勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2019年03月

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    韓国経済を支えるサムスンの1~3月期の業績発表を10日後に控え、サムスンが「業績は予想より悪化」という事前予告する異常事態を迎えた。予想を上回る業績悪化で株価への急落を懸念したもの。詳しい業績については触れなかった。

     

    韓国経済を支える産業は半導体と自動車である。自動車は、労組の高賃金攻勢による収益悪化で満足な技術開発もできず、売上高営業利益率は「生存ライン」とされる5%を大幅に切っており2%台に沈んでいる。この状態で、半導体市況の悪化が襲ったもので、韓国経済は重大局面である。ただ、半導体は装置産業であり、自動車のような組立産業でないために、労働組合が関与する割合が低いので、この面での業績への影響はない。



    『朝鮮日報』(3月27日付け)は、「13月期業績不振のサムスン電子が異例の事前警告」と題する記事を掲載した。

     

    当初予想に比べ、ディスプレー、メモリー事業の環境が思わしくなく、第1四半期(13月)の全社実績は市場の期待水準を下回ると予想される--。サムスン電子は26日、13月期の決算短信発表を10日後に控え、異例の発表を行った。決算短信の発表予定日は45日だ。同社が事前にこうした発表を行った例はない。「一部事業の不振で業績が市場予測を大きく下回るとみられ、投資家の理解を助けるために事前資料を出した」というのが同社の説明だ。小口株主が増える中、市場の衝撃を和らげるために予防注射を打った格好だ。

     

    (1)「これまで証券業界はサムスン電子について、半導体市況の低迷による業績不振を予想してきた。韓国の証券各社が予想した同社の13月期の営業利益は平均で71000億ウォン(約6900億円)だった。前年同期(156400億ウォン)の半分にも満たない。こうした中、サムスンは具体的数値を示さなかったとはいえ、業績が予想をさらに下回ることを示唆した。発表を受け、メリッツ綜金証券はサムスン電子の13月期の営業利益予想を62000億ウォンに下方修正したリポートをまとめた」

     

    サムスン営業利益推移

           昨年1~3月期   今年1~3月期予想(証券会社)

    合 計    15.6兆ウォン     6.2兆ウォン

    半導体    11.6兆ウォン     3.7兆ウォン

    ディスプレー  0.4兆ウォン    -0.7兆ウォン

    (資料:朝鮮日報3月27日付け)

     

    このデータから見ると、1~3月期全体の営業利益は前年比で61%減に落込む。うち半導体は68%減にもなる。半導体市況の変化の大きさを示している。

     


    (2)「サムスン電子はディスプレーとメモリー半導体の不振を理由に挙げた。元々不振が予想されていたメモリー半導体よりもディスプレーの不振が強調された。9行から成る発表文のうち6行がディスプレーに触れた部分だったからだ。ディスプレーは中国メーカーの低価格攻勢に押された。ディスプレーの売り上げの75%を占めるスマートフォン用中型・小型有機発光ダイオード(OLED)パネル事業の不振が響いた。世界のスマートフォン市場の伸びが鈍化した上、主要顧客であるアップルのiPhoneの販売台数まで減少した。中国メーカーが生産量を大幅に増やし、サムスン製品の価格や販売量が減少した」

     

    (3)「業界はサムスンが13月期にディスプレー事業で3年ぶりに赤字を計上するとみている。赤字幅は5000億-7000億ウォンと予想されている。ディスプレー部門は昨年1012月期に9700億ウォンの黒字を記録するなど、安定して1兆ウォン前後の営業利益を上げてきた。財界関係者は「ディスプレー分野でかなりの赤字が出ると予想されるが、一部証券会社が黒字を予想したため、サムスンがそれを修正したのではないか」と指摘した」

     

