勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2019年10月

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    韓国は、岩屋に隠れた天照大神に会うような騒ぎである。安倍首相と文大統領の首脳会談を開き、日韓関係の膠着状態を打開したいためである。この事実こそ、日韓紛争で困難な立場に立たされたのは韓国という事実を世界に公知している。

     

    『朝鮮日報』(10月21日付)は、「安倍首相側、『韓国の変化がない限り、我々からの贈り物はない』」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「22日の李洛淵(イ・ナクヨン)首相訪日について、韓国では悪化している韓日関係の解消のきっかけになると期待しているが、日本の安倍晋三内閣は冷ややかな雰囲気だ。安倍首相の側近は、李洛淵首相が文在寅(ムン・ジェイン)大統領の親書を持参してきたとしても「韓国の見解に変化がない限り、我々側からの贈り物はない」という考えを明らかにしたと東京の消息筋が20日、伝えた。李洛淵首相が強制徴用問題に関して従来の韓国の見解から日本企業の賠償責任を除外する案を出さなければ、両国関係に進展はないということだ」

     

    韓国側は、李首相の訪日に大きな期待をかけている。なんとか、打開の糸口を得たいと必死である。だが、日韓関係が悪化した原因を除去しない限り、好転はあり得ないという認識がない。不思議な外交感覚である。「無原則国家」というイメージが強まるだけだ。「反日」という感情論は、この「無原則国家」がもたらした衝動的な動きである。

     

    「反日不買」騒ぎによって、韓国の航空界が壊滅的な打撃を受けている。航空8社の7~9月期業績は大きな打撃を受けているのだ。自身に害が降りかかってきて、李首相の訪日に期待をかけるというチグハグな振る舞いになっている。

     

    (2)「この消息筋は「安倍首相は李洛淵首相から『1965年に締結した韓日請求権協定を守っていくことが韓国の立場』という言葉を聞きたがっている」とも言った。韓日請求権協定には、徴用被害者の請求権問題は完全かつ最終的に解決された、と明記されている。安倍内閣は、韓国大法院の賠償判決を韓国の内部的な問題としてまず解決した上で、日本側から徴用被害者や遺族、子孫のために寄付金または奨学金を出すという案を考慮しているとの立場だ。「安倍-李洛淵会談」調整の過程で、李洛淵首相側は面談時間を20分間希望したが、安倍首相側は10分間にこだわり、「10+α」ということで合意した」

     

    韓国は、日韓基本条約の精神に戻れば、すべて丸く収まることだ。反日カードとして使い、政治的な得点に結びつけようとした文氏の間違いである。

     

    (3)「安倍首相は韓日首脳会談にも否定的な考えだと別の消息筋が伝えた。「両国の見解の違いが大きい状況で会えば、かえって状況を悪化させる可能性がある」ということだ。日本の外務省関係者は8月、「問題解決の兆しが見えないなら、安倍首相に首脳会談をしようとは言えない。両首脳が会ってもうまくいかなければ次はない」と語ったが、こうした見解は依然として同じだということだ。しかし、国際社会の世論を意識して、来月タイで行われる「ASEAN(東南アジア諸国連合)+3(韓中日)」首脳会議や、チリで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などで、立ったままでも少しの間会い、対話する方式は考慮することもできるとの立場だ」

     

    文大統領は、徴用工問題を棚上げして、「ホワイト国除外」と「GSOMIA廃棄」をバーター取引しようとしている。韓国にとって損にならない取引なのだ。日本が、こんな見え透いた話に乗るはずがない。先ずは、徴用工問題に対する韓国の態度を表明することである。ほぐれた糸は、ここが解決の出発点になるだろう。

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    韓国左翼は、中国へ熱烈な思いを寄せている。「不動の経済成長国家」というイメージだ。その中国が、7~9月期に前年比6.0%成長率に止まったから意気消沈している。韓国の輸出の約25%が中国、米国を含めれば約40%が米中がらみである、その米中が貿易戦争で争っている。韓国の立場は建前上、米国だが本音は中国贔屓である。

     

