な資源を総動員することで一致した。しかし、韓日の摩擦が激化する状況で、与党と青瓦台の首脳部が顔を合わせたにもかかわらず短期的かつ具体的な措置は特になく、スローガン的な内容の発表に終わったとの指摘が出ている。

 

(1)「この日の会合では、韓国企業の代替輸入先の確保など企業の活動をあらゆる方面から支援することを決めた。「共に民主党」のチョ・ジョンシク政策委員会議長が明らかにした。チョ議長は会合の後の記者会見で「『災い転じて福となす』といわれるように今回の件が韓国経済の体質改善と競争力強化の契機となるよう力を結集することにした」と述べた。

 

文政権は、反企業主義を前面に立ててきたが、これを撤回して「親企業」政策に転換すれば、支持団体の労組や市民団体からの反対にあうだろう。これまで、極端は「左シフト」であっただけに路線修正は困難を極めるだろう。

 


(2)「
共に民主党と青瓦台は、日本政府による貿易報復措置の意図・背景についてつぎの点を分析した。

1)韓日の過去事問題

2)韓国経済の発展に対するけん制

3)南北関係の進展

4)北東アジア秩序の転換過程」

 

前記の4点について、具体的な内容は発表されていない。そこで、私がコメントをつけておきたい。それは、日本政府がなぜ韓国を「斬ったか」という理由でもある。

 

1)韓日の過去事問題:日韓併合時代の問題が、エンドレスに引っ張り出されることへの嫌悪感である。日韓基本条約や日韓慰安婦合意も反古にされる韓国を、近隣国として優遇する必要がなくなった。

 

2)韓国経済の発展に対するけん制:今後の急速な少子高齢化(合計特殊出生率「0.98」という歴史的な低水準)を考えれば、経済成長率は早晩、日本を下回る絶望的な経済である。日本にとって、なんら魅力ある対外直接投資先でなく優遇する必要がない。

 

3)南北関係の進展:南北交流は北の金正恩氏が存在する限り、韓国経済にメリットを与える可能性は低い。逆に、北側への援助によって韓国経済は疲弊する。

 

4)北東アジア秩序の転換過程:日米は、「アジア太平洋戦略」によって対中防衛戦略が大きく変わってきた。日本の安保政策での重要度ランクで、従来2位の韓国は5位に下がるなど、日本にとっての重要性は低下している。

 

これらの点を総合すれば、日本の韓国評価は急速に低下している。それにも関わらず、韓国は際限なく歴史問題にこだわり、日本の負担になってきたので縁を切りたい。これが、率直な対韓国評価であろう。韓国が、そのことについて気付いていないだけなのだ。

 

(2)「今回の事態の長期化が韓日双方の未来にとって決して望ましいものではなく、今後日本が追加措置を取るなどあらゆる可能性に綿密に備えるべきという点で共感したことを明らかにした。今回の事態の速やかな解決のために、日本をはじめ周辺国との外交交渉、国際協調に向けた多角的な取り組みに総力を傾けることを決めた。そのために、共に民主党と青瓦台は、韓国の政治・経済・社会の全ての力が一つとなって対応することが必要だとの点で認識を一致させた」

 

文政権による「親日排除」ほど、日本にとって「非友好的」な振る舞いはない。これを引き金にして従来、日本の口に出さなかった潜在的不満が、噴出したものと理解すべきである。日本への非友好的な態度が、忍耐の限界を超えたということである。