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中国国内の自動車総販売台数は、今年7月末で13カ月連続の減少に見舞われている。中国経済の後退局面を強く印象づけている。従来ならば、減税で販売テコ入れしてきたが、もはやその余力もなくなってきた。「巨大自動車市場」中国が、のたうち回っている姿に見える。

 

こうした不振を反映し、中国国内の民族系自動車メーカーは苦境に立たされている。売上不振に過剰設備を抱えて四苦八苦しているのだ。

 

『大紀元』(8月15日付)は、「中国自動車メーカー主要20社 負債総額が17兆円上回る」と題する記事を掲載した。

 

中国の自動車産業は「厳しい冬」に見舞われている。中国の自動車メーカー大手20社の負債総額は2018年に1兆元(約15兆600億円)を上回り、過去最高水準となったことが明らかになった。

 

(1)「中国紙『証券日報』は13日、主要上場20社の過去3年間の負債状況を報道した。これによると、次のように増え続けている。

2016年   8098億元(約12兆1976億円)、

17年 1兆1127億元(約16兆7600億円)、

18年 1兆1570億元(約17兆4300億円)に膨らんだ。

 

20社のなかでは、次の3社の負債総額が最も多かった。

上海汽車    4980億元(約7兆5011億円)

比亜迪(BYD) 1339億元(約2兆0158億円)

長城汽車     591億元(約8902億円)

20社のなかでは、次の3社の負債率が最も高かった。

金杯客車     69%

天津一汽夏利汽車 64%

金龍汽車     53%

 

報道は、中国自動車業界のトップメーカーである上海汽車が抱える深刻な負債状況に焦点を当てた。上海汽車の負債総額は2018年、前年比で1割増えた。同社の負債額は20社全体の43%を占めた。買掛金や流動負債などの増加が負債の拡大につながったという。同社の自動車販売も低迷している。昨年の販売台数は前年比でわずか1.75%増の705万台となった。伸び率としては、2008年以来の最低水準だ」

 

負債率が、最も高い金杯客車69%になっている。限界は100%だが、負債率を引下げる努力が必要になってきた。各社ともシェア競争に走って過剰設備=過剰債務に陥っている。売上台数が昨年は1%台。今年は減少するので、過剰債務の負担感は一層、高まってくるに違いない。脱落企業が増えるであろう。

 


(2)「中国の新エネルギー車(NEV)市場の不振も目立っている。中国汽車工業協会(CAAM)は12日、7のNEV販売台数は前年比4.7%減の8万台と発表した。6月は80%増の15万2000台だった。CAAMは、中国当局のNEV購入支援政策の縮小と国際原油価格の下落が、NEV車への需要低迷の主因だとの見方を示した。今年のNEV車販売見通しを事前の160万台から150万台に下方修正した」

 

新エネルギー車(NEV)市場は、政府の補助金をテコに強引な官主導の「販売戦略」を展開した。だが、その補助金効果が切れるとご覧の通りである。中国経済は、このような「補助金経済」だ。企業の自主努力を待つのでなく,すぐに補助金をつけて「促成栽培」を計るが成功はおぼつかない。計画経済の非効率を浮き彫りにしている。

 

NEV車不振の中で、トヨタやホンダのハイブリッド(HV)は売れ行き好調。毎月、増加している。日本車の良さが広く認識されるようになった結果だ。