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韓国の歴代政権支持率は、任期後半になると下落する。文政権でも同じ現象が起こっている。これまで、北朝鮮問題が話題に上がる度に、文政権の支持率を押し上げてきた。最近の米朝対話の不調が、文支持率に影を落としている。北朝鮮という「プラス・アルファ」要因が消えており、今後の支持率は浮揚要因を欠いたままになる恐れも出ている。

 

経済要因では、政権支持率を維持するのが困難である。過去2年間にわたる最低賃金の大幅引上げによって、韓国の雇用構造は破綻した。個人事業主が小規模零細事業を営み、少ない雇い人を抱える。そういう典型的なスモールビジネスが、大幅な最低賃金引上げで生存基盤を失ったからだ。失われた雇用をどうやって取り戻すか。文政権には、そういう知恵は消え失せている。

 

『中央日報』(10月9日付)は、「文大統領支持率が32%で就任後最低、『チョ・グク』任命間違っている54%」と題する記事を掲載した。

 

表題のように、「文大統領支持率が32%で就任後最低、『チョ・グク』任命間違っている54%」という世論調査は、韓国の明日新聞と西江(ソガン)大学現代政治研究所が韓国リサーチに依頼した結果である。「不支持率」が49.7%。「よく分からない」は18.3%だ。以上は、先月26日から今月2日まで、全国の成人1200人を対象に実施した世論調査によるもの。

 

これまで、韓国で行われてきた政権支持率の世論調査では、破格の低い支持率である。これは調査方法が、他の調査方法と異なっているためである。

 

今回の調査は、2点標準(肯定-否定)と言われるように、「良い」と「悪い」という単純な聞き方である。また、「よく分からない」という項目を設けている。回答者は、迷うことなく、いずれかの項目に回答する方式である。日本の世論調査でも、同じ対象への回答が大きく異なるのは、質問の仕方に違いがある。

 

こういう質問の仕方で、文政権への支持率は32%に落込んでいることに注目したい、不支持率は49.7%で、「よく分からない」という回答は18.3%だった。同じ手法の1月の明日新聞-西江大学現代政治研究所-韓国リサーチの調査では、「支持」回答が39.1%。「不支持」回答(39.4%)とほぼ同じだった。「よく分からない」は5人に1人(21.6%)の割合だった。これは、当時と比べて最近、文大統領の国政支持率が下落したと判断できる根拠になる。とりわけ注目されるのは、「よく分からない」が、前回は21.6%であった。今回は、18.3%に減っていることだ。選挙民の意識は、「分らない」が減り、その分が「不支持」へと傾いたことが明確になっている。もはや、「文氏の甘言に騙されないぞ」という感じが出ているようだ。

 

ここで、参考までに他の世論調査方法も紹介したい。4点標準と言われるように、「非常に良い」、「良い」、「悪い」、「非常に悪い」という尋ね方である。これは、回答者の迷いが結果として、「賛成」「反対」にうまく吸い上げられてしまう感じである。そうであれば、「良い」「悪い」「分らない」の単純な聞き方を何回か重ねて、選挙民の意識変化を把握した方がベターな感じがする。

 

世論調査方法には、一長一短があるにしても、文政権支持率が32%にまで低下したことは深刻である。文大統領が、問題満載のチョ・グク氏を法相任命したことが、54%もの反対を招いている。この問題が、支持率低下に大きな影響を及ぼしている。

政党支持率は共に民主党が27.8%、自由韓国党19.4%だった。正義党(8.2%)と正しい未来党(4.8%)がその後に続いた。「支持政党なし」は36.1%で、無党層の比率が1位政党支持者よりも多かった。この無党層が、トップで「共に民主党」を上回ったことは、政党不信を表している。