韓国は、きょうの日本政府による「ホワイト国除外」決定を国難のように捉えている。日本の敗戦以来、韓国は日本に対してあらゆる要求を突付け、ほぼそれを満たしてきたと思われる。戦後の日本は、「1億総懺悔」で戦前の行為を悔い謝罪してきた。朝鮮の植民地経営もその対象である。
日本の韓国に対する「連続謝罪」は、きょうで終わるだろう。韓国は今後、日本に対して「節度」を以て対応すべきだ。二言目には、「反省しない日本」、「軍国主義の日本」、「普通の戦争をしたがる日本」という罵倒する言葉は慎むべきだ。日本が、韓国に対してそういう主旨の発言をすれば、「妄言」として切り捨ててくる。互いに、相手国を誹謗中傷する言葉は、御法度である。
日韓が、礼儀を以て接すれば騒ぎは起こらない。昨日まで訪日していた韓国国会議員団は、日本で貴重な声を聞いたはずである。公明党代表、二つの野党代表者との面会で異口同音、韓国が慰安婦問題と徴用工問題で約束を破ったと指摘されたのだ。「ホワイト国」の発端は、韓国にあるという指摘を受けた以上、今後の対日折衝ではこれを基盤にしたものにすべきだろう。
『聯合ニュース』(8月1日付)は、「ホワイト国除外は経済全面戦の宣戦、第2の独立運動起こる=韓国与党」と題する記事を掲載した。
(1)「韓国与党「共に民主党」の李仁栄(イ・インヨン)院内代表は1日、党の政策調整会議で、「日本がホワイト国除外により(韓国に対する)経済報復を露骨にすれば、経済全面戦を宣言したと見なし、あらゆる手段を総動員して断固たる対応を取ることをはっきり警告する」と述べた。日本政府は安全保障上の友好国として輸出手続きを簡素化する「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を、早ければ8月2日に閣議決定するとみられている」
与党「共に民主党」関係者の発言は揺れている。李海チャン(イ・ヘチャン)「共に民主党」代表は、「日本は別れることはできない隣国だ。感情があってもうまく鎮めて共存しなければならない」と7月30日に発言した。今度は、「共に民主党」の李仁栄(イ・インヨン)院内代表が1日、日本へ戦闘的な発言である。
李仁栄院内代表は、下線を張った部分のようにあらゆる手段を使って対抗するとしている。日本が、「ホワイト国」を除外することに憤慨するほど、韓国は日本から利益を受けているのだ。その韓国が、いかなる対抗策を取るのか。自分で自分の首を締める結果は明白だ。そういう、結果が透けて見えるような「虚勢」を張るべきでない。困るなら困るで、真摯に日本に告げて対応策を採るから、というのが普通の話だ。それが、全くの逆である。威張り散らして要求を通そうという、「労組型」はお断りである。
(2)「李氏はホワイト国除外の決定が「韓日関係の大破局を招く」とし、すぐさま閣議決定を思いとどまるよう強く求めた。「悪い隣人になるか、それとも良い隣人になるか、意地悪な隣人になるか善良な隣人になるか、日本政府の賢明な選択に期待する」と述べた。さらに、「韓国政府と国民は政経分離の原則の毀損(きそん)と不当な決定を決して容認しない」と強調し、「第2の独立運動となる経済・技術の独立運動に火が付くだろう」との見方を示した」
日本は、正直なところ「韓国疲れ」している。迷惑を受けている隣人である。だから、精神的な距離を置いて離れたいのが本心であろう。「第2の独立運動」の気構えでおやりになるならどうぞ、であろう。こういう「大言壮語」を聞かされるだけ、日本は疲れるのだ。