勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2018年07月

    30 1025    1


    米国は、トランプ氏の1期目の大統領任期中に、北朝鮮の核放棄を目指す姿勢を堅持している。北は、先に朝鮮戦争で死亡した米兵の遺骨を送還して善意を見せた。これを材料に使い、朝鮮戦争の「終戦宣言に応じろ」と要求している。

     

    北にとっては、「終戦宣言」は錦の御旗である。これさえ手にすれば、もはや米国の軍事攻撃は不可能になる。現状は、「休戦」に過ぎないから、いつ米軍の攻撃が再開されるか分らない。だが、米国はこの「証文」を渡してしまったら後の祭りになる。

     

    これまでも、北はのらりくらりとして約束を反故にし、逃げ回って核開発を続けてきた前歴がある。現に最近、核物質の生産を続けていることが判明している。名うてのトランプ氏は、最後の詰めの段階で、北に一杯食わされたら「末代までの恥辱」になる。これまで、歴代米大統領を批判してきただけに、慎重の上にも慎重になっているようだ。

     

    「朝鮮日報」(7月30日付)は、「米、核リスト出さないなら終戦宣言応じない」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「北朝鮮は米兵の遺骨55柱を返還したのをきっかけに韓国戦争(朝鮮戦争)の『終戦宣言』を強く求めているが、米国は北朝鮮が『核申告リスト』を提出しなければ終戦宣言論議に応じられないという見解を北朝鮮側に伝えたことが29日、分かった。非核化の本質にかかわる直接的な措置がなければ、北朝鮮の体制を保証する論議は始められないということだ」

     

    北の魂胆は分っている。米兵の遺骨を送還した見返りを求めている。それが、「終戦宣言」である。「取引条件」としては、北が圧倒的に有利なものだ。米国は、これを飲むはずがない。北は、頻りと「信用しろ」と言っている。過去が過去だけに、「ハイ、そうですか」と承知するはずがない。このくらいのことは分かりそうなことだ。

     

    (2)「外交消息筋は同日、『米国務省はまず、本格的な非核化に関する前提条件が満たされることを要求している。北朝鮮の核・弾道ミサイル所在地を含む核計画全体のリストを最優先で提出するよう、北朝鮮に圧力を加えている』と語った。マイク・ポンペオ米国務長官も7月初めの訪朝時、『まず終戦宣言を』と要求とする北朝鮮側に対し、『核リスト提出が先だ』との見解を明らかにしたという。韓国政府筋は『米国は北朝鮮が先に核を申告しなければ非核化に対する真摯(しんし)さが分からないことや、“北朝鮮にだまされた”という米の官民の批判をある程度鎮められないと判断している』と述べた。米メディアで最近、軍や情報当局の話として、『北朝鮮は米朝首脳会談後も核・ミサイル能力を隠ぺいしている』という報道が相次いだのも、北朝鮮に申告させようと圧力を加えるためのものと受け止められている」

     

    北は、「終戦宣言」の意味を軽く見ている。文字通り、国際法上の「朝鮮戦争終結」宣言である。一切の戦闘行為を永遠に終わらせることだから、北朝鮮にとってこれほど好都合な話はない。今も、隠れて核物質の生産を継続している。核放棄の意思がないことを宣言しているに等しい。米国が、これを見逃すはずがあるまい。

     

    北は、戦略を間違えているように見える。あの不倶戴天の米朝首脳会談が、開くまでになったことは成功である。北の国民にも大きな希望を与えた。金正恩氏は、「経済復興」第一を宣言したが、現状では経済制裁の解除見通しは立たないのだ。いずれ、ジレンマに立たされる。

     