    ディスプレーは、安定した利益を確保できるとみられていたが、中国メーカーの進出で値崩れしていると指摘している。だが、サムスンの主柱は半導体であり、この部門の回復時期が業績浮上のカギを握っている。これまでは、短期間での回復論が多数であった。過去の例で言えば、「短期回復」はあり得ない。

     

    最近、急速に強まって来た世界経済の停滞予想通りとなれば、少なくも年内回復は望み薄になろう。米国で次期FRB(米連邦準備制度理事会)理事候補は、0.50%の利下げ発言をするほどだ。肝心の中国経済は、長期の低迷予想である。サムスンの業績予想は、より慎重に見るべきだろう。ましてや、韓国経済については総崩れである。最賃の大幅引上げが、内需を「急速冷却」させた結果だ。

     

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    中国では現在、質屋が大繁盛である。日本でも昭和生まれは「質屋」を知っている。庶民金融で、身近な品物を持ち込み担保としてカネを借りる「少額金融」である。ところが、中国では、自動車や不動産を担保に借り出す企業相手の「法人金融」である。

     

    必要は発明の母というが、中国では次ぎ次に「金融ビジネス」が興って潰れている。既存の金融機関が信用不安で貸し渋っている結果だ。「質屋繁盛」は、金融危機の前兆と読むべきだ。

     

    中国は金融機構の脆弱性が、最大の弱点である。人間の健康に喩えれば、心臓が弱いと言う意味だ。「大言壮語」する心臓は世界一だが、肉体的な心臓が生まれつき弱い。それは、「信用社会」を経験していないことが響いている。換言すれば、「契約概念」を知らない民族であることの致命的な欠陥だ。

     


    欧米社会は、市民社会を経験し契約概念の重要さが文化になっている。金融機構が発展する基盤があるのだ。日本も明治初期、欧州の金融制度を導入して経済発展の基盤を形成した。郵便貯金・信用組合・信用金庫・相互銀行・地方銀行・都市銀行(後のメガバンク)と貸出先の経済規模に見合った金融機関が設立された。これが、日本経済の発展を支えた。

     

    中国は、自然発生社会である。秩序がない「雑草集団」である。それがたまたま発展して、GDP世界2位になっただけの経済だ。これからが正念場。金融脆弱性がすべてを物語る。

     

    『ブルームバーグ』(3月26日付け)は、「影の銀行の一角、中国で存在感増す質店、当局も監督強化を検討」と題する記事を掲載した。

     

    中国で質店の存在感が増している。アジア最大の経済大国となった中国の質店は少額融資を行う米国などの同業とは異なり、融資額が大きく、従来の銀行セクターではない金融機関、いわゆる「シャドーバンキング(影の銀行)」業界で大きな影響力を持つようになっている。当局は監督強化に向け新たな規制の導入を検討しているもようで、質店の急速な台頭に神経をとがらせている。

     

    (1)「中国では中小企業が、運転資金を調達するために質店を利用するケースが多い。貸出金利の水準は銀行を大きく上回るものの、2017年の貸出額は430億ドル(約4兆7300億円)相当にのぼる。17年に質店が実行した融資の半分超は不動産を担保としていた。平均融資額は中古ギターを担保に貸し出す米国では100ドル程度と少額だが、中国では2万6000ドル超と、桁外れに大きい。質店の数も8500件余りと10年以降、倍増している」

     

    米国でも、質屋の平均融資額は100ドル程度。日本の質店は、社会が経済的に豊かになったのか、商売不振という報道があったほど。中国では、平均で2万6000ドル超(286万円)の融資金額である。米国の260倍である。単純に言えば、中国の金融構造(金融競争力)は米国の260分の1である。米国と貿易戦争をして勝てる相手でない。

     


    (2)「関係者によれば、銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は質店に対する監督強化に向けた新ルールの策定を進めている。その一つとして、質店の最低資本要件を現行の300万元(約4900万円)から引き上げる可能性があるという。銀保監会が業界全般を監督するが、インターネット上で貸し手と借り手を仲介するピア・ツー・ピア(P2P)と同様、日々の監視は地方政府が担う」