    『東亜日報』(10月19日付)は、「中国が27年ぶりの低い成長、韓国経済に影落とす」と題する記事を掲載した。

     

    中国の第3四半期(7~9月)の経済成長率が27年ぶりに最低の6.0%にとどまった。韓国企業が輸出と直接投資を最も多くする中国市場が縮んだことで、韓国経済成長の足掛かりが揺らいでいるという分析が出ている。

     

    (1)「中国国家統計局は18日、「第3四半期の国内総生産(GDP)が24兆6865億元(約4119兆ウォン)で、昨年の同期間より6.0%伸びた」と明らかにした。このような成長率は、四半期ごとの成長率統計を取り始めた1992年以来、27年ぶりに最も低いもので、当初の市場予測値より0.1%ポイント下落したものだ。中国は2015年第2四半期に7.0%成長を示した後、4年間6%台の成長にとどまったが、6%の線が崩れる状況に追い込まれている。昨年第1四半期から四半期の成長率が毎回下落傾向を見せていることを考慮すれば、第4四半期の成長率は5%台に落ちる可能性があるという見方が多い」

     

    今年の10~12月期は、前年比で5%台へ低下するのと見方が強いという。中国経済は、明らかに力を失っている。この中国に肩入れしている。先見の明がない国である。

     

    (2)「英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、「地方政府が道路・橋などのインフラ建設を通じて、成長率目標を達成してきたが、このような事業もからびている」と明らかにした。中国経済が低迷に陥ったことで、製造業と金融部門で密接に関連している韓国経済が打撃を受けかねないという懸念が少なくない。韓国経済研究院などの民間研究所は、中国成長率が1%ポイント下がれば、韓国の成長率は0.5%ポイント下落しかねないと見ている。現代(ヒョンデ)経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は、「世界経済の低迷が長期化し、中国政府の様々な刺激策も功を奏しなければ、成長鈍化は来年まで続きかねず、韓国経済が否定的な影響を受けることもありうる」と語った」

     

    中国経済は、もはやこれ以上、インフラ投資に依存できないほど、依存している。もともと広大な国土である。人口密度の低い地域で行なうインフラ投資だ。投資効果は上がる訳がない。それでもGDPの下支えをしなければ、メンツが立たない。こういう独特の理屈付で、遮二無二GDPを押し上げてきた。それだけでは足りず、GDPの水増しをするという前代未聞の国である。それも限界に達している。

     

    個人消費は、自動車も不振である。新エネルギー車に補助金を出してきたが、地方政府の財政負担が膨らみすぎて中止のやむなきに至っている。こういう中国経済の現状を見れば、韓国の輸出に長期の暗雲が出たとの判断を下さざるを得まい。その中国輸出の落ち込み分をカバーする方法は見つかっていないのだ。

     

    ここで、対日関係の改善がいかに必要であるかが分ってきたのだろう。韓国政府は、年内をメドに対日問題を解決したいと焦っている。こちらも、具体的な対応策は見つかっていない。徴用工問題を棚上げして、日本と融和策をとりたいという手前勝手なことを言っている。これでは、日本政府が相手にするはずがない。文字通り、四面楚歌の状況だ。文大統領は、「二度は日本に負けない」と啖呵を切ったが、「敗北」は必至となってきた。

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    韓国では、ノーベル科学賞受賞者がゼロの理由について、あれこれ詮索している。大方は、基礎科学の発展が遅れているから致し方ないということで納得している。この説では、いずれ韓国からノーベル科学賞受賞者が出るという前提だ。

     

    昨日、韓国メディアに登場した「新説」を読んで、「少し違うな」という違和感を持ったので、「参戦」することにした。

     

    『朝鮮日報』(10月20日付)は、「壮元及第のDNAと職人根性のDNA」と題する寄稿を掲載した。筆者は、イ・ヘジョン教育科革新研究所長である。

     

    (1)「日本からまたノーベル賞受賞者が誕生した。科学分野だけですでに24回目だ。最も批判されるのは韓国の教育だ。ソウル大学物理学科のキム・デシク教授は、著書『勉強論争』(チャンビ刊、2014)の中でその理由について語っている。キム教授は、韓国の勉強文化を表す壮元及第(トップ合格)DNAと日本の勉強文化を表す職人根性DNAという二つの概念で説明している」。

