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文在寅大統領は、来年4月の総選挙を控えて、与党「共に民主党」を勝たせるべく「GSOMIA破棄」に踏み切った。この党利党略戦略は、米国から見透かされて非難の的になっている。ワシントンの政界・外交界では99%が韓国批判とされている。米国が、韓国へ相次いで要人を送り込み、「GSOMIA破棄」を思いとどまるように説得したにもかかわらず、同盟国の要請をあっさり捨てたことへの怒りは尋常でない。

 

『朝鮮日報』(8月28日付)は、「米下院外交委員長も『文在寅政権は無責任だ』」と題する記事を掲載した。

 

韓国が韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄したことについて、米国議会からも「無責任だ」などの批判が上がっている。米国務省は「在韓米軍への脅威を高める恐れがある」として「深い懸念と失望」を訴えたが、これに加えて米国議会からもGSOMIA破棄を批判する声が出始めたのだ。

 

(1)「米議会下院外交委員会のエンゲル委員長は24日(現地時間)、同委員会のウェブサイトを通じて公表した声明の中で「地域の安全保障における脅威に対し、共同の理解を高めるため米国の同盟国間でやっと締結したGSOMIAについて、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこれを終了する決定を下した。この決定に対しては深く懸念している」との考えを示した」

 

文在寅氏の信頼は、米国でも深く傷ついた。米韓同盟国同士で、ここまで韓国を批判したことはかつてあるまい。文氏は、本質的に「親中朝・反日米」の路線である。つい、本音が出たと言うべきだろう。文氏は、共産主義志向である。

 

(2)「エンゲル委員長はさらに「今回の(終了)決定は、韓国と日本が長い歴史問題を(安全保障問題から)切り離すことに失敗したことを示している」「韓国と日本だけではない地域全体に影響を及ぼす実質的な国家安保協力について、両国間で高まる葛藤によってこれを妨害するのは無責任だ」と強く批判した。その上でエンゲル委員長は「北朝鮮による挑発的な弾道ミサイル発射に対応するため、韓米日が力を合わせるべき状況で下された韓国の決定は、地域の安全保障を害する」とまで断言した」

 

文氏は、共産主義志向であるから、日米のことなど真剣に考えたことはないはずだ。大統領府に集めた元学生運動家は、1980年代の国際情勢の感覚の持ち主とされている。そういう「時代遅れ」の人たちが、「GSOMIA破棄」の主力となって文氏の意向を実現させた。これは、広く知れ渡っている事実だ。

 

(3)「同じ下院外交委員会で共和党の幹事を務めるマッコール議員も22日、ツイッターで「GSOMIAを破棄するという韓国の決定により、韓日による情報共有の未来が疑わしくなったことに失望している」との考えを示した。来韓中のジョセフ・ユン米国務省対北朝鮮特別代表も27日「米国政府は現在の状況(GSOMIA破棄)に非常に怒っているようだ」と指摘した」

 

米議会は、与野党ともに中国共産主義への強い警戒心を持っている。その延長で、今回の韓国政府による「GSOMIA破棄」は、恰好の韓国批判になっている。文氏は、日本への嫌がらせのつもりで始めたことが、自らが火の粉を浴びるという皮肉な事態になった。

 

(4)「とりわけエンゲル委員長とマッコール議員は先月末、韓国産業通商資源部(省に相当)の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長が日本による輸出規制措置の不当性を訴えるためワシントンを訪問した際、どちらも直接対応に当たった人物だった。二人が相次いで韓国への失望を伝えたことで、韓日対立で中立を守ってきた米国政界の雰囲気が日本側に傾きつつあるとの懸念も出始めているワシントンのあるシンクタンクの関係者は「GSOMIA破棄に対してはワシントンの政界や専門家集団の99パーセントが批判的だ」とした上で「韓日対立において韓国がワシントンの支持を得るのが難しくなった」とコメントした」。

 

米議会は、これまで日韓対立について中立の立場を貫いてきた。だが、今回の一件でワシントンの99%が、「反韓国」になったという。韓国は、多くの米軍将兵が命を落として守った国である。その韓国が、「命の恩人」である米国の要請を一顧だにせず葬り去った。その怒りは当然であろう。韓国の「ツキ」が消えるサインであろう。