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「高い道徳性」が、韓国人の「売り」とか。その看板に傷がつくような話が持ち上がった。概要は、「私のつれづれ日記112」で取り上げたが、ソウル大学教授で、次期法相候補の曹国(チョ・グク)氏にまつわる疑惑で騒然となっている。娘が高校生時代に「医学博士」の肩書きで、医学共同論文の筆頭研究者に名前を出す論文を発表した、というもの。これが認められて、難関大学である高麗大に「無試験」で入学させたといのだ。

 

これは、ただ事でない事件である。学歴社会の韓国では、前記のソウル大学や高麗大学など4校の入試の最低点が、「ほぼ満点」という日本で考えられない狭き門だ。そこへ「親の七光り」で無試験入学となれば、韓国検察が動き出すのは当然だろう。

 

『聯合ニュース』(8月27日付)は、「韓国法相候補、「捜査による解明願う」娘の不正入学疑惑などで一斉捜索」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が法務部長官候補に指名した文大統領側近のチョ国(チョ・グク)前青瓦台(大統領府)民情首席秘書官を巡り、娘の大学への不正入学や奨学金不正受給などの疑惑が浮上した問題で、ソウル中央地検は27日午前、娘が進学した名門大・高麗大やソウル大大学院など、約20カ所を強制捜査した」

 

(2)「これに対し、チョ氏は同日午後、ソウル市内に設けた人事聴聞会準備のための事務所に出向いた際、「検察の捜査によりあらゆる疑惑が解明されることを願う」とコメントした。一方で、「真実ではない疑惑だけで法務・検察改革の大きな道に支障が出てはならない」とも述べ、長官就任のため国会の人事聴聞会に臨む姿勢を重ねて強調した」

 

(3)「チョ氏を巡っては最大野党の自由韓国党などが指名撤回を強く求め、高麗大などでは学生たちが真相解明を求め集会を行うなど、波紋が広がっている。与野党はチョ氏の人事聴聞会を9月2~3日に実施することで合意しており、チョ氏は「(聴聞会で)疑惑について詳細に明らかにする」との姿勢を示している。検察が人事聴聞会の前に閣僚候補に絡んだ疑惑で強制捜査を行ったのは初めてで、指名を辞退するとの憶測も出たが、チョ氏は「私ができることをしたい」と一蹴した

 


 

法務大臣は、一点の疑惑も許されない「清廉潔白」な人間が付くべきポストである。それが娘の不正のほか、違法な財産運用などの「疑惑のデパート」のような人物像が伝えられている。この問題は最近、野党や保守系メディアが追及を強めている。26日に発表の文大統領の不支持率は、就任後初めて50%を上回った。それだけ、国民的な関心を集めているテーマになっている。

 

ここまで、根掘り葉掘りして疑惑が持出されると、文大統領が職権で法務長官に就任させても、「公正問題」が常に議論されて職務執行が不可能であろう。改めて、韓国社会が自慢して止まない「高い道徳性」に、大いなる疑問符がつく騒ぎである。文大統領は今後、「韓国人の高い道徳性」という枕言葉を使うことが憚れる問題になった。