    金氏は、心から「核放棄」する気持ちになっていないのでないか。まだ、「核未練」を残している。彼は、この迷いを払拭しない限り、自縄自縛に陥る危険性が高い。ここまで米朝交渉が進んできたのは、トランプ勝利と言える。米国は、北に何も与えていないからだ。ただ、核放棄後の「目録」だけは見せている。欲しかったら、核を捨てな、というスタンスである。


    a0800_001011_m


    韓国の文政権は、気の毒なほど経済面で「ドジ」が続いている。文大統領は、7月26日にソウルの光化門で市民とビールを酌み交わし、「庶民大統領」を演出し、国民の悩みを聞くという触れ込みだ。この席では、最低賃金で経営が苦しくなっている話や、就職難の悩みも打ち明けられたという。

     

    だが、文政権は国民の暮らしを圧迫するような政策ばかりやっている。その根本的な間違いは、最低賃金の大幅引き上げが国民のためになるという「妄念」にあることに気づいていないのだ。つい先日、IMF(国際通貨基金)のアジア担当官が、直々にこの政策の危険性を説いている。「馬に念仏」で聞く耳持たぬ連中である。

     

    前記のIMF担当官は、最賃引上が物価引き上げの要因になると警告したが、ついにそれが現れ始めている。

     

    『中央日報』(7月30日付)は、「不況でも止まらない物価上昇 韓国政府の所得主導成長を強打」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「物価が韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政府の核心経済政策である所得主導成長を脅かしている。農産物、外食費、ガソリン代などの価格が全般的に上昇を続けている。猛暑や原油価格の上昇に加え、最低賃金引き上げが複合的に作用した結果だ。利益が増えても物価が急騰すれば実質所得の底上げを図ることは難しい。ただでさえ景気不振という状況で、物価まで所得主導成長の足を引っ張ることになり政府の悩みは深まるばかりだ」

     

    韓国政府が、生産性を上回る最低賃金引上げを強制している以上、賃上げ上昇分を価格に上乗せるのは当然である。「便乗値上げ」ではない。こういう悪循環を想定せず、「良いことばかり」を考えていた結果、副作用が現れてビックリ仰天し始めている。

     

    (2)「最低賃金引き上げもサービス業などの物価を動揺させている。男性ヘアカット専門店『ブルークラブ』の首都圏店舗は今月からカット代を一斉に1000ウォン引き上げた。物価上昇は景気回復を邪魔するもう一つの悪材料だ。物価が上昇すれば懐事情が厳しくなった家計は財布の紐を締めるようになり、消費不振に帰結する。このような状況が続けば、所得向上による内需拡大という政府の経済目標は難関を避けられなくなる」

     

    ソウルの有名男性ヘアカット専門店では、カット代を100円引上げたという。これは、「一波が万波を呼ぶ」の喩え通り、消費者物価全般へ広がってゆくであろう。誰も文句は言えない値上げである。韓国政府の想定外の動きであろう。

     

    (3)「所得主導成長政策の核心である最低賃金引き上げが、物価上昇の一因になっているため政策の転換が必要だという指摘がある。国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局のタルハン・フェイジオールー課長が今月25日(現地時間)、米国で開かれたセミナーに参加して『韓国の最低賃金引き上げスピードがとても速い』とし、最低賃金引き上げに伴うインフレーション(物価上昇)の可能性を指摘したのもこのような脈絡だ」

     

    文氏が、「最賃引上」について打算で動いているとは思えない。彼の風貌から受ける印象は、「真面目人間」である。その文氏が、最賃の大幅引き上げが国民のためになると信じ込んでしまった。この「妄信」をどのようにして解くのか。文氏の師匠である牧師先生にお願いするほかない。


    a1500_000006_m


    韓国、「現代自動車」営業利益率3%台に落込んで「ゾンビ目前」

    韓国自動車産業が危機に立っている。トップ企業の現代自動車は、今年1~6月期の売上高営業利益率は、3%台に落込んだ。自動車メーカーは、売上高利益率が5%台を割り込むと研究開発費もままならなくなって「立ち枯れ」状態になる。まさに。「ゾンビ化」目前という事態に追込まれたのだ。

