勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2019年08月

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    韓国は、いきり立っている。日韓の経済全面戦争宣言する騒ぎだ。いくら熱しやすい国民性とはいえ、大統領が国民に呼びかけ「日本に負けない」と言い、「盗人猛々しい」とまで日本を攻撃する事態だ。やっぱり、この民族との交流は一筋縄でいかないというのが実感である。

     

    ソウル市江南区は日本に対する抗議の意思表示として、テヘラン路など江南区の主要な通りに掛けられていた万国旗のうち、日章旗14枚を撤去したという。京畿道安養市は、日本の地方自治体などと結んだ姉妹都市関係を取りやめ、物品などでも日本製品を使用しないことにした。京畿道庁と春川市庁の女子カーリングチームは、韓日関係の悪化を受け、日本で開催される国際大会への出場計画を撤回したという。まさに、戦争状態である。ここまで騒ぎを広げて、どのように終息させるのか。後処理を考えない「刹那民族」と言える。

     

    例の朝日新聞はきょう、どういう社説を書いているか気になったので読んでみた。日本政府を厳しく批判すると言うよりも、韓国へも批判の目を向けている。

     

    「文在寅(ムンジェイン)政権は対抗策として、安保問題で日本との協定を破棄する検討に入った。だが北朝鮮が軍事挑発を続けるなかで、双方に有益な安保協力を解消するのは賢明な判断とは言えない。文大統領は、ここまで事態がこじれた現実と自らの責任を直視しなければならない。きのう「状況悪化の責任は日本政府にある」と語ったが、それは一方的な責任転嫁である。当面の対立緩和のために取り組むべきは徴用工問題だ。この問題で文政権は、韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じる前から、繰り返し日本政府から態度表明を求められてきたが、動かなかった。文氏は、司法の判断は尊重するとしても、行政府としては過去の政権の対応を踏まえた考え方があることを、国民に丁寧に説明しなくてはならない」(朝日新聞社説8月3日付)

     

    下線をつけた部分は、私の見方とも一致している。文氏は日本に全ての責任をなすりつけている。「火付け役」の文氏としては、未熟な自身の法的認識に対して、猛省があって当然であろう。

     

    『朝鮮日報』(8月3日付)は、「1965年の国交正常化と同じくらい大きな変曲点、両国関係を以前に戻すのは難しい」と題する記事を掲載した。

     

    複数の外交専門家が2日、日本が輸出審査優遇国リストから韓国を除外することについて、「過去54年間にわたり韓日関係を支えてきた『1965年協定体制』が揺らぐほど事態は深刻だ。韓日関係が破局に向かい、北東アジアの安全保障を担ってきた韓米日3カ国の共助体制まで脅かされている」と懸念した。

     

    (1)「羅鍾一(ナ・ジョンイル)元駐日大使は同日、本紙とのインタビューで、「今回の日本の措置は『韓国はもう信じられない国だ』と規定し、友邦だとは見なさないという意味だ。今回の事態は1945年の解放、1965年の国交正常化に比肩する韓日関係の重大な変曲点で、両国関係が以前のようになるのは難しいだろう」と語った」

     

    文在寅氏が、日本にばらまいた不信の種は深刻である。「官製民族主義」と韓国左派の学者からも批判されたほどだ。「3・1独立運動100周年」で、日本を「親日排撃」と宣言したのは、国内問題と絡め日本を意識した発言であった。日本を追い詰めるという文氏の基本戦略が、間違っていたのだ。排日=保守排撃=南北統一という短絡した戦略の破綻である。韓国の進歩派が衰退しない限り、従来の日韓関係は戻らないであろう。

     

    (2)「申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使は「両国はこの50年間、歴史問題などで確執を経ながらも、『政経分離原則』だけは『レッドライン』として守ってきた。双方の相互不信が積み重なって今回の事態が発生し、最終的には『政経分離原則』すら破られてしまった」と言った。これまで韓日は歴史・領土問題など敏感な問題により政治的には対立しながらも、「経済・貿易分野には触れない」という原則を守ってきた」

     

    「政経分離」という従来路線では、韓国の対日外交路線の誤りを糺せないところまで悪化していた。慰安婦合意の破棄、日韓基本条約の骨抜きという事態になれば、日本として最後の手段で韓国の不当性を表面化させる以外に方法があっただろうか。この先の日韓関係を考えれば、やむを得ない措置である。

     

