勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2020年07月

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    韓国進歩派は、敵・味方論で社会を分類している。初代大統領李承晩(イ・スンマン)は、日本では悪名高き大統領だ。勝手に公海上に「李承晩ライン」を引いて、一方的に韓国領海にしてしまった人物である。その際、日本領「竹島」を「独島」として韓国領土に編入したのだ。

     

    韓国にとっては「恩人のはず」の李承晩が、文政権では「敵」に分類されている。親日派を重用して、進歩派を弾圧したという理由である。この仇討ちにと、李承晩没後55年追悼式で、政府代表は「大統領」と呼んだのは最初だけ。後は、「博士」と呼んで差別するほど。李承晩は、米国へ亡命していた。米国が後ろ盾で「初代大統領」に押し上げたという事情はあるが、ルーツは「抗日」という意味で進歩派のはず。それが、文政権の色眼鏡によれば、「敵」に分類されるのだ。

     

    『朝鮮日報』(7月26日付)は、「東京で出会った李承晩」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙の李河遠(イ・ハウォン)東京特派員である。

     

    逝去55周年を迎えた李承晩元大統領に対する執権勢力の侮辱が相次いでいることから、ここをもう一度訪れようと考えた。「独島(注:竹島)は日本の領土」と主張する日本政府の「領土・主権展示館」だ。日本側の意図とは裏腹に、李承晩が日本に対抗して独島を守るために努力した業績が見て取れる場所だ。

     

    (1)「『独島館』には依然として横10メートル、縦3メートルの大型パネルがあり「韓国の独島不法占拠」の過程が詳しく説明されている。1951年のサンフランシスコ平和条約前後の李承晩政権と国際社会の動きを日誌の形で展示している。独島は1945年の日本の敗亡と共に自動的に韓国の領土と認められたわけではなかった。米国の立場が二転三転し、独島が竹島(独島の日本名)となりかねない危険千万な状況もあった。このとき李承晩の強い決断と国際感覚が光を放った。日本の領土・主権展示館は韓国の「不法行為」を強調し「1952年の李承晩ライン(平和線)」についてこのように記述している」

     

    (2)「李承晩韓国大統領は海洋主権宣言を発出し、いわゆる李承晩ラインを公海上の広範な海域に一方的に設置するとともに、このラインの中に竹島を取り込んだ」「その後、同ラインを侵犯した日本の漁船を拿捕(だほ)する事案が済州島南方の漁場を中心に多数発生するようになり、船員が抑留されるなど問題が深刻化した」

     

    竹島は日本領でありながら、朝鮮戦争中のどさくさ紛れに韓国領に奪取された経緯は、ここに指摘されている通りである。「李承晩ライン」という国際法では認められない韓国領海をつくり、限りない日本漁船が拿捕された。船もろとも韓国に拘留されて苦難に遭ったのだ。日本にとっての李承晩は、文字通りの「敵」である。その分、韓国には「味方」なのだ。その李承晩が、文政権では「敵」に分類されている。文政権の基準が狂っているのだ。

     

    (3)「李承晩は35年間(日韓併合時代)、地図から消えていた国の再建のために執権初期に日帝時代の専門官僚らを起用した。このため「親日派」という汚名を着せられたが、実際には日本側にとって手ごわい人物だった。「そのような李承晩が、大韓民国の建国を否定的な目で見る文在寅(ムン・ジェイン)政権の法務長官から制憲節(憲法記念日、7月17日)にあざ笑われた。19日の追悼式では報勲処長から建国大統領とまともに呼んでもらえなかった。与党議員らは一人も追悼式に出席しなかった。今日の大韓民国が存在することとなった功労者につばを吐く行為に他ならない」

     

    日本にとって李承晩は、許しがたい「敵」になる。文政権にとっては「味方」のはずが、「敵」扱いである。これは文政権の異常さがもたらした現象である。李承晩を初代大統領と認めがたい気持ちを表わしているからだ。

     

    心情はともかくとして、歴史には、「初代大統領」として刻まれているのだ。仮に将来、「文在寅大統領」は、自己の支持派優先の行政を行い国民統合の大統領として失格である、こういう政権が現れたらどうなるか。「自称社会派弁護士」という屈辱的な肩書きで呼ばれる自分の姿に思いを馳せるべきなのだ。

