勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2019年03月

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    米国の特別捜査官報告で、トランプ大統領の「白」が概ね決まったことから、中国は自らの立場不利を自覚したようだ。途端に、国内市場の開放や知的財産権保護を強調し始めた。この裏には、中国の外貨資金繰りを助ける狙いも込められている。中国経済が追い詰められていることの反映であろう。

     

    『ロイター』(3月26日付け)は、「中国首相『海外からの投資に一段と門戸開く』、外国企業幹部と会談」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「中国の李克強首相は外国企業の幹部と会談し、海外からの投資に対し一段と門戸を開く考えをあらためて表明するとともに、外国企業の権利保護を巡る懸念の払しょくに努めた。政府のウェブサイトに25日夜に掲載された声明によると、李首相は『中国発展フォーラム』の閉会に合わせてダイムラー、IBM、BMW、ファイザー、リオ・ティントの経営トップらと会談した」

     

    李首相が、海外一流企業のトップと会談した目的は、中国の世界的なサプライチェーの機能を守りたい意志表示である。それは、海外の投資受入れを歓迎する意味である。米中貿易戦争で、米国から中国の閉鎖性を鋭く追及されているだけに、何らかの意志表示を迫られていたのであろう。

     

    (2)「李首相はその中で、外国の投資家や企業により透明性が高く開かれた事業環境を提供するとともに、知的財産権の保護や強制的な技術移転の是正を保証することに中国はコミットしていると述べた。米中通商協議に関する質問にも答えたが、声明では詳細に触れていない。中国の苗ウ工業情報相は25日、工業部門に対する政府の細かい管理や直接介入を削減する方針を明らかにした。しかし中国は、製造強国を目指す長期的な計画は取り下げていない」

     

    海外企業が、中国進出に当たり最も懸念しているのは、知的財産権の保護や強制的な技術移転の是正保証問題である。李首相は、その点の懸念払拭に務めているが、海外企業は100%安心できるものではない。今回、大急ぎでまとめられた法律には、「自主的な技術移転」を認めるという抜け穴が用意されている。昨日までの技術泥棒が、今日から真人間になるはずもなく、知的財産権の保護や強制的な技術移転の是正の保証は、眉唾とする見方が圧倒的である。米国政府が要求するように、違反したときのペナルティは不可欠であろう。罰則がなければ、中国政府に守らせることができないからだ。

     

    (3)「李首相は会談で、『中国は革新や発展の余地を生む新しい技術の開発や産業の発展を奨励する』と述べ、芽生えつつある技術革新を『殺す』ことを中国は容認しないと言明した。さらに、中国は妥当なレンジでの経済成長を維持すると述べ、経済への圧力を巡る懸念の払しょくに努めた」

     

    李首相は、「妥当なレンジでの経済成長を維持する」と言っても、にわかに信じられない。「妥当なレンジ」とは、曖昧模糊である。こういう言葉を発してまで、海外企業の投資を待っているほど、ドル資金が必要になっている。今年は、確実に経常赤字へ転落する。赤字では対外投資は原則的に無理になる。「一帯一路」など、海外でばらまく資金量は莫大であるだけに悩みは深い。そこで、海外企業の対内直接投資によって、海外投資資金を可能な限り賄いたいという事情がある。まさに、自転車操業である。大言壮語してきた中国も、台所事情はこれほど厳しいものがある。

     

    『ブルームバーグ』(3月26日付け)は、「関税下げや債券発行加速を、中国副首相、景気支援を表明」と題する記事を掲載した。

     

    (4)「韓正副首相は24日に北京で開かれた中国発展構想フォーラムで、中国が経済の自由化を進める中で、今後も輸入関税の引き下げを継続し外国企業にとって最上の環境を構築していくと表明した。関税引き下げの詳細については言及しなかった。韓副首相は、知的財産権保護の改善や技術移転強要の禁止などの政策を再確認した。劉昆財政相も同フォーラムで、政府が債券発行を加速させ、その調達資金を内需促進に利用する方針を示した。中国副首相らのこうした表明は、今週の米中貿易協議の前触れとなるもので、両国の『休戦』を楽観させる新たなヒントとなりそうだ」。

     

    中国経済の現状が、いかに悪化しているかを問わず語りに示している。外国企業に投資して貰わなければ、資金的な行き詰まることが透けて見えるのだ。


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    韓国外交は、完全に行き詰まっている。日米と疎遠になっているからだ。「積弊一掃」という名の下に、過去10年間の保守党による外交路線と外交スタッフを排斥した結果が、この惨状を招いた。外交に素人の人間が、何人集まっても無力であることに変わりない。

     