    (3)「柳興洙(ユ・フンス)韓日親善協会中央会長は、「韓日関係が完全にこじれ、韓米日3カ国の安保協力体制にも大きな支障を来す恐れが大きくなった」と話す。梁起豪(ヤン・ギホ)聖公会大学教授は「今回の事態は歴史問題により触発されたものだが、同盟より国益を優先させる世界的風潮の広がりとも相まっている。今後、韓日だけでなく他国間でも露骨な力の対決が繰り広げられるかもしれない。米国が韓日仲裁に積極性を見せず、傍観するような態度を見せていることも、同盟管理を以前より重要視していないためだ」と述べた」

     

    韓国は、国会で中国、ロシア、日本の3ヶ国を糾弾する議決をした。独島(竹島)の領空侵犯という理由である。韓国機は、ロシア機に警告射撃する騒ぎであった。北朝鮮とは、ミサイル発射で険悪な雰囲気になっている。こうして韓国は、周辺国全てと対立状態に陥っている。ここで日本と本格的に対決することが、プラスであるはずがない。米国が、日韓の本格的な仲介に出ない理由は、韓国に妥協する姿勢が乏しいのであろう。韓国が、自己主張ばかりして日本を批判しているのでは、仲裁しようもあるまい。

     


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    文大統領が、崖っ縁に立って日本に「全面戦争」を宣言した。気になるのは、この期に及んでも「責任は全て日本にある」という逃げ口上だ。日本に経済戦争を仕掛けるならば、韓国は敗戦の責任を引き受ける覚悟を示すべきだ。それだけの気迫がなければ、日本には勝てない。

     

    ここまで「啖呵」を切って、後はどう処理するつもりだろうか。経済状況はますます悪化しており、楽観を許さない状況だ。その経済悪化の責任も日本に押しつけて、「私の責任ではありません」という積もりだろうか。困った大統領が出てきたものだ。

     

    文氏は、「日本の被害が大きくなる」と予告している。その責任は日本にあるという以上、韓国の「最終兵器」は、東京五輪不参加という捨て身の戦法かも知れない。北朝鮮と計らって不参加。あるいは、10月の新天皇の即位礼に出席しない。こういう、ゲリラ戦法であろう。「正規軍」の戦いでは、勝負にならないからだ。

     

    『聯合ニュース』(8月2日付)は、「文大統領、もう日本に負けない、国民に奮起促す」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2日、日本政府が輸出管理上の優遇措置を受けられる「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定したことを受けて開いた緊急閣議の冒頭で、「相応の措置を断固として取る」と述べ、公の場で対決姿勢を鮮明にした。特に事態悪化の責任が日本にあると指摘し、今後行われる強力な対応の責任も日本にあると強調した。今後日本との「経済戦争」が予想されるだけに、韓国が優位に立ち、国際社会に向け日本の措置の不当性を訴える戦略と受け止められる。同時に文大統領は、「二度と日本に負けない。勝利の歴史を作る」と宣言し、国民を鼓舞する態度も見せた

     

    日本の技術と中間財で成り立っている韓国経済が、どうやって日本に勝つだろうか。「100年ターム」とすれば、韓国は少子高齢化で人口は急激な縮小過程に入っている。100年後の韓国経済を語るのは無駄である。そういう著しく劣勢の韓国が、ここまで啖呵を切ることは、無責任の極みである。

     

    (2)「文大統領は、日本政府によるホワイト国除外決定は韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用訴訟に対する「明白な貿易報復」と指摘した。日本が主張する理由は建前であり、韓国の司法の判断を貿易分野に関連付けた措置であることを明確にし、不当な措置を撤回するよう主張した。特に日本の措置は、「強制労働の禁止」と「三権分立に基づく民主主義」という人類の普遍的価値や国際法の大原則に反する行為と批判。さらに大阪での主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で日本が強調した自由貿易秩序を自ら否定するものと指摘し、日本の行為が韓日関係だけでなく、国際社会にも悪影響を及ぼすという点を明確にした」

     

    韓国大法院の判決自体が、国際法違反である。「司法自制の原則」から逸脱した発展途上国特有の判決が、国際的に通用するはずがない。文氏が弁護士であるならば、最低限、この程度の知識があるはず。現に国際司法裁判所への提訴を絶対に拒否しているのは、韓国の敗訴を自覚しているからだ。違法に違法を重ねた韓国の言い分が、国際社会で通用すると思っているところが、誤解と錯覚の証である。

     


    (3)「文大統領は日本の措置について、世界経済に対する「利己的な迷惑行為」と批判した。他国に向けた国家元首の発言としては、異例の強い批判であり、これは今回の日本の措置は韓国に対する不当な報復であり、世界の貿易秩序に悪影響を及ぼすものであると強調する狙いがあるものとみられる。文大統領が「今後起こる事態の責任も全面的に日本にある」と強調したことも、同様だ」