     

    中国では、質店の資本金増強を図るという。金融行政はすべて、後追いである。MMF(マネー・マネジメント・ファンド)も実態誤認であった。銀行預金が大量にMMFに流れ、信用創造機能の弱体化を招いている。経験不足と金融機構設計能力が、最初から欠如している結果だ。

     

    (3)「18年1~2月には、3分の1以上の質店が赤字だった。公式データによると、インターネット専門の貸金業者との競争が激しくなる中、質店の融資の返済遅延率は13%を超えた。ここ数年は、高級時計や宝飾品類、自動車、不動産に加え、株券や売掛債権まで質草の対象を広げる質店もある。増資したり、貸し出し原資を増やすために、質店自らが銀行から融資を受けるケースも散見される。上海の質店の標準的な金利水準は、月およそ2%(年率24%)だ。銀行による貸し出しの指標金利は1年で4.35%。質店が通常貸し出すのは担保査定額の最大4割までで、半年ごとに融資を見直す」

     

    日本の質草対象(担保品)は、高級時計や宝飾品類が限度であった。中国では、自動車、不動産に加え、株券や売掛債権と手広くやっている。担保査定は最大4割までという。金利は年率24%。暴利ではないが、ビジネス資金には高利すぎる。急場を凌ぐ資金だ。

     

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    中国資本が、世界遺産に登録されているロシアのバイカル湖の水をペットボトルにする事業を始める。これに対して、ロシア全土で反対運動に起っているのだ。バイカル湖と言えば、水深と透明度が世界一、湖水面積はアジア最大とされている。その「聖なる」バイカル湖が、中国資本の支配に組み込まれる。環境破壊が進むのでは、と危惧されて反対運動が始まったもの。日本では、25日にNHKが取り上げた。

     

    『大紀元』(3月26日付)は、「バイカル湖に中国資本ミネラルウォーター工場、ロシア全土で抗議デモ」と題する記事を掲載した。

     

    ロシア中部イルクーツク州のバイカル湖のほとりに、中国の投資で、ペットボトルに入れて販売するミネラルウォーターを製造する工場を建設する計画が浮上し、ロシア全土で抗議活動が起きた。324日、数十の都市で同時に数千人が反対デモを展開した。数カ月に渡り計画の反対を呼び掛けている、バイカル湖の環境保護運動「Save Baikal(バイカル湖を守ろう)」によれば、工場の計画ではバイカル湖の水を搾取してミネラルウォーターとして処理し、ペットボトルに詰めて中国に輸出する。建設工事はすでに進展しており、凍ったバイカル湖表面にはパイプが敷かれている。3月22日、ロシア地方裁判所は、異論に対して回答が出るまで、建設工事の一時停止を命じた。しかし、計画自体は撤回されていない。

     



    (1)「ミネラルウォーター工場の建設地は湖の最南部に位置するクルツク村で、ロシア企業アクシブが担当する。しかし、2017年の工場建設計画に関する現地政府の文書によると、予算2100万ドルは、中国北東部黒龍江省大慶を拠点とする企業・貝加爾湖(バイカル湖)が出資する。施設は村の湖水利用に影響はなく、地元に雇用150人、当局に税収をもたらすと述べた。『地元で反対意見はなかった』とも付け加えた。」

     

    一見、問題はなさそうだが、中国への深い反感が動機となっている。付近で、木を伐採して中国へ持ち去ったり、別荘地を開発するなど「中国人ビジネス」が警戒されている。

     

    (2)「バイカル湖は、ロシア国民にとって国を代表する象徴的な湖。中国資本による淡水搾取と自然破壊に反対するこの度のデモ活動には、多くのロシア政治勢力や有名人が加わっている。ロシア共産党員の住民は、ロシアの森林が伐採された後、木材は中国に運ばれていることに強い不満を示した。また、中国人がバイカル湖のほとりで大量の不動産を購入しているとも述べた」