    米国務省は、韓国の外交スタッフに対して「北朝鮮の開城工業団地や金剛山観光開発のテーマならば、ワシントンへ来ないでくれ」というほど、米韓関係は悪化している。韓国が、この問題で北朝鮮へ深くコミットしたからであろう。文在寅大統領が、金正恩国務委員長に「約束」してしまったのだ。この辺りにも、文氏の軽率さが表れている。

     

    『中央日報』(3月26日付け)は、「米国務省、韓国外交部に金剛山のことを言うなら来るな」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「『金剛山(クムガンサン)観光再開と開城(ケソン)工業団地再稼働問題を言及するつもりなら(ワシントンに)来ないでもらいたい』。先月27~28日、ベトナム・ハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談が決裂した後、韓米協議を推進する韓国外交部に対して米国務省の官僚がワシントンの韓国側消息筋に用心深く伝えたという言葉だ。米国務省・議会に広い人脈を持つこの消息筋は25日、「米国側は韓国外交部にも迂回的にこのような意思を伝達したと承知している」と明らかにした。彼は「開城工業団地と金剛山観光の再開方案に苦心していた青瓦台(チョンワデ、大統領府)と、その話は取り出さないようにしようというホワイトハウスの間を調整しなければならないソウルの外交安保部署が困った立場に立たされた」と話した」

     


    韓国外交は現在、北朝鮮には「袖」にされ、米国には門前払いという状態である。責任は、北へ「安請け合い」した文氏にある。社会派弁護士の文氏が、北朝鮮の金正恩被告人の弁護人を買って出ているが、米国という裁判所に拒絶されている構図だ。文氏の頭では、北朝鮮の窮状を救ってやるという弁護士意識であろう。被告人が、どのような悪事を働いたとしても、少しでも罪を軽くしてやるという意識が、米国という裁判所を怒らせているのだ。

     

    北朝鮮は、完全に過去の犯罪を白状していないし、依然として犯罪行為に手を染めている。そういう被告人を弁護すれば、裁判所は怒りを顕わにするに違いない。ここは弁護人・文在寅の完全敗北である。

     

    (2)「韓米関係の異常兆候はソウルの外交安保ラインにも影響を及ぼしている。自由に動ける幅も減った。外交安保部署のある当局者は、最近周囲に「このような状況では米国を説得するのは容易でない。国益のためには(青瓦台に)苦言を呈するべきではないかという気がする」と用心深く吐露したという」

     

    韓国大統領府は、米国への認識を誤っている。米国が過去、どれだけ北朝鮮と交渉しながら騙されてきたか。そういう歴史の記録に基づいて、米国の対北朝鮮外交が行なわれている。韓国は、対北朝鮮に関する過去の交渉記録も交渉当事者の意見も聞かずに、突っ走っている。これでは、米韓交渉が上手く進むはずがない。米国から見た韓国は、北朝鮮に騙されているという印象にちがいない。それが事実であろう。文氏は、目を覚まさなければだめだ。



    (3)「米国政府が韓国政府の声を避けるような気流はハノイ会談が決裂したあと加速している。日本のある外交消息筋はこの日、『ハノイ会談以降、米国は国務省だけでなく全方向から北朝鮮に対する本格的なスタディを始め、北朝鮮戦略の全面的検討と再確立に動いている』とし、『私も非公開で招待されてワシントンを訪問して自分の考えと展望を伝えたが、韓国政府関係者とは距離を置くような雰囲気だった』と伝えた。彼は『米国当局者には“北朝鮮に傾倒した韓国政府とは話が通じない。代わりに中立的な専門家を呼ぼう”という雰囲気があった』と伝えた。彼がワシントンを訪れた時、制裁を担当する財務省の核心官僚や情報部処当局者などが出席して彼の意見を聴取したという」

     

    米国政府は、もはや韓国の外交スタッフの意見を聞いても無駄という意識に変っている。そこで中立の日本人専門家の意見を聞くようになった。韓国は、「反日」をやらなければ、気楽に日本の外交専門家の意見を聞いたり、ワシントンへの根回しを依頼するなど、多方面の外交ルートを使えたであろう。韓国は、狭量な反日路線で自ら、その道を絶ってしまっている。日本という国を軽視するどころか、侮辱していることが現在の袋小路を招いた原因である。いい経験になるだろう。
     
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    韓国経済に、異常事態が起っている。通貨危機でもないのに、ソウルの目抜き通りで「貸し店舗」や「売却店舗」が激増している。IMF(国際通貨基金)は、3月の時点で早くもGDPの0.5%超の財政支出拡大を勧告する始末だ。

     