     

    悪いのは日本。正しいのは韓国。この台詞は、どれだけ聞かされてきたか。「利己的な迷惑行為」とは、韓国の話だ。韓国は日本に対して、二言目には「賠償しろ」、「謝罪しろ」と言う。もう、願い下げにしたいもの。

     

    (4)「文大統領は「断固たる対応」の正当性を強調し、さらに正面から衝突すれば、結局被害を受けるのは日本であるとする自信を示した。文大統領は「(日本の措置により韓国も)しばらくは困難があるだろう」と見通す一方で、「警告した通り日本も大きい被害を甘受しなければならないだろう」と指摘した。日本の措置は韓国企業だけでなく日本企業にとっても打撃になるとの分析があるものとみられる。また今回の事態を対日貿易依存度の減少や経済の多角化など産業構造の改善の機会にすれば、韓国経済を跳躍させる踏み台になるとの考えもうかがえる

     

    韓国経済が、飛躍するとは考えられない。人口減少が著しく、反市場主義で企業規制に重点を置く韓国経済が、どうやって発展するのか。そのカギは、日本が握っていることにまだ気付かず、大言壮語している。

     

    文大統領、あなたは気の毒になるほど、経済常識がゼロな御仁である。


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    とうとう、来るところまで来てしまった感じです。昨日、日本が韓国を「ホワイト国」から外したことに対して、韓国は相当の怒り方です。韓国外務省の第一次官は、駐韓日本大使の長嶺氏を呼びつけ、大変な剣幕でした。「このような報復的な経済措置を取る国家をわが国民はこれ以上友好国と考えることができないだろう」と強調しました。

     

    長嶺大使は、日本の措置について、「禁輸措置ではなく、両国間の経済に悪影響を及ぼす意図がないことを理解するよう要請したい。輸出管理を適切に行いながら、両国の経済関係を密接にしていくことが重要だ」と話しました。

     

    この情景はテレビで生中継され、韓国国内向けの演出臭が強く出ておりました。韓国外務次官は、怒りにまかせて、「日本を友好国でない」と発言しました。これは失言です。仮にも外交関係のある相手国大使に言う言葉ではありません。韓国人の「感情8割:理性2割」の状況がよく出でていました。

     


    こういうやり取りを見ていて、一番困っているのは、日本企業への就職希望している韓国の学生でしょう。韓国の就職地獄を抜け出て、日本での就職を希望している若い人たちの夢を摘んでしまう恐れが強まるからです。
    10年以上も昔、学生を教えていた頃を思い出しました。就活生の不安心理が痛いほど分る時期だけに、韓国学生の抱く不安も同じだろうと想像するのです。

     

    日韓関係を心配しているのは米国も同じです。韓国は頻りと、米国の仲介をひけらかしています。米国が「一時休戦案」を出したのに日本が拒否したと言うのです。韓国は、この休戦案に賛成であったと言い、日本がそのチャンスを潰したと、ここでも日本の責任を持出しています。ここで分ったのは、韓国がいつでも米国の仲裁案に乗る。そういうシグナルを出していることです。

     

    今回、日韓双方の動きを見ていた気付く点は、韓国が感情を出して騒ぎまくっていることです。最初から、米国への仲裁要請を前面に出し、日本へ居丈高に対応しているのですが、交渉としては下の下に見えます。

     

    日本は、事前に水面下で米国へ説明しており、先ずこの面で韓国をリードしています。次に日本は、米国から仲裁案が出ても応じず、閣議決定を優先させて既定事実化させました。こうして仲裁案は、日本の土俵に乗ります。韓国が、「経済戦争」などと騒げば騒ぐほど、足下がふらついている証拠に見えます。韓国は、口先とは別に長期戦に耐えられません。米国の仲裁を心待ちしている感じです。


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    韓国は、日本から「三行半」を突付けられて呆然としている。「まさか、ここまでやるとは」という思いだ。本欄で取り上げてきたように、「日本が本気で怒れば怖い」という歴史上の例を出して、韓国の識者は指摘してきた。秀吉の朝鮮出兵も原因をつくったのは李朝である。秀吉の手紙を馬鹿にして、まともな対応しなかったと、その故事来歴が語られている。日本は、侍の国で戦争に滅法強い、と記されているという。

     

    今は、日本の覚悟のほどが韓国へ示した。これについて、韓国では種々の「観測」が流れている。

     

