勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2019年06月

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    文在寅(ムン・ジェイン)政権は、「ロウソク革命」によって成立したと、ことさら強調しています。清潔であることを売り物したのです。だが、時間の経過とともに、「裏の顔」を見せてきました。幻滅の一言ですね。

     

    市民団体の統合体である「参与連帯」が、猟官運動をやったことがバレタのは昨年のことです。公営組織の役員になるべく、あの手この手で政府を動かしてポストを手に入れました。市民団団体という性格上、一般の市民が加わった組織です。そう言っては失礼ですが、経済的に裕福でなかったのでしょう。それが突然、政府系企業の役員に収まったのです。大出世です。

     

    この猟官運動と比べて、もっと悪質な事件が持ち上がりました。小学校6年の社会科教科書を教育部(文部省)が、音頭をとって現政権の政策に沿って著者に無断で書換えてしまった事件です。

     

    この犯行は、教育部が現政権の政策に合うように内容を変えたものです。この作業は2017年9月から翌年1月まで行われ、訂正箇所は213カ所に及んだと言います。この改ざん作業をやったのが「連帯参与」でした。繰り返しますが、しょっちゅう正義を主張して歩き、環境問題では脱原発運動をリードしてきたのが「連帯参与」です。その正義の士が悪に手を染めたのです。

     


    ここまで書いて来て思い出しました。脱原発運動を進める過程で「フェイクニュース」を沢山つくって、原発への恐怖を煽ってきたのも「連帯参与」です。いずれも福島原発事故を扱ったものです。その一例を示しましょう。

     

    福島乳児の死亡率が増加?

    日本全域がセシウムで汚染?

    原発周辺の人々に甲状腺がんが急増?

     

    ソウル大学の原子力学科では、余りにも事実とかけ離れた内容で卒倒するほどだったと言います。韓国の原子力学会では5月に改めてこの事実を公表したところ、「連帯参与」が学会会場へ乗り込み、腕力で取り消させるという恥の上塗りを行いました。

     

    原発に関わるウソ・ニュースを流して歩いた目的は、太陽光エネルギー事業を一手に引き受けて利益を上げる目的でした。地方自自体からの補助金をたっぷりと貰ったのが市民団体でした。この市民団体も、欲の皮は人並みに厚かったのです。文政権の看板は、「進歩派」ですが、実態は「退歩派」でした。羊頭狗肉の類いです。

     

     


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    中国の国営メディアは、米中貿易交渉は最後まで戦うと意気軒昂だが、経済的に見ればきわめて危険である。「韓信の股くぐり」の故事に倣って、ここは冷静沈着に対応しないと、後々、中国経済に禍根を残すという指摘が現れた。

     

    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(6月27日付)は、「輸出を軽視する中国、成長損なう可能性も」と題する記事を掲載した。

     

    G20首脳会議に向かう中国の指導者たちは自信に満ちている。ドナルド・トランプ米大統領との通商合意が成立すればありがたいが、合意に至らなくても別に構わないと考えているようだ。当面はそれで良いのだろう。だが長期的な見通しはもっと暗い。輸出の急成長が続かなければ、中国は高所得国となるのに手こずるはずだ。

     

    (1)「中国は、好調な輸出と債務拡大がない状態で現行ペースに近い成長を遂げられることをいまだ証明していない。輸出市場が重要なのは成長のためだけではなく、中国の「社会主義市場経済」につきものの弱さを市場の規律を導入することで補うためでもある。この規律がないと、思わしい結果が得られないことが多い。ポールソン研究所の宋厚澤(ソン・ホウザ)研究員は、成長が遅く債務の多い遼寧省を例に挙げた。広東省などの新興経済地域が国の改革初期に急発展を遂げたのに対し、遼寧省は取り残された工業地帯となったが、2000年代初頭にはまだ他省や国外にかなりの輸出をしており、貿易収支は約12%の黒字だった。しかし、近年になってそれも消滅した。エアコンやビールや化学繊維といった生産品の国内市場では遼寧のシェアが崩壊した」。

     

    中国経済は、債務拡大と輸出好調によって維持されている。中国の不況の代名詞となっている「東北3省」は、かつて輸出が盛んで地域の成長を維持してきた。現在は、輸出不振で地域経済を牽引する産業が消滅している。

     