    IMFが、文政権の経済政策失敗を認めたも同然の話である。それでも、政府は動こうともしないのだ。最低賃金の大幅引上げが、「所得主導経済」なるオブラートに包まれて、さぞや「霊験あらたか」なものがあるように、国民に催眠術を掛けたつもりでいる。だが、自営業者など零細な業者を倒産に追い込んでおり、失業率は高まるばかりだ。この実態を、どのようにするつもりなのか。財政支出拡大策は、患部にこう薬を張るようなもの。最賃の大幅引上げを撤回するしかない。

     

    『朝鮮日報』(3月25日付け)は、「シャッター商店街、空きオフィス、韓国経済が死んだ現場」と題する社説を掲載した。

     

    (1)「零細事業者の廃業などでソウルではオフィスの空室率が昨年1012月期に11.4%にまで上昇した。2013年の6.4%に比べると、5年でほぼ2倍に上昇した格好だ。漢江の南北を問わず、空きオフィスが増え、空室率が20%前後に達している地域も少なくないという。店舗物件の空室率も2013年の5.5%から昨年1012月期には7%に上昇した。これまでの景気低迷局面でも灯りが消えることはなかったノンヒョン洞・清潭洞など江南商圏、梨泰院・新村・明洞などソウルを代表する商圏でも空室率が23倍に上昇し、20%に達するところも多い。ソウル都心の人気地区でこの有り様なのだから、ソウル郊外や地方ではもっとひどいだろう。それだけ現場の景気低迷が深刻であることを示している」

     

    昨年7月時点でビルの空室率は、2009年の通貨危機当時よりも悪化していた。原因は、自営業者の廃業である。この流れは今一層、悪化している。不満があればすぐに騒ぎ立てる韓国人が、黙ってこの状態に耐えている理由は何か。朴槿惠・前政権を「ロウソク・デモ」で倒したことへの反省が、あえて沈黙を余儀なくさせているのだろうか。

     

    朴政権にも確かに問題はあった。だが、文政権はそれに劣らず無能な政権であろう。国民を倒産に追い込む政治が、良いはずがない。この原因は、労組におもねた最低賃金の大幅引上げにあるものの、誰もこれを是正させる目立った大衆運動を始めないから不思議である。文政権の行なうことに、100%賛成の委任状でも出したような雰囲気である。

     

    (2)「昨年廃業した自営業者は100万人規模に増えた。苦境に立った自営業者が借金に走った結果、卸小売業向けの融資は過去9年で最大の伸びとなる9.7%増だった。自営業の景気低迷は最近のことではないが、文在寅(ムン・ジェイン)政権の所得主導成長政策がさらに冷や水を浴びせた。最低賃金を急速に引き上げ、労働時間を無理に短縮した結果、庶民の働き口がなくなり、所得が減少した。宿泊・飲食・卸小売りなどの雇用が1年間で9万人分減り、所得下位20%の層の勤労所得が37%も減少した。空いたオフィスとシャッターを下ろした店舗は誤った政策実験による産物だ」

     

    昨年廃業した自営業者は100万人規模に増えたという。単純に言えば、この数だけビルが空室になった計算になろう。昨年7月時点でソウルの一等地、江南駅一帯で「権利金2億~3億ウォン(2000万~3000万円)」だった店舗が、権利金なしで貸店舗に出たと伝えられた。当時よりも、環境はさらに悪化している。文政権は、こういう状態を把握しなかったのだろう。その代わり、南北交流事業にだけ関心が向かっていたとは、何とも、片手落ちな政権である。



    (3)「最低賃金引き上げの速度調節と週52時間労働制の補完に向けて発足した経済社会労働委員会まで全国民主労働組合総連盟(民主労総)の暴走で動きが取れずにいる。最低賃金の決定時に「企業の支払い能力」を基準にし、引き上げペースを調節するという政策は、労働界の反対に直面し、見直し案から除外されてしまった。弾力労働制の拡大も民主労総が単位期間の拡大自体に反対しており、進展していない」

    労働界は、労働条件の見直しに一切、応じないという。政府が、それを押し切れないのはどういうことなのか。労働界が、政治を牛耳っている感じである。大手の労働組合だけ栄えて、自営業者は倒産して路頭に迷う。不思議な構図である。

     

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    韓国国防相が、国会で北朝鮮へ「物わかり」のいい発言をして話題を呼んでいる。この国防相は1月下旬、海上自衛隊哨戒機に対して追撃命令を出すと発言している。敵味方を混同した韓国国防相の発言の裏に、文在寅大統領の「親中朝・反日」の明白な意図が読み取れる。

     

