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韓国大統領府は、未だに今年の経済成長率目標を2%台半ばに設定したままである。一方、海外の投資銀行は状況の変化のたびごとに見なしており、一貫して引下げペースで進んでいる。韓国銀行(中央銀行)もすっかり弱気になっている。

 

『中央日報』(10月9日付)は、「海外投資銀行、韓国の成長率見通しをまた下方修正 結局1%台に」と題する記事を掲載した。

 

(1)「海外の投資銀行(IB)9社の今年の韓国経済成長率見通しの平均が結局1%台まで落ちた。9日、国際金融センターによると、海外投資銀行9社の今年の韓国成長率見通しは先月末1.9%を記録した。これらの成長率見通しの平均は昨年末の時点で2.6%だったが、2.3%(5月末)2.2%(6月末)2.1%(7月末)2.0%(8月末)と急落している」

 

海外投資銀行9社の韓国経済成長率見通しの推移

.6%(昨年末)

.3%(5月末)

.2%(6月末)

.1%(7月末)

.0%(8月末)

.9%(9月末)

この調子では、まだまだ引下げられて行きそうな気配である。これだけ、内需が不振であることを物語っている。来年4月の総選挙は、与党不利は明らかであり敗北を喫することは不可避になっている。


(2)「企画財政部・韓国銀行などは特定の時点にならないと成長率見通しを修正しないが、海外IBはその時その時の経済の流れに合わせて変えるので経済状況の変化を把握できる「バロメーター」と見なされている。韓国の投資と消費が不振の中で、米中貿易紛争や半導体の景気回復遅延に加えて輸出まで萎縮したことが影響を与えたという分析だ」

海外投資銀行の具体的な、予測値を以下に見ていきたい。

クレディ・スイス 2.2%→1.8%へ(0.4%ポイント引下げ)

HSBC     2.3%→2.0%へ(0.3%ポイント引下げ)

バークレイズ   2.1%→1.9%へ(0.2%ポイント引下げ)

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ 1.9%→1.8%(0.1%ポイント引下げ)

S&P 2.0%→1.8% (0.2%ポイント引下げ)

 

韓国経済研究院(1.9%)など、別の国内外機関の見通しも1%台に落ちて韓国の成長率が世界金融危機時である2009年(0.8%)以降10年ぶりに2%台割れになるのではないかとの懸念が広がっている。今年の経済成長率見通しはきわめて暗い。