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岡目八目という言葉がある。当事者同士では分らないことでも、冷静な第三者が見れば公正な判断ができるということだ。中国メディアが、日韓紛争の一部始終を見て、韓国は日本に譲歩せざるを得ない三つの条件を上げた。

 

『サーチナ』(8月18日付)は、「日韓関係は今後回復に向かうはず、『なぜなら韓国が譲歩するため』ー中国メディア」と題する記事を掲載した。

 

これまでにないほど悪化している日韓関係だが、中国メディアの『今日頭条』(8月15日付)は、日韓関係は今後回復に向かうと主張する記事を掲載した。3つの理由で、韓国が譲歩することになるのではないかとしている。

記事は、すでに文政権の対日姿勢に軟化が見られていると指摘。たとえば、12日に韓国は日本をいわゆるホワイト国から外すと発表したが、その対象品目から「日本に最も脅威を与える半導体製品を取り除いた」ことや、14日の「慰安婦の日」の式典に文大統領自身が出席しなかったこと、両国の外務次官が今週にも第三国で対立解消策を協議することが決まったことを挙げた。

(1)「なぜ韓国は、態度を軟化してきたのだろうか。記事はその理由の1つとして「韓国経済の悪化」を挙げた。米国の貿易政策のために国際市場が厳しくなっているなかで、輸出頼みの韓国は経済が明らかに落ち込んでおり、このうえ日本との貿易摩擦が続くと韓国は「持ちこたえられない」のだと論じた」

 

韓国軟化の理由の第1は、韓国経済の悪化を上げている。米中貿易戦争で最も輸出面で影響を受けるのが韓国である。日本と泥沼の対立になったら、韓国の受ける被害はさらに大きくなる。

 

(2)「2つ目の理由は、「対日カードがほとんどないこと」。日本はホワイト国から韓国を除外し、「輸出管理を強化」しただけだが、韓国は徴用工問題での裁判所の判決から日本製品ボイコットまでまさに「総動員」で日本に対抗している。にもかかわらず、ほとんどダメージを与えられなかった日本に対して、さらなる有効なカードはないと指摘した」

 

第2の理由は、日本への具体的対抗手段がないことである。せいぜい,不買運動で鬱憤を晴らすしかない。韓国は、総動員で対抗しているものの、その効果に限界がある。

 


(3)「3つ目は、「外交面でもっと重要な問題に対応する必要があること」。米国は在韓米軍負担をこれまでの5倍となる50億ドルに引き上げてきたが、これは韓国にとって大きな負担となるだけでなくメンツにも関わる問題であり、対米交渉を優先させたい思惑があるのだろうと推測した」

 

韓国が徴用工問題で、日本と話合いに応じなかったのは、北朝鮮外交に忙殺されていたからだ。今回は新たに、在韓米軍駐留費の負担問題が起こってきたので、対日問題を切り上げざるを得なくなっている。

 

(4)「最後に記事は、日韓とも米国の重要な同盟国であり、日韓の実力差はまだ大きいため、武力衝突になることはまずあり得ないと分析。しかし、今回は日本が実力で韓国をねじ伏せたとも言え、「日韓の問題を根本的に解決することにはならない」と論じた。韓国は今回とりあえず退くことが賢明だが、韓国人の性格を考えると「後に屈辱を晴らす」可能性はあると指摘している」

 

韓国人の性格から、この問題は尾を引く。慰安婦問題や徴用工問題と同様に、「仕返し」をするに違いない。ただし、保守党政権に代われば、事態が改善に向かうだろう。エセ進歩派の現政権の延長では、日韓関係改善は不可能にちがいない。「党是」が反日であるからだ。