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中国共産党は、2021年に創立100年を迎える。これに合わせて、習主席は2020年のGDPを2010年比で倍増させる目標を掲げてきた。そのためには、19~20年の2年間に、それぞれ6.0%以上の成長率を達成しなければならない。今年はともかく、来年のGDPは6%割れが確実とされている。この結果、共産党創立100年のGDP倍増は未達に終わりそうだ。

 

『ブルームバーグ』(9月12日付)は、「中共100周年、目標危うく、来年成長率予想 市場相次ぎ下方修正」と題する記事を掲載した。

 

中国の経済成長見通しの下方修正が相次いでいる。2021年の共産党結党100周年に合わせて掲げた目標に、届かない可能性が出てきた。

 

(1)「オックスフォード・エコノミクスとバンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ、ブルームバーグ・エコノミクスはいずれも、20年の国内総生産(GDP)成長率見通しを6%未満へと引き下げた。中国は20年までに10年比でGDPを倍増させ、「小康社会(適度にゆとりある社会)」の建設を目指しているが、習近平国家主席が目標達成を宣言するためには19年と20年の経済成長率が6%を上回る必要がある」

 

今後2年間、6%以上の成長率がなければ、2020のGDPが10年比倍増にならない。カギを握る20年のGDPは、6%を下回る公算が大きくなっている。

 

(2)「オックスフォード・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、ルイス・クイジス氏(香港在勤)はリポートで、信用の需要は弱く、昨年後期からの緩和政策は景気減速の抑制に寄与はしているが、その効果は大きくないと指摘。同氏はこうした問題を踏まえて、「経済成長の確固とした安定化に向けて緩和策の強化が必要だ」と記した。クイジス氏によると経済成長率は今年10~12月期に5.7%に鈍化し、20年もこのペースでおおむね推移する見通し。

 

最初の下線部では、信用創造機能の棄捐を意味している。この事態に落込めば、這い上がるのは困難である。心臓病を患っているようなもの。6%を大きく割るという予想だ。

 

(3)「ブルームバーグ・エコノミクスの舒暢氏は、「今年の中国の成長率が6%、来年は5.6%に減速すると現段階で予想している。追加関税のさらなる脅威や、貿易戦争が企業の景況感に与える影響の不透明さを考慮すると、下方修正した成長見通しには下振れリスクがある」と述べた。BOAの大中華圏担当チーフエコノミスト、喬虹氏は20年のGDP成長率予想を5.7%と、従来の6%から下方修正し、「政策対応が遅れている主な理由は、政策スタンスを緩和方向にシフトするよう上層部からの指示を政策当局が待っているからだ」と指摘した」

 

エコノミストが弱気に転じているのは、バブル崩壊が「山体崩壊」を起こしていることだ。山に亀裂が入るという初期状況をとうに過ぎている。習氏は、この段階で修復手当てせずにきて、現在の惨状を招いている。「山体崩壊」になれば、手出しはできない。なるがままであろう。

 


『ウォール・ストリート・ジャーナル』(9月9日付)は、「中国の実際の成長、公式統計はるかに下回る可能性 」と題する記事を掲載した。

 

数カ月前に人工衛星でモニターされた中国各地の産業中心地の状況は、世界最大の貿易国である同国の一部で経済が縮小していることを示唆していた。製造分野の多国籍企業が考案した中国の鉱工業生産の指標は、公式統計よりも低い伸び率を示している。また、旧正月後に職場に戻った労働者の数の推計に利用される検索エンジン大手の指標は、前年同期に比べ、著しく低い数値を示した。

 

(4)「これらのことから導き出される結論は以下のようなものだ。中国経済は崩壊に向かってはいないが、公式の数字よりも悪い状態にあることは、ほぼ確実である。中国の国内総生産(GDP)を詳細に分析している一部のエコノミストは、実際の成長率は公式統計を最大3ポイント下回るとみている。こうした推計は、企業利益、税収、鉄道貨物の動き、不動産販売など、中国政府が不正操作することが難しいとみられる分野の指標を基に導き出されたものだ

 

中国の公式統計は、最大3%ポイントの水増しをしていると分析するエコノミストも出ている。政府が操作できにくいデータによるGDP試算では、最悪事態に追い込まれている。

 

(5)「昨年13兆ドル(約1390兆円)超のGDPを記録した中国は依然成長を続けている。代替データもそれを裏付けているが、製造業などの分野では、減速傾向が明らかになっている。代替指標は多くの場合、公式統計の先行指標になってきた。このことは、中国当局が直面する課題の深刻さを物語っている。中国本土の何千もの企業からの調査回答を元に同国の経済状況を分析しているチャイナ・ベージュ・ブックのリーランド・ミラー最高経営責任者(CEO)は「製造業企業が本当に大きな打撃を受けている。投資が落ち込み、雇用面の打撃も深刻で、新規受注も大幅に減少している」と語る」

 

中国企業の財務諸表を直接分析する、チャイナ・ベージュ・ブックによれば、「製造業企業が本当に大きな打撃を受けている。投資が落ち込み、雇用面の打撃も深刻で、新規受注も大幅に減少している」と分析している。これが、真実の姿であろう。疲弊する韓国経済の実態を眺めながら米国と妥協しない。専制政治の怖さがここにある。米国との貿易戦争を理由に、不動産バブルの整理を始める意思でもない限り、こういう「やせ我慢」は不可能だろう。