    (2)「ポールソン研究所の宋厚澤研究員は遼寧省の低迷について、過剰な投資と保護主義が組み合わさったことが大きいと考えている。華晨汽車集団などの遼寧省にある企業がつまずいた一因に、多額の債務を抱えた地元企業からの購入を求める圧力があった。また、政府への販売が容易だったため、輸出を重視する理由がなかった。同様の状況は、国の投資と国産比率の向上をうたう悪名高い産業育成策「中国製造2025」でも顕著だ。「未来の華為技術(ファーウェイ)」の群れは本当にテクノロジー業界をけん引するかもしれないが、多額の投資を回収しなくてはならない政府系企業から高くて質の劣る中国製半導体やロボットを購入することが、重荷になるかもしれない」

     

    遼寧省の低迷は、「過剰な投資と保護主義が組み合わさったことが大きい」と指摘している。これは、現在の中国経済全般に当てはまる現象である。国産を目的にして過剰投資と保護主義は、輸出競争力を奪うという最悪事態を招く。「中国製造2025」も補助金漬けによる、過剰投資と保護主義によって「ダメになる」リスクを抱えている。この指摘はきわめて重要である。

     

    皮肉にも、米国は「中国製造2025」について、補助金による保護主義を批判しているが、大変にありがたい「助言」をしてくれていることに気付くべきだ。

     


    (3)「債務の影響も気がかりだ。中国は過去2年間、容赦ない債務増加を完全に止めないまでも何とか鈍化させてきた。しかし、この限定的な勝利の陰には輸出の伸びがあった。18年には輸出額の伸びが10%弱と、11年以来の高水準を記録した。同年は中国の債務比率が前年から低下した最後の年でもある。堅調な輸出による成長や生産性上昇なしに債務を安定させることはできないのかもしれない
    中国にとって、世界輸出市場との深い統合は発展に欠かせない要素だった。それが反転すれば、中国経済の奇跡も反転するかもしれない」

     

    対GDP比で300%に達する債務比率の中国経済は、なんとか持ちこたえられてきたのは、堅調な輸出があったからである。債務を安定させるには、堅調な輸出が不可欠である。「中国にとって、世界輸出市場との深い統合は発展に欠かせない要素」という指摘は、拳々服膺(けんけんふくよう)すべき重要事項だ。米中貿易戦争によって、中国が輸出市場を失えば、「高債務国」ゆえに死に至るであろう。



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    世界の不動産市場が上昇エネルギーを失ってきた。最大要因は、中国マネーの流れが細ってきたからだ。その中国マネーの正体は、バブルマネーである。

     

    中国国内の不動産価格頭打ちが、世界不動産市場の下落を招く負の連鎖を形成する構造ができあがっている。皮肉にも、世界不動産市場の悪化が、中国不動産市場へ反映される関係である。相互依存関係の密接化だ。この危険性にいち早く警鐘を鳴らす研究レポートが現れた。

     

    『大紀元』(6月27日付)は、「英シンクタンク、世界不動産市場の下落を警告、中国が真っ先に」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「英シンクタンク、オックスフォード・エコノミクス(Oxford Economics)が発表した最新研究報告書は、世界不動産市場の価格下落を警告した。各国の中でも、住宅価格がピークとなった中国は、最初に急落する恐れがあるとした。米メディア・マーケットウォッチが25日伝えた。同報告書は、世界各国の住宅価格と住宅投資が落ち込み傾向にあり、2020年全世界の国内総生産(GDP)成長率が過去10年間最低水準の2.2%に下落するとの見通しを示した。不動産価格の下落により世界各地で与信危機が発生すれば、2020年の全世界の成長率が2%以下に下落する可能性も排除できないという」

     

    中国の不動産バブルで荒稼ぎした資金が、海外で「中国マネー」となって猛威を振るい不動産価格を押上げてきた。ところが、中国不動産市場に陰りを見せており、中国マネーが海外の不動産市場を押上げる力を失っている。まさに、両者はターニングポイントを迎えたのだ。こうして、中国と海外の不動産市場の相互押上げ関係が絶たれる危機を迎えようとしている。オックスフォード・エコノミクスの分析では、中国が最初に急落するリスクを抱えていると指摘している。見逃せないポイントである。

     