    『中央日報』(8月2日)は、「安倍首相、韓国との決別を選択、安保友邦から除外」と題する記事を掲載した。

     

     先月4日に施行されたフッ化水素など3品目の輸出規制の強化当時はまだ「輸出管理の適正性」問題と見る余地があった。しかし今回のように「韓国」という国を特定してホワイト国から除外するのは以前とは次元が違う措置という指摘がされている。

    (1)「日韓両国の政界では、「今回の措置をそれほど深刻に見る必要はない」という主張もある。日本側の議員は最近、東京を訪問した韓国議員に「信頼関係が回復すればまたホワイト国に復帰するはず」と述べた。訪問団の一員であり国会外交統一委員長である自由韓国党の尹相ヒョン(ユン・サンヒョン)議員も「韓国は今回の措置に象徴的な意味付けをするが、日本は『第3国に問題がある物資を送らない』という証明があれば戻すという軽い態度」と紹介した」

     

     下線を付した部分で、今回の「ホワイト国除外」が一時的な措置であると見ている。韓国が、しかるべく措置を講じて保証すれば、もとの状態に戻るだろうという期待感である。その場合は、韓国がこれまでと違うイメージの政権に変わることを前提にしよう。だが、楽観論とは違う見方が出ている。


    (2)「こうした一部の知韓派日本政治家の認識は、安倍政権を動かす核心人物らの思考とは距離があるとみられる。安倍政権が韓国を友邦国と見ないという話は輸出規制措置が発効するはるか以前から首相官邸を中心に日本社会に広まっていたからだ。 韓日関係に詳しい日本側の情報筋は、「昨年12月以降、レーダー照射問題が発生し、徴用問題の疲労感が長引き、韓国を中国や北朝鮮レベルの『敵』と見なすべきだという認識が首相官邸や官僚社会に伝播した」と述べた。 こうした認識はもう外交安保イシューを扱う学者にまで広まっている。7月中旬、東京で非公開開催のシンポジウムでは、北朝鮮問題に詳しい専門家パネルが、「もう日本は韓国を安保友好国と見ていないため、今後の韓半島戦略や日韓関係はそのような認識を前提に研究しなければいけない」と発言し、韓国側の出席者を驚かせた」

    日本側に、「韓国疲れ」が充満している。いくら話しても通じない相手という認識が広まっているのだ。昨年12月、日本は安全保障パートナーとして韓国の位置を大幅に繰り下げた。従来は、米国に次ぐ2位であった。それが、米・豪・印・ASEAN、そして5位に韓国である。日本にとって頼りにならない国、という烙印を押されたのだ。

     

    これを知ってか知らずか、韓国が日本の友好国でなくなり、「敵対国」(朝鮮日報・社説)という騒ぎになっている。認識が甘いのだ。いつまでも日本が韓国をチヤホヤしてくれて当然、という甘えから目を覚ます時期であろう。

     


    (3)「日本国内の韓国専門家の間では、「安倍首相としては文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足後、慰安婦合意が破棄される過程で抑えてきた悪い感情を爆発させたため、今後、徴用問題などに部分的な進展があるとしても韓国に対する安倍首相の接近法は大きく変わらないはず」「特に韓国との安全保障面での協力は米国が関連する範囲内で行われる」などの分析が出ている。北朝鮮非核化をめぐる連携、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)など米国の意識しなければいけない最小限の範囲で韓日の連携を模索するということだ。安倍首相は最近、北朝鮮のミサイル発射に関連し、韓国を除いて「米国と連携する」という意向を明らかにした」

    安倍首相としては、文大統領に好感を持てるはずがない。自ら苦労してつくり上げた日韓慰安婦合意を、被害者の合意を得ていないという屁理屈で破棄されたからだ。その被害者の過半は、日本提供の見舞金を受け取った。この事実こそ、事後承認の証である。文大統領は、徴用工問題でも、国際法違反判決を誘導している。このような大統領の意識だから、現在の難問が持ち上がったと言えよう。

     

    自民党政権が続く限り、韓国への外交姿勢は従来のそれと180度変わるであろう。日本の有識者とされる人たちが、「韓国は敵か」というタイトルで署名を集めている。文大統領の下では、「韓国は敵になった」と言うのが正しい認識と言えよう。


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    韓国は、日本が「ホワイト国除外」措置を決定したことで逆上している。文大統領は、「日本は大きな損害を被る」とか、「日本は大口を叩く」とか、一国大統領としての品格を疑わせる発言を繰り返している。それだけ、今回の一件で大きな打撃を受けるのだろう。自らの判断ミスが、5000万国民を道連れにしようとしている。危ない大統領である。