     

    (4)「最近、大韓民国の国民の民心が急激に現政権から離れているのは、単に「狂ったような住宅価格」や「性認知感受性(性差別社会の中で、声を上げにくい被害者の心理を考慮すること)不足」だけが原因ではないはずだ」。

     

    今後、韓国経済の衰退が顕著になる。その屈折点が、文政権であったという評価は必ず出るはずだ。将来の文在寅大統領「追悼式」は、どういう評価を受けるか。今から、おおよその見当がつくのだ。

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    米国が、中国ヒューストン総領事館に閉鎖命令を出した理由が明らかになった。中国が、ヒューストンにある米国国立研究所のワクチン開発研究成果をスパイする目的で動いていたことが露見したもの。米国務省が正式発表した。基礎研究基盤のない中国が、米国と張り合う悲劇がこういう恥ずかしい形で表面化した。

     

    『ロイター』(7月25日付)は、米、中国総領事館は最悪の違反ケースコロナ研究スパイかと題する記事を掲載した。

     

    米政府高官は24日、中国が米国内の在外公館を通じスパイ活動など悪意ある行動に従事しているとした上で、同日閉鎖されるテキサス州ヒューストンの中国総領事館は「最悪の違反ケースの一つ」で、関与していた活動は「容認できる線を超えていた」との認識を示した。

     

    (1)「国務省の高官は、ヒューストン総領事館の活動が、中国の進める新型コロナウイルスワクチンの研究に関連していたと指摘。中国がコロナワクチン開発競争で首位に立ちたいという意志は極めて明確と述べた。同高官は標的となっていた可能性のあるワクチン研究の詳細には踏み込まなかったものの、テキサス州には国立アレルギー感染症研究所の主要施設に相当するガルベストン国立研究所があり、同所ではコロナワクチンの研究が行われている

     

    中国は、コロナワクチン研究の成果が欲しくて大掛かりスパイ活動を展開していた。それが摘発されたもの。中国のこうした不祥事は、米国の一層の対中警戒心を強めるだけだ。

     


    (2)「米政府は今週、ヒューストンの中国総領事館閉鎖を命じた。米国の知的財産権と個人情報の保護が目的と説明していた。中国政府はこの日、対抗措置として、四川省成都市にある米総領事館の閉鎖を通知したと発表した。司法省の高官は、いずれの国であれ領事館が一定の情報活動の拠点となっているという事実は受け入れるとしつつも、「ヒューストンの中国領事館の活動はわれわれが容認できる限度をはるかに超えていた」と語った。同時に、領事館関係者には外交特権が認められているため、刑事責任の追及は容易ではないとの見方を示した。同高官はさらに、当局が在サンフランシスコ中国総領事館に逃げ込んだ中国人研究者を拘束したと明らかにした」

     

    米司法省は23日、中国人民解放軍との関係を伏せて米国ビザ(査証)を不正に取得したとして、中国人4人を訴追したと発表した。米国の研究機関の情報を中国に渡すなどしていたという。米政府当局者は24日、4人とも身柄を拘束したと明らかにした。司法省は声明で「中国共産党が私たちの開かれた社会を利用し、学術機関を不当に利用したことを示す例だ」と指摘した。司法省高官によると、米国が中国に閉鎖を要求した南部テキサス州ヒューストンの中国総領事館は、この4人を含む中国人の情報収集活動を支援していた

     

    4人のうち1人は女性で、カリフォルニア州サンフランシスコの中国総領事館に逃げ込んでいた。このニュースは、本欄で取り上げた。別の人物は、米国で勤めていた大学の研究機関を再現するための情報を持って帰るよう指示を受けていた。米連邦捜査局(FBI)はすでに25以上の都市で中国軍との関係を隠してビザを得た疑いのある中国人に追加で事情聴取をした。

     

    ポンペオ米国務長官は6月1日、中国による技術や知的財産の窃取を防ぐため、中国人民解放軍とつながりのある中国人の研究者と大学院生への査証(ビザ)発給を停止し、入国を制限すると発表した。ポンペオ氏は声明で「米国の学術機関や研究施設から軍事目的のために、われわれの技術と知的財産を不正に取得しようとする中国の試みを容認しない」と強調した。