     

    ロシアの象徴であるバイカル湖に、中国資本が進出してきたことへの反発であろう。日本で言えば、富士山麓で中国資本がペットボトル事業を始めるようなもの。国民感情を刺激するのは不可避であろう。

     


    (3)「抗議活動は首都モスクワ、シベリア、トムスク、ノボシビルスクなどの大都市にまで広がった。現地メディアが伝える活動参加者によれば、デモに対して地方行政は非常に緩く、規制はないという。バイカル湖は、ガラパゴス諸島と並ぶ『生物進化の博物館』とも称されるほど、多様な希少生物が生息する。世界最高の透明度で、1996年世界自然遺産に登録された。モスクワでのデモに参加した学生は、ロシア社会がもっとバイカル湖の自然保護に関心を向けるべきだと訴えた。デモ主催側によると、参加者は数千人。ロシア当局は、このデモにロシア共産党員や党幹部が参加していることを認めた」

     

    中国の略奪商法への反感が、今回のバイカル湖での採水事業に大きな反対運動を巻き起こしたとみられる。ソ連時代は、「格下」と見ていた中国経済が、すでにロシアの手が届かない規模にまで拡大した。それへの反感もあるだろう。微妙なロシア人の感情に対して、中国は配慮が足りないに違いない。

     

    (4)「『運動は反中意識に関連することは間違いない』。シベリア拠点の環境保護活動家アレクサンドル・コロトフ氏は英字メディアPhysに語った。『多くの人が、国家的な遺産が中国に破壊されると考えている』と付け加えた。ロシアの専門家は、バイカル問題に対する反中の市民運動は単なるきっかけに過ぎず、政権批判に繋がっていると見ている。その一因として、土地搾取とまで揶揄される中国資本の拡大は、ロシア政治の腐敗や汚職と結びついており、現地当局はバイカル湖の環境保護に適切な対策が取られてこなかったという」

     

    中国人の土地搾取は異常なほどである。中国社会が、不動産バブルで巨万の富を蓄えてきた経験から、ロシアでも何かを企んでいると警戒されているのだ。中国の身から出たサビと言うほかない。

     

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    日本では、「人の振り見て我が振り直せ」という言葉がある。韓国では、死語のようである。朴槿惠・前政権では崔順実受刑者が、朴大統領の名をかたって好き勝手なことをした。現政権でも、与党「共に民主党」が戦利品を漁って、公職へ群がるようにポストを配分している。

     

    これこそ、韓国が宗族社会の名残を残している証拠だ。一族(「共に民主党」)か出世した人物(大統領)が出た以上、その恩恵は一族に分配されるというのが暗黙の了解事項である。これに反する行動をすると、文在寅の人気は失墜する。何とも卑しい慣例が残っているものだが、文大統領にその認識はゼロ。「我こそは崇高な道徳を実行している」と思い込んでいる。何とも、滑稽な振る舞いである。この程度の意識で、日本を批判しても「痛くも痒くもない」のだ。

     



    『朝鮮日報』(3月26日付け)は、「前政権の『積弊清算』掲げる文政権もやっている恩賞人事」と題する記事を掲載した。

     

    朝鮮日報が、韓国文化体育観光部(省に相当)傘下の32の政府機関役員436人全員について調査を行った。年間数百億ウォン(数十億円)から数千億ウォン(数百億円)の予算を執行する政府機関において、恩賞人事、いわゆる「カムコーダー」が占める割合が8割を上回るケースもあった。カムコーダーとは「大統領選挙キャンプ(選挙運動本部)」「コード(政治的理念や傾向)」「共に民主党と関係が深い」という三つの要素(編注:韓国語の頭文字を取って「カムコード」)、あるいはこれらの要素を兼ね備えた人物を指すという。

     