     

    韓国と言うよりも、儒教文化圏では「科挙」(高級官僚)試験に合格しさえすれば、一生安泰に生きられた。ただ、この科挙試験を受けるには厳しい受験資格があった。「職人」には受験資格が与えられなかったのだ。儒教文化圏からノーベル科学賞の受賞者が出ない背景は、「技術軽視」という根本的な背景がある。もう一つ、「労働軽視」も共通している。中国人は労働しないことを誇りにし、その証に手の詰めを伸し放題だったという事実もある。

     

    現在も、韓国の理系学部では、細かい技術を教えず街の塾に任せているという。こういう風潮のなかで技術が発展するような伝統が生まれなかったのだ。日本では、江戸時代から数学(和算)が発達していた。江戸時代に、幾何の問題を自分で解いて「算額」をお寺に奉納して住民に見て貰うことがはやっていた。

     

    このように、日本では論理学(帰納法・演繹法)が和算という日本独特の「算術」によって発展していた。中国や朝鮮では、こういう実用的な学問が発展しなかったのだ。明治になって。西洋から高度の科学知識が入って来ても和算という裏付けがあったので簡単に受容できた。これが、近代化過程を難なく乗り越えさせた理由である。 

     

    (2)「長年にわたって韓民族は、官吏を試験で選抜してきた。全国民を対象にしているわけではないにしろ、身分が個人の努力によって上昇する余地が同時代の他の国々よりも多かった。従って、古くから勉強の目的は立身揚名(社会的な地位や名声を得ること)だった。トップ合格が勉強する全ての人々の夢だったのだ。韓国のそうめん屋のオーナーは、子どもがそうめん屋を継ぐよりも、一生懸命に勉強して立身揚名するのを願う」

     

    韓国の勉強は科挙の歴史を汲むので、「一番」が目的になる。立身出生だ。日本は、技術を受入れていたから職業の幅広い選択が可能であった。官僚にならずとも道はいくらでもあった。福沢諭吉は、慶応の卒業生に官僚の道を薦めず、民間へ就職させた。朝鮮ではあり得ない職業選択である。

     

    朝鮮李朝時代、そうめんやの息子は科挙試験の受験資格はなかったはずだ。名門出身でないと受験できない制約があった。庶民の子どもが、科挙試験を受けられるはずがない。この点は、明らかにしておかなければならない。

     

    (3)「ところが、日本には一生懸命に勉強して立身揚名する体制がなかった。勉強するというなら、その道で大家になるのを望んでいるわけで、その勉強を足場に他の何かを期待するといった認識そのものがたやすいものではなかった。数千年にわたって王朝が一度も変わったことがなく、身分制度が引っ繰り返ったことがないため、侍の家系は代々侍になり、うどん屋の息子はより良いうどんを作るのが誇らしい生活だった。つまり、韓国ではとんカツ屋の息子が国家試験にパスして判事や検事になるのが誇らしい文化であるのに対し、日本は3代がとんカツを作るのが誇らしい文化なのだ」

     

    日本の身分制は、明治維新でひっくり返った。江戸時代の武士は、明治になって仕事がなくなり、巡査、教員、吏員となって働いた。技術を重視しており、算数知識が普及していたのでそれを生かして新しい技術に挑戦した人たちも出たのだ。韓国ではあり得ない職業の展開である。

     

    近代になって、日本でもとんかつ屋の息子が学者や官僚になれたはずだ。韓国も事情は同じであろう。ただ、韓国には科挙試験における技術軽視という伝統が牢固として生き残っており、それがノーベル科学受賞者の出現を阻止していることに気付くべきだ。


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    中国は景気循環で自壊過程

    過剰債務で信用危機同然へ

    中国の覇権宣言が墓穴掘る

    米国内3タカ派が結集する

     