     

    現代自動車がこの状態では、下請け企業の経営状態は惨憺たるものだ。売上高営業利益率は、1~2%スレスレにまで落込んでいる。この原因が、人件費アップにある。「貴族労組」による強烈な賃金引き上げは、自動車関連メーカーの経営全体を圧迫している。下請け企業はこれに加えて、大幅な最低賃金引き上げで首を締められている。何とも不思議な構図が出来上がったものだ。

     

    『朝鮮日報』(7月28日付)は、「韓国自動車業界に激震、下請け会社の倒産相次ぐ」と題する記事を掲載した。

     

    (1)韓国の自動車生産台数は2011年の465万台をピークに減少に転じた。15年は455万台を維持したが、16年には422万台、昨年は411万台にまで減少した。現代自の営業利益率は11年に10.3%を記録したが、その後は低下の一途で、昨年は4.7%と5%を割り込み、今年13月期は3%レベル(注:1~6月は3.84%)まで落ち込んだ。営業利益率3%は利息や税金を支払えば、ほとんど手元に残らないため、収益で利息も払えない『ゾンビ企業』一歩手前だ。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「業界は昨年の1次下請け業者の営業利益率が3%を下回ったとみている。現代自が3%レベルならば、1次下請け業者は12%かマイナス、2次・3次下請け業者はさらに深刻だ」と指摘した」

     

    現代自の営業利益率は、自動車生産台数の低下ともに下落している。2011年の営業利益率は、10.3%(韓国全体の自動車生産台数465万台)。それが、2017年は4.7%(同411万台)へ落込んでいる。今年上半期の営業利益率は3・84%である。まさに、「危機の深化」である。こうなると、「利息や税金を支払えば、ほとんど手元に資金が残らないため、収益で利息も払えない『ゾンビ企業』一歩手前」というギリギリの線に追込まれた。

     

    現代自が、ゾンビ企業目前の状態に落込んだのは、韓国経済の危機そのものである。この認識が韓国政府にあるとも思えない。「反企業主議」の立場を鮮明にしているだけに、具体的な対応などあるはずがないのだ。韓国の二枚看板の一つが舞台から退けば、残るのはサムスンだけである。「片肺飛行」危機的な韓国経済へ落込んできた。

     

    (2)「仮に、米国から自動車高率関税が適用されれば、韓国の自動車メーカーは崩壊し、下請け業者は焼け野原になる可能性がある。現代・起亜自は韓国での生産台数317万台のうち59万台を米国に輸出している。米国の自動車関税爆弾が現実となり、15兆5000億ウォンに達する対米自動車輸出が滞れば、13万人の雇用が脅かされるとの分析も聞かれる。延世大の延康欽(ヨン・ガンフム)教授(経営学)は、『製造業のうち最も労働集約的な自動車産業が崩壊すれば、韓国経済全体が深刻な打撃を受ける。外部環境が最悪な状況で、労組と規制に縛られ、生産性がさらに低下しており心配だ』と指摘した」

     

    ここで、米国が自動車関税をかける事態となれば、韓国自動車産業は完全にノックアウトを食らう。米国の自動車関税爆弾が現実となり、15兆5000億ウォンに達する対米自動車輸出が滞れば、13万人の雇用が脅かされるとの分析も聞かれる。ここまで来ると、企業レベルの対応は困難であろう。政府間交渉となろう。

     


    a0960_002323_m

    韓国政府は、まな板の鯉の心境である。ASEAN(東南アジア諸国連合)での存在感を高めるべく着手したダム建設で、とんだ事故を引き起こしてしまったからだ。現状では、ひたすら頭を下げ、救援活動で誠意を見せるしか道がない。

     

    『朝鮮日報』(7月29日付)は、「ダム事故で韓国大使、ラオス政府は人災の可能性も念頭に」と題する記事を掲載した。

     