    (2)「報告書は、中国で10年間続いた不動産バブルによって、不動産価格がピークを迎えたと指摘した。国際決済銀行(BIS)の統計によると、住宅購入のための家庭債務は68000億ドル(約733兆円)に達した。個人債務(主に住宅担保ローン関連)はこの3年間70%増加した。中国での住宅投資が減速しおり、新築住宅建設件数も減少しているため、世界各国のなかで真っ先に不動産価格の急落に見舞われるとの見方を示した。中国紙『証券日報』(614日付)は、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)トップの郭樹清主席が上海市で開催された経済フォーラムで演説を行い、不動産市場を言及したと報じた。郭氏は、「近年、一部の都市部の家計部門債務が急速に拡大している。多くの家庭の負債率が厳しい水準に達した。さらに深刻なのは、新しく増えた貯蓄の半分が不動産セクターに投じられた」と強い懸念を示した」

     

    中国での住宅投資が減速しおり、新築住宅建設件数も減少している。このため中国が、世界各国のなかで真っ先に不動産価格の急落に見舞われると分析している。中国の不動産バブルは、世界的に見ても「空前絶後」の規模に達している。中国政府が、土地国有制をバックにして引きおこした「官製バブル」である。

     

    中国の大手国有企業15社が、51日から614日まで、不動産事業の売却を相次いで行った。これは、政府が「信用危機」を予知している結果であろう。偶然の一致はあり得ない。こういう中国国内の緊迫した事態を受けて、習近平氏は29日の米中首脳会談でトランプ氏に妥協せざるを得ない局面と見る。結果は、どう出るかだ。

     

     


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    文在寅政権は、なりふり構わず北朝鮮への接近工作を行っている。韓国教育部(文部省)主導で、小学校6年生の社会科教科書が、著者に無断で書き換えられていた。この政権は、明らかに韓国を北朝鮮に「売り渡す」策謀を始めている。進歩派政権の看板を掲げているが、羊頭狗肉である。実態は、韓国国民を北朝鮮の「金ファミリー」へ隷属させようという、「チュチェ思想」のお先棒を担いだ政権であることが判明した。

     

    『朝鮮日報』(6月27日付)は、「朴槿恵政権の教科書問題を捜査した人々たちによる深刻な犯罪」と題する社説を掲載した。

     

    (1)「教育部(省に相当)が昨年、小学校6年生が学ぶ国定社会科教科書の内容を政権の意向に合うように修正する過程で、あらゆる違法行為を犯していたことが検察の捜査で確認された。検察の起訴状によると、この犯行は20179月から翌年1月までの5カ月間行われたという。前政権が推進した中学・高校の国定教科書を現政権が「教育積弊(長年の弊害)」と規定し、元公務員や現職公務員を調べていた時期と重なる。口では「積弊清算(前政権の弊害排除)」をうたって攻撃してきた政府が、その裏でもっとひどく深刻な犯罪をしていたということだ。普通の人間には思いつきもしない言行不一致だ」

     

    次期政権が保守党政権になれば、この教育部主導による「教科書無断書換え」事件は、再捜査して絶対に究明し直さなければならない。大統領府の息がかかった事件であろう。「86世代」が、「親中朝・反日米」路線によって書換えさせたことは疑う余地がない。「86世代」は、韓国への忠誠よりも北朝鮮への忠誠を誓うという思想傾向が強い。

     

    (2)「検察は、教育部担当課長と研究士の公務員2人と出版社関係者1人の計3人を職権乱用・私文書偽造などでこのほど在宅起訴し、捜査を終えたという。だが、常識的に見て納得し難い。教育部が動員した犯行手段などを見ると、誰が見ても中位または下位の公務員2人だけが関与した犯罪とは考えにくい」

     

    (3)「教育部の犯行はまるで犯罪映画のようだ。1948年8月15日を「大韓民国樹立」から「大韓民国政府樹立」に変えろという教育部の要求を、教科書編さん・執筆責任者が「政権が変わるたびに教科書を修正することはできない」と拒否するや、その執筆責任者を排除して、別の教授に「修正せよ」と強要した。それさえも拒絶されると、市民運動団体「参与連帯」の関係者らを動員して非公式の組織を作り、213カ所の内容を修正して出版社に伝えた。修正を拒否した執筆責任者が会議に出席したかのように書類を偽造し、その印鑑までこっそり出版社に押させた。こうした犯罪を課長以下の公務員が上層部から何「保障」もなく単独で行ったとは信じがたい」