    『朝鮮日報』(3月25日付け)は、鄭景斗国防相に軍人の血は流れているのか」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙の政治部=梁昇植(ヤン・スンシク)記者である。

     

    (1)「韓国国防部(省に相当)の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)長官は20日、国会対政府質問の答弁中に、韓国海軍哨戒艦「天安」爆破・沈没事件と延坪島砲撃事件を「芳しくない南北間の衝突」と言った。最大野党・自由韓国党の白承周(ペク・スンジュ)議員が「国民が見守っている。表現を改めよ」と言うと、3秒ほど考え込んだ後、「これまでにあった複数の衝突事例について…」と言った。北朝鮮による挑発で発生した事件を、まるで南北双方の責任で起こったことであるかのように表現したのだ。白承周議員が「挑発なのか、衝突なのか」とさらに問い詰めると、鄭景斗長官はやっと「北朝鮮の挑発による衝突」と言った。これには韓国軍内部からも「軍の一般的な認識とは異なる非常識な発言だ」という声が上がっている」

     

    韓国は、朝鮮戦争で北朝鮮に侵略され、その後も数々の破壊活動によって人命を伴う多大の損害を被ってきた。その北朝鮮軍に対して韓国国防相は、想像もできないほどの融和姿勢を見せた。韓国海軍哨戒艦「天安」爆破・沈没事件と延坪島砲撃事件を、なんと「芳しくない南北間の衝突」と言ったのだ。野党議員に追及されてやっと、「北朝鮮の挑発による衝突」と改めたのだ。

     

    こういう発言の裏には、文在寅大統領の南北交流という最大の政治目的が隠されている。すでに北朝鮮に対しては「主敵」という言葉も消えている。法的に見た南北関係は、「休戦状態」に過ぎない。平和条約を結んで恒久的な敵対関係が消滅したものではないのだ。国防軍は、最後の最後まで国土と国民を守る義務がある。たとえ大統領の意向とはいえ、国防軍の義務を忘れた言動は許されない。最後まで、毅然と対応すべきである。

     


    (2)「鄭景斗長官の発言は、文在寅(ムン・ジェイン)政権の基本姿勢に沿っている。政府関係者は「現政権になってからは北朝鮮を刺激するのではないかと、『天安』爆破・沈没事件や延坪島砲撃事件という表現もあまり使わない雰囲気になっている」と言った。軍関係者は「鄭景斗長官は第一線の指揮官時代、典型的な軍人だった。『天安』爆破・沈没事件や延坪島砲撃事件という(北朝鮮の)挑発に対して一般的な軍人と同じく『北朝鮮の仕業』と言い、強硬に対応すべきだという考えが強かったと記憶している」と語った」

     

    同氏の姿勢は、文政権に変わり自ら軍部の高官になってから、少しずつ変わっていったという。「上層部の顔色をうかがうような行動が軍人らしくない」と批判されるようになったのだ。自らの出世のために、信念を曲げてでも迎合するタイプである。

     

    鄭景斗長官は、海軍パイロット出身である。二度にわたって日本の航空自衛隊幹部学校へ留学している。その鄭長官が、日本を敵視する発言を繰り返したのだ。自らの栄達のために、日本の友人・知人を裏切るような発言をあえてする。やはり、軍人らしい「無骨さ」はない、一介のビジネスマン風の軍人である。

     


    『聯合ニュース』(1月26日付け)は、「韓国国防相が海軍司令部を電撃訪問、威嚇飛行には『厳しい対応を』」と題する記事を掲載した。

     

    (3)「韓国の鄭景斗国防部長官が26日、南部・釜山にある海軍の作戦司令部を電撃訪問した。同部が伝えた。国防部によると、鄭長官は同作戦司令部で、日本の哨戒機が先月20日に北朝鮮の船舶を救助していた韓国の艦艇を威嚇するように低空飛行で接近したのを含め、4度にわたり韓国海軍の艦艇に威嚇飛行をしていることについて「友好国に対する深刻な挑発行為」とした上で、これを認めずに哨戒機が先月20日に火器管制レーダーを照射されたと主張し、韓国に謝罪を求め続ける日本の姿勢を批判。韓国軍の安全を脅かす威嚇飛行が今後も繰り返された場合、強力な対応を取るよう兵士らに求めた」

     

    鄭氏は、航空自衛隊幹部学校へ二度も留学している。海上自衛隊が、国際法を守って飛行するように教育している実態を最も知っている立場だ。それにも関わらず、文大統領のご機嫌伺いで、わざわざ日本を悪者にする発言をしている。悪化した日本との関係も放置して、自らの地位安泰を優先した人物である。およそ、「武人」と呼ぶにはふさわしくない振る舞いをしている。