    中国の7~9月期のGDP伸び率は、事前予想の前年比6.1%を下回る6.0%に終わった。李首相は、これまで「6.0%成長も大変」と漏らしてきたが、その通りの結果である。中国経済がここまで追い込まれてきた背景に、いくつかの要因がある。

     

    中国は景気循環で自壊過程

    第一は、景気循環要因である。在庫投資と設備投資の循環過程で、両者がボトム期にぶつかっていることだ。在庫循環(キチン・サイクル)は、約4年周期で起こるもの。生産過剰が生産者価格(卸売物価)を下落させて、自律的に生産を調整する効果がある。生産者価格は、すでに8~9月と連続で前年比マイナスに落込んでいる。この現象は始まったばかりだ。これから値下がりが本格化する。

     

    日本経済の高度経済成長期(1960~80年代前半)は、この在庫循環を巡ってエコノミストは白熱の議論を展開した。こういう在庫循環は当然、中国経済にも当てはまる。過剰生産基調の中国経済では、在庫循環の動きがGDP成長率に大きな影響を与えるであろう。一般的に、「景気サイクルは4年」と言われているものがこれである。

     

    設備循環(ジュグラー・サイクル)は約10年周期である。前半の5年は設備投資が上昇過程に乗り、後半の5年は緩やかに下降して、10年目にボトムをつける。中国は、10年目ごとに社会騒乱が起こっているが、設備循環のボトム期と一致している。私は、この事実に気付き、メルマガ21号でそれを具体的に示した。

     

    1949年 中国共産党が政権を奪い、中華人民共和国が誕

    1959年 チベット蜂起の発生

    1969年 中国とソ連が国境のウスリー川のダマンスキー島で大規模軍事衝突

    1979年 中国がベトナムに対して宣戦布告した中越戦争勃発

    1989年 天安門広場で民主化を求める学生と市民を武力鎮圧する

    1999年 中国当局は伝統気功、法輪功学習者へ弾圧政策開始

    2009年 新疆ウイグル自治区ウルムチで大規模暴動

    2019年 米中経済の衝突と新冷戦時代へ

    (以上は『大紀元』による)

     

    「9の付く年」の実質GDP成長率を上げると、次のようになる。

     

    1979年 7.6%

    1989年 4.2%

    1999年 7.6%

    2009年 9.2%

    2019年 6.0~6.5%(政府予想)

     

    中国は、昨年12月20日で改革開放40年を迎えた。この間の平均GDP成長率は9.5%と発表。この9.5%と前記の「9の付く年」の成長率を比べると、いずれも平均値に達していない。これは、成長率が鈍化した結果を示している。この事実は、約10年周期で起こる設備循環の存在を証明するものだ。設備投資が落込む時期は、投資需要の低下を意味するので、GDP成長率は落込んで当然である。

     

    2019年は、在庫循環ボトム期と設備循環ボトム期が重なり合う「最悪期」に当る。これは、20年に1度の確率で起こることだ。ちなみに、前回の1999年前後の実質GDP成長率は、次のような推移であった。中国経済史で、珍しい「停滞期」である。

     

    1996年10.0%

    97  9.

      98  7.

      99  7.

    2000  8.

       1  8.

       2  9.

       3 10.

       4 10.

     

    在庫循環と設備循環が重なり合うと、以上のようにその前後で数年にわたり成長率のジグザグを描いている。ここから推測されることは、今後の中国経済が容易ならざる事態にはまり込むであろうという予測だ。上のデータで分るように、1997~2003年までの7年間もGDP成長率が停滞した。今後の中国経済に起こっても、なんら不思議ではないのだ。(つづく)

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    韓国の潜在成長率は、2.5%程度と見られる。だが、現実の成長率は2%割れが濃厚となってきた。成長できる能力がありながら、それを踏み潰しているのが文政権である。最低賃金の大幅引上げと週52時間労働制という性急な対策が、労働コストを大きく引上げて内需萎縮の原因になっている。文政権支持層である労組の要求に従った結果だ。

     