     

    「参与連帯」は、市民運動団体の統合体である。現政権に多くの閣僚を送り込んでいる。「脱原発」のウソ情報を韓国中にばらまいて歩いた煽動組織である。進歩の仮面をつけて、裏にまわって自然エネルギー事業にかかわる多額の補助金を懐に入れた団体である。次期政権が保守党になれば、このエセ進歩派団体の真の姿を明らかにするチャンスである。

     


    (4)「教育部はこうした違法手段を動員して「大韓民国樹立」を「大韓民国政府樹立」に変え、「北朝鮮は依然として韓半島(朝鮮半島)の平和と安保を脅かしている」という文を削除し、朴正熙(パク・チョンヒ)政権の「維新体制」は「維新独裁」に修正し、セマウル運動関連の写真は外す教科書を発行した。それなのに、教育部自身はこの過程に全く関与していないかのように装った。こうした違法に修正された教科書は全国の小学校6064校に配布され、児童43万人以上が学んだ。成長著しい児童たちの頭の中は真っ白な紙のようなものだ。それなのに、違法・偏向教科書で多くの子どもたちの頭の中を染めようとしたのだ」

     

    韓国としての建国以来、高度経済成長の歴史的事実を消してしまい、北朝鮮脅威論を削除させた。文政権の政治的な立場を完全に反映しており、真相を改めて捜査すれば、一大疑獄事件に発展するほど重大な背信行為である。すぐにバレルことをやってまで、教科書を書換えさせた意図は、北朝鮮への迎合である。国民の安全を売り渡す行為である。


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    北朝鮮軍は、これまで韓国軍の「主敵」として位置づけられてきました。文政権になって、「主敵」の言葉が消えたのです。代わって、自衛隊が秘かに「主敵」にさせられています。いくら「反日」で日本が憎いとはいえ、韓国軍の「主敵」になるとは常軌を逸しています。

     

    この結果、海上自衛隊の旭日旗を目の敵にしています。昨年10月の韓国海軍主宰の国際観艦式では、海上自衛隊艦船に旭日旗の掲揚をしないように申し渡す「干渉行為」を行いました。当然、日本は反発して国際観艦式に参加しませんでした。

     

    自衛艦旗(旭日旗)掲揚は、日本国内法令で義務づけられています。旭日旗は、国連海洋法条約上でも国の軍隊に所属する船舶の国籍を示す「外部標識」に該当するもの。当然、掲げるべき義務を負っています。それを、「日本帝国主義」とか「日本軍国主義」と罵倒しました。

     

    他国の国旗に類するものには敬意を評するのが常識です。仮に、韓国国旗である「太極旗」のデザインが古くさいと言って批判したら、韓国国民は憤激するはずです。批判してはいけないのです。それと同様に、旭日旗にも「戦犯旗」とか言う批判を慎むべきでしょう。

     


    韓国は、海上自衛隊艦船に旭日旗の不掲揚を求めた「代償」を払わされることになりそうです。読売新聞が6月26日に報じたところによると、防衛省は10月14日に神奈川県の相模湾で海上自衛隊の観艦式を開催すると発表しました。観艦式には米国、オーストラリア、インド、中国などを招待するものの、韓国は招待しないと伝えています。

     

    昨年12月、海上自衛隊哨戒機が韓国艦船から無警告で、レーダー照射を受ける事件が起きています。韓国側は、説明を二転三転させ矛楯した説明を行いました。挙げ句の果てに、海上自衛隊哨戒機が威嚇の低空飛行をしたから謝罪せよ、という騒ぎに発展しました。完全に、白と黒を入れ替える「三百代言」的な振る舞いを演じたのです。韓国軍は噓をついたのです。これも、日本の国際観艦式に韓国軍を招待しない理由だそうです。

     

    韓国軍の「噓体質」が今、国内で暴露されて大問題になっています。北朝鮮の木造漁船(4人乗り)が、韓国へ亡命してきました。韓国海軍は、この漁船が港へ入って来るまで全く気付かなかったのです。海上警備行動の抜け穴を露呈しました。ところが、国防部の発表では港外で発見したと「噓発表」をして大騒ぎです。

     

    この韓国海軍の「噓体質」から見て、海上自衛隊哨戒機に対する一連の発表の信憑性が問われています。


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