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文大統領が10日前の激昂した日本への対決発言から一転、「日韓国民は融和しなければ」と冷静モードに切り替えた。この心境変化の理由について、韓国メディアもお首をひねっている。

 

韓国は、日本を「ホワイト国除外」措置にした。ただ、輸出手続き強化の品目を決めず、通関手続き期間が5日から15日に延びるだけ。日本にとっては「実害」はなさそう。形式だけ「ホワイト国除外」にして鬱憤を晴らした形だ。

 

文大統領は、この「ホワイト国除外」を決めたものの、日本に対して「誤解しないでね」というメッセージを送っているように思える。「休戦」申入れに見えるのだ。そうでなければ、「果たし状」(ホワイト国除外)を突付けながら、こんな発言をするはずがない。

 

『朝鮮日報』(8月13日付)は、「ホワイト国から日本を除外へ 文大統領『感情的な対応は良くない』」と題する記事を掲載した。

 

韓国政府は12日、日本をホワイト国(輸出審査の優遇国)から除外することを決めた。韓国政府が管理する1735種の戦略物資に対する日本への輸出統制を強化するという意味だ。しかし産業通商資源部(省に相当)の成允模(ソン・ユンモ)長官がこれについて発表したその日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は大統領府で主席・補佐官会議を開き「日本の経済報復に対する我々の対応は感情的であってはならない」と述べた。

 

文大統領は日本の安倍内閣が韓国をホワイト国から除外する「第2次報復措置」を取った今月2日に「再び日本には負けない」などと強硬方針を明確にしていたが、それから10日後に「韓日間の明るい未来」を呼びかけることで、自ら強硬発言のレベルを下げた。

 

(1)「文大統領は、「敵対的な民族主義に反対し、人類愛を基礎とする平等と平和共存関係を目指すことは、今も変わらない我々の精神」と述べた。その一方で文大統領は「両国国民が成熟した市民意識に基づいて民主と人権の価値によって疎通し、人類愛と平和によって友誼を固めるのであれば、韓日関係の未来はさらに明るくなるだろう」との考えも示した。与党・共に民主党の内外からは「光復節(日本による植民地支配からの解放記念日、815日)を3日後に控え、韓国政府として韓日対峙の構図から抜け出すことで一息つこうとしている」との見方も出ている。文大統領は「(政府は)国際社会と連帯しながら、責任と役割を果たす」「大韓民国は経済力だけでなく、人権や平和といった価値の側面でも模範的な国として発展していくだろう」などとも強調した」

 

下線の部分は、神父様の説教を聞くような高邁な内容である。ついこの間までは、「二度は日本に負けない」とか「盗人猛々しい」とか、感情100%の発言であった。それが、この変わりかたでである。豹変してしまった。日本の「ホワイト国除外」に対して激昂してみたものの、一部品種で輸出が再開されていることに安堵したのだろう。

 

(2)「文大統領はさらに、「(国民は)日本政府による不当な経済報復に対しては決然と反対しながらも、両国国民の友好関係を傷つけない毅然かつ大乗的な姿を示している。成熟した市民意識に深い尊敬と感謝を捧げる」などの考えも示した。文大統領は「我々の先祖たちは100年前に血を流しながら独立を叫ぶ瞬間にも、全ての人類は平等で、世界は一つの市民という四海同胞主義を訴え、これを実践した」とも述べた」

 

下線部分は、笑わせる。韓国国民が日本に見せたあの「敵意」は永遠に忘れない。あらゆることを「反日」に結びつけた悪意は、韓国国民の潜在的敵意が表面化したのであろう。日本の「嫌韓感情」と質が違うようだ。韓国では、心の底から日本へ対決しようとしている。

 

そういう意識で、下線部分を読むと、なんと取り繕った発言であるか。「覆水盆に返らず」である。

 

(3)「与党内からは、「ジャパン・エグジット(脱日本)」「無理な経済挑発」など今も日本に対する強硬発言が相次いでいる。そのため財界では、「大統領は落ち着いて対応するよう呼びかけているが、政府と与党の対策や発言はこれとは全く違っており、混乱を招いている」「どちらに合わせるべきかわからない」などの声が出ている」

 

与党内からの「ジャパン・エグジット(脱日本)」など、絵空事にすぎない。日本の技術と資本で発展した韓国経済が、いまさら「脱日本」は不可能である。それどころか、今後の韓国経済の凋落を考えると、頼る先は日本しかないのだ。その「大恩人」である日本を、ここまで踏みつけ罵倒してきた。冷静になれば、文大統領のような精神状態になるのだろうが、遅すぎたようだ。