    大企業労組の賃金は、最低賃金大幅引き上げと無縁のはずだ。それが、なぜか上がっている。そのカラクリは部外者に分らない。韓国の労働問題は、多くの闇の部分を抱えている。韓国労働市場は、世界でも最悪の評価だ。その改善については、労組の反対で手がつけられないという絶望的状態である。

     

    『中央日報』(10月18日付)は、「緊急さに欠けた青瓦台の緊急経済長官会議」と題する社説を掲載した。

     

    サムスン電子・現代車のトップと相次いで会って親企業的な動きを見せている文在寅(ムン・ジェイン)大統領が昨日(17日)招集した緊急経済長官会議で「民間活力が高まってこそ経済が力を発揮することができる」と言って輸出企業に対する支援強化など政府の積極的な支援を約束した。また「世界製造業景気が萎縮している状況で、我が国のように対外依存度の高い国はこのような流れに影響を大きく受けるほかない」とし「経済活力と民生安定に最善を尽くさなければならない」と話した

    (1)「文大統領が自ら経済長官会議を主宰したのは昨年12月以降、10カ月ぶりだ。さらに洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相が米国出張で留守中であるにもかかわらず、突然会議を招集したことから、これまで楽観論で一貫してきた青瓦台(チョンワデ、大統領府)の経済認識に変化が起きたのではないかという見通しも出ていた。しかし、この日の会議はこのような期待を満たすにはあまりにも力不足だった」

     

    大統領自身が突然に招集した経済会議である。それだけに、韓国経済の悪化を認識したのかと期待された。実際は、それとはほど遠い内容であった。

     

    (2)「国内外機関が相次いで韓国成長率見通しを低くする渦中で、韓国銀行は景気防御次元で歴代最低水準まで基準金利を低くし、会議の前日に公表された9月の雇用動向では韓国経済の軸ともいえる40代の雇用が17万9000人も減った最悪の雇用成績表を手にすることになった。それでも文大統領はむしろ「政府が政策の一貫性を守って努力した結果、雇用改善の流れが明確になっている」として自画自賛性の発言を繰り返した。反面、週52時間制や最低賃金引き上げなど企業が地道に問題提起をしてきた核心政策方向とその速度については全く言及しなかった」

    文大統領は、完全に経済を診断する能力を失っている。表面的な雇用数の動向に惑わされて、中身を見ようとしないのだ。40代の雇用が17万9000人も減った最悪事態を理解出来ずにいる。これが、弁護士という「証拠」に基づくやり取りを職業にした人間の判断力であろうか。ただ、人権とか民主主義とかいった型にはまった弁論ばかりやってきた弁護士稼業のなれの果てとも見える。「40代の雇用減少」という証拠をどう判断するのか。それが問われている。

     

    (3)「この日の会議は文大統領の経済認識が1カ月前の青瓦台首席・補佐官会議の時に話した「韓国経済が正しい方向に向かっている」という既存の楽観論に留まっているところを見せたといえる。懸念された点がもう一つある。文大統領はこの日、「民間活力を高めるために建設投資の役割も大きい」とし、来年の総選挙を控えて政治的誤解を受けかねない建設景気浮揚カードまで切った。現場の声に鈍感な経済認識であるうえ、野党の反発を呼びかねない財政拡大カードとしては、下降している経済活力を引き上げることはもちろん国会の協力を得ることすら難しい。このような会議をなぜあえて「緊急」としたのか、疑問が残るばかりだ」

     

    この日の経済会議が緊急の名において招集した狙いは、大型公共事業を始める狼煙であったようだ。来年4月の総選挙を前に、地方に空港を建設するなど大型建設プロジェクトを用意しているからだ。韓国は現在、8社の航空会社がある。さらに、5社が進出する計画である。人口5000万人の国家に13の航空会社が必要であるはずがない。空港を建設する手前、航空会社新設を許可しているのだろうが、すでにとも倒れ状態だ。

     

    政府の反日不買で、日本旅行を減らさせており、航空会社は一斉に社員へ「無給の強制休暇」をとらせるほどの落込みである。そこへ、空港の建設を正式に決めるとなれば、国民はどう受け取るであろうか。文政権は、もはや理解を超えた不可思議な政権になっている。

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