    の文化体育観光部は、前政権におけるいわゆる「ブラックリスト」事件で趙允旋(チョ・ユンソン)元長官が逮捕され、職員の多くが「積弊精算」の捜査対象となった部処(省庁)だ。政界では今回の情実人事を見た感想として、「政権が変わっても、自分たちの意向に沿う人物ばかりが入っているようでは、何も変わっていない」などの批判が相次いでいる。

     

    (1)「演劇、文化、芸術などの創作活動や低所得層向けの文化活動を支援する韓国文化芸術委員会は年間の予算がおよそ2400億ウォン(約230億円)に達する。国政監査に提出された資料によると、この委員会では昨年9月時点で恩賞人事役員の割合は70%だったが、今年3月には81.8%にまで増えていた。外国人専用カジノを運営するグランド・コリア・レジャーも年間5300億ウォン(約513億円)の予算を執行するが、ここでの恩賞人事役員の割合は昨年の46.2%から今年は66.7%に増えた。年間90億ウォン(約8億7000万円)の予算が配分される韓国文化翻訳院でも恩賞人事の割合は今年から50%を上回った

     

    文氏は、大統領府の秘書官も60%以上が「お友達仲間」という。大統領府の秘書官だけ良い思いをさせたのでは他の支援者から恨みを買う。だから、政府機関の公職ポストを分配しているに違いない。大盤振る舞いである。

     


    大盤振る舞いと言えば、韓国大統領府の陣容(人員と予算)は、米国のホワイトハウスを上回る「豪勢」さだ。超大国・米国を上回るとは驚く。

     

    「韓国大統領府のスタッフは500人体制で、米国のホワイトハウスに比べて100人以上多く、また秘書室の予算は現政権ではじめて900億ウォン(約90億円)を上回った。現政権は長い経験と能力が検証された外交官たちを「積弊」などとレッテル貼りして追い出し、コード(政治的理念や傾向)ばかりを重視して新たなスタッフを選んだ。最近になって相次ぐあり得ないミスはその副作用全体のごく一部だろう」(『朝鮮日報』3月21日付け社説「韓国大統領府職員500人、相次ぐ初歩的なミスは無能の証だ」)

     

    (2)「昨年11月にグランド・コリア・レジャーの理事に就任したソン・ビョンゴン氏は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が設立した法務法人『プサン』や、盧武鉉・文在寅大統領の法律事務所などで32年にわたり訴訟に関する業務を担当してきたが、労働人権連帯室長などを除くと外国人カジノと関係する仕事をしたことはほとんどない。グランド・コリア・レジャーは崔順実(チェ・スンシル)ゲート当時、疑惑に関係したとされたイ・ギウ前社長が解任されるなど、与党・共に民主党から集中攻撃を受けた公企業だ。そのため野党各党からは『現政権発足後も結局は同じことが起こっている』などの指摘が相次いでいる」

     

    グランド・コリア・レジャーは、前政権が崔順実受刑者によって人事壟断されたとして、当時の野党(現与党)の「共に民主党」が猛批判した公企業である。現在では、文政権も同じような情実人事を行なっている。韓国政界は、こうして「目くそ鼻くそ」の類いなのだ。

     

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    米中通商協議は大詰めを迎えている。中国は、トランプ氏が「ロシア疑惑」で身動きできなくなることを期待していた。ところが、特別検察官報告が具体的な証拠を挙げなかったこともあり、トランプ氏の「白」説が有力になっている。

     

    こうなると、中国はもはや米国による怒濤の攻めを防げなくなってきた。技術窃取が難しくなっているが、ここで諦める中国ではない。なんと、イスラエルに舞台を移し、米国の機密を盗み出す戦略に変ったようである。

     

    中国企業は、イスラエルでビジネス交渉や協力関係の強化を名目に、イスラエル企業が開示した企業機密を盗み出していると警告が出ている。イスラエルは、世界第2のシリコンバレーとも例えられている国だ。中国は、ここが穴場を見て照準を合わせているという。

