a0960_006602_m
   

文大統領は、就任直後に80%もの熱狂的な支持率を得ていた。それが、昨日発表の最新世論調査では30%台へ急落している。原因は、度重なる国政の不手際だ。とりわけ、経済政策の失敗は、致命傷になってきた。最低賃金の大幅引上げが、失業者を増やしているからだ。政府は、国費でアルバイトを雇って就業率を高める、「インチキ」を行なうほど追い詰められている。

 

そこへ日韓紛争が持ち上がった。韓国政府は、反日不買運動で日本へ対抗し「克日」したと勝利宣言を出した。だが、企業や国民の側では「不確実性の増大」と捉えており、設備投資や消費を手控える反作用が起こっている。民族主義の文政権は、日本と対決することが韓国経済を疲弊させることに気付き始めている。そこで、日本との融和策が全面に登場している理由だ。

 

『聯合ニュース』(10月18日付)は、「文大統領の支持率39% 就任後初の30%台」と題する記事を掲載した。

 

世論調査会社の韓国ギャラップが18日に発表した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率は39%で、前週に比べ4ポイント下落した。同社の調査で2017年5月の就任後初めて30%台に落ち込んだ。不支持率は2ポイント上昇の53%で、9月第3週と同じ就任後最高値となった。

 

「支持する理由」は

検察改革(15%)、

全般的によくやっている 外交をよくやっている(各11%)など。

 

「不支持の理由」は

経済・国民生活問題の解決が不十分(25%)、

人事問題(17%)など。

 

不支持の理由では、はっきりと経済問題が25%を占めている。支持する理由を見ると、曖昧な理由を上げている。「全般的によくやっている」とか、「外交をよくやっている」というムード的なものは、いつ「不支持」に鞍替えするか分らない不安定な支持層である。この支持理由の浮動性からみて、文大統領支持率はさらに下落するリスクを抱える。文政権の命運は、経済問題に絞られてきた。

 

『中央日報』(10月18日付)は、「韓国経済副首相、『韓日葛藤』年内に終わらせるべき水面下で接触中」と題する記事を掲載した。

 

(1)「洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は17日、ニューヨークで開かれた韓国特派員との懇談会で、日本の輸出規制関連の韓国企業の被害に対して「まだ部品・材料調達や生産に支障があると申告した企業はない」とし「ただし、不確実性のために企業が苦しんでいる」と説明したあわせて「韓日葛藤はどのような形であっても年内に解消しなければならない」とし「世界貿易機関(WTO)への提訴で協議中の他にも、他のさまざまなルートを通じて接触している」と明らかにした」

 

下線を引いた部分には、韓国から「克日」という威勢の良さは伝わってこない。日本との紛争を年内に解消しなければ、韓国経済が立ちゆかぬことになる恐れを伝えている。韓国は、「一人芝居」をしている訳だから、自分で解決するしか方法はない。

 

(2)「(今月22日)天皇即位式に李洛淵(イ・ナギョン)首相が出席することが良いモメンタムになるかもしれない」と明らかにした洪副首相は「予断はできないが、李首相と安倍晋三首相が会う機会が作られることだけでも進展といえる」と明らかにした。洪副首相は国際通貨基金(IMF)・世界銀行(WB)の年次総会でも、日本だけに限定した鋭い追及はしないつもりだと話した。両国の関係改善を期待した「程度調節」と解釈することができる。洪副首相は「日本を正式に名指しはしない。輸出規制でやりあうつもりはない」としながら「今回の会議の主題の一つであるグローバル・バリューチェーン(サプライチェーン)が損なわれてはいけないという点を取り上げる」と話した」

韓国側は、李首相が安倍首相と面会できることだけ「ホット」している様子が窺える。日本も、韓国が非を認める形で事態の収拾に乗り出すのならば、それを見ているほかない。日本側の妥協はあり得ない。