     

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    韓国は、日本に対してだけ不遜な態度を取るのでなく、米国に対しても同様な振る舞いをしているという。ワシントンでは、文政権への不満が渦巻いている。それが、表面化しないのは、韓国の「反米運動」を起こさせないためだという。

     

    米国務省のある関係者は、ワシントン内の日韓外交の違いを次のように説明する。


    「韓国の外交官は会うとすぐにわれわれを教化しようとする。それから何々してほしいとお願いする。要請を聞き入れるとその後しばらく連絡が途切れる。少しするとまた連絡が来るが、会うとまた要請だ。日本の外交官は会うと先に、『私はあなたのために何ができるか』と聞く。助けようとしてくれる。だからこちらも、『われわれのほうでは、何を助られるだろうか』ということになる」(『中央日報』3月25日付け「韓国外交官は米国を教化しようとし、日本は自分たちにできることはないかと聞く」)

     
    このパラグラフには、韓国人特有な「自分の利益」だけを追求している姿が良く表れている。相手への思いやりがないのだ。日本の外交官は、「メイ・アイ・ヘルプ・ユウ」である。これが、「大人の外交」というもの。韓国外交は、子どものおねだりと同じなのだ。これでは、米韓関係で軋みが生じて当然であろう。日本でも韓国に対しては辟易しているのだ。

     


    韓国外交は、文政権になって一段と得体の知れない存在になっている。韓国大統領府に「86世代」という学生運動家上がりが集まって以来、「親中朝・反日米」を鮮明にし始めている。ワシントンでは、韓国のこうした路線変化を肌身で感じているという。

     

    『中央日報』(3月25日付)は、「文大統領の仲裁論に米国務長官が不快感、韓米外相会談はない」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「ワイトハウスの首席戦略官でトランプ大統領の最側近だったスティーブン・バノン氏は最近、知人にホワイトハウスの雰囲気をこのように伝えたという。『韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権に対する不満は昨日今日のことではない。“自暴自棄”の雰囲気もある。ただ、これを表に表さない。その瞬間、韓国内の反米気運が強まると見ているからだ。我々はそれを決して望まない。米国が望む韓国政界の構図とも関連する問題だ。ただトランプ政権はグツグツ沸き立っているだけだ」

     

    米国が、韓国に怒っているのは本当である。米国の本音は、「勝手にしやがれ」とうところなのだ。日本の韓国に対する思いと一緒。どうにもならない相手である。

     

    (2)「ハノイ会談が決裂した直後、青瓦台は文在寅大統領とトランプ大統領の電話会談の内容を発表しながら「トランプ大統領は文在寅大統領が(中略)積極的な仲裁役割をするよう求めた」と発表した。しかしホワイトハウスの事情に詳しい情報筋は、『トランプ大統領が文大統領に述べたことは米国の『ビッグディール』方針を北朝鮮にきちんと説得すべきということだった』とし、ところが青瓦台はあたかも『北側の意見を米国に伝えるメッセンジャー』のように振る舞ったために怒ったと伝えた」

    韓国は、トランプ発言を曲解して公表した。「仲裁者になってくれと依頼された」と、あたかも米国が困って韓国に依頼したというニュアンスであった。あの発表は、「おかしなことだ」というのが私の第一印象である。米国は、北に腹を立てて席を立ってきた。その米国が、韓国に「仲裁者」になってくれと言うはずがない。私は、直感的にそう思った。韓国が、話を変えて公表したのだから、米国が怒って当然だ。

     

    (3)「(米韓で)大きな問題は、『本当に韓国は韓米同盟を必要だと考えるのか、米国と共に進んでいく考えがあるのか』という根本的な疑問が生じている点だ。ワシントンで韓米関係を長期間にわたり眺めてきた第3国の研究者は、『韓米間の不信感の根底には中国がある』と指摘した。この研究者は、『韓米関係が北朝鮮問題で歪んだのは事実だが、実際にはそれ以前の2017年11月にトランプ政権が米国の『新アジア戦略』として発表した『インド太平洋構想』に韓国が参加しなかったところから亀裂が生じ始めた』と分析した。米国が中国の『一帯一路』に対抗して野心を持って出した新しいアジア未来戦略に韓国が加勢しなかったため、普段から『トランプスタイル』に批判的だった一般の米官僚さえも『韓国は本当に中国側か』と首をかしげたという

    韓国の「86世代」は、中朝に顔を向けている。こういう政権は、早く退場して貰い「親日米」政権の登場を待つほかない。今時、北朝鮮の「チュチェ思想」を信奉している韓国大統領府スタッフに、何を語っても無駄である。話が通じないからだ。


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