     

    『大紀元』(3月25日付け)は、「イスラエルに接近する中国、狙いは米国の機密」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「イスラエルの国家安全保障会議(NSC)は3月、国内の外国投資に関する提案を内閣に提出する予定だ。同国では港湾やハイテク技術企業への中国投資が増大している。NSCは、米国の対米外国投資委員会(CFIUS)に類似した投資統制の委員会設置を提案している。中国関係と投資への影響を慎重に見ており、提案文書内では中国について言及していない。しかし、政策方針は主に中国を焦点にしている。イスラエルは数十年にもわたり、対外投資の受け入れを規制してこなかった。NSCは、イスラエルに敵対的でなくても、国家および戦略的な資産やインフラが外国政府や企業によって支配されたり、乗っ取られたりすることを防ぐべきだと示した

     

    イスラエルは、対外投資を自由に受入れてきた伝統がある。中国企業はこれを悪用してきた。買収する意思が全くないにも関わらず、さもありそうな素振りを見せて、相手企業の技術をすべて開示させ、契約当日に表れないという悪質振りである。いかにも中国人がやりそうなことだと悪評である。ここへ、中国のスパイが乗り込んでくるというのだ。イスラエルでは、中国と聞けば、本能的に警戒するであろう。

     

    (2)「過去10年間で、中国共産党政権はイスラエルを含む中東で経済・軍事投資を増大させてきた。イスラエル情報部の統計によると、2012~17年の中国から中東への投資は1700%増加し、全体で7000億ドルとなった。米シンクタンク・ランド(LAND)研究所は、米国とイスラエルは、中東の広範囲に広がる中国の投資や経済活動を共同で監視すべきだと提言する。近年、中国は新たな大使館設置のために、首都テルアビブ中心地の高級住宅地Herzliya Pituach地域で用地を探していたという。そこは、情報部モサド本部と軍事情報機関8200部隊本部の近くに位置している」

     

    中国が、2012~17年にわたり中東への投資額は1700%増加し、全体で7000億ドルとなったという。中国が、経常黒字でピーク状態にあった結果だ。だが、今年以降に経常赤字に転落することは確定的である。従来のような投資は不可能になる。そうなると、スパイ活動に力をいれるかも知れない。いずれにしても、警戒すべき相手である。

     


    (3)「イスラエルのジャーナリストで安全保障専門のヨッシ・メルマン氏は3月24日に米誌寄稿文で、ロシアと中国は近年、対イスラエル向けの諜報活動を活発化させていると指摘した。狙いは同盟国である米国に武器を供給する軍事企業だという。メルマン氏によれば、中国は、イスラエルの2大武器輸出企業であるイスラエル航空宇宙産業 (Israel Aerospace Industries) 社と武器製造会社のラファエル社、そしてエルビット・システムズ社(Elbit Systems、防衛システム製造)を標的にした」

     

    (4)「3社はいずれも米国に子会社を持ち、米ボーイング(Boeing)やロッキード・マーティン(Lockheed Martin)、レイソン(Raytheon)などと協力してF-16F-35戦闘機、弾道ミサイル防衛システムを開発している。こうしたデザインや企業秘密は、世界中の諜報機関や政が欲しがっている。「明らかに中国は、イスラエルを米国の技術を盗み取る裏口として見ている」「サイバー戦争において、もし最先端技術が盗まれれば、米国や他の民主主義国に大混乱を引き起こしかねない」と、メルマン氏は危惧する」

     

    米国トランプ氏が、イスラエルに外交的肩入れをしている裏には、米国の安全保障問題が絡んでいることに気付くべきだろう。こういう裏の事情を知らないと、トランプ氏はアラブ諸国への外交的配慮がもっとあってしかるべきと考えるはずだ。ロシアや中国が、スパイ活動を活発化させている現状を見ると、イスラエルを米国に引きつけて置く理由がある。

     

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