文政権になって、最低賃金を2年間で約30%も引き上げるご時世だ。これに刺激されたのか、慢性赤字を続ける韓国鉄道公社が昨年、突然の黒字決算を発表。従業員と役員が、それぞれお手盛り賃上げを行った。監査院から粉飾決算を指摘されて、悪事が露見した。
『朝鮮日報』(8月20日付)は、「慢性赤字の韓国鉄道公社、4千億ウォンの粉飾会計で黒字偽装」と題する記事を掲載した。
韓国鉄道公社が昨年の純利益を実際よりも3943億ウォン(約347億円)水増しし、実際には1050億ウォンの赤字だったにもかかわらず、2893億ウォンの黒字と公表していたことが分かった。同公社は黒字公共機関に分類されるために、事実上の粉飾会計に及んだのではないかと指摘されている。
(1)「監査院は鉄道公社が法人税法上の収益を誤って算定し、収益を過大計上したと結論づけた。鉄道公社の外部監査法人である大手会計事務所のサムジョンKPMGによる会計監査に問題があったのではないかとする責任論も浮上している。鉄道公社側は「法人税法の改正内容を公社と会計法人が認識できず、収益を過大計上した。監査院の監査で帳簿上の収益を削除した」と説明した」
下線を引いた部分が誤りの原因というが、会計のプロが法人税法の計算を間違えるだろうか。しかも会計事務所も間違いを見落とした。あり得ない話だ。
(2)「鉄道公社による収益水増しは公共機関の放漫な経営と会計の実態を端的に示している。鉄道公社は慢性的な赤字にもかかわらず、昨年には職員1人当たり平均で1081万ウォン(約95万5600円)の成果給、賞与を支給した。2万8000人以上の職員に総額3000億ウォン以上(約265億円)を支給したことになる。役員は3500万~5500万ウォン(約309万~986万円)を受け取った」
昨年、職員は1人当り約95万円、役員は同309万~986万円の成果給と賞与が支給された。粉飾決算で、束の間の春を楽しんだ形である。役員のトップが約986万円、職員平均は約95万円である、格差は10倍以上だ。
(3)「鉄道公社の負債は15年時点の13兆4502億ウォンから昨年には15兆5532億ウォンへと2兆ウォン以上増えた。16年の2265億ウォンの赤字に続き、17年には赤字が8555億ウォンへと急増した。一方、職員の定員は15年の2万7981人から今年6月末には3万2267人へと4286人(約15%)増えた。今年も昨年より1段階高い18年の経営評価等級(B等級)に基づき、成果給を支給する見通しだ」
文政権における公企業経営が、いかに弛緩しているかがわかる。万年赤字企業が粉飾して成果給を受け取るという、国民の財産を食い物にしている。さらに、職員定員を15%も増やすという「メチャクチャ経営」を強いている。これは、失業者対策で無理矢理、採用を増やしたものだろう。赤字企業が職員を増やす。韓国経済は、経営規律が完全に飛んでしまった。文政権5年間で、韓国経済が左前になるのは、この公社経営の実態を見れば明らかだ。
コメント
加えて15%もの職員増加とは、やりたい放題で、騙されている国民が気の毒です。
勝又さんの仰るように、韓国経済が左前になる見本が示されたようなものですね。
これだけズタズタにされた韓国経済は、例えばトランプ氏が韓国の大統領になったとしても、修復は至難の技でしょう。
韓国経済は、文政権によって破壊されたという歴史だけが残りそうです。
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