    ラオス政府の詳細な動きが、初めて分ってきた。ダム決壊について、自然災害の可能性に重きを置いているが、ラオスのエネルギー鉱業相は26日、現地メディアとのインタビューで、手抜き工事の可能性を指摘している。このエネルギー鉱業相は、一貫して「工事手抜き説」の立場であり、感情的な怒りも含むような発言を繰り返している。今回の事件で、「担当相」になると、韓国政府は面倒な立場に追込まれるリスクを抱えたようだ。

     

    (1)「韓国のSK建設が参画してラオス南東部で建設中の水力発電用ダムが決壊した事故をめぐり、ラオス政府は自然災害の可能性に重きを置いているものの、人災の可能性も念頭に置いていることが分かった。申聖淳(シン・ソンスン)駐ラオス大使が7月29日に明らかにした。この日、ラオス政府の当局者らと面会した申大使は『ラオス政府は自然災害との見方を強めているが、施工に問題がなかったかなどにも関心を示している』として、『(ラオス政府は)どんなに降雨量が多くても、(ダムの)設計がそれに耐えられるようになっているべきではないかと考えている』と述べた」

     

    予想外の降雨量だった、という理屈は通らない。いかなる気象条件の変化があっても、ダムはそれに対応すべき構造が保証されなければ意味をなさない。したがって、今回の事件は「人災」が基本線である。一切の言い訳はダメだろう。

     

    (2)「また、『ラオス政府は当初、施工を担当しているSK建設、タイの企業、設計を承認したベルギーのトラクタベル社に自主的調査を要請していたが、外部の専門家を参加させるようだ』とも話した。これに関連し、ラオスのカンマニー・インシラス・エネルギー鉱業相は26日、現地メディアとのインタビューで、手抜き工事の可能性を指摘している。同相は『規格を満たしていない工事と予想を超える規模の豪雨が原因とみられる』として、補助ダムに亀裂入って水が漏れたことが決壊につながったとの見方を示した』

     

    エネルギー鉱業相は、「規格を満たしていない工事と予想を超える規模の豪雨が原因とみられる」としている。補助ダムの亀裂で水が漏れたことが決壊につながった、と言う。ダムに亀裂が入ったとすれば、鉄筋の量が少なかったのか。セメントの強度に問題があったのか。事後調査をすれば、結果は判明する。

     

    (3)「ラオスのシーパンドン副首相は事故原因の調査について、『SK建設と話し合っているが、(ダムの)建設にどのような技術が用いられたのか確認する予定』として、エネルギー鉱業省の専門家に詳細を確認させる方針を示した。申大使はこの日、シーパンドン副首相との面会で、韓国政府が軍の輸送機3機を動員して救護用品と医療陣からなる緊急救護隊を派遣したことを伝え、政府レベルで積極的に支援する意向を示した。申大使はまた、ラオス中・北部で実施している農村開発支援事業について、今回災害が発生した南東部地域に拡大する時期を、当初予定の2020年より前倒しする方向で韓国政府と積極的に話し合う意向も示した。これに対しシーパンドン副首相は、積極的な韓国政府の支援に感謝の意を表明した」

     

    ラオス駐在韓国大使は、頻りと韓国側の誠意を強調している。軍用輸送機3機を動員して緊急救護隊を派遣したことや、農村開発支援事業地域の拡大を提案しているという。莫大な損害を与えてしまった以上、ひたすら誠意を見せる以外に方法はあるまい。

     

     


    a0960_007342_m

    中国の統計数字には、事実を水増しする「ウソ」が混じっている。これは動かしがたい定説である。人間、水増しで「ウソ」をつく心理は「見栄」が原因である。中国政府は、この見栄によって「水増し統計」を発表しているのだろう。

     