     

    『聯合ニュース』(8月2日付)は、「韓国大統領府、日本との軍事情報協定再検討する」と題する記事を掲載した。

     

    韓国青瓦台(大統領府)の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は2日、日本が輸出管理上の優遇措置を受けられる「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定したことを受け、「われわれに対する信頼欠如と安全保障上の問題を提起する国と敏感な軍事情報共有を維持するのが正しいことなのかを含め、総合的な対応措置を取る」と述べた。

    (1)「日本の経済報復に対する相応の措置として、韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄の検討を示唆したものと受け止められ、注目される。青瓦台がGSOMIA問題に言及したのは初めてとなる。金氏は今回の事態を招いたのは日本側の責任であることを強調した」

     

    GSOMIAは、日米韓三ヶ国の安全保障体制にとって重要な役割を果たしている。日米はその重要性から「ホワイト国除外」問題と別の扱いをしてきた。韓国は、北朝鮮情報を日本の軍事衛星などから得て供給を受けている身だ。口が裂けても、「破棄」などと言える立場でない。日本の軍事情報収集力については、後で触れる。

     

    韓国は、この宝物情報を破棄すると言い出したのは本心でない。単なる「ゼスチャー」に過ぎない。これを持出せば、米国が日韓を仲介してくれると狙っているのであろう。「まあまあ」という「留め男」米国の登場を期待した演出であろう。

     

    (2)「韓国側は7月に2回にわたり、政府高官を日本に派遣し、対話の用意があることを伝えたが、日本はこれに応じなかったという。金氏によると、米国は、韓日政府が一定の期間を定めて状況を悪化させずに交渉の時間を持つよう「一時休戦」することを提案した。韓国はこれに前向きな姿勢で臨んだが、日本は拒否した。金氏は「こうした努力にも日本が韓国をホワイト国から除外したのは韓国に対する公開的侮辱」と批判した」

     

    日本が、全ての準備を進めている最後の段階で、「一時休戦」を受け付けるはずがない。日本は、「ホワイト国除外」を正式決定してから、運用面で「情状酌量」ということになるのだ。韓国は、慰安婦合意破棄や徴用工慰謝料と度重なる「違反行為」を行っている。それでも日本が、笑って見逃すと期待していたとすれば大間違いだ。きっちりと、韓国に責任を取らせる。国家の体面として当然の処置である。

     

    韓国は、日本に対して二回も国際法違反を犯している。その韓国が、政府高官を日本に派遣して対話の用意があることを伝え日本に断られた。韓国の犯した「大罪」に比べれば、些末のこと。恩着せがましいことを言うのではない。

     

    『中央日報』(8月2日付)は、「韓日軍事情報保護協定破棄のカード出すも韓国に残された時間は3週間のみ」と題する記事を掲載した。

     

    (3)「各種世論調査でもGSOMIA破棄世論が維持よりも高く出ている。 しかし、実益を考え始めると、GSOMIA破棄は簡単な問題ではない。米国の反発という後遺症が特に問題だ。米国はGSOMIAを韓日米安保協力の中核と見なし、北東アジアの国際秩序を韓日米3カ国の協力を中心に解決していこうとしている」

     

    韓国の世論調査では、事情を知らないからGSOMIA破棄が多数を占めているという。次のパラグラフでは、日本の情報力が圧倒していることが分る。

     

    (4)「韓国軍内部では、情報取得の面からGSOMIA破棄は役に立たないという意見の方が多い。韓日GSOMIAに活用される分野は、北朝鮮核とミサイルだ。韓国は日本が持っている情報収集衛星5基、地上レーダー4基、イージス艦6隻、早期警報機17機など、高度な資産を使用し、対北朝鮮情報を共有する。日本は反対給付として韓国に来た脱北者などの人的ネットワークを通じた情報(HUMINT)を主に得ているという。韓日両国はGSOMIAを介し2016年1件、2017年19件、2018年2件など計22件の情報を共有した」

     

    日本が持っている情報収集能力は次のような「豪華版」である。

    情報収集衛星5基

    地上レーダー4基

    イージス艦6隻

    早期警報機17機

    これだけの機動力を生かして日夜警戒している。その貴重な情報を韓国に通報している。韓国からは、脱北者からの情報が主なもの。韓国大統領府が、冷静になって考えればどちらが損か得か分るはず。顔を洗って出直すべき話だ。


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