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文政権は、感情過多の民族主義者が牛耳っている。日米に楯突くことが、韓国の国益になるという極端な視野狭窄症である。こういう政権にリードされる国民は不幸である。その最たるケースの一つが、GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)の破棄だ。安全保障は国家成立の基盤を守る政策である。それが、「日本は憎い存在だから破棄する」という感情論で決めている。感情8割、理性2割の民族が陥っている哀しい現実である。

 

『朝鮮日報』(9月10日付)は、「米で青瓦台次長批判『ひどい大衆迎合外交』」と題する記事を掲載した。

 

韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄後に「韓米同盟をアップグレードする」と述べた金鉉宗(キム・ヒョンジョン)青瓦台国家安保室第2次長の発言について、米国の元高官が「大衆に迎合する衝動的な措置を包み装おうとしたものだ」と主張した。金鉉宗次長は先月28日、青瓦台春秋館での記者会見で、「政府はGSOMIA終了を契機として韓米同盟を一段階アップグレードするだろう」と話した。

 

(1)「トーマス・カントリーマン元米国務省次官補(国際安全保障・不拡散担当)は7日(現地時間)に放送された米政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)対談番組で、金鉉宗次長の発言に関する質問に「韓国の国家安保室第2次長は『大衆に迎合する政治的で衝動的な措置』を国家安保のための賢明な決定に包み装おうとしているようだ」「韓国と日本が北朝鮮という危険な敵に直面している時、こうした(GSOMIA破棄)措置は賢明でない」「両国が協力しなければ、両国は自らの安保を損なうだけでなく、米国との同盟関係も損なうだろう」と語った。元次官補はまた、「これは形無しの(poor)外交、形無しの国家安保決定だ」「韓国と日本の国内政治により下した決定だ」と語った。さらに、「歴史問題があるにもかかわらず、韓日は同盟になれるのか」という質問に、元次官補は「民族主義と歴史的感情を国家安保よりも前面に押し出せば、国に被害を与えるだろう」と答えた」

 

文政権は、安全保障を二の次に考えている。第一は、北朝鮮との関係強化が最大の目的である。北の金正恩氏がいかなる野望を持っているかについて、全く無頓着である。ただ、南北が統一することに意義があるという単純なものだ。自由や民主主義の重要さを認識していれば、こういう単純な南北統一論は出ないはずだ。共産主義への恐怖感が全くない政権も珍しい。朝鮮戦争で受けた残酷な仕打ちを忘れている。

 


(2)「米ヘリテージ財団のブルース・クリンナー上級研究員も、GSOMIA破棄決定以降、韓米が公の場で衝突していることについて、「韓国のように核心的で重要な同盟ならば、意見の衝突は水面下に(とどめ、)維持しようと努力する」「(米国が公然と批判する)今は、韓国と日本の両同盟国の行動について、米国がますますひどい挫折を感じ、憤っているということだ」と述べた。その一方で、同研究員は1年前に対北朝鮮政策をめぐって韓米で大きな意見の違いがあり、米外交官が水面下で韓国に対し「もうこれ以上、静かにしてはいられない」と警告したことがあったと明らかにした。同研究員は具体的な内容については明らかにしなかったが、第1回米朝首脳会談がシンガポールで行われた後、北朝鮮に対する支援をめぐって韓米が衝突したことについて語ったものと見られる。

 

文政権が、大衆迎合の民族主義(南北統一論)で、安全保障という国家の基本政策を軽視していることはきわめて危険である。大衆に迎合して「選挙に勝つ」ことしか考えていない政権は、韓国の将来を危機に追い込むであろう。