    その疑惑の統計数字は、「鉱工業利益」である。昨年5月頃から始まったと指摘されている。実は、日本経済新聞と米国経済通信社のブルームバーグが、同じような内容で報道した。これによって、中国の「ウソ」が暴かれたのだ。「企業利益」の水増しは、企業会計では「粉飾決算」にあたり犯罪である。国家が発表する粉飾決算」は犯罪でないようだ。これが、犯罪に問われていれば、中国は「前科×××犯」になっている。国家の犯罪は、かくも軽く「鴻毛(こうもう)」の類いか。習近平氏に罪の意識がないのは当然であろう。

     

    『ブルームバーグ』(7月27日付)は、「中国の工業利益、6月も力強い伸び-再び統計の整合性欠く」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「中国の工業利益は6月も力強い伸びを維持した。同月は工業生産が予想より低い伸びにとどまったものの、生産者物価指数(PPI)が今年最も大きな上昇率となった。国家統計局が7月27日発表した6月の工業利益は、前年同月比20.0%増の6582億9000万元(約10兆7200億円)。5月は21.1%増だった。ただ5月の名目値が純減を示唆していたことから、統計の信頼性を巡り疑念が生じていた」

     

    5月の工業利益が、前年比で21.1%増と聞けば、誰でも「変だな」と直感で分るはずだ、6月も前年比で20.0%増である。これは、何か操作しているなと疑ってかかるのが常識というもの。記者稼業は、先ず疑うことから始まる。

     

    (2)「6月の数値を単純計算すると、前年同月の7277億8000万元から9.5%減となり、5月と同様に整合性を欠くことになる。統計局の報道官は今月に入ってからの記者説明会で、調査サンプルの変更に伴い食い違いが生じたと説明し、調査対象企業の変更をこの統計は『正確かつ客観的』に反映することができると主張。報告済みの統計の詳しい検証と疑わしい会計・決算報告に対する取り締まりも差異にもつながっていると語っていた」

    昨年発表の6月の数値をもとに、今年6月の伸び率を計算すると20.0%増でなく、9.5%減になるという。5月も同様の結果が出てマイナスになっている。このカラクリは何か。記者に問い詰められて出てきた答えが、「統計母数を変えた」いうのだ。日本の官庁統計では、統計母数を変える場合、統計数字の連続性を維持するため、過去にさかのぼり訂正するのが普通である。そういう「統計常識」をあえて破り、「木に竹を接ぐ」形のデータ発表は間違いである。こういう「統計常識」のない中国国家統計局とは何者なのか。

     

    要するに、GDPを押上げるためには「何でもあり」なのだろう。とりわけ、「企業利益」という要の数字は株価や設備投資の予測に不可欠なデータである。そこを誤魔化し、高目の予測をさせて世間を騙す意図は明白である。

     

    『日本経済新聞』(7月19日付)では、次のような説明である。

     

    (3)「昨秋から統計局が公表する伸び率(公表値)と前年の利益額をもとに計算した伸び率(計算値)がずれ始めた。公表値で18年1~5月の利益額は2兆7298億元、伸び率は16.5%だが、前年同期の利益額は2兆9048億元。17年実績をもとにした計算値は逆に6%減となる。証券会社のエコノミストらが不自然さを指摘していた。統計局の担当者によると17年~18年4月の内部監査により国で72件、地方で7千件超の違法な統計操作が発覚した。ある企業はグループ25社のうち19社の業績を重複報告していた。これら過去の水増しを正し、17年秋から正しい数値を公表し始めた。比較対象となる17年の利益額が以前より縮小したため18年の伸び率は計算値より高めに出るという」

     

    この説明にも納得できない面がある。利益の水増しという不正行為を企業の責任になすりつけている。だが、昨年半ばから突然、水増し記入を始めたとは思えない。不正をしていたならば、過去から続けているはずだ。要するに、最近の経済環境の悪化を反映して、国家ぐるみで企業利益の水増しを始めているのであろう。こうやって、GPPを手軽に押上げる「術」を利用し始めたと見たほうが間違いない。


    このページのトップヘ