     

    以上のように、米国は6月1日からビザ発給を厳しく制限していた。これをかいくぐって入国した中国軍関係者が起訴されたもの。

     


    (3)「法廷文書によると、この研究者はカリフォルニア大学デービス校に勤務し、米国ビザを不正に所得した疑いが持たれている。司法省は前日、連邦捜査局(FBI)が国内約25都市で中国人民解放軍メンバーとみられる中国籍の米国ビザ保有者を聴取し、ビザに関する詐欺行為の疑いで3人を逮捕し、4人目が在サンフランシスコ中国領事館に逃げ込んでいるとしていた」

     

    米国は、ネズミ一匹通さない厳重な「水際作戦」である。貴重な米国の研究が窃取されることは安全保障上、一大事である。ここまで取り締まっても中国スパイは潜り込もうとしているのだ。厄介な相手である。

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    韓国では、在日韓国人に冷たい視線を投げつけるのに、成功すると途端に「韓国系」と形容詞をつけたがる。在日韓国人で大成功した企業は、あの有名なソフトバンクがある。韓国が出資をしたわけでもないから、「韓国系」という形容詞はつかない。今回、マスクの大増産に踏み切ったアイリスオオヤマは、経営者が在日韓国人である。だが、すでに日本国籍を取得している。韓国メディアが、「韓国系」と呼ぶのは実態にそぐわないのだ。

     

    韓国本土では、在日韓国人を一段下に見る悪いクセがある。「同胞」という温かい視点はないのだ。北朝鮮は、戦後の「帰還事業」で多くに在日朝鮮人が帰国した。だが、「帰還歓迎」は形だけ。すさまじい「差別」扱いされたという。朝鮮民族は、同胞でも差別するのだ。極めて狭量さを持ち合わせている。成功した場合は逆である。すでに日本へ帰化した場合でも「韓国系」をつけるのだ。

     

    『中央日報』(7月23日付)は、「日本の『マスク不足』解決に寄与したのは韓国系『Uターン企業』」と題する記事を掲載した。

     

    このタイトルから受ける印象は、韓国系資本の企業が韓国から日本へUターンしたイメージである。全く異なる。韓国が出資した企業ではない。韓国から日本へUターンしたのでもなく、中国から日本へのUターンである。

     

    (1)「日本の中堅家電および生活用品製造企業のアイリスオーヤマは中国の大連・蘇州工場でマスクを生産し、日本に輸出してきた。新型コロナウイルスの感染拡大のため日本でマスクが品薄になっていた2月、中国工場を増設する計画だった。中国工場の生産能力を月8000万枚から1億4000万枚に増やすことを決め、発注も終えた。しかし同社は6月から宮城県角田市の工場でマスクを生産している。核心原料の不織布まで国産化したこの工場では月間1億5000万枚のマスクを生産する。中国の2カ所の生産能力の倍に近い。現在、日本で最も多くのマスクを生産する企業であり、マスク不足の解消に寄与した」

    アイリスオオヤマは、中国でのマスク増産計画を取り止め、日本政府のUターン計画を利用して、そのまま国内生産に切換えた珍しい成功例である。このUターンに、韓国は何らの関係もなかった。純粋な経営判断である。

     

    (2)「アイリスオーヤマがわずか3カ月で日本最大のマスク製造企業になった背景には、日本政府のリショアリング(海外生産基地の国内移転)政策がある。日本は4月、「第1次コロナ緊急経済対策」にリショアリング促進予算2400億円を編成した。海外生産拠点を日本に移転する中小企業に移転費用の最大4分の3まで支援する。韓国も2013年からリショアリングを支援しているが、成果は少ない。義務雇用など厳しい追加条件を満たさなければいけないからだ。補助金支援は地価の最大40%、設備投資額の最大24%と、日本と比べて低い水準だ」

     

    日本政府によるリショアリング政策では、中小企業移転費用の最大4分の3まで支援する。これは、思い切った支援政策である。韓国では、日本に比べて細かい制約がついている。日本の方がはるかに効果的である。アイリスオオヤマが、このリショアリング政策に乗ったのは、当然であろう。


    (3)「アイリスオーヤマの広報担当者は22日、韓国経済新聞のメールインタビューで「2月に日本政府の要請を受け、3月31日に国内でマスクを生産することにした」とし「5月末に中国工場の増設に使用する計画だった設備を角田工場に移転し、8本のラインを設置した」と説明した。アイリスオーヤマが国内マスク生産設備に投入した資金は30億円。この広報担当者は「政府の補助金のおかげで当初10億円だった設備投資規模を30億円に増やした」とし「月6000万枚で計画していた生産能力も月1億5000万枚に増やした」と話した」

    マスク不足でてんてこ舞いしていた日本政府と、アイリスオオヤマ側の事情が見事にマッチした成功例であろう。

     

    (4)「日本経済産業省は5月、中国のマスク製造設備を自国に移転した点を認め、アイリスオーヤマをリショアリング支援対象1号企業に公式選定した。アイリスオーヤマは在日韓国人2世の大山森佑社長が1958年に大阪で創業した。1971年に大山森佑社長が死去し、当時19歳だった大山健太郎現会長が会社を引き継いだ。大山健太郎会長は、2002年まで韓国国籍を維持していたという」

     

    アイリスオオヤマの大山健太郎氏は、『日本経済新聞』の「私の履歴書」に登場している。氏が、大学受験を控えた時期に父が病魔に冒され、父の町工場はピンチに立った。健太郎氏は、予備校通いを止め父へ内証で工場で働かざるを得なかった。こうして、工場の危機を救い後に、経営者となった経歴の持ち主である。


     

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    中国は、米国への軍事対決に備えて、軍備の増強に力を入れている。まず、南シナ海での島嶼不法占拠の守りを固めるべく、中国は海兵隊を新設した。東シナ海の日本領・尖閣諸島へも、隙を見て占拠しようと虎視眈々としている。中国海兵隊は、米軍海兵隊に比べどの程度の能力を持っているのか、気になるところだ。

     

    『ロイター』(7月20日付)は、「急拡大する中国『海兵隊』、権益確保へ世界展開」と題する記事を掲載した。

     

    中国が1990年代半ばに軍事力拡大に乗り出した時点で、最優先目標に掲げていたのは、本土沿岸に接近する米軍を徹底的にたたく戦力を整えることだった。だが今や、人民解放軍は世界各地で米国の力に挑戦するための準備を進めつつある。

     

    (1)「中国版海兵隊は、本格的に組織化されてからまだ日が浅く、米国の域に達するには程遠い。ただ中国の全般的な軍拡は非常に急速で、既にアジアのパワーバランスを変化させている。それまで20年間は海軍の大規模な水上・潜水艦隊やミサイルの整備を通じて沿岸防御力を拡充させてきたが、習近平国家主席が就任した2012年以来の軍近代化を通じ、遠隔地への政治的な影響力を高める目的で、強襲揚陸艦や上陸専門部隊の導入に動いている、というのが中国と西側の軍事専門家の見方だ」

     

    海兵隊こそ百戦錬磨でなければならない。「敵弾くぐり」という最前線で戦うからだ。中国が、習政権になって以来、「平和の使徒」という従来の装いを捨てて、「中華帝国主義」の欲望をギラギラさせる姿へ変身した。中国海兵隊は、その象徴であろう。

     


    (2)「米軍と日本の自衛隊の見積もりでは、中国版海兵隊は人民軍の海軍の指揮下で拡張されており、現在2万5000-3万人の兵力を有し、17年時点の1万人から急増している。
    日本戦略研究フォーラムのグラント・ニューシャム上席研究員(元米海兵隊大佐)は「上陸部隊なくしては、どんな軍隊も作戦可能な地域や方法が非常に限定されてしまう」と説明する。18年に自衛隊が水陸機動団を発足させた際に助言を与えたニューシャム氏は、「航空機は爆弾を投下できるし、艦艇は沿岸からミサイルを撃てる。しかし敵地を占領するには歩兵部隊が上陸して敵軍をせん滅する必要が出てくるのではないか」と述べた」

     

    敵地占領の最終的な決め手は、海兵隊による「敵前上陸」である。中国が、この海兵隊増強に力を入れている目的は、新たな他国領土の侵略開始である。

     

    (3)「専門家によると、中国政府にとって上陸部隊増強は、台湾への上陸、あるいは同国が戦略的に重視する地域や係争地域を占拠する上での力にもなる。習氏は、かつての強大な国家を復活させるという人民の悲願を実現するためには、台湾統一が重要な一歩になるとの考えを隠そうとしていない。昨年初めの台湾向けの演説でも、台湾への軍事力行使を否定せず、統一のため「あらゆる必要な選択肢を留保する」と主張した」

     

    専門家の話では、解放軍は既に陸軍内に台湾侵攻に不可欠な上陸作戦の訓練を受け、装備を持った強力な部隊が存在するという。だから新たな上陸部隊はむしろ、中国が保有する幅広い海外資産に関係する世界各地で、作戦を展開することが視野に入っているのだと見る。中国の「海外領土」防衛である。

     

    (4)「中国と西側の軍事評論家に基づくと、中国版海兵隊は、南シナ海で領有権を争っている島嶼に築いた拠点を含め、習氏が世界各地に戦略的な軍事基地ネットワークを確立しようとしているという面でも、大事な意味を持ってくる。米シンクタンクのプロジェクト2049研究所のシニアディレクター、イアン・イーストン氏は「今後10年で、中国は世界全土に海兵隊の拠点を置くのはほぼ間違いない。中国共産党の野望とその権益は世界的に広がっている。世界的な戦略上の権益の面で必要とされる場所ならどこにでも、部隊を送り込むつもりだ」と指摘した」

     

    中国海兵隊は、中国の世界的な権益確保の先兵的な役割を果たす。新たな侵略も含まれる。

     

    (5)「米国防情報局はリポートで、中国版海兵隊が現在7つの旅団に分かれ、機甲部隊や歩兵部隊、ミサイル部隊、砲兵部隊などで構成されており、南シナ海で領有権問題を抱える国々の中でも最も強力だと解説。係争地の1つ、南沙(スプラトリー)諸島で同時に複数の島を制圧できるし、別の係争地の西沙(パラセル)諸島の拠点を急速に強化できるとの見方を示した。中国版海兵隊は、尖閣諸島(中国名:釣魚島)など他の係争地を占拠する場合にも有効だとみられている

     

    中国海兵隊の当面の役割は、尖閣諸島への攻略に使われるだろうという。日中戦争で日本の軍靴に蹂躙された中国は、尖閣諸島を占領して鬱憤を晴らし、同時に太平洋への出口をつくる狙いがある。日米は、尖閣諸島が絶対に防御しなければならぬ「戦略拠点」だ。

     

    (6)「米国防総省や他の西側軍事専門家に言わせれば、18万6000人の兵力を抱え、水陸両用作戦や上陸作戦の豊富な経験を持つ米海兵隊と比べれば、実力的にはなお到底及ばない。米国防総省は昨年のリポートで、中国版海兵隊はまだ人的な面と装備の面で、完全な作戦能力はないと分析し、十分な装甲車両とヘリコプターが欠けているだけでなく、複雑な作戦を遂行する訓練が足りないとしている」

     

    中国が、米中の海兵隊作戦能力の差からみて無謀な戦いを米軍に挑まないかぎり、本格的な戦争は起こらないかも知れない。習氏が、血迷って自らの権力基盤を固める目的で、いつ侵略戦争に踏み切るか分からない、という不安がつきまとうのも事実だ。

    ムシトリナデシコ
       

    文政権登場とともに、交通違反摘発件数が激増している。韓国ではもともと、乱暴運転が多いと言うが、それにしても文大統領就任後に、交通違反摘発件数が増加した裏には、意図的な取締があったことを示している。この摘発件数増加が、罰金増で財源を潤しているのは、「悪代官」的発想である。

     

    『朝鮮日報』(7月25日付)は、「税収不足の穴埋めに交通違反切符を乱発? 文在寅政権発足後に46%増」と題する記事を掲載した。

     

    交通事故専門のハン・ムンチョル弁護士は最近、動画サイト「ユーチューブ」のチャンネルで過剰な交通取り締まりの事例を紹介した。今月4日に仁川市西区の重峯大路にて、反対車線に待機していた警察車両が、黄色信号で進行したトラックを交通違反で摘発したというケースだった。ハン弁護士は当時のドライブレコーダーの映像を公開し、「(反対車線にいた)パトカーが『ドライブレコーダーを見る必要もない』と強引に信号無視の切符を切った」と指摘した。

     

    (1)「オンライン空間には、韓国警察によるこうした過剰な交通取り締まりの経験談があふれている。ソウル市麻浦区に暮らすAさんは「いつも渋滞している合井交差点で左折するとき、交通警察が急に現れて車線違反の切符を切る」と話す。実際、文在寅(ムン・ジェイン)政権になってから速度違反の摘発件数が50%近く急増したことが24日までに確認された。保守系最大野党「未来統合党」の金睿智(キム・イェジ)議員室が韓国警察庁から提出を受けた資料によると、2016年に809万件だった速度違反摘発件数は、文在寅政権が発足した17年には1184万件と大きく増えた。わずか1年で摘発件数が46.3%も増えたのだ。その後も、摘発件数は181215万件、191240万件とじわじわ増える傾向にある」

     

    交通違反を減らすには、キャンペーン活動が行なわれるものだが、交通教育活動は行なわれていないようだ。交通違反の罰金が、そのような用途に使われていないからだ。となると、ある意図を持っている。それは、「マイカーは贅沢品」という古い認識である。市民団体に支持されている文政権である。「反富裕層」というジェラシーが裏にあると見られる。

     

    (2)「無人交通取締りカメラも、文政権発足後の17年の時点で7016台だったのが、187979台、198892台と毎年11%以上ずつ増えている。交通警察が現場で摘発する速度違反の件数も、1822万件、1924万件、今年は6月までの時点でおよそ115000件と増加傾向にある。警察の全国的な取り締まりと共に、韓国各地の道路で制限速度が引き下げられる傾向にあることも影響している-との分析がある。韓国政府は今月1日、文在寅大統領主催で開かれた初の国務会議(閣議に相当)で、全国の子ども保護区域(スクールゾーン)における車両制限速度を時速30キロ以下に下方修正し、歩行空間がない区域ではさらに低くして時速20キロ以下にすると決めた」

     

    スクールゾーンの制限速度が引下げられている。それはこの7月のことである。過去の交通違反激増の説明理由ではない。韓国では毎年、交通違反の大量恩赦を出している。恩赦の恩典に浴する違反内容が不明だが、「犯則切符」を切られればその時点で済んでいるはず。大量の恩赦を出す一方で、大量摘発とは理屈に合わぬことだ。違反金徴収が目的の「摘発」と言わざるを得ない。

     

    (3)「これに伴い、税外収入である交通過怠料・反則金の賦課額も大きく跳ね上がった。交通過怠料・反則金は178857億ウォン(現在のレートで約783億円。以下同じ)から188429億ウォン(約745億円)、198862億ウォン(約784億円)と急増した。今年も6月までの時点で既に4469億ウォン(約395億円)が収められた状態で、現在の傾向のままだと史上初めて過怠料・反則金が9000億ウォン(約796億円)に達する見込みだ」

     

    毎年、700億円台の交通過怠料・反則金は、なんに使われているのか。取締警官の特別手当に出されているとすれば、発展途上国の「悪徳警官」と同じ振る舞いになる。自分の懐を温かくするための恣意的取締に堕すからだ。

     


    (4)「野党は、「文在寅政権が、不足する税収を埋めるため交通違反切符を乱発しているのではないか」と主張した。税外収入である過怠料・反則金が交通安全のために使われていない、という点もまた、別の問題として言及されている。金睿智議員は「大多数の市民は『税金爆弾』に続いて『過怠料バッシング』にまで遭っているということ」と語った」

     

    文政権になってからの韓国警察は、大統領府の顔色を覗って動くという最悪事態である。裏では何が取引されているか不明という「暗黒面」が気になるのだ。進歩派という看板だが、実態は「ドス黒い」色彩を濃